地方企業がWantedlyで募集を書くときの伝え方|その土地で働く具体を書く
地方に本社や拠点がある会社がWantedlyを使うとき、2つの書き方に寄りがちです。1つは、「地方なので都市部の会社には敵わない」と考えて、募集記事を控えめに書く。もう1つは、「自然が豊か」「暮らしやすい」と土地の魅力だけを書く。結論から言うと、地方企業の募集記事は、「地方だから」を言い訳にも売りにもせず、「その土地で、何の仕事を、誰と、どうやっているか」の具体を書きます。読み手は、地元の人、Uターンを考えている人、Iターンを考えている人、リモートで働きたい人と分かれていて、知りたいことがそれぞれ違います。誰に読ませたいかを決め、その人が知りたいことを書きます。 この記事では、2つの書き方が届かない理由、読み手ごとの違い、書く要素、都市部と比べられる前提、社員の話への誘導、会う場の作り方、分担を整理します。
この作業の目的|「その土地で働く自分」を想像させる
Wantedlyの候補者は、全国の会社を読み比べます。地方の会社の募集記事を読む人は、「この土地で働くとしたら、どんな毎日か」を想像しようとしています。
想像の材料は、土地の魅力ではなく、仕事の具体と暮らしの具体です。「どんな仕事を、誰と、どこで、どう進めているか」「住む場所はどう探すか」「休みの日はどう過ごしているか」。これがあると、想像できます。
募集記事の目的は、「その土地で働く自分が想像できる」ことで、「地方でも良い会社だと分かってもらう」ことではありません。
2つの書き方が届かない理由
| 書き方 | なぜ届かないか |
|---|---|
| 「地方だから」と控えめに書く | 仕事の具体が薄くなり、都市部の会社の記事と比べて何も残らない |
| 「自然が豊か」「暮らしやすい」だけを書く | どの地方の会社にも書いてある。仕事が分からない |
| 「地方創生」「地域に貢献」を前面に | 大きな言葉で、日々の仕事が見えない |
| 都市部の会社と同じ書き方で、場所に触れない | 読み手が最初に知りたい「どこで働くか」が抜ける |
| 「都会と変わらない」と書く | 変わらないなら、その土地を選ぶ理由が無い |
共通するのは、「その土地での仕事の具体」が無いことです。地方であることを隠しても、売りにしても、具体が無ければ届きません。
読み手ごとに、知りたいことが違う
| 読み手 | 知りたいこと |
|---|---|
| 地元に住んでいる人 | 仕事の中身、条件、地元の他の会社との違い。土地の説明は要らない |
| Uターンを考えている人 | 戻って働く仕事があるか、都市部での経験が活きるか、戻った人がどうしているか |
| Iターンを考えている人 | 住む場所、引っ越しの支援、知り合いがいない土地での最初の数か月、暮らしの具体 |
| リモートで働きたい人 | その土地に住まなくても働けるか、出社の頻度、人と会う場面 |
1本の募集記事で全員に書こうとすると、どこにも届きません。「この募集は、誰に読ませたいか」を先に決め、その人が知りたいことを中心に書きます。読ませたい人を決める考え方は募集タイトルの付け方で書いたのと同じです。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「地方の会社は、Wantedlyでは都市部の会社に埋もれる」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、地方に拠点がある会社のWantedlyの運用も見ていますが、埋もれるのは「地方だから」ではなく、「仕事の具体が無いから」です。都市部の会社の募集記事も、具体が無ければ埋もれます。逆に、「この土地の〇〇業界の顧客に、△△を提案する仕事。週に一度は顧客の現場に行き、それ以外は事務所かリモート」と書いた地方の会社の記事は、その仕事をしたい人に読まれます。当社が地方の会社の募集記事を整えるとき、最初にやるのは、「地方」という言葉を一度全部外し、仕事の具体だけで書き直すことです。そのうえで、読ませたい人(地元・Uターン・Iターン・リモート)に合わせて、住む場所や暮らしの段落を足します。順番は、仕事が先、土地はあと、です。
書く要素
| 要素 | 書き方 |
|---|---|
| その土地でやっている仕事の具体 | 顧客は誰か、どこで、何を。「なにを」の書き方は「なにを」の書き方 |
| なぜその土地でやっているか | 「地方創生」ではなく、その土地でやる理由。顧客がそこにいる、素材がそこにある、代表がそこで始めた |
| 一緒に働く人 | 移ってきた人と、地元の人の両方 |
| 住む場所と通勤 | 社員がどのあたりに住んでいるか、通勤の形(車か、徒歩か)、住まいの探し方 |
| 引っ越しの支援 | あるなら、その形。自社の制度に沿って。無いなら、無いと |
| 暮らしの具体 | 休みの日に社員が何をしているか。「自然が豊か」ではなく、「〇〇さんは週末に△△している」 |
| 地元との関わり | 仕事の中で地元とどう関わるか。顧客、行事、取引先 |
| リモートの有無 | その土地に住まなくても働けるか。書き方はリモート勤務の募集の伝え方 |
| 最初の数か月 | 知り合いがいない土地で入った人が、最初にどう過ごしたか |
「住む場所と通勤」と「最初の数か月」は、Iターンの読み手が最も知りたい項目で、書かれていないことが多い項目です。
都市部の会社と比べられる前提で書く
Wantedlyの読み手は、地方の会社だけを読んでいません。都市部の会社の募集記事と並べて読みます。
- 仕事の具体は、都市部の会社と同じ水準で書く:「地方だから」で薄くしない
- 条件は、正直に書く:都市部より低い場合は、低いなりに、暮らしの費用との関係を場面で。条件の書き方は条件の書き方
- 都市部の会社に無いものを、具体で書く:「顧客の現場が近い」「代表と毎日話せる」「1人で持つ範囲が広い」。抽象語にしない
- 都市部の会社にあって、自社に無いものも書く:「〇〇の設備は無い」「専門の担当はいない」。無いと書いたほうが、それでも来る人が来る
- 他社の名前を出して比べない:自社の具体だけを書く
「無いものも書く」は、地方の会社が避けがちな書き方ですが、書いたほうが面談後の辞退が減ります。素顔を出す範囲の考え方は会社の素顔を出す範囲で書きました。
社員の話へ誘導する
その土地で働く具体は、募集記事より、社員の話のほうが伝わります。
- 移ってきた人(Uターン・Iターン)の話:なぜ移ったか、最初の数か月、いまの暮らし、困ったこと。書き方は入社エントリーを書いてもらう方法
- 地元の人の話:なぜ地元で働くことを選んだか、この会社を選んだ理由、仕事の中身
- 両方を用意する:読み手によって、どちらに惹かれるかが違う
- 募集記事の「一緒に働く人」から誘導する
「移ってきた人」の話は、Iターンの読み手にとって最も具体的な材料で、「困ったこと」まで書かれていると信用されます。
会う場の作り方
遠くに住む候補者は、話を聞きに行くのに移動が要ります。会う形を、募集記事に書いておきます。
- 最初はオンラインで話せる:移動なしで話を聞ける、と書く
- 来てもらうときの形:交通費の扱い、来たときに何ができるか(現場を見る、社員と話す、街を歩く)。自社の制度に沿って
- ミートアップをオンラインで:その土地の仕事の話を、少人数で。企画はミートアップの企画の立て方
- 都市部で会う機会があるなら、それも:出張のときに会える、など
「来てもらう前に、オンラインで話せる」が書いてあると、遠くの候補者が話を聞きに行きやすくなります。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 読ませたい人(地元・Uターン・Iターン・リモート)を決める | 人事と責任者 |
| 仕事の具体を書く | 人事(その職種の人に聞いて) |
| 住む場所・通勤・暮らしの具体を聞く | 人事(社員数人に) |
| 引っ越しの支援、交通費の扱いを確認する | 人事と管理部門 |
| 移ってきた人・地元の人の話を書く | 人事が本人に頼む |
| 会う場を用意する | 人事 |
| 面談で同じことを言う | 面談に出る人 |
運用代行や代理店が支えられるのは、読み手ごとの要素の整理、仕事の具体を聞く質問、記事の作成、社員の話の聞き方の型までで、読ませたい人の決定、制度の確認、社員が話すこと、会う場の運営は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは、向く会社と向かない会社がはっきり分かれます。地方の会社がWantedlyで機能するのは、「その土地でやっている仕事の具体を書ける会社」と「移ってきた人か地元の人の話を出せる会社」です。当社が3媒体の販売パートナーとして地方の会社の相談を受ける中で、「移ってきた人がまだいない」「地元の人しかいない」という会社もあります。その場合は、地元の人の話で「なぜこの土地で、この会社で働くか」を書き、Iターンの読み手向けではなく、地元とUターンの読み手向けに絞ります。全員に向けて書こうとして、土地の魅力だけの記事になるより、絞ったほうが届きます。当社は、地方の会社の募集記事で、「誰に読ませたいか」を最初に一つに絞ることをお願いしています。
まとめ
- 地方企業の募集記事は、「地方だから」を言い訳にも売りにもせず、その土地で、何の仕事を、誰と、どうやっているかの具体を書く
- 読み手は地元・Uターン・Iターン・リモートで知りたいことが違う。誰に読ませたいかを先に決める
- 仕事の具体、なぜその土地か、住む場所と通勤、引っ越しの支援、暮らしの具体、地元との関わり、リモートの有無、最初の数か月
- 都市部の会社と比べられる前提で、仕事の具体は同じ水準で、無いものも書く
- 移ってきた人と地元の人の話へ誘導し、オンラインで話せる形を募集記事に書く
よくある質問
土地の魅力は、書かないほうがよいのですか
書きますが、仕事の具体のあとに、社員の暮らしの場面として書きます。「自然が豊か」ではなく、「〇〇さんは週末に△△している」「通勤は車で□□分、途中に△△がある」のように、社員の暮らしとして書くと、想像の材料になります。
引っ越しの支援が無く、条件も都市部より低いです
無いものは無いと、低いものは低いと書きます。そのうえで、暮らしの費用との関係を、社員の実際の場面で書きます。隠して面談で伝えるより、書いて来た人のほうが、面談後に進みます。
地方企業の募集記事は、御社に相談できますか
できます。当社は、読み手ごとの要素の整理、仕事の具体を聞く質問、記事の作成、社員の話の聞き方の型を支えられます。読ませたい人の決定と、社員が話すことは、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、地方の会社の媒体の運用も支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
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