Greenでエンジニアリングマネージャーを採る|組織の課題を開示する
エンジニアリングマネージャーを採る会社の多くは、何らかの組織の課題を抱えています。エンジニアが増えて目が届かなくなった、評価の仕組みがない、退職が続いている、開発の速度が落ちている。候補者が求人票で一番知りたいのは、まさにその課題です。 ところが、課題を書くと応募が減るのではないかと心配して、「組織の成長を一緒に支えてください」のような曖昧な言葉で済ませてしまう求人票が少なくありません。この記事では、Greenでエンジニアリングマネージャーを採るときに、組織の課題をどこまで、どう開示するかを整理します。Greenは株式会社アトラエが運営する中途採用の求人サイトで、IT・Web業界の求人を中心に扱います。
課題を書いたほうが応募の質が上がる理由
エンジニアリングマネージャーの候補者は、マネジメントの経験を持つ人、またはこれからマネジメントに挑戦したい人です。どちらにとっても、転職先で向き合う課題が自分の経験や関心と合うかどうかが、最大の判断材料になります。
課題が書かれていない求人票では、候補者は次のように受け取ります。
- 会社が自分たちの課題を把握していないのではないか
- 把握していても、外に言えないほど深刻なのではないか
- 入社してから課題の大きさに驚くことになるのではないか
逆に、課題を具体的に書いた求人票は、「この会社は現状を正しく見ている」という信頼につながります。そして、その課題に取り組んだ経験のある人、取り組みたい人が応募してきます。課題を書いて減る応募は、もともと合わない人の応募です。
開示する範囲の決め方
とはいえ、何でも書いてよいわけではありません。社内の個人が特定される内容や、取引先に関わる内容は避けます。開示の範囲は、次のように三段階で考えると決めやすくなります。
| 段階 | 書く場所 | 内容の例 |
|---|---|---|
| 求人票に書く | 誰でも読める | 「エンジニアが短期間で増え、一人のマネージャーが見る人数が多すぎる」 |
| スカウトや面談で伝える | 声をかけた相手 | 退職の傾向、チーム間の関係、評価制度の現状 |
| 選考の後半で伝える | 最終面接に進んだ人 | 具体的な人の配置、予算、経営との意見の違い |
求人票に書く段階では、課題の「種類」と「背景」を書きます。誰が悪いという書き方はせず、組織の成長に伴って起きている事実として書きます。
エージェントベストの見解
エンジニアリングマネージャーの採用相談で多い思い込みは、「マネージャーが入れば組織の課題は解決する」というものです。実際には、マネージャーに任せられるのは、課題に向き合う時間と手段です。評価制度を変えるには人事や経営の協力が要り、採用を増やすには予算が要ります。それらの権限がないまま課題だけを渡されると、入社した人は一人で抱え込むことになります。当社が求人票を作るときは、課題と一緒に「この課題に対して、マネージャーが使える手段は何か」を経営に聞きます。評価制度を作り直してよいのか、採用の計画に関われるのか、チームの編成を変えられるのか。課題と手段がそろって書かれた求人票は、経験のある候補者ほど真剣に読みます。
求人票に書くこと
課題の開示に加えて、エンジニアリングマネージャーの求人票には次の点を書きます。
- 見るチームの規模と構成:何人のエンジニアを見るのか、どんな職種や経験の人がいるのか
- 技術への関わり方:コードを書く時間はあるのか、技術的な判断にどこまで関わるのか
- 報告先:CTOか、事業責任者か、経営者か
- 入社後最初に期待すること:「最初の三か月で、一人ひとりと面談して現状を把握してほしい」など
4つ目の「最初に期待すること」は、課題の大きさに対して控えめに書くのがこつです。入社直後から制度の刷新や組織の再編を求める書き方をすると、候補者は現状を把握する時間がもらえないと感じます。最初は話を聞いて回る期間とし、そのあとに何を変えるかを一緒に決める、という段取りを示すほうが、経験のある人ほど安心して応募できます。
技術への関わり方は、候補者によって希望が大きく分かれる点です。手を動かし続けたい人と、マネジメントに専念したい人がいるので、自社の方針を書いておくとずれが減ります。
声をかける相手の選び方
マネージャー候補にも、Greenでは「気になる」やスカウトを使って企業から接触できます。エンジニアリングマネージャーの候補者は、次のように分けて考えると、文面を書き分けやすくなります。
- マネジメントの経験者:前職で同じような課題に向き合ってきた人。課題の内容を具体的に書くと反応がある
- テックリードからマネジメントに移りたい人:技術の経験は豊富で、人を見る仕事に関心がある人。育成の体制や、相談できる上司の存在を伝える
- 規模の違う組織から来たい人:大きな組織で部分的にマネジメントを担ってきた人が、小さな組織で全体を見たいと考えている場合など
スカウトの文面では、課題を一文で書き、その課題と候補者の経験の重なりを示します。「〇〇の規模のチームで評価の仕組みを整えた経験を拝見しました。当社はいま同じ課題に向き合っています」という形です。
選考で確かめること
エンジニアリングマネージャーの選考では、マネジメントの考え方と、それを実際にどう行ってきたかを聞きます。
- チームのメンバーが成果を出せていないとき、どう気づき、どう関わったか
- 開発の速度と品質、メンバーの成長のどれかを優先しなければならないとき、どう決めたか
- 経営や事業側からの要望と、チームの状況が合わないとき、どう調整したか
面接には、報告先となる人と、見ることになるチームのエンジニアの両方が入るのが望ましいです。エンジニアとの面談では、候補者が現場の雰囲気をつかみ、エンジニアも新しいマネージャーとの相性を確かめられます。
エージェントベストの見解
エンジニアリングマネージャーについては、Greenのような求人型と紹介を併用する会社が多いと感じています。両方の経路に関わっていると、見えるものの違いがよく分かります。求人型では、課題を具体的に書いた求人票に対して、その課題に関心のある人が自分の判断で応募してくるため、動機がはっきりしています。紹介では、候補者がまだ転職を考え始めたばかりの段階で会えることがあり、課題を口頭で丁寧に説明しながら関心を育てられます。どちらがよいかは課題の性質で決まります。課題が外に書ける内容なら求人型、書きにくい事情を含むなら紹介を厚くする、というのが一つの目安です。いずれにしても、課題を言葉にする作業は社内で先に済ませておく必要があります。
まとめ
- エンジニアリングマネージャーの候補者が一番知りたいのは、任される組織の課題
- 課題を書いて減る応募は、もともと合わない人の応募
- 開示の範囲は、求人票・スカウトや面談・選考の後半の三段階で決める
- 課題と一緒に、マネージャーが使える手段(制度・採用・編成への関わり)を書く
- 選考には、報告先の人と現場のエンジニアの両方が入る
よくある質問
退職が続いていることを求人票に書いても大丈夫ですか
「退職が続いている」と直接書く必要はありません。「組織が急に大きくなり、一人ひとりと向き合う時間が足りていない」のように、背景として書けば十分です。詳しい状況はスカウトや面談の段階で伝えます。
マネジメント未経験の人をエンジニアリングマネージャーとして採ることはできますか
できますが、相談できる上司やほかのマネージャーがいることが前提になります。一人目のマネージャーを未経験の人にする場合は、見るチームの規模を小さくし、徐々に広げていく計画を求人票で示します。
テックリードとエンジニアリングマネージャーは同じ人に任せてもよいですか
小さな組織では兼任することもあります。その場合は、技術と組織のどちらに時間を多く使ってほしいかを書きます。技術面の役割についてはGreenでテックリード・CTO候補を採るで整理しています。
本記事は 2026/10/16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
GreenでのIT・Web職の採用、手が回っていますか
- 求人票・「気になる」・スカウト・面接調整まで、いまの運用を一緒に点検します
- Green運用代行は入社時のみ課金の当社成功報酬(1名50万円・税別)。当社への初期費用・月額固定費はかかりません(Greenの利用料金は別途)
- エンジニア・PdM・デザイナー・ビジネス職の採用設計から相談できます
この記事の内容に合うサービス:Green運用代行 ↗成功報酬・入社時1名50万円