Wantedlyのスカウトを相手ごとに変える範囲|変えるのは2か所
スカウト文面を相手ごとに変える、と聞くと、「毎回一から書く」と受け取って「そんな時間は無い」となるか、「名前と会社名を差し替えれば個別化」と受け取ってテンプレを送るか、のどちらかになりがちです。結論から言うと、相手ごとに変えるのは「相手のプロフィールのどこを読んだか」と「この募集と重なる点」の2か所だけで、募集の「なぜ」、話す場の案内、署名は変えません。2か所を変えるだけで、相手には「自分を読んで送っている」と伝わり、送る側の時間は数文を書く分で済みます。名前だけの差し替えは、相手に分かります。 この記事では、両極の失敗、変える2か所と変えない部分、2か所の書き方、相手の情報が少ないとき、変えたつもりで変わっていない例、時間の考え方、台帳の使い方、分担を整理します。文面の3段の構成はスカウト文面の書き方で書きました。
この作業の目的|続けられる範囲で、相手に「読んだ」と伝える
相手ごとに変える目的は、「あなたを読んで送っている」と相手に伝わることです。全部を変える必要はなく、相手が読んで「自分のことだ」と分かる部分があれば足ります。
同時に、送る側が続けられる範囲であることも条件です。一通に長い時間がかかると、送る数が減り、途中で止まります。目的は、「相手に伝わる最小の範囲を、毎回変える」ことです。
両極の失敗
| やり方 | 何が起きるか |
|---|---|
| 毎回、一から全部書く | 一通に時間がかかり、送る数が減り、止まる。書く人によって内容がばらつく |
| 名前と会社名だけ差し替える | 相手には「テンプレ」と分かる。読まれない |
| 相手の職種名だけ入れる(「エンジニアの〇〇様」) | 職種名は検索で拾えるので、読んだ証拠にならない |
| プロフィールの冒頭の一行だけ引用する | 冒頭だけ読んだと分かる。相手は「最初の行しか見ていない」と感じる |
| 変える箇所を決めずに、その場で判断する | 書く人によって、変える範囲がばらつく |
「変える箇所を決めておく」が、両極を避ける方法です。決まっていれば、毎回同じ範囲を、同じ時間で変えられます。
変える2か所と、変えない部分
| 部分 | 変えるか | 理由 |
|---|---|---|
| 1. 相手のプロフィールのどこを読んだか | 変える | 相手にしか書けない。ここが読んだ証拠 |
| 2. この募集と重なる点 | 変える | 相手の経験のどこが、募集のどこで活きるかは、相手で違う |
| 募集の「なぜ今、この人を探しているか」 | 変えない | 募集ごとに1つ。募集記事から取る |
| 話す場の案内(誰が、どんな形で) | 変えない | 募集ごとに1つ |
| 署名 | 変えない | 送る人の名前と職種 |
| 募集記事への誘導 | 変えない | 募集ごとに1つ |
変えるのは、最初の2か所です。文面の前半が相手ごとに違い、後半が募集ごとに同じ、という形になります。相手が最初に読むのは前半なので、前半が変わっていれば、後半が同じでも「テンプレ」とは読まれません。
エージェントベストの見解
これは「どこまでやるか」の線引きの話です。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyのスカウトの運用を見ていますが、「相手ごとに変える」を全部変えることだと受け取った会社は、最初の週は丁寧に書き、翌週から時間が取れずに止まります。逆に、名前だけ差し替えた会社は、送る数は保てますが返信が来ません。続いていて返信も来る会社は、変える箇所を2つに決め、一通あたりの時間を一定にしています。当社が線引きを支えるとき、最初に伝えるのは「2か所以外は変えない」ことです。変えないことを決めると、変える2か所に時間を使えます。個別化は、丁寧さの量ではなく、変える箇所の決め方です。
変える2か所の書き方
1か所目|相手のプロフィールのどこを読んだか
- プロフィールの中で、募集と関係がある箇所を1つ選ぶ:全部を読んだうえで、1つ
- その箇所の、相手の言葉をそのまま使う:「〇〇と書かれていたのを読んで」
- 冒頭ではなく、本文の中から:冒頭の一行は誰でも読む。本文の中の具体的な経験や興味を挙げると、「全部読んだ」と伝わる
- 1〜2文:長くしない
2か所目|この募集と重なる点
- 1か所目で挙げた箇所と、募集の「なにを」のどこが重なるか:「その〇〇の経験は、この募集の△△で、そのまま活きます」
- 募集記事の言葉を使う:募集記事に書いた「なにを」の言葉と揃える。相手が募集記事を読んだときに、つながる
- 1つに絞る:重なる点が複数あっても、最も強いもの1つ
- 2〜3文
2か所は、同じ言葉でつなぎます。1か所目で「改善を続けてきた」を挙げたなら、2か所目に「改善」の言葉が入る。つながっていないと、2か所目が型に見えます。
相手の情報が少ないとき
プロフィールがほとんど書かれていない相手には、変える材料がありません。
- 送らないか、優先を下げる:話す意思が読めない。絞り込みの段階で優先を下げる。考え方はスカウト対象の絞り方
- それでも送るなら、書かれている数少ない情報から1つ選ぶ:職種と経歴だけなら、その経歴のどこが募集と重なるかを書く
- 無い情報を推測して書かない:「〇〇に興味があるのでは」は、外れると信用を失う
- 材料が無いのに送る数を保とうとしない:材料がある相手に絞るほうが、時間に対する結果が良い
「材料が無ければ送らない」が原則です。材料が無い相手に、名前だけ差し替えて送ると、テンプレになります。
変えたつもりで、変わっていない例
| 変えたつもり | なぜ変わっていないか |
|---|---|
| 「〇〇様のご経歴を拝見し」 | 経歴の何を見たかが無い |
| 「〇〇のご経験をお持ちの方を探しています」 | 検索の条件を書いただけ |
| 「△△業界でのご活躍を拝見し」 | 業界名は検索で拾える |
| 「素晴らしいご経歴に感銘を受け」 | 読んでいなくても書ける |
| 「〇〇様のスキルは弊社で活かせます」 | どのスキルが、どこで、が無い |
共通するのは、「プロフィールの具体的な箇所が無い」ことです。具体的な箇所とは、相手が書いた文の中の、固有の経験や興味です。それが引用されていれば変わっていて、無ければ変わっていません。
時間の考え方
一通にかける時間は、「プロフィールを読む時間」と「2か所を書く時間」の合計です。
- 読む時間が大半:書くのは数文なので、読む時間が一通の時間を決める
- 絞り込みで、読む対象を減らす:読む対象が絞られていれば、一通の時間が短くなる
- 週に取れる時間から、送れる数を決める:時間を先に決め、数はその結果
- 一通の時間を一定にする:丁寧に書く日と雑に書く日があると、ばらつく。2か所だけ変えると決めれば、一定になる
「時間を先に決める」は、絞り込みの記事と同じ考え方です。数を先に決めると、一通の時間が削られ、名前だけの差し替えになります。
台帳で、返信が来た一文を見る
送った文面の1か所目(相手の一文)と2か所目(重なる点)を、台帳に残します。
- 返信が来た相手の、1か所目と2か所目を並べる:どんな箇所を挙げたときに返信が来たか。経験か、興味か、最近の動きか
- 返信が来ない相手のものと比べる:具体が薄くなかったか
- 面談で「どこに反応したか」を聞く:1か所目か、2か所目か、話す場の案内か
- 月に一度、読む観点を1つ直す:「興味の箇所を挙げると返信が来やすい」なら、読むときに興味を先に見る
台帳の型は、絞り込みの記事で書いたものと同じで、1か所目と2か所目の欄を足します。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 変えない部分(募集の「なぜ」、話す場、署名)を募集ごとに作る | 人事と、その職種の責任者 |
| プロフィールを読み、2か所を書く | 読んだ人(人事か、その職種の人) |
| 「変えたつもり」になっていないかを見る | 書いた人と、別の1人(最初の数通だけ) |
| 台帳に2か所を残す | 送った人 |
| 面談で「どこに反応したか」を聞く | 面談に出る人 |
| 月に一度、読む観点を直す | 人事 |
運用代行や代理店が支えられるのは、変える範囲の線引き、変えない部分の作成、「変えたつもり」のチェックの型、台帳の型までで、プロフィールを読むこと、2か所を書くこと、面談で聞くことは企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
発注する側の会社が誤解しやすいのは、「相手ごとに変える部分こそ、代理店に頼めば効率が上がる」という点です。当社がWantedlyのスカウトの支援をするとき、変えない部分(募集の「なぜ」、話す場の案内、署名の形)は当社が作れますし、そのほうが早く整います。ただし、変える2か所は、その仕事を知っている社内の人が書いたほうが、相手に届きます。「この経験が、この募集のどこで活きるか」は、その仕事をしている人の言葉で書くと具体になり、当社が書くと一般的になります。当社が最初にお伝えするのは、「変えない部分は当社、変える2か所は社内」の分担です。変えない部分が整っていれば、社内の人が書くのは2か所の数文で、一通あたりの時間は短く済みます。
まとめ
- 相手ごとに変えるのは「相手のプロフィールのどこを読んだか」と「この募集と重なる点」の2か所だけ。募集の「なぜ」、話す場、署名は変えない
- 全部を毎回書くと続かず、名前だけ差し替えるとテンプレと分かる
- 1か所目は本文の中の具体的な箇所を相手の言葉のまま、2か所目は募集の「なにを」のどこと重なるかを同じ言葉でつなぐ
- 材料が無い相手には送らない。推測で書かない。「変えたつもり」(経歴を拝見し、ご活躍、感銘)は変わっていない
- 時間を先に決めて数を決め、台帳に2か所を残し、返信が来た一文の型を見て、月に一度、読む観点を直す
よくある質問
変えない部分が多いと、相手にテンプレと思われませんか
相手が最初に読むのは前半で、前半(2か所)が相手ごとに違えば、後半が同じでもテンプレとは読まれません。逆に、後半を変えても前半が同じなら、テンプレと読まれます。変える場所は、量ではなく位置です。
2か所を書く時間が取れないほど、送る数が多いです
送る数が多すぎます。読んで2か所を書ける数が、送れる数です。名前だけ差し替えて数を保つより、絞って2か所を書くほうが、返信の数は増えます。絞り込みの条件を見直します。
スカウトの個別化の線引きは、御社に相談できますか
できます。当社は、変える範囲の線引き、変えない部分の作成、「変えたつもり」のチェックの型、台帳の型を支えられます。プロフィールを読むことと、2か所を書くことは、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyのスカウト運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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