OfferBoxで体育会系学生にアプローチする方法|続け方と役割に触れる
「体育会系の学生を採りたい」という相談を受けます。理由を聞くと、「粘り強い」「上下関係に慣れている」「営業に向いている」という言葉が出てきます。結論から言うと、この理由のまま文面を書くと、学生には「属性で見られている」と伝わり、承認されません。部活動に打ち込んできた学生にアプローチするときに触れるのは、競技の成果でも「体育会系だから」でもなく、続けた理由、チームでの役割、うまくいかなかったときの動き方です。 これは他の学生と同じで、自由記述から行動の型を拾う作業です。違うのは、時期と日程への配慮です。この記事では、読み方、文面の入り方、時期と日程、選考の速さ、名義、やりがちな失敗、人事と現場の分担を整理します。文面の基本はオファー文面の基本で書きました。
この作業の目的|「体育会系」という言葉を、行動の型に戻す
「体育会系」は、学生を分類する言葉として便利ですが、文面や面談で使うと、学生を1つの型に押し込めます。同じ部活動でも、続けた理由、チームでの役割、競技への向き合い方は学生ごとに違います。
「粘り強い」と一括りにされた学生は、「自分の何を見たのか」が分からず、文面を閉じます。「〇〇の練習を、結果が出ない時期も続けた理由が書かれていて」と触れられた学生は、「自分を読んだ」と感じます。
この作業の目的は、「体育会系」という言葉を、その学生固有の行動の型に戻すことです。分類ではなく、読む。他の学生への文面と、原則は同じです。
手順1|自由記述で見るところ
部活動に打ち込んできた学生の自由記述には、競技のことが書かれています。見るのは成果ではなく、次の点です。読み方の基本は学生プロフィールの読み方で書いたとおりです。
| 見るところ | 何が分かるか | 触れ方の型 |
|---|---|---|
| 続けた理由 | 何のために続けたか。勝つため、仲間のため、自分を試すため | 「続けた理由が〇〇だと書かれていて」 |
| チームでの役割 | 主将、副将、マネージャー、控え、記録係。役割の中で何をしたか | 「〇〇の役割で、△△を工夫した、と書かれていて」 |
| うまくいかなかったときの動き方 | けが、スランプ、レギュラー落ち、チームの不振。そこで何をしたか | 「結果が出ない時期に、こう動いた、と書かれていて」 |
| 競技以外に書かれていること | 学業、アルバイト、競技以外の関心。競技だけの学生と決めつけない | 競技以外の一文にも触れる |
| 競技を通じて変わったこと | 入部時と引退時で、自分がどう変わったか | 「〇〇が変わった、と書かれていて」 |
成果(大会の順位、記録)に触れるのは避けます。成果は学生にとって誇りですが、企業が触れると「成果で選ばれた」と映り、成果が出なかった学生には届きません。触れるのは、成果に至る動き方です。
手順2|文面の入り方
冒頭は、他の学生と同じく「読んだ・こう思った・だから送った」です。書き方はオファー文面の構成で書きました。部活動の学生の場合、「こう思った」で気をつけることがあります。
- 「体育会系だから」と書かない:「体育会系のあなたなら営業に向いている」は、属性で見ている。「〇〇の役割で△△を工夫した動き方が、うちの営業のこの場面に近い」と、行動と仕事でつなぐ
- 競技名で入らない:「〇〇部だったんですね」は読んだ証拠だが、「こう思った」が無い。競技名より、続け方や役割に触れる
- 根性や体力に触れない:学生は、それ以外の自分を見てほしいと思っていることが多い。行動の型で書く
- 仕事の場面を具体的に:営業なら「週に何社かを訪ねて困りごとを聞く」のように。部活動の役割の型と、仕事の場面の型をつなぐ。場面の作り方は文系学生にオファーを送るときの文面で書いた
- 競技を続けられるかを、聞かれる前に書く:社会人になっても競技を続けたい学生がいる。続けられるか、続けている社員がいるかを、分かる範囲で一言
「営業に向いている」と決めつけないのは、部活動の学生の志向が営業に限らないからです。自由記述に、企画や技術への関心が書かれていれば、そこに触れます。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「体育会系の学生は営業に向いていて、粘り強く、上下関係に慣れている」というものです。実際には、部活動に打ち込んだ学生の中に、営業向きの人も、企画向きの人も、技術向きの人もいて、粘り強さの出方も人によって違います。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてOfferBoxの契約後の運用を見ていますが、「体育会系だから」で文面を書いた会社は、承認が来ないか、来ても面談で「思っていた学生と違う」となります。学生の側も、「体育会系」という言葉で見られることに慣れていて、その言葉が出た時点で「この会社は自分を読んでいない」と判断します。逆に、続けた理由や役割の工夫に触れた文面は、学生に「ここは違う」と映ります。「体育会系を採りたい」という相談が来たとき、当社が最初に聞くのは、「活躍している社員のうち、部活動出身の人は、具体的にどんな動き方をしていますか」です。その答えが、行動の型になります。「体育会系」という言葉は、ペルソナには入れません。
手順3|時期と日程への配慮
部活動に打ち込んでいる学生は、競技の予定で動く時期が決まっています。ここが、他の学生と最も違う点です。
- 就職活動の開始が遅い、または短期集中になる:大会のシーズンや引退の時期まで、就職活動に時間を割けない学生がいる。引退後に短期間で動く
- 練習と遠征で、平日の日中が空きにくい:面談の日程の候補は、夕方以降や、練習が無い曜日に幅を持たせる
- オンラインを基本にする:遠征先や練習の合間でも参加できる。進め方はオンライン面談
- 返事が遅くても、追いかけを急がない:大会の時期は返信できない。追いかけは1回、間隔は長めに
- 送る時期を、学生の動く時期に合わせる:引退の時期は競技によって違う。自社が採りたい学生の競技の時期を、前年の実績や本人に聞いて把握する。時期の考え方は送る時期と時間帯の考え方
「就職活動の開始が遅い」は、企業から見ると「他社より先に接点を持てる」機会でもあります。学生が動き始める前に文面を送り、動き始めたときに「あの会社」と思い出してもらう形です。ただし、動き始める前の学生に承認を急かさないことが条件です。
手順4|選考の速さ
引退後に短期集中で動く学生は、複数の企業を同時に短期間で受けます。選考が長い企業は、その期間に他社が内定を出して離れます。
- 承認から内定までの期間を、他の学生より短く設計する:段階を統合し、段階の間の空白を無くす。考え方は選考フローを短くする考え方
- 面談の日程を、承認から近い日に:候補を出すときに、最も近い日を含める
- 他社の進行を聞く:短期集中の学生は他社も同時に動いている。聞き方は承認後の辞退を減らす連絡設計
- 内定の期限を、学生の動きに合わせる:短期間で複数の内定が出る学生には、他社の結果の時期を聞いてから期限を置く。置き方は内定を出したあとのフォロー
「速く」は「急かす」ではありません。企業側の段階の間の空白を無くすことで、学生を待たせずに進める、という意味です。
手順5|名義と面談に出る人
社内に、部活動に打ち込んだ経験のある社員がいれば、名義と面談に出る人の候補になります。
- 同じ経験を持つ社員が名義になる:「自分も〇〇部で、引退後に就職活動を始めた」の一言が、文面に入る。学生は「分かってもらえる」と感じる
- ただし、競技の話だけにしない:面談で競技の話ばかりになると、仕事の話が無いまま終わる。仕事の場面を話す時間を先に取る
- 同じ経験の社員がいなければ、無理に探さない:名義は、仕事の中身を語れる現場の社員でよい。「体育会系の学生には体育会系の社員を」も、決めつけの一つ
- 面談で、競技を続けられるかを話せる準備をする:続けている社員がいるか、勤務の形で続けられるか。聞かれたときに答えられるように
名義の考え方は他の学生と同じです。仕事の中身を語れる人が出て、文面の続きとして話す。面談の設計は初回面談の設計で書きました。
やりがちな失敗
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 「体育会系だから」で文面を書く | 属性で見られていると伝わり、閉じられる | 続けた理由、役割、動き方に触れる |
| 競技の成果に触れる | 成果で選ばれたと映る。成果が無い学生に届かない | 成果に至る動き方に触れる |
| 根性や体力で語る | 学生はそれ以外を見てほしい | 行動の型で書く |
| 営業に向いていると決めつける | 他の志向を見逃す | 自由記述の志向を読む |
| 平日の日中に日程の候補を集中させる | 練習で参加できない | 夕方以降と練習の無い曜日に幅を |
| 大会の時期に追いかけを重ねる | 返信できず、しつこいと受け取られる | 間隔を長めに、1回だけ |
| 選考が長い | 短期集中の学生は他社に決める | 段階を統合し、空白を無くす |
| 面談が競技の話だけで終わる | 仕事の話が無い | 仕事の場面を先に |
| 競技を続けられるかを答えられない | 学生の関心に答えられない | 事前に確認しておく |
最も多いのは、最初の「体育会系だからで文面を書く」です。採りたい理由がそのまま文面に出ると、こうなります。理由を行動の型に戻してから書きます。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 「体育会系」を行動の型に戻す(活躍社員の動き方を聞く) | 人事(現場に聞く) |
| 自由記述から続けた理由・役割・動き方を拾う | 読む人(人事、現場の若手、または運用代行) |
| 競技の時期を把握する | 人事(前年の実績、本人に聞く) |
| 日程の幅と、追いかけの間隔を決める | 人事 |
| 選考の段階を統合する | 人事と面接官 |
| 名義と面談 | 仕事を語れる現場の社員(同じ経験があればなお良い) |
| 競技を続けられるかを確認しておく | 人事(勤務の形、続けている社員) |
運用代行に出す場合、自由記述から行動の型を拾って冒頭を書く作業と、日程の幅を持たせた連絡は代行が行えます。「体育会系」を行動の型に戻すペルソナの作業と、選考の統合は社内です。代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これをやる前に、先に決めておかないと効果が出ないことがあります。「採りたい学生の競技の時期」を把握することです。当社がOfferBoxの運用の相談で「体育会系を採りたい」と聞いたとき、文面の話の前に確認するのは、その学生が引退するのはいつ頃で、就職活動をいつ始めるか、です。ここを把握せずに、他の学生と同じ時期に送り、同じ間隔で追いかけ、同じ長さの選考に乗せると、大会の時期に返信が来ず、引退後に動き始めたときには自社の選考が他社より遅れています。時期を把握していれば、引退前に一度文面を送って名前を知ってもらい、引退後に改めて連絡し、短い選考で内定まで進められます。時期を先に、文面はそのあと。部活動の学生へのアプローチで、最初に決めるのはこの順番です。
まとめ
- 「体育会系」という言葉を、続けた理由・チームでの役割・うまくいかなかったときの動き方という行動の型に戻す
- 競技の成果、根性、体力、「営業向き」で語らない。行動の型と仕事の場面でつなぐ
- 競技の時期で就職活動の開始が遅く短期集中になる学生に、日程の幅、追いかけの間隔、送る時期で配慮する
- 選考は段階を統合して空白を無くし、短期集中の学生を待たせない
- 名義は仕事を語れる現場の社員。同じ経験があればなお良いが、無理に探さない
よくある質問
体育会系の学生は、営業に向いていますか
向いている人もいれば、企画や技術に向いている人もいます。「体育会系だから営業」と決めつけると、他の志向を見逃し、文面でも「属性で見られている」と伝わります。自由記述に書かれた役割の工夫や、競技以外の関心を読んで、その学生の行動の型と仕事の場面をつなぎます。
大会のシーズンで、返信が来ません。どうすればよいですか
追いかけは1回、間隔は長めにします。競技の時期は返信できないことが多く、重ねて追いかけると、しつこいと受け取られます。引退の時期を把握していれば、その後に改めて連絡する形も取れます。
体育会系の学生へのアプローチは、御社に相談できますか
できます。当社がOfferBoxの運用の相談を受けるときは、「体育会系」を行動の型に戻すペルソナの作業、競技の時期の把握、日程と選考の設計を一緒に行います。運用代行を受ける場合は、行動の型を拾って冒頭を書き、日程の幅を持たせた連絡を当社が行います。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
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