Wantedlyで遠方の候補者にスカウトを送るとき|働き方の形を文面に書く
Wantedlyでは、勤務地から遠くに住む人のプロフィールも見えます。良い相手が見つかっても、「遠いから」で送らないか、送っても勤務地に触れず、返信が来てから「出社が必要です」となって終わる、ということが起きます。結論から言うと、遠方の候補者にスカウトを送るときは、送る前に「リモートで働けるか、出社が要るか、移住の支援があるか」を決め、文面に働き方の形を一文で書き、会わずに進められることを伝えます。「来てもらう前提」を外さないまま送ると、返信後にずれます。その土地に縁があることをプロフィールで読んだなら、それを一文に使います。 この記事では、遠方の相手に送る意味、やりがちな失敗、送る前に決めること、文面に入れること、返信後の進め方、面談での話し方、地方企業の場合、分担を整理します。リモート勤務の募集記事はリモート勤務の募集の伝え方、地方企業の募集記事は地方企業が募集を書くときの伝え方で書きました。
この作業の目的|「遠いから無理」を、双方で先に判断できるようにする
遠方の候補者にとって、最初の疑問は「この会社で働くには、引っ越しが要るのか」です。文面にそれが無いと、返信する前に諦めるか、返信してから分かって終わります。
目的は、働き方の形を文面で先に伝え、「遠くても働ける」か「引っ越しが要る」かを、相手が返信の前に判断できるようにすることです。判断できれば、来る人は合う人だけになり、返信後のずれが無くなります。
遠方の相手に、送る意味
| 状況 | なぜ送る意味があるか |
|---|---|
| リモートで働ける仕事 | 住む場所は関係ない。対象が全国に広がる |
| 移住も選択肢に入る人 | プロフィールに「〇〇に住みたい」「地方で働きたい」と書いている人がいる |
| その土地に縁がある人 | 出身、学生時代を過ごした、家族がいる。Uターンを考えている可能性 |
| 一部リモートで、出社の頻度が少ない仕事 | 遠くても、月に数回なら通える人がいる |
| 将来、その地域に拠点を作る予定がある | 先に関係を持てる |
送る意味が無いのは、「毎日出社が要り、移住の支援も無く、相手が移住を考えていない」場合です。この場合は、送りません。絞り込みの段階で外します。
やりがちな失敗
| 失敗 | 何が起きるか |
|---|---|
| 勤務地に触れない | 返信後に「出社が必要です」で終わる |
| 「転居可能な方」で切る | 移住を考えていない人は来ない。考えている人にも冷たく見える |
| リモートの形が曖昧(「リモート可」だけ) | 常にリモートだと思って返信し、面談で「週に数回は出社」と聞いて離れる |
| 面談を来社前提で組む | 遠方の人は来られない |
| 交通費の扱いに触れない | 来社を頼まれても、負担が分からず断る |
| その土地との縁を読まずに送る | 「なぜ自分に」が無い |
| 移住の支援が無いのに「移住歓迎」 | 面談で実態が分かる |
最も多いのは、最初の「勤務地に触れない」です。文面は仕事の話だけで、相手は勤務地を確かめるために会社ページを見て、遠いと分かって閉じます。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「遠方の人に送っても、どうせ来ない」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyのスカウトの運用を見ていますが、遠方の人が来ないのは、遠いからではなく、文面に働き方の形が無いからです。リモートで働ける仕事なら、遠くても働けます。移住の支援があるなら、移住を考えている人は来ます。その土地に縁がある人は、Uターンを考えていることがあります。当社が遠方の相手への文面を整えるとき、最初にやるのは、「この仕事は、どこに住んでいれば働けるか」を一文で書くことです。その一文があれば、相手は返信の前に判断でき、来る人は合う人だけになります。遠さは、文面で先に伝えれば、障害ではなく条件の一つになります。
送る前に、決めること
- この募集は、リモートで働けるか、出社が要るか、どの頻度か:制度ではなく実態。その職種の人に確かめる
- 移住の支援があるか:引っ越しの費用、住まいの探し方の支援。自社の制度に沿って。無ければ無いと
- 地域の制約があるか:出社できる距離が求められるか、時差の扱い
- 来社を頼む場合の交通費の扱い:自社の制度に沿って
- 面談をオンラインで完結できるか:話す人が対応できるか
- 選考も、オンラインで進められるか:最終だけ来社、など
1が決まっていないと、文面に書けません。決まっていなければ、遠方の相手には送りません。
文面に入れること
通常の3段に、次を足します。
| 入れること | 書き方 |
|---|---|
| 働き方の形を一文で | 「この仕事は、常にリモートで、出社は〇〇の場面だけです」「週に数回は〇〇のオフィスに出社が要ります」。実態のとおりに |
| 会わずに進められること | 「面談はオンラインで、来てもらう必要はありません」 |
| その土地との縁を読んだなら | 「〇〇のご出身と書かれていたので」「△△で学生時代を過ごされたと読んで」。Uターンを考えているかもしれない相手に |
| 移住の支援があるなら | 一文で。「移住の場合、〇〇の支援があります」。無ければ書かない |
働き方の一文は、2段目の重なる点のあとか、3段目の話す場の案内の中に入れます。最初の一文は、通常どおり相手のプロフィールの箇所です。文面の基本の構成はスカウト文面の書き方で書きました。
「その土地との縁」は、プロフィールに書かれている場合だけ使います。推測で「ご出身では」と書かない。書かれていれば、それを読んだと伝えるのは、相手にとって「なぜ自分に」の答えになります。
返信後の進め方
- 面談はオンライン:来社を前提にしない。日程は、時差があれば配慮
- 来社は、相手が望んだときだけ:「見に来たい」と言われたら。交通費の扱いを先に伝える
- 働き方の形を、面談の最初に確かめる:「文面に書いたとおり、〇〇の形です。この形で問題ないですか」。ずれがあれば、ここで分かる
- 移住の話は、相手から出たときに:会社側から「引っ越せますか」と聞かない
- 選考の流れを、オンラインで進める形で伝える:「最終だけ来てもらう」なら、それも先に
- 土地の情報を渡す:移住を考えている相手には、社員の暮らしのストーリー。地方企業の場合は地方企業が募集を書くときの伝え方で書いた「移ってきた人の話」
「働き方の形を面談の最初に確かめる」が、返信後の要点です。文面で伝えていても、相手が読み違えていることはあります。最初に確かめれば、面談の時間を無駄にしません。
地方企業の場合
地方に拠点がある会社が、都市部の候補者に送る場合は、さらに次を足します。
- Uターン・Iターンの読み手に分けて、文面を変える:出身が分かればUターン向け、「地方で働きたい」と書いていればIターン向け
- 仕事の具体を、都市部の会社と同じ水準で書く:「地方だから」で薄くしない
- 住む場所と暮らしの具体を、面談で話せるように:社員の暮らしの場面
- 来てもらうときの形を、先に用意する:交通費、見学できるもの、社員と話せる時間
- 移ってきた人が面談に出る:「自分も遠くから来た」人の話が、最も具体的
地方企業のスカウトは、「仕事の具体」が先で、「土地の魅力」はあとです。文面でも、面談でも、この順番です。
絞り込みでの扱い
- リモートで働ける募集なら、勤務地で絞らない:対象を全国に
- 出社が要る募集なら、通える範囲か、移住を考えている人(プロフィールで分かる範囲)に絞る
- その土地に縁がある人を、検索の条件に入れられるなら入れる:出身、学校。仕様は管理画面で確認
- 遠方の相手は、台帳に「遠方」と印を付ける:返信後の進め方が違う
絞り込みの基本はスカウト対象の絞り方で書きました。勤務地の扱いは、募集の働き方で変わります。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 働き方の実態を確かめる | 人事(その職種の人に) |
| 移住の支援、交通費の扱いを確認する | 人事と管理部門 |
| 遠方の相手に送るかを、募集ごとに決める | 人事と責任者 |
| 文面に働き方の一文を入れる | 人事(型に) |
| プロフィールで縁を読み、一文を書く | 読んで書く人 |
| オンラインで面談する | 話す人 |
| 面談の最初に働き方を確かめる | 話す人か人事 |
| 土地の情報を渡す | 人事 |
運用代行や代理店が支えられるのは、送る前に決める項目の一覧、文面に足す一文の型、返信後の進め方の型、地方企業向けの整理までで、働き方の決定、支援の決定、面談は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これをやる前に、先に決めておかないと返信後にずれることがあります。「この募集の働き方の実態」です。当社がWantedlyで遠方の候補者へのスカウトを支えるとき、文面に入れる一文は当社が型にできますが、その一文の中身(常にリモートか、週に数回出社か、移住の支援があるか)は、社内で決まっていなければ書けません。「リモート可」の制度はあるが、その職種では出社が多い、という会社では、制度ではなく実態を書きます。当社が最初にお願いするのは、その職種の人に「いま、実際にどう働いていますか」と聞いてもらうことです。その答えが、文面の一文になります。遠方の相手に送るかどうかも、その答えで決まります。
まとめ
- 遠方の候補者に送るときは、送る前に「リモートか出社か、その頻度、移住の支援、地域の制約」を実態で決める
- 勤務地に触れない、「転居可能な方」で切る、リモートの形が曖昧、来社前提の面談、が返信後のずれを生む
- 文面に、働き方の形を一文で、会わずに進められることを、その土地との縁を読んだならその一文を入れる
- 返信後はオンラインで完結し、来社は相手が望んだときだけ、面談の最初に働き方の形を確かめ、移住の話は相手から
- 地方企業は、Uターン・Iターンで文面を変え、仕事の具体を先に、移ってきた人が面談に出る
よくある質問
リモートで働ける仕事ですが、最初の数か月は出社してほしいです
そのとおりに、文面に書きます。「最初の〇か月は出社、その後はリモート」。書かずに返信を得て、面談で伝えると、ずれます。書いて返信が来た人は、その形を受け入れて来ています。
遠方の人に来社を頼むとき、交通費は出すべきですか
自社の制度で決めます。出すなら、頼むときに先に伝えます。出さないなら、来社は相手が望んだときだけにし、選考をオンラインで進められる形にします。この記事では、出すべきかどうかは書きません。
遠方の候補者へのスカウトは、御社に相談できますか
できます。当社は、送る前に決める項目の一覧、文面に足す一文の型、返信後の進め方の型、地方企業向けの整理を支えられます。働き方の決定、支援の決定、面談は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyのスカウト運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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