Wantedlyの募集記事で待遇をどう扱うか|伝える場所と時期を決める

Wantedlyコンテンツ制作 更新日 2026/9/11

「Wantedlyの募集記事に、給与を書くべきか」という質問を受けます。書くと共感型でなくなる気がする、書かないと候補者に不親切な気がする。結論から言うと、Wantedlyは条件を前面に出さない設計の媒体なので、待遇を募集記事の中心にはしません。ただし、隠すのとは違います。Wantedlyでは、給与・福利厚生・待遇を箇条書きや具体的な金額で書くことは制限対象で、労働条件は「募集条件」機能で扱います。本文には「面談で正確に伝えます」と明記し、初回面談か選考の早い段階で実際に伝えます。 伝える場所と時期を決めておけば、待遇で候補者をがっかりさせることも、待遇だけで選ばれることも防げます。この記事では、待遇の位置づけ、募集記事に書くかの判断、書かない場合の扱い、伝える時期、待遇の質問への答え方、待遇より書くべきこと、やりがちな失敗、分担を整理します。金額には触れません。条件全般は募集記事に条件をどこまで書くかで書きました。

この作業の目的|待遇で「がっかり」も「選ばれる」も防ぐ

待遇の扱いで起きる失敗は、2つの方向にあります。

1つは、待遇を伏せたまま面談を重ね、選考の終盤で初めて伝えて、候補者が「聞いていなかった」とがっかりする形。もう1つは、待遇を前面に出して、待遇だけで来た候補者が、仕事の中身を見ずに決めて、入社後に合わない形。

待遇の扱いの目的は、この両方を防ぐことです。前面に出さず、隠さず、伝える場所と時期を決める。この3つが揃うと、共感で来た候補者が、待遇を知ったうえで進むかどうかを決められます。

手順1|Wantedlyの設計を前提にする

Wantedlyは、会社の想いに共感した人が集まる設計で、給与や条件を前面に出さない媒体です。この特徴はOfferBoxとWantedlyの違いで書きました。

この設計を前提にすると、待遇の扱いは次のようになります。

「Wantedlyだから待遇の話はしない」ではなく、「Wantedlyだから待遇を前面に出さず、伝える場所を面談に置く」が、設計に沿った扱いです。

手順2|募集記事に書くかどうかを決める

Wantedlyでは、給与・福利厚生・待遇の具体的な金額や箇条書きは本文に書きません。決めるのは、本文で待遇の考え方や制度の背景に触れるか、面談で伝えるに任せるかです。次の観点で自社の方針を決めます。

観点本文で触れる方向(金額は書かない)面談で伝えるに任せる方向
制度の背景独自の制度があり、作ったきっかけや背景を文章で語れる一般的な制度で、背景として語ることが少ない
自社の方針待遇の考え方で候補者を絞りたい(合わない人に来てほしくない)仕事の中身で来てほしく、待遇は会ってから
待遇の幅考え方が一言で書ける経験や役割で幅が広く、一言で書くと誤解される
候補者の層中途で、待遇の考え方が判断の前提になる新卒で、待遇より仕事の中身と人で判断する
他社との比較待遇の考え方が強みで、背景ごと語れる待遇は普通で、仕事の中身と人が強み

どちらの方向でも、「隠さない」は共通です。触れる方向なら金額を書かずに文章で最後に短く、任せる方向なら「面談で伝える」と明記して面談で伝えます。

判断に迷うなら、「面談で伝える」から始めることを勧めます。面談で伝えて反応を見れば、本文で考え方に触れたほうがよいかが分かります。

エージェントベストの見解

申し込んだあと、Wantedlyで起きやすいのは、「待遇を伏せたまま面談を重ね、内定の直前で初めて伝えて辞退される」ことです。共感型だから待遇の話は最後に、と考えて、初回面談でも一次でも触れず、内定の条件提示で初めて金額が出る。候補者は「ここまで来て、これか」とがっかりし、辞退します。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyの契約後の運用を見ていますが、選考の終盤で待遇を理由に辞退が出る会社は、伝える時期を決めていません。逆に、初回面談の最後か、選考に進む前に、待遇の考え方と幅を伝えている会社は、終盤の辞退がほとんどありません。伝えたうえで進んだ候補者は、待遇を知っています。前面に出さないことと、伝えるのを遅らせることは、別です。前面に出さず、早く伝える。この組み合わせが、共感型で待遇を扱う形です。

手順3|書かない場合の扱い|「面談で伝える」と明記し、実際に伝える

募集記事に待遇を書かない場合の手順です。

  1. 募集記事の条件の部分に「待遇は面談で正確にお伝えします」と書く:書かないことを明記する。候補者は「面談で聞ける」と分かる
  2. 初回面談の最後か、選考に進む前に、待遇の考え方と幅を伝える:「うちの待遇の考え方はこうで、この職種の幅はこのくらい」。個別の額は選考で
  3. 候補者から質問が来たら、当日に答える:「面談で伝える」と書いていても、聞かれたら面談を待たずに答える。答え方は学生からの質問に答える文面の考え方と同じ。ぼかさない
  4. 選考の各段階で、待遇の話が出たら答える:面接官にも、待遇の考え方と幅を共有しておく
  5. 内定の条件提示で、初めて出る数字を作らない:それまでに伝えた幅の中に収める

「面談で伝える」と書いて、面談で伝えないのが、最も信頼を失う形です。書いたら、伝える場を型に入れます。初回面談の型は、OfferBoxの初回面談の設計で書いた考え方と同じです。

手順4|待遇で選ぶ候補者との関係

待遇を前面に出さないと、「待遇で選ぶ候補者」は来にくくなります。これは、Wantedlyの設計上、避けられないことであり、同時に、意図された結果でもあります。

「待遇で選ぶ候補者が来ない」ことを問題と見るか、意図した結果と見るかは、自社の方針です。方針を決めずに「書くか書かないか」だけを議論すると、決まりません。

手順5|待遇より書くべき「働き方の実態」

待遇を書かない場合でも、書くべきことがあります。働き方の実態です。

書くことなぜ
出社と在宅の実際の配分待遇と同じくらい、生活に関わる
勤務時間の実態と、時間外の傾向「残業はどのくらいか」は、待遇と一緒に聞かれる
繁忙期の有無と時期生活の見通し
評価の考え方待遇の金額より、「何が評価されるか」は書ける。「〇〇の成果を見る」「△△の行動を評価する」
待遇が変わる仕組み「年に一度見直す」「役割で変わる」のように、仕組みは書ける

「評価の考え方」と「待遇が変わる仕組み」は、金額を書かなくても書けます。候補者が知りたいのは、いまの額だけでなく、「何をすればどう変わるか」です。仕組みが書いてあると、金額が書いていなくても、候補者は判断の材料を持てます。実態の書き方は「どうやっているのか」の書き方で書きました。

手順6|法令上の明示は、別途確認する

募集記事に待遇を書くかどうかと、法令上、募集や採用の過程で明示が求められる労働条件は、別の話です。

この点は、代理店として当社がお伝えできる範囲を超えるので、企業の人事が確認してください。

やりがちな失敗

失敗何が起きるか直し方
待遇を伏せたまま内定の直前で伝える「聞いていなかった」で辞退初回面談か選考に進む前に、考え方と幅を伝える
「面談で伝える」と書いて伝えない信頼を失う面談の型に入れる
待遇を本文に金額や箇条書きで書く制限対象になる。待遇で来た候補者が仕事を見ない本文には書かず、制度は背景を文章で。条件は「募集条件」と面談で
「応相談」だけ判断できない考え方と幅、または「面談で伝える」
待遇の質問をぼかす隠していると伝わる当日に、幅で答える
面接官が待遇を知らない選考で聞かれて答えられない考え方と幅を共有
伝えた幅と内定の条件がずれる終盤で辞退幅の中に収める
書くか書かないかの方針が無い議論が決まらない方針を先に決める
法令上の明示を募集記事の話と混同する明示の漏れ別途確認する

最も多いのは、最初の「伏せたまま内定の直前で伝える」です。「共感型だから」が、伝える時期を遅らせる理由になっています。

社内の分担

作業誰が
本文でどこまで触れ、面談でどう伝えるかの方針を決める人事と経営
待遇の考え方と幅を整理する人事
本文に制度の背景や「面談で伝える」を書き、「募集条件」を紐付ける人事
初回面談で考え方と幅を伝える面談に出る人(人事が同席して伝えてもよい)
面接官に共有する人事
待遇の質問に当日答える人事
法令上の明示を確認する人事(必要なら専門家に)

面談に出る現場の人が待遇の話をしにくい場合は、人事が同席して、面談の最後に人事から伝える形にします。運用代行や代理店が支えられるのは、本文でどこまで触れるかの判断の観点、伝える時期の設計、質問への答えの型までで、待遇の中身と法令の確認は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。

エージェントベストの見解

自社で持つべきなのは、どこまでか。当社がWantedlyの運用を支えるとき、「待遇に本文でどこまで触れ、面談でどう伝えるか」の判断の観点と、「いつ、誰が、どう伝えるか」の設計は当社が出せます。ただし、待遇の考え方と幅そのもの、そして法令上の明示の確認は、企業にしかできません。当社が待遇の話で企業にお願いするのは、「初回面談の最後に、待遇の考え方と幅を、誰が言うか」を決めることです。現場の名義の人が言いにくいなら、人事が同席して言う。この一つが決まれば、「面談で伝える」と募集記事に書けます。決まっていないと、書いても伝えられず、伝えないまま終盤に至ります。待遇は、募集記事の書き方より、面談で誰が言うかの問題です。

まとめ

よくある質問

待遇を書かないと、候補者に不親切ではありませんか

書かないことと隠すことは違います。「面談で正確に伝えます」と明記し、初回面談の最後か選考に進む前に、考え方と幅を伝えれば、候補者は待遇を知ったうえで進むかを決められます。不親切なのは、伏せたまま内定の直前で初めて伝えることです。

待遇が他社より良いので、募集記事に書いて強みにしたいです

金額や箇条書きでは書きません。Wantedlyでは、給与・福利厚生・待遇を箇条書きや具体的な金額で書くことは制限対象です。強みにしたい制度があるなら、作ったきっかけや背景とともに文章で書き、本文の最後に短く置きます。金額は面談で伝えます。中心は「この募集で何をやるか」です。待遇を最初に置くと、待遇で来た候補者が仕事の中身を見ずに決め、入社後に合わないことがあります。強みとして書きつつ、中心は仕事の中身、の順番を守ります。

待遇の扱いは、御社に相談できますか

本文でどこまで触れ、面談でどう伝えるかの判断の観点、伝える時期と担当の設計、質問への答えの型は当社が支えられます。待遇の中身と、法令上の明示の確認は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyの募集記事の整備を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。

出典

本記事は 2026/9/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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