OfferBoxで大学群を広げるべきか|判断の5つの軸

OfferBox運用ノウハウ 更新日 2026/9/10

「大学群は絞ったほうがいいのか、広げたほうがいいのか」という質問を受けます。結論から言うと、どちらが正しいかは決まっておらず、判断の軸は「大学群が自社にとって譲れない条件か」「広げたときに読む時間が足りるか」の2つです。大学群を広げても増えるのは読む対象であって承認ではなく、絞っても減るのは読む対象であって質ではありません。 この記事では、大学群の判断を、譲れない条件かどうか、活躍社員の出身の偏りの読み方、読む時間との関係、面接官との合意、文面の材料の有無、の順で整理します。絞るべき、広げるべき、のどちらも書きません。自社で判断するための手順を書きます。検索条件の考え方はOfferBoxの検索条件の組み方で書きました。

この作業の目的|「なんとなく」の絞り方をやめる

大学群の絞り方は、「なんとなく前年と同じ」「なんとなくこのあたりまで」で決まっていることが多いものです。理由が無いと、広げるべきか絞るべきかの議論が、感覚のぶつかり合いになります。

判断の目的は、大学群の絞り方に理由をつけることです。理由がつけば、広げるときも絞るときも、社内で説明でき、結果を見て見直せます。

軸1|大学群は「譲れない条件」か

検索で絞るのは、無ければ選考に進めない「譲れない条件」だけです。この考え方はOfferBoxのターゲット設計で書きました。大学群がこれに当たるかを、最初に確かめます。

問い答えが「はい」なら答えが「いいえ」なら
特定の大学群でないと、選考に進めない理由があるか譲れない条件。検索で絞る理由がある譲れない条件ではない
その理由は、仕事に必要な学部や資格で説明できるか大学群ではなく、学部や資格で絞る大学群で絞る理由は薄い
面接官が、大学群を理由に落としているか実態として絞られている。面接官と合意が要る検索で絞る必要は無い

多くの会社で、大学群は「譲れない条件」ではなく「あれば嬉しい条件」です。あれば嬉しい条件は、検索で絞らず、読んで判断します。譲れない条件なら、絞る理由を言葉にして、面接官と共有します。

軸2|活躍社員の出身の偏りをどう読むか

「活躍している社員は特定の大学群の出身が多いから、そこに絞る」という判断があります。この読み方には注意が要ります。

  1. 偏りは、採用の偏りの結果かもしれない:過去にその大学群から多く採っていれば、活躍社員もそこに偏る。他の大学群の学生を採っていないので、比べられない
  2. 活躍の理由が、大学群にあるとは限らない:活躍している理由は、行動の型や志向であることが多い。ペルソナで「行動」と「志向」に分けたのは、このため。分け方は採りたい学生像を言葉にする
  3. 少人数の偏りは、偶然かもしれない:数人の共通点は、その数人の個性である可能性がある。適性検査の傾向と同じ読み方。適性検査結果の使い方で書いたとおり
  4. 偏りを「仮説」にとどめる:「この大学群の学生は合いやすいかもしれない」までで、「他の大学群は合わない」にはしない

活躍社員の出身から言えるのは、「その大学群の学生にも合う人がいる」ことまでです。「他には合う人がいない」は言えません。

エージェントベストの見解

媒体を比べたり検索条件を見直したりするときに、「大学群を広げたら承認が増える」「絞ったら承認の質が上がる」と考える会社は多いのですが、どちらも根拠がありません。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてOfferBoxの契約後の運用を見ていますが、大学群を広げて増えるのは検索結果の件数、つまり読む対象であって、承認は読んで文面を書いた分しか増えません。読む時間が同じなら、広げても承認は変わりません。絞って減るのも読む対象で、承認の質は文面と面談で決まるので、絞っただけでは変わりません。大学群の議論は、「読む対象をどこまでにするか」の議論であって、「承認の数や質」の議論ではない。この整理をすると、広げるか絞るかは、読む時間で決まる話になります。読む時間が足りるなら広げてよく、足りないなら絞るしかない。それだけです。

軸3|広げたときに、読む時間が足りるか

大学群を広げると、検索結果が増えます。増えた分を読む時間があるかで、広げられる範囲が決まります。

  1. いまの読む時間と、読める数を出す:週に何時間、その時間で何人読めるか
  2. 広げたときの件数を見る:1つずつ広げて、件数の増え方を見る。動かし方は検索条件の記事で書いたとおり
  3. 読める数を超えるなら、広げる幅を戻すか、読む時間を増やす:読む人を増やす、読む作業を外に出す
  4. 読める数の範囲で、最も広い設定にする:これが、自社の読む時間で広げられる上限

「広げたい」と「読める」の差が、読む時間の問題です。広げたいのに読めないなら、大学群の問題ではなく、読む体制の問題です。件数と読む時間の関係は検索条件の記事で書きました。

軸4|面接官と合意しているか

大学群を検索で広げても、面接官が大学群を理由に落としていれば、広げた意味がありません。学生は面談まで進んで落とされ、面談に出た人の時間も学生の時間も無駄になります。

面接官との合意は、ペルソナの合意と同じ場でできます。「大学群ではなく、行動と志向で見る」を、ペルソナの1枚に書いておきます。

軸5|文面で触れる材料があるか

大学群を広げても、その学生のプロフィールに文面で触れる材料が無ければ、送っても承認されにくくなります。

つまり、大学群を広げたあとも、判断は「読んで、触れる材料があるか」に戻ります。読み方は学生プロフィールの読み方で書きました。

判断の手順

5つの軸を、手順にします。

  1. 大学群が譲れない条件かを確かめる:仕事に必要な理由があるか。無ければ、あれば嬉しい条件
  2. 活躍社員の出身の偏りを、仮説にとどめる:「他は合わない」にしない
  3. 読む時間で、広げられる上限を出す:読める数の範囲で最も広い設定
  4. 面接官と合意する:大学群ではなく行動と志向で見る。合意が取れなければ広げない
  5. 広げた大学群の学生を読み、触れる材料があるか見る:あれば送る。無ければ優先度を下げる
  6. 結果を記録し、月に一度見直す:広げた大学群からの承認と面談の結果を、絞っていたときと比べる

6の記録が、次の卒年の判断の根拠になります。「なんとなく」ではなく、記録で決められるようになります。

やりがちな失敗

失敗何が起きるか直し方
前年と同じ大学群を理由なく続ける広げる機会も絞る根拠も無い譲れない条件かを確かめる
活躍社員の出身で絞る採用の偏りを再生産する仮説にとどめ、行動と志向で見る
広げたら承認が増えると期待する読む時間が同じなら増えない読む時間を先に確保する
読む時間を見ずに広げる読み切れず、途中で止まる読める数の範囲で広げる
検索で広げて面接で落とす学生も面接官も時間の無駄面接官と合意してから広げる
大学群で文面の書き方を変える学生に「大学で見られている」と伝わる文面は自由記述の一文から。大学には触れない
結果を記録しない次の卒年も「なんとなく」になる広げた大学群からの結果を記録する

最も無駄が大きいのは、「検索で広げて面接で落とす」です。広げる前に、面接官と合意します。

社内の分担

作業誰が
譲れない条件かを確かめる人事と面接官
活躍社員の出身を整理する人事(現場に聞きながら)
読む時間と読める数を出す読む人
検索条件を動かして件数を見る人事(または運用代行)
面接官と合意する人事
広げた大学群の学生を読む読む人
結果を記録し、見直す人事

面接官との合意が、人事の最も重い仕事です。「大学群ではなく行動と志向で見る」を面接官が受け入れないと、広げる意味がありません。ペルソナの合意の場で、一緒に扱います。運用代行に出している場合、検索条件の設定と読む作業は代行が行えますが、譲れない条件の判断と面接官との合意は社内です。代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。

エージェントベストの見解

相談で最も多い思い込みは、「大学群を広げると、承認は増えるが質が下がる」「絞ると、承認は減るが質が上がる」というものです。実際には、承認の数は読んで書いた数で決まり、承認の質は文面と面談で決まるので、大学群はどちらにも直接は効きません。当社がOfferBoxの運用の相談で大学群の話になったとき、最初に聞くのは「広げたい理由」でも「絞りたい理由」でもなく、「大学群を理由に、面接で落としていますか」です。落としているなら、広げても無駄で、その前に面接官と話す必要があります。落としていないなら、広げるかどうかは読む時間だけの問題で、大学群の議論は要りません。大学群の話は、面接官の見方と読む時間の話に置き換えると、答えが出ます。置き換えずに大学群そのものを議論すると、感覚のぶつかり合いで終わります。

まとめ

よくある質問

大学群を広げたら、承認は増えますか

読む時間が同じなら、増えません。増えるのは検索結果の件数で、承認は読んで文面を書いた分しか増えません。広げるなら、読む時間を先に確保します。

活躍している社員の出身が偏っています。そこに絞るべきですか

偏りは、過去にその大学群から多く採った結果かもしれません。他の大学群の学生を採っていなければ、比べられません。「その大学群にも合う人がいる」までは言えますが、「他には合う人がいない」は言えません。仮説にとどめ、行動と志向で見ることを勧めます。

大学群の判断は、御社に相談できますか

できます。当社がOfferBoxの運用の相談を受けるときは、譲れない条件かどうか、面接官が大学群で落としていないか、読む時間で広げられる上限はどこか、を一緒に整理します。広げるべき、絞るべき、のどちらも当社からは言いません。自社で判断するための材料を揃えます。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。

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