Greenで機械学習エンジニアを採る|研究と実装のどちらかを決める

Green・IT中途採用職種別 更新日 2026/10/16

機械学習エンジニアの求人で応募が集まらない、または集まっても面接で話がかみ合わない。その原因の多くは、求人票が「研究寄り」と「実装寄り」のどちらの仕事なのかを決めていないことにあります。新しいモデルを考えて精度を上げる仕事と、モデルを本番環境に載せて安定して動かし続ける仕事は、求められる経験が大きく違います。この記事では、Greenで機械学習エンジニアを採るときに、この線をどう引き、求人票とスカウトにどう書くかを整理します。この記事で扱うGreenは、株式会社アトラエが運営し、IT・Web業界の中途採用を中心に扱う求人サイトです。

「機械学習エンジニア」という言葉が指す範囲が広い

同じ職種名でも、候補者が思い浮かべる仕事は人によって違います。大きく分けると次の二つの軸があります。

研究寄りの候補者は、扱う課題の新しさや、試行錯誤に使える時間を重視します。実装寄りの候補者は、インフラの構成、デプロイの流れ、運用の体制を重視します。求人票がどちらとも取れる書き方だと、両方の候補者が「自分の仕事ではないかもしれない」と感じて見送ります。

どちらに寄せるかを決める3つの問い

社内で方針を決めるときは、次の三つを順に考えると答えが出やすくなります。

  1. いま足りないのはモデルの精度か、運用の仕組みか:精度は出ているのに本番に載らないなら実装寄り。載せる仕組みはあるが精度が足りないなら研究寄り
  2. 入社した人の隣に誰がいるか:データサイエンティストがいるなら実装寄りを補う。バックエンドやインフラのエンジニアが厚いなら研究寄りを補う
  3. 半年後に何ができていれば成功か:「推薦の精度が上がった」なのか「再学習が自動で回るようになった」なのかを一文で書く

三つ目の一文は、そのまま求人票の「入社後に期待すること」に使えます。

エージェントベストの見解

機械学習エンジニアの採用を始める前に、先に決めておくべきなのは「モデルの持ち主は誰か」です。研究寄りの人を採っても、作ったモデルを本番に載せる担当が社内で決まっていなければ、成果は検証用の環境に置かれたままになります。実装寄りの人を採っても、改善の方向を決める人がいなければ、運用を回すだけの仕事になり、本人の期待とずれていきます。当社が相談を受けて求人票を作るときは、採用する人の担当範囲と同時に、前後の工程を誰が持つかを図に書いてもらいます。それが書けない段階では、職種名を「機械学習エンジニア」にせず、「推薦機能の改善を担うエンジニア」のように、担当するテーマで募集を出すほうが、合う候補者に届きやすいと考えています。

求人票に書くこと

方針が決まったら、求人票には次の項目を具体的に書きます。

項目研究寄りで書くこと実装寄りで書くこと
扱う課題どの予測・分類・生成の課題か、現状の精度の課題どの機能に組み込まれているか、利用の規模感
環境計算資源の使い方、実験管理の方法クラウドの構成、デプロイと監視の仕組み
進め方検証のサイクル、論文や手法を試す時間の扱いリリースの頻度、障害時の体制
評価精度や事業指標への寄与安定稼働、運用工数の削減

数値を出せない場合は、文章で状況を書けば十分です。「推論の結果は毎朝の配信に使われている」「現在は手作業で再学習している」といった一文が、候補者にとっては使う技術の一覧より判断材料になります。

使用技術を並べるときは、必須と歓迎を分けます。機械学習の領域は技術の入れ替わりが速いので、特定のライブラリを必須にしすぎると、考え方は合っているのに外れてしまう候補者が出ます。

もう一つ書いておきたいのが、生成AIの扱いです。最近は大規模言語モデルを使った機能の開発を任せたいという相談が増えていますが、外部のモデルを呼び出して組み込む仕事と、自社でモデルを学習させる仕事では、求める経験が大きく違います。前者は実装寄り、後者は研究寄りの色が濃くなります。「生成AI」とだけ書くと両方の候補者が混ざるので、どちらの仕事なのかを一文で添えます。

スカウトと「気になる」の送り方

Greenでは企業から候補者に「気になる」を送ったり、スカウトを送ったりできます。機械学習エンジニアは、職務経歴の書き方が人によって大きく違う職種です。研究寄りの人は手法や成果を、実装寄りの人は構成や運用を中心に書く傾向があります。

送る相手を選ぶときは、経歴の中の動詞に注目すると判断しやすくなります。「設計した」「検証した」「改善した」が多ければ研究寄り、「構築した」「運用した」「自動化した」が多ければ実装寄りの可能性が高い、という見方です。あくまで目安なので、迷う場合は「気になる」で反応を見てから、スカウトで具体的な話を書く順番にします。

スカウトの文面では、自社の課題を一文で示し、その人の経歴のどこがその課題に近いかを書きます。技術名を並べるより、「いま困っていること」を正直に書いたほうが、経験のある候補者は反応します。エンジニア向けの文面の組み立てはエンジニア向けスカウト文面の型も参考になります。

選考で確かめること

選考では、方針に合わせて見る点を変えます。研究寄りなら、過去に取り組んだ課題で「なぜその手法を選び、何を捨てたか」を聞きます。実装寄りなら、本番で起きた問題とその対応、運用を楽にするために変えたことを聞きます。

どちらの場合も、面接には現場のエンジニアを入れます。人事だけで面接すると、候補者は技術の話ができず、会社の開発の水準を判断できません。在職中の候補者が多いので、技術課題を出すなら時間の目安を事前に伝え、負担を抑えます。

エージェントベストの見解

Greenのような求人型で機械学習エンジニアを募集した会社が、最初の数週間でつまずくのは、応募が来たあとの書類選考です。職務経歴を読んでも研究寄りか実装寄りか判断がつかず、人事が現場に回すまでに日数がかかり、その間に候補者が他社の選考に進んでしまいます。当社が運用を代行するときは、求人を出す前に現場のエンジニアと「この経歴なら会う」「この経歴なら見送る」の例を数件決めておき、書類が届いた当日に一次判断ができるようにしています。判断の基準を言葉にしておくと、応募への返信が早くなり、候補者の印象も変わります。合否を決めるのは企業側ですが、迷う時間を短くする準備は外に出せる部分です。

まとめ

よくある質問

研究寄りと実装寄りの両方をできる人を探すのは難しいですか

両方の経験がある候補者もいますが、対象は狭くなります。両方を求める場合でも、入社後の最初の担当をどちらにするかは決めて書いたほうが、候補者は判断しやすくなります。

博士号や論文の実績を条件にすべきですか

研究寄りで、新しい手法の検証が仕事の中心なら、歓迎条件として書くことは考えられます。必須にすると対象が大きく狭まるため、実務で同等の検証をしてきた人も含めたいなら、「研究開発の経験」と幅を持たせる書き方が向いています。

機械学習エンジニアの採用はGreenだけで十分ですか

会社の状況によります。求人票で仕事の中身を具体的に書ける場合は、求人型の媒体で候補者が自分から判断して応募してくることがあります。担当範囲がまだ固まっていない場合は、紹介を併用し、背景を口頭で補いながら会う方法もあります。

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