Wantedlyの募集記事「なぜやるのか」の書き方|なぜ今この募集があるか
募集記事の「なぜやるのか」に、会社ページのミッションの文章をそのまま貼る会社は多いものです。「なぜ」といえば会社の理念、という連想からです。ところが、候補者は会社ページで理念を読んだうえで募集記事に来ているか、募集記事から会社ページに行きます。同じ文章が2回出ると、読み飛ばされます。結論から言うと、Wantedlyのガイドラインでは、「なぜやるのか」は会社が掲げるミッションと、そこに至った経緯を紹介する項目で、創業の経緯や代表のメッセージを書くことも効果的とされています。募集記事では、会社ページの文章をそのまま貼らずにミッションとその経緯を要点に絞り、「なぜ今、この募集があるのか」をつなげます。事業が広がった、新しく始める、体制を厚くする、欠員が出た。この募集が生まれた理由を正直に書きます。 理由が分かると、候補者は「自分の役割」を見つけます。この記事では、この部分の役割、会社ページとの分担、募集の理由の型、会社の「なぜ」とのつなぎ方、誰が書くか、正直さ、やりがちな失敗、分担を整理します。募集記事の全体は募集記事の基本構成、会社ページの「なぜ」は会社ページでミッションを伝える書き方で書きました。
この作業の目的|候補者に「自分の役割」を見つけてもらう
会社ページの「なぜやるのか」は、会社が存在する理由です。募集記事の「なぜやるのか」も、ガイドラインではミッションとその経緯を紹介する項目です。ただし募集記事では、そこにこの募集が存在する理由を足すと、会社の話が候補者の話になります。
「なぜ今、この募集があるのか」が書かれていると、候補者は「自分はここで、これのために入る」と、自分の役割を見つけます。「事業が広がって、〇〇を任せられる人がいない」と読めば、「自分が〇〇を任される」と分かります。「〇〇を新しく始めるので、最初のメンバーを探している」と読めば、「自分が最初のメンバーになる」と分かります。
理念だけでは、役割は見つかりません。この部分の目的は、候補者に「自分の役割」を渡すことです。
手順1|会社ページとの分担
| 観点 | 会社ページの「なぜ」 | 募集記事の「なぜ」 |
|---|---|---|
| 何の理由か | 会社が存在する理由 | ミッションとその経緯の要点と、この募集が存在する理由 |
| 主語 | 会社、代表 | この職種、この配属先 |
| 書く人 | 代表か創業メンバー | 配属先の責任者でよい |
| 時間の軸 | 創業から今まで | いま、これから数ヶ月 |
| 候補者が得るもの | 共感 | 自分の役割 |
| 長さ | 場面を含めて数段落 | 要点に絞る。ミッションと募集の理由をつなぐ |
募集記事の「なぜ」では、ミッションとその経緯を要点に絞り、会社ページの長い文章を貼り直さないことが分担の要点です。詳しくは「会社ページで」と一言添えて委ね、そのうえで「その中で、なぜ今この募集か」を足します。
手順2|募集の理由の型
「なぜ今、この募集があるのか」は、だいたい次のどれかです。型ごとに、書き方と候補者が得る役割を置きます。
| 理由の型 | 書き方 | 候補者が見つける役割 |
|---|---|---|
| 事業が広がった | 「〇〇が広がって、△△の手が足りなくなった」 | 広がった部分を担う |
| 新しく始める | 「〇〇を新しく始める。まだ誰もやっていない」 | 最初のメンバーになる |
| 体制を厚くする | 「〇〇を1人でやっていたが、2人体制にする」 | 既存の人と組んで担う |
| 欠員が出た | 「〇〇を担っていた人が△△で離れ、引き継ぐ人を探している」 | 引き継いで担う |
| 次の段階に進む | 「〇〇はできたが、△△はまだ。△△をやる人を探している」 | 次の段階を担う |
| 将来に備える | 「来年、〇〇を始める予定で、その前に△△を準備する人を」 | 準備から関わる |
どの型でも、「〇〇」の部分を具体的に書きます。「事業拡大のため」だけでは、何が広がったか分からず、役割が見えません。「〇〇の顧客が増えて、対応が追いつかなくなった」まで書くと、役割が見えます。
手順3|会社の「なぜ」と、一文でつなぐ
募集の理由を書いたら、会社の「なぜ」と一文でつなぎます。つなぐことで、この募集が会社のどこに位置するかが分かります。
- 募集の理由を書く:「〇〇が広がって、△△の手が足りない」
- ミッションとその経緯のうち、この募集に関係する部分を短く:「〇〇は、会社が『□□』のためにやっている事業の中心で」
- つなぐ:「だから、△△を担う人が、会社の□□に直接関わることになる」
- 会社の「なぜ」の全体は、会社ページへ:「会社が□□をやっている理由は、会社ページに書いています」
一文でつなぐ理由は、募集の理由だけだと「人手が足りないから」に読め、会社の「なぜ」だけだと役割が見えないからです。両方をつなぐと、「人手が足りない、その仕事は会社の中心に関わる」と読めます。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「募集記事の『なぜやるのか』は、会社ページの理念の文章をそのまま貼る場所だ」というものです。ミッションとその経緯を紹介するのはこの項目の役割ですが、会社ページで理念を読んだ候補者が、同じ長い文章をもう一度読まされると、読み飛ばします。読み飛ばされた部分の先にある「この募集で何をやるか」も、流し読みになります。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyの契約後の運用を見ていますが、「なぜ今この募集があるのか」が正直に書かれた募集記事は、理念の文章を貼っただけの募集記事より、話を聞きに来る候補者が「自分がやること」を面談で具体的に話します。役割が見えて来ているからです。募集記事の「なぜ」は、ミッションの要点に、募集の「なぜ」を足すもの。会社ページの文章を貼っていたら、それを要点に縮め、「なぜ今、この人が要るのか」を足す。それだけで、候補者の面談での話し方が変わります。
手順4|配属先の責任者の言葉で書いてよい
会社ページの「なぜ」は代表の言葉で書くと、ミッションの記事で書きました。募集記事の「なぜ」のうち、募集の理由の部分は、代表でなく、配属先の責任者の言葉で書いて構いません。
- 募集の理由を最も知っているのは、配属先の責任者:事業が広がった実感、手が足りない場面、新しく始めることの中身は、責任者にある
- 人事が責任者に聞いて書く:「なぜ今、この人が要るのですか」「その人が入ったら、何が変わりますか」。答えを一文にする
- 責任者の名前で書くと、なお伝わる:「〇〇(責任者)は、こう言っています」の形。本人の同意で
- 代表の言葉は、ミッションとその経緯の部分で使う:創業の経緯や代表のメッセージは、ガイドラインでも効果的とされている。会社ページから要点を引く
「なぜ今この人が要るのか」を人事だけで書くと、「事業拡大のため」「体制強化のため」の定型になります。責任者に聞くと、「〇〇の顧客が増えて、△△さんが1人で回らなくなった」と具体的になります。
手順5|正直に書く。欠員なら欠員と
募集の理由を、良く見せようとして変えないことが大事です。
| 実際の理由 | 良く見せた書き方(避ける) | 正直な書き方 |
|---|---|---|
| 欠員が出た | 「事業拡大のため増員」 | 「〇〇を担っていた人が離れ、引き継ぐ人を探している。引き継ぎは△△が支える」 |
| 前任者が短期間で辞めた | 書かない | 「前任者は〇〇の理由で離れた。同じことが起きないよう、△△を変えた」 |
| 1人に負荷が集中している | 「体制強化のため」 | 「〇〇が1人で回らなくなった。2人で分ける」 |
| 新しく始めるが、まだ何も決まっていない | 「新規事業の立ち上げメンバー」 | 「〇〇を始めると決めたが、中身はこれから。一緒に決める人を」 |
欠員を「増員」と書くと、候補者は面談で気づきます。「前の人はどうしたのですか」と聞かれて、答えに詰まる。正直に書いて、「引き継ぎは△△が支える」「同じことが起きないよう変えた」と添えるほうが、候補者に信じられます。正直さの考え方は、OfferBoxの学生からの質問に答える文面で書いた「答えにくい質問ほどぼかさない」と同じです。
手順6|募集の理由が変わったら、書き直す
募集の理由は、時間とともに変わります。
- 「新しく始める」が「始まった」に変わった:役割が「最初のメンバー」から「2人目」に変わる。書き直す
- 「欠員」が埋まったが、別の理由で募集を続ける:理由を書き直す。古い理由が残っていると、面談で「もう埋まったのでは」と聞かれる
- 事業の広がり方が変わった:「〇〇が広がって」の〇〇を直す
- 長く出していて、理由が古い:募集記事を閉じるか、理由を書き直す。更新の仕組みは会社ページを更新し続ける仕組み
募集の理由が古いままの募集記事は、候補者に「放置されている」と映ります。募集の開始と終了、状況の変化で、この部分を見直します。
やりがちな失敗
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 会社ページの理念の文章をそのまま貼る | 読み飛ばされる | ミッションとその経緯を要点に絞り、募集の理由をつなぐ |
| 「事業拡大のため」で終わる | 役割が見えない | 何が広がって、何の手が足りないか |
| 欠員を「増員」と書く | 面談で気づかれる | 正直に書き、支える体制を添える |
| 人事だけで書く | 定型になる | 配属先の責任者に聞く |
| 会社の「なぜ」とつながない | 人手不足の話に読める | 一文でつなぐ |
| 募集の理由が古いまま | 放置されていると映る | 状況の変化で書き直す |
| 「なぜ」が長い | 中心に届かない | 要点に絞る。詳しくは会社ページへ |
| 「新規事業」と書いて中身が無い | 面談で「何をするのか」と聞かれて詰まる | 決まっていないなら「一緒に決める」と正直に |
最も多いのは、最初の「理念の文章をそのまま貼る」です。会社ページから写す作業が習慣になっていると、こうなります。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 「なぜ今、この人が要るのか」を話す | 配属先の責任者 |
| 聞いて一文にする | 人事 |
| ミッションとその経緯の要点 | 人事(会社ページから引く) |
| 正直に書けているかを確かめる | 人事と責任者 |
| 責任者の名前で書く場合の同意 | 責任者 |
| 状況の変化で書き直す | 人事(責任者から変化を聞いて) |
配属先の責任者の時間は、「話す」と「確認する」の2つです。運用代行や代理店が支えられるのは、募集の理由の型と聞く質問、会社の「なぜ」とつなぐ一文の整理までで、募集の理由そのものは配属先にしか出せません。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これをやる前に、先に決めておかないと募集記事の「なぜ」が書けないことがあります。「この募集の本当の理由を、社内で正直に確認する」ことです。当社がWantedlyの運用の相談で募集記事を見るとき、「なぜ」が「事業拡大のため」になっている募集の実態を配属先に聞くと、欠員だったり、1人に負荷が集中していたりすることが多くあります。人事が「欠員と書くと印象が悪い」と考えて、増員と書き換えています。ところが、候補者は面談で「前の人は」と聞き、答えに詰まった時点で、募集記事の他の部分も信じなくなります。当社が勧めるのは、募集記事を書く前に、配属先に「本当の理由は何ですか」と聞き、その理由をそのまま書き、「だから、こう支える」を添えることです。欠員と書いて「引き継ぎは〇〇が支える」とあれば、候補者は「正直な会社」と読みます。理由を飾るより、理由と支えを正直に書く。それが、募集記事の「なぜ」で最初に決めることです。
まとめ
- 募集記事の「なぜやるのか」は、ミッションとその経緯を紹介する項目。会社ページの文章を貼らずに要点に絞り、「なぜ今、この募集があるのか」をつなげる
- 理由の型は、事業が広がった・新しく始める・体制を厚くする・欠員・次の段階・将来に備える。「〇〇」を具体的に
- 配属先の責任者に聞いて書く。人事だけで書くと「事業拡大のため」の定型になる
- 欠員なら欠員と正直に書き、支える体制を添える。飾ると面談で気づかれる
- 募集の理由が変わったら書き直す。古い理由は「放置」と映る
よくある質問
募集の理由が欠員なのですが、正直に書くと応募が減りませんか
飾って書くと、面談で「前の人は」と聞かれて詰まり、募集記事の他の部分も信じられなくなります。「〇〇を担っていた人が離れ、引き継ぐ人を探している。引き継ぎは△△が支える」と正直に書くほうが、候補者に「正直な会社」と読まれます。減るのは、飾った理由でしか来ない候補者です。
会社の理念を、募集記事にまったく書かなくてよいのですか
書きます。Wantedlyのガイドラインでは、「なぜやるのか」はミッションとその経緯を紹介する項目で、創業の経緯や代表のメッセージも効果的とされています。会社ページの文章をそのまま貼らずに要点に絞り、「〇〇は、会社が『□□』のためにやっている事業の中心で、だからこの募集は□□に直接関わる」のように募集の理由とつなぎます。理念の全体は会社ページに委ね、「詳しくは会社ページで」と添えます。
募集記事の「なぜ」の整理は、御社に相談できますか
できます。当社は、募集の理由の型と配属先に聞く質問、会社の「なぜ」とつなぐ一文の整理、正直に書けているかの確認を支えられます。募集の本当の理由は、配属先の責任者に出していただきます。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyの募集記事の整備を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
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