GreenでIT企業の経理・労務を採る|成長企業の管理部門の伝え方
IT企業、とりわけ成長の途中にある会社の経理・労務の求人は、大手の管理部門の求人とは違う理由で候補者を集めます。決まった手順を正確に回す仕事より、手順そのものを作る仕事に関われることが、成長企業の管理部門の大きな魅力です。一方で、仕組みが追いつかず、一人が抱える仕事の幅が広くなりやすいのも事実です。この記事では、GreenでIT企業の経理・労務を採るときに、成長企業の管理部門の魅力と実情をどう伝えるかを整理します。前提として、Greenは株式会社アトラエが運営する中途採用の求人サイトで、IT・Web業界の求人が中心です。
管理部門の候補者が見ている2つの軸
経理・労務の経験者が求人を比べるとき、次の二つの軸を見ています。
- 今の仕組みの状態:月次の締めは決まった手順で回っているか、勤怠や給与の仕組みは整っているか、外部の専門家(税理士・社会保険労務士)との関係はどうか
- これから整えること:上場の準備、会計の仕組みの入れ替え、規程の整備、組織の拡大に伴う労務の見直しなど
仕組みが整っている会社では、正確さと速さを求める求人になります。これから整える会社では、手順を作る力と、関係者を巻き込む力を求める求人になります。どちらに当てはまるかで、合う候補者が変わります。
成長企業ならではの書きどころ
成長企業の管理部門の求人では、次のような点を具体的に書くと、候補者の関心を引きます。
| 書きどころ | 書き方の例 |
|---|---|
| 仕組みを作る経験 | 「経費精算の流れを、紙と表計算から専用の仕組みに切り替える担当として」 |
| 経営との距離 | 「月次の数字を経営陣に直接説明し、予算の見直しに関わる」 |
| 組織の変化 | 「社員の増加に合わせて、就業規則や評価に関わる規程を見直していく」 |
| 道具の新しさ | 「会計や勤怠の仕組みはクラウドのものを使っている」 |
同時に、負担についても書きます。「月末は締めの作業で忙しくなる」「規程の整備は前例がなく、自分で調べて進めることが多い」といった実情を伏せると、入社後のずれにつながります。
エージェントベストの見解
成長企業の管理部門の採用で、先に決めておきたいのは「経理と労務を一人に任せるのか、分けるのか」です。社員が少ないうちは、一人の管理部門担当が経理も労務も総務も担うことがよくあります。ところが、その形のまま求人を出すと、経理の経験者も労務の経験者も「自分の専門外の仕事が多すぎる」と感じて応募を見送ります。当社が求人票を作るときは、今の管理部門の仕事を経理・労務・総務・その他に分けて書き出してもらい、どの比重が一番大きいかで募集する職種を決めます。比重の小さい仕事は、外部の専門家に任せる、別の担当者が兼ねる、といった形で整理します。管理部門の仕事を「全部」として出すより、中心を決めて出すほうが、その分野の経験者に届きます。
経理と労務で書き分けること
経理と労務では、候補者が気にする点が違います。
経理の求人で書くこと
- 担当する範囲:日々の記帳、月次の締め、年次の決算、税務の対応、予算と実績の管理
- 外部との関係:税理士や監査法人との窓口を担うか
- 会社の段階:上場を目指しているか、すでに上場しているか
労務の求人で書くこと
- 担当する範囲:勤怠の管理、給与の計算、社会保険の手続き、入退社の対応、規程の整備
- 社員の働き方:リモートワークの割合、勤務の形の多様さ
- 外部との関係:社会保険労務士に任せている範囲
経理と労務のどちらの求人でも、使っている道具の名前と、手作業が残っている部分を書いておくと親切です。クラウドの会計や勤怠の仕組みに慣れた候補者は、道具の名前で自分の経験の活き方を判断します。一方で、表計算での集計や紙の書類が残っている部分は、入社した人が最初に手をつける仕事になることが多いので、「ここを一緒に変えていきたい」と書けば、仕組みづくりに関心のある人への呼びかけになります。
上場の準備を進めている会社は、その旨を書くと、上場の準備に関わった経験のある候補者や、関わりたい候補者に届きます。ただし、上場の時期を具体的に約束するような書き方は避けます。
声をかける相手の選び方
管理部門の候補者に向けても、Greenでは企業の側から「気になる」やスカウトを送れます。IT・Web業界を中心とした求人サイトなので、IT企業の管理部門で働いてきた人や、IT企業で働きたい管理部門の経験者に出会える可能性があります。
声をかける相手は、自社の段階に合わせて選びます。
- 仕組みを整える段階:成長企業の管理部門で、仕組みの入れ替えや規程の整備を経験した人
- 上場の準備の段階:上場の準備に関わった経験のある人、監査法人や会計事務所の出身者
- 規模が大きくなった段階:大手の管理部門で専門性を深めてきた人
大手企業の管理部門の出身者に声をかけるときは、成長企業で働くことの違いをスカウトの文面に書きます。担当の範囲が広がり、自分で決められることが増える一方で、手順が決まっていないことも多い。この違いを正直に書くと、それを望む人が反応します。
選考で確かめること
選考では、正確さと、仕組みを作る力の両方を確かめます。
- 前職で、手順を変えたり、仕組みを入れ替えたりした経験。そのとき、現場の社員にどう説明したか
- 締めの作業が遅れそうになったとき、何を優先し、誰に相談したか
- 規程や制度について、社員から質問や不満を受けたとき、どう対応したか
労務の担当者を選ぶときは、社員の個人的な事情に触れる仕事であることも踏まえ、情報の扱い方を聞いておきます。休職や家族の事情など、配慮が必要な相談を受けたとき、誰にどこまで共有したか。判断に迷ったとき、社会保険労務士などの専門家にどう確認したか。こうした問いへの答え方から、信頼して任せられる人かどうかが見えてきます。
面接には、経営陣か管理部門の責任者が入ります。成長企業の管理部門は経営との距離が近いため、候補者は経営陣と話して相性を確かめたいと考えています。
エージェントベストの見解
IT企業が経理・労務を採るとき、Greenのような求人型の媒体と紹介のどちらを使うかは、求める経験の専門性で考えることを勧めています。紹介の仕事で管理部門の候補者と話していても感じることですが、上場の準備や会計の仕組みの入れ替えなど、特定の経験を持つ人を探す場合は、対象の候補者が限られるため、紹介で背景を説明しながら会うほうが進みやすいことがあります。一方、日々の経理や労務を担い、仕組みを少しずつ整えていく担当者を探す場合は、求人型で「成長企業の管理部門で働きたい」と考える人に広く届けるほうが合います。どちらの場合も、求人票に仕組みの状態とこれから整えることを書いておけば、経路に関係なく、候補者との話が具体的になります。
まとめ
- 管理部門の候補者は、今の仕組みの状態とこれから整えることを見ている
- 成長企業ならではの魅力(仕組みを作る経験、経営との距離)と負担を両方書く
- 経理と労務を一人に任せるか分けるかを先に決め、中心の職種で募集する
- 上場の準備を書く場合も、時期を約束する書き方は避ける
- 特定の経験を探すなら紹介、担当者を広く探すなら求人型、と使い分けを考える
よくある質問
経理の経験が浅い人を採って育てることはできますか
社内に教えられる経理の担当者がいるか、税理士などの外部の専門家に相談できる体制があれば可能です。一人目の経理を経験の浅い人にする場合は、外部の専門家との関わりを求人票に書いておくと、候補者も安心できます。
労務の仕事は、社会保険労務士に任せていても求人を出すべきですか
手続きを外部に任せていても、社内で社員からの相談に応じたり、規程の運用を見たりする担当者は必要です。求人票では、外部に任せている範囲と、社内で担う範囲を分けて書きます。
IT業界の経験は求めたほうがよいですか
管理部門の仕事は業界によって大きく変わらない部分も多いため、必須にする必要はあまりありません。IT企業ならではの点(クラウドの道具の使い方、エンジニアの働き方への理解など)は、入社後に身につけられることが多いです。
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