Wantedlyのスカウト文面の書き方|相手の一文から始める3段の型
Wantedlyのスカウト文面は、会社の紹介から始まり、募集の説明が続き、最後に「ぜひご応募ください」で終わるものになりがちです。ところが、受け取る側は、複数の会社からスカウトを受け取っていて、会社の紹介から始まる文面は最初の数行で閉じられます。結論から言うと、Wantedlyのスカウト文面は「相手のプロフィールのどこを読んだか」「この募集と重なる点」「話す場の案内」の3段を、短く書きます。会社の説明は会社ページに、募集の詳細は募集記事に任せ、文面には書きません。トーンは面談で話す言葉に寄せ、煽りと応募の依頼と条件の羅列と抽象語を避けます。 この記事では、文面の役割、3段の構成と書き方、会社の説明を書かない理由、長さの考え方、トーン、避ける言葉、送る前のチェック、型の作り方、分担を整理します。誰に送るかはスカウト対象の絞り方で書きました。この記事は、読んだあとに何を書くかの話です。
この作業の目的|読んで、会社ページに行き、話を聞きに行くを押してもらう
スカウト文面の役割は、応募させることではなく、「この会社の話を聞いてみよう」と思ってもらい、会社ページと募集記事を見に行かせ、「話を聞きに行く」を押してもらうことです。
文面で全部を説明しようとすると長くなり、読まれません。文面は入口で、中身は会社ページと募集記事にあります。文面に書くのは、「なぜあなたに送ったか」と「どこを読んでほしいか」と「どう話せるか」の3つだけです。
3段の構成
| 段 | 書くこと | 長さ |
|---|---|---|
| 1. 相手の一文 | プロフィールのどこを読んだか。相手にしか書けない一文 | 1〜2文 |
| 2. 重なる点 | 相手のそこと、この募集のどこが重なるか。募集記事へ誘導 | 2〜3文 |
| 3. 話す場の案内 | まず話を聞きに来てほしい。誰が、どんな形で話すか | 1〜2文 |
3段のあとに、署名(送る人の名前と職種)を付けます。会社の紹介、募集の詳しい説明、条件の一覧は入れません。
1段目|相手の一文
最初の一文で、「あなたを読んで送っている」と分かるようにします。
- プロフィールの具体的な箇所を挙げる:「〇〇のプロジェクトで△△を担当されたと書かれていたので」「□□に興味があると書かれていたのを読んで」
- プロフィールの言葉を、そのまま使う:相手が書いた言葉を言い換えない。自分の言葉が出てくると、読んだと分かる
- 褒めない:「素晴らしいご経歴」は、読んでいなくても書ける。読んだことは、具体で示す
- 会社名や職種から始めない:「株式会社〇〇の△△です」から始まる文面は、会社の話。相手の話から始める
「相手の言葉をそのまま使う」が要点です。プロフィールに「toBのプロダクトの改善を続けてきた」と書いてあれば、「toBのプロダクトの改善を続けてこられた点を読んで」と書きます。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「スカウト文面は、会社の魅力をしっかり伝えるべきだ」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyのスカウトの運用を見ていますが、返信が来る文面は、会社の魅力をほとんど書いていません。書いてあるのは、相手のプロフィールのどこを読んだかと、その経験がこの募集のどこで活きるかと、誰が話すか、の3つです。会社の魅力は、返信した人が会社ページとストーリーで読みます。当社が文面を整えるとき、最初にやるのは、会社の紹介の段落を全部削ることです。削ると短くなり、相手の一文が最初に来て、読まれます。魅力を伝えたいなら、文面ではなく、会社ページとストーリーを整えます。文面は、そこへ連れて行くためのものです。
2段目|重なる点と、募集記事への誘導
相手の経験や興味と、募集のどこが重なるかを書きます。
- 募集の「なにを」の中から、相手と重なる部分を1つ:「この募集の〇〇は、あなたの△△の経験がそのまま活きる部分です」
- 「なぜ今、この人を探しているか」を短く:募集記事の「なぜ」から一文。書き方は「なぜ」の書き方
- 募集記事へ誘導する:「詳しくは募集記事に書いていますが」と、読む先を示す
- 条件は書かない:文面に条件を並べると、求人票になる。給与や待遇は、Wantedlyでは募集にも載せず、面談の場で伝える
- 重なる点が2つ以上あっても、1つに絞る:多いと、テンプレに近づく
重なる点は、1段目で読んだ箇所と対応させます。1段目で「toBのプロダクトの改善」を挙げたなら、2段目は「この募集の〇〇は、改善を続ける仕事です」のように、同じ言葉でつなぎます。
3段目|話す場の案内
応募ではなく、話す場へ誘います。
- 「まず話を聞きに来てもらえませんか」:応募の依頼にしない
- 誰が話すか:「〇〇(職種)の△△が、仕事の中身を話します」。人事だけでなく、その職種の人
- どんな形か:「オンラインで、短い時間で」。負担が小さいことを伝える
- 選考ではないと分かるように:「選考ではなく、まずお互いを知る場です」
- 返事の方法:「このメッセージに返信してもらえれば、日程を調整します」
「誰が話すか」を書くと、返信率が変わります。相手は、「話を聞きに行ったら、人事の説明を受けるだけでは」と思っています。その職種の人が話すと分かれば、行く理由になります。
会社の説明を書かない理由
文面に会社の説明を入れると、次のことが起きます。
- 長くなり、相手の一文が下に埋もれる
- どの相手にも同じ段落が入り、テンプレに見える
- 会社ページと重なる:相手は会社ページを見に行くので、二重になる
- 会社の話から始まる文面になる
会社の説明は、会社ページに書き、文面からは「会社ページを見てください」で誘導します。会社ページの書き方は会社ページの基本で書きました。会社ページが整っていなければ、文面で補うのではなく、先に会社ページを整えます。
長さ、トーン、避ける言葉
- 長さ:3段を合わせて、画面をスクロールせずに読める程度。長いと読まれない
- トーン:面談で話す言葉に寄せる。広報文の硬さでも、砕けすぎでもなく。考え方は文章のトーンの決め方
- 一人称と相手の呼び方:会社ページと揃える
| 避ける言葉 | 理由 |
|---|---|
| 「ぜひご応募ください」 | 応募の依頼。話す段階を飛ばす |
| 「限定」「特別に」「厳選して」 | 煽り。信用されない |
| 「素晴らしいご経歴」「ご活躍」 | 読んでいなくても書ける |
| 「成長」「挑戦」「裁量」 | 抽象語。どの会社も書く |
| 条件の羅列 | 求人票 |
| 「弊社は〇〇業界で△△な企業で」 | 会社の説明。会社ページに |
送る前のチェック
- 1段目に、相手のプロフィールの具体的な箇所があるか:無ければテンプレ
- 1段目と2段目が、同じ言葉でつながっているか
- 会社の説明が入っていないか
- 条件の羅列が無いか
- 「応募」ではなく「話を聞きに来て」になっているか
- 誰が話すかが書いてあるか
- 避ける言葉が無いか
- スクロールせずに読める長さか
- 募集記事への誘導があるか
1と5と6の3つだけでも、毎回見ます。
型の作り方と、社内で揃える
3段の構成を、募集ごとに型にしておくと、一通ごとに書くのは1段目と2段目の重なる点だけになります。
- 募集ごとに、2段目の「なぜ」と3段目を用意する:募集記事から取る
- 1段目は、毎回書く:相手ごとに違う。型にしない
- 2段目の「重なる点」は、相手ごとに書く:募集の「なにを」のどこと重なるかは、相手で変わる
- 送る人が複数いるなら、見本を一通作る:「この形で」と渡す。トーンも揃う
- 返信が来た文面を、台帳に残す:どの一文に反応したかを見る
どこまで相手ごとに変え、どこを型にするかは、スカウトを相手ごとに変える範囲で書きました。書き出しの工夫はスカウトの書き出しの工夫で書きました。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 募集ごとの型(2段目の「なぜ」、3段目)を作る | 人事と、その職種の責任者 |
| プロフィールを読み、1段目と重なる点を書く | 読んだ人(人事か、その職種の人) |
| 送る前のチェック | 書いた人 |
| 見本を作って揃える | 人事 |
| 返信の文面を台帳に残す | 送った人 |
| 話す場に出る | その職種の人 |
運用代行や代理店が支えられるのは、3段の型、募集ごとの型の作成、避ける言葉のチェック、見本の作成までで、相手の一文と重なる点を書くこと、送ること、話す場に出ることは企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
自社で持つべきなのは、どこまでか。当社がWantedlyのスカウト文面を支えるとき、3段の型、募集ごとの2段目と3段目、避ける言葉のチェック、見本は当社が出せます。ただし、1段目の「相手のプロフィールのどこを読んだか」と、2段目の「重なる点」は、その仕事を知っている社内の人が書いたほうが、相手に届きます。当社が書くと、プロフィールの言葉は拾えても、「この経験がこの仕事のどこで活きるか」の具体が、その職種の人の言葉より薄くなります。当社が最初にお伝えするのは、「型は当社、一文は社内」の分担です。型があれば、社内の人が書くのは数文で済みます。数文を社内の人が書くことで、文面と面談がずれません。
まとめ
- スカウト文面は「相手の一文」「重なる点」「話す場の案内」の3段を短く。会社の説明は会社ページに任せ、条件は書かない(給与や待遇は面談で伝える)
- 1段目は、プロフィールの具体的な箇所を、相手の言葉のまま。褒めない、会社名から始めない
- 2段目は、募集の「なにを」のどこと重なるかを1つ、同じ言葉でつなぎ、募集記事へ誘導
- 3段目は、応募ではなく話す場へ。誰が、どんな形で話すかを書く
- 煽り、応募の依頼、条件の羅列、抽象語を避け、面談の言葉のトーンで、スクロールせずに読める長さに。募集ごとに型を作り、1段目と重なる点だけ毎回書く
よくある質問
文面が短いと、熱意が伝わらないのではないですか
熱意は、長さではなく、「あなたを読んだ」という一文で伝わります。長い文面は、会社の説明が長いだけで、相手には「誰にでも送っている」と読まれます。短い文面で、相手の具体的な箇所を挙げたもののほうが、「自分に送っている」と伝わります。
募集記事がまだ整っていませんが、文面だけ工夫すれば返信は来ますか
文面で興味を持った人は、募集記事と会社ページを見に行きます。そこが整っていなければ、返信は来ません。文面より先に、募集記事と会社ページを整えます。順番は、会社ページ、募集記事、文面です。
スカウト文面の作成は、御社に相談できますか
できます。当社は、3段の型、募集ごとの型の作成、避ける言葉のチェック、見本の作成を支えられます。相手の一文と重なる点を書くこと、送ること、話す場に出ることは、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyのスカウト運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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