不動産業界の長期インターン採用|現場と本部どちらで受け入れるか
不動産業界で長期インターンを受け入れようとすると、最初に迷うのが「どこで受け入れるか」です。店舗での接客や物件の案内といった現場の仕事か、本部での企画やマーケティング、データの整理といった仕事か。どちらを選ぶかで、集まる学生も、任せる仕事も、教える体制も大きく変わります。結論から言うと、不動産業界の長期インターンは、学生に「業界の手触り」を伝えたいなら現場、「継続して任せる仕事」を作りたいなら本部、と目的で受け入れ先を決めると、受け入れ後のすれ違いが減ります。 どちらにも利点と難しさがあります。この記事では、学生向けの長期インターン求人サイトInfraで募集する不動産会社に向けて、受け入れ先の決め方と運用設計を整理します。
不動産業界の採用構造と、長期インターンの位置
不動産業界は、仲介、管理、開発、不動産テックなど、事業の種類によって仕事の中身が大きく違う業界です。採用では営業職の比重が大きい会社が多く、新卒でも営業として配属されることが一般的です。
この業界で長期インターンが果たせる役割を挙げると、次のとおりです。
- 業界を知ってもらう場:不動産の仕事を学生が具体的に知る機会は少ない
- 新卒の営業職の入口:営業の仕事を体験したうえで入社してもらう
- 本部の仕事の手:物件の情報の整理、広告の作成、データの集計
学生にとって、不動産の仕事は身近に感じにくいものです。部屋を借りた経験はあっても、その裏側でどんな仕事があるかを知る学生は多くありません。長期インターンは、その裏側を見せる機会になります。
現場と本部、受け入れ先の比べ方
受け入れ先を決めるときは、次の軸で比べると整理しやすくなります。
| 軸 | 現場(店舗・物件) | 本部(企画・マーケティング) |
|---|---|---|
| 学生が得るもの | 業界の手触り、接客の経験 | 事業の全体像、数字を見る力 |
| 任せやすい仕事 | 物件の写真撮影、内覧の補助、店舗での受付 | 物件情報の入力、広告の作成、データの集計 |
| 教える人 | 店長や現場の営業担当 | 本部の担当者 |
| 勤務の形 | 出社が中心、土日の勤務もある | 在宅が可能な仕事もある |
| 難しさ | 繁忙期の教える時間、資格が要る業務の線引き | 業界の手触りが伝わりにくい |
現場は土日に忙しくなることが多く、学生にとっては平日の授業と両立しやすい反面、週末の予定が制約されます。本部の仕事は平日中心で在宅も可能な場合がありますが、物件や顧客に触れる機会が少ないため、業界を知る機会としては弱くなります。
どちらか一方に決めきれない場合は、本部を軸にしながら、月に数回は現場に同行する形も考えられます。
エージェントベストの見解
不動産会社の長期インターンでよくある思い込みは、「営業の現場に出せば、学生は業界の面白さに気づく」というものです。確かに現場には業界の手触りがあります。しかし、繁忙期の店舗では社員に教える余裕がなく、学生は受付やチラシの準備だけを繰り返すことになりがちです。その経験だけで業界の面白さに気づくのは難しいものです。当社が受け入れ先を決める相談で勧めるのは、現場で受け入れるなら、教える担当の社員を一人決め、その人の繁忙期の予定を確認しておくことです。繁忙期に教える時間が取れないなら、その時期は本部の仕事に回ってもらうと決めておく。現場の手触りと、教える時間の確保は両立しにくいことを前提に、季節で受け入れ先を変える選択肢も持っておくと、学生の経験が単調になりにくくなります。
資格や法令が関わる業務の線引き
不動産の仕事には、資格を持つ人でなければ行えない業務や、法令で決まりのある業務があります。学生に任せる前に、線を引いておきます。
- 重要事項の説明など、資格者が行う業務:学生には任せない
- 契約の条件の交渉:社員が持つ
- 広告の表示:物件の広告には表示の決まりがあるため、学生が作った広告は社員が確認してから出す
- 顧客の個人情報:申込書や本人確認の書類の扱い
広告の表示は、学生に任せやすい仕事である一方、決まりを守る必要がある仕事でもあります。学生には決まりの要点を最初に伝え、広告の下書きまでを任せます。掲載する操作そのものは社員が行う形にしておくと、誤りが外に出にくくなります。
具体的な法令の内容は、社内の担当者や専門家に確認したうえで学生に伝えてください。
業界のイメージと、見せ方
不動産業界に対して、学生は次のようなイメージを持っていることがあります。
- 営業が厳しい、ノルマがある
- 土日に休めない
- 成果を出せば若くても稼げる
一つ目と二つ目は、応募をためらわせる原因になります。長期インターンの原稿では、インターンの学生にノルマを課すかどうか、土日の勤務があるかどうかを正直に書きます。インターンの学生にノルマを課さないなら、そう書くだけで不安は小さくなります。
三つ目のイメージに惹かれる学生もいますが、長期インターンの段階でそれを強調すると、入ってからの期待とのずれが大きくなります。学生が任される仕事と、その先の新卒の仕事を分けて書くことが大切です。
不動産テックの会社や、開発・企画を中心とする会社は、「不動産業界」という言葉から連想されるイメージとは違う働き方をしていることがあります。その場合は、業界名より仕事の中身を先に書くと、学生に伝わりやすくなります。
運用設計
不動産会社が長期インターンを運用するときは、次の点を決めておきます。
- 勤務の曜日:現場なら土日を含むか、本部なら平日のみか
- 移動の扱い:物件への移動の交通費、移動の時間を勤務時間に含めるか
- 服装:現場に出る場合の服装の決まり
- 教える担当の社員:現場なら店長か営業担当、本部なら担当者
二つ目の移動の扱いは、現場で受け入れる会社が見落としやすい点です。物件の案内の補助で移動が多い場合、移動の時間も勤務時間として扱うのが一般的な考え方です。雇用として受け入れる場合は、最低賃金や労働時間の規定を守る必要があり、扱いに迷う場合は社会保険労務士などの専門家に確認してください。
エージェントベストの見解
不動産会社が長期インターンを新卒採用につなげるとき、当社が気にかけている点があります。それは、長期インターンで本部の仕事だけを経験した学生が、新卒で営業として配属されたときに、想像との違いを感じることがある、という点です。当社は長期インターンの媒体と新卒向けの媒体、人材紹介を扱っていますが、入社後の早い時期の離職の相談では、「インターンで見ていた仕事と、配属後の仕事が違った」という声を聞くことがあります。長期インターンを新卒の営業職の入口にしたいなら、本部で受け入れる場合でも、インターンの後半に現場の営業に同行する期間を設けておくことです。営業の仕事の厳しさも面白さも、一度は自分の目で見てから入社を判断してもらう。そのほうが、入社後の定着にもつながります。
まとめ
- 不動産業界の長期インターンは、目的に応じて現場か本部かの受け入れ先を決める
- 現場で受け入れるなら、教える担当の社員と、その人の繁忙期を先に確認する
- 資格者が行う業務や契約の交渉は学生に任せず、広告は社員の確認を経て出す
- インターンの学生にノルマを課すか、土日の勤務があるかを原稿に正直に書く
- 新卒の営業職につなげるなら、本部で受け入れる場合も現場の同行の期間を設ける
よくある質問
長期インターンの学生に、物件の内覧の案内を任せてもよいですか
最初は社員の内覧に同行し、補助から始めるのが一般的です。顧客への説明や条件の話は社員が持ち、学生は鍵の準備や物件の写真撮影などを担当します。慣れてきても、契約に関わる説明は社員が行う形を保ちます。
土日だけ働く長期インターンは成り立ちますか
現場の繁忙が土日に集中する会社では、土日を中心に働く学生は貴重な存在です。ただし、土日は社員も忙しく、教える時間が取りにくいことがあります。最初の数回は平日に教える日を設けるなど、立ち上がりの工夫をしておくと続けやすくなります。
不動産テックの会社でも、業界のイメージを気にする必要はありますか
学生は会社を「不動産業界」として見ることがあるため、営業が厳しいなどのイメージを持たれることがあります。原稿では業界名より仕事の中身を先に書き、開発や企画が中心であることを伝えると、イメージとのずれを防げます。IT企業としての受け入れ方はIT・SaaS企業の長期インターン採用も参考になります。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
長期インターンの採用と受け入れ、まとめて相談できます
- 求人原稿の作成から応募対応・面接設定まで、Infraの運用を代理店として支援します
- 継続して採るならサブスクリプション、まず1名ならデポジット(成果報酬)。採用計画から選べます
- 受け入れ体制や、新卒採用へのつなぎ方も一緒に考えます
この記事の内容に合うサービス:長期インターン採用(Infra) ↗月額5万円〜/成果報酬9万円〜