Wantedlyのエンジニア向けスカウト文面の型|開発の場面で誘う3段の型
エンジニアは、多くのスカウトを受け取っていて、その大半が「〇〇のご経験をお持ちの方を探しています」「△△(技術名)の経験を活かして」という、技術名の羅列です。エンジニアは、技術名の羅列を見た時点で「検索で引っかかっただけ」と分かり、開きません。結論から言うと、エンジニア向けのスカウト文面は、技術名ではなく「何を作っていて、どこで詰まっていて、何に興味があるか」を読み、それが自社の開発の「場面」(何を作っていて、どう進めていて、いま何を決めようとしているか)とどう重なるかを書き、同じ職種のエンジニアと話す場へ誘います。送り主はエンジニアで、技術の言葉は知っている範囲で正確に使い、知らないなら触れません。 この記事では、エンジニアが開かない文面、プロフィールで読む箇所、文面の3段の型、技術の言葉の扱い、送り主、面談で話すこと、避ける言葉、分担を整理します。文面の基本はスカウト文面の書き方、中途向けの考え方は中途にスカウトを送るときの考え方で書きました。
この作業の目的|「技術を分かっている人からの、開発の話」にする
エンジニアが返信する文面は、「この会社の人は、自分が何を作っているかを読んでいて、自社の開発の話を具体的にしている」と分かるものです。
目的は、「技術名で検索した採用担当からの連絡」ではなく、「自分の作っているものを読んだ、同じ職種の人からの、開発の話」として受け取ってもらうことです。
エンジニアが開かない文面
| 文面 | エンジニアからどう見えるか |
|---|---|
| 技術名の羅列(「〇〇、△△、□□のご経験を活かして」) | 検索の条件。読んでいない |
| 「即戦力」「ハイスキル」「優秀なエンジニア」 | 褒め言葉。中身が無い |
| 年収や条件で誘う | 条件で釣っている |
| 「モダンな技術」「最新の環境」「裁量が大きい」 | どの会社も書く。具体が無い |
| 技術を知らない人が書いたと分かる文面(技術名の使い方が違う) | 話しても通じない |
| 会社の事業の説明が長い | 開発の話ではない |
| 「ぜひご応募ください」 | 応募の依頼 |
| 送り主が人事で、エンジニアの話が無い | 「面談で技術の話ができない」 |
最も多いのは、最初の「技術名の羅列」です。検索で技術名で絞り、その技術名を文面に並べた形です。
プロフィールで、読む箇所
| 読む箇所 | 何が書かれているか | 文面での使い方 |
|---|---|---|
| 何を作っているか | いまの仕事で作っているもの、担当している範囲 | 「〇〇を作られていると書かれていたのを読んで」 |
| 技術の「使い方」 | 技術名そのものより、それで何をしたか、なぜ選んだか | 「△△を□□のために使われている点を読んで」 |
| 書いているもの | 技術記事、公開しているコード、登壇。プロフィールにリンクがあれば | 「〇〇についての記事を読みました。△△の部分が」 |
| 詰まっていること・関心 | 「〇〇に課題を感じている」「△△を試している」 | 「△△を試されていると書かれていたので」 |
| やりたいこと | 「次は〇〇を作りたい」「△△の規模を経験したい」 | 自社の開発と重なれば |
| 開発の進め方への考え | チーム、レビュー、設計の考え方 | 自社の進め方と重なれば |
「技術の使い方」が要点です。技術名を挙げるのではなく、「その技術で何をしたか」を読んだと書くと、技術を分かっている人からの連絡になります。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「エンジニアには技術名を並べたほうが、専門性が伝わる」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyのスカウトの運用を見ていますが、エンジニアが返信した文面を並べると、技術名はほとんど出てきません。出てくるのは、「〇〇を作っている」「△△で詰まっている」「□□をどう決めるか」という、開発の場面です。技術名は検索で拾えるので、文面に並べても「読んだ」ことにならず、むしろ「検索しただけ」と分かります。当社がエンジニア向けの文面を整えるとき、最初にやるのは、技術名を文面から消し、自社のエンジニアに「いま何を作っていて、何を決めようとしているか」を一文で言ってもらうことです。その一文が、文面の2段目になります。
文面の3段の型
| 段 | 書き方 |
|---|---|
| 1. 相手の一文 | 「〇〇を作られていると書かれていたのを読んで」「△△についての記事の□□の部分を読みました」。技術名ではなく、作っているものか、使い方か、書いているもの |
| 2. 重なる点(自社の開発の場面) | 「うちでは、いま〇〇を作っていて、△△をどうするかを決めようとしています。あなたの□□の経験は、まさにその部分です」。自社が何を作っていて、どう進めていて、いま何を決めようとしているか。募集記事の「なにを」と同じ言葉 |
| 3. 話す場の案内 | 「同じ職種の〇〇(エンジニア)が、開発の進め方と、いま詰まっているところを話します。転職を決めていなくても、開発の話をするだけで構いません」 |
2段目の「いま何を決めようとしているか」が、エンジニアに響く要点です。「モダンな環境です」ではなく、「〇〇の設計を、いま△△と□□で迷っています」のように、決めようとしていることを書くと、エンジニアは「その話をしたい」と思います。
3段目で「開発の進め方と詰まっているところを話す」と書くと、「会社説明を受ける場」ではないと分かります。
技術の言葉の扱い
技術の言葉は、知っている範囲で正確に使い、知らないなら触れません。
- 送り主か、文面を確認する人が、エンジニアであること:技術名の使い方の誤りは、エンジニアには一目で分かる
- 自社が使っている技術は、正確に:バージョンや構成を書くなら、募集記事と揃える
- 相手が使っている技術を、評価しない:「〇〇はもう古い」「△△が正解」は書かない
- 知らない技術に、触れない:「〇〇のご経験が」と書いて、面談で「〇〇とは何ですか」と聞かれると、信用を失う
- 技術名より、その技術で何をしたかを読む:技術名を並べる必要が無くなる
「人事が書いてエンジニアが確認する」か「エンジニアが書く」のどちらかにします。人事だけで書いて送らない。
送り主は、エンジニア
エンジニア向けのスカウトは、送り主がエンジニアであることで、開かれる率と面談のつながりが変わります。
- 送り主は、同じ職種のエンジニア:文面の2段目(自社の開発の場面)を、その人が書く。スカウトを現場社員の名前で送る方法
- エンジニアのプロフィールを整える:何を作っているか、技術の使い方、書いているもの。エンジニアが読む
- エンジニアの時間は、読んで一文を書くことと面談だけ:絞り込み、型、返信対応、台帳は人事。分担はスカウトを誰が送るか
- エンジニアが「書くのは苦手」と言うなら、人事が聞いて書き、エンジニアが確認する:「いま何を作っていて、何を決めようとしていますか」を人事が聞く
「エンジニアの時間を読んで書くことと面談だけにする」が、続ける条件です。
面談で話すこと
エンジニアとのカジュアル面談では、次のことを話します。
| 話すこと | 中身 |
|---|---|
| 何を作っているか | いまの開発の対象と範囲。募集記事の「なにを」の続き |
| どう進めているか | チームの構成、レビュー、リリースの頻度、設計の決め方 |
| いま詰まっていること | 技術の選択、負債、規模、体制。隠さない |
| 技術の選び方 | なぜその技術か。変えようとしているか |
| 相手の開発の話 | 相手が何を作っていて、どう進めているか。聞く時間を長く |
| 一緒にやるとしたら | 最初の月に何をするか |
「いま詰まっていること」を話すのが、エンジニアとの面談の要点です。良いことだけの面談は、「実態を隠している」と読まれます。詰まっていることを話すと、相手は「本当のことを言っている」と受け取り、自分ならどうするかを話し始めます。面談の型はカジュアル面談の設計、聞かないことはカジュアル面談で聞くこと・聞かないことで書きました。
避ける言葉
| 避ける言葉 | 代わりに |
|---|---|
| 技術名の羅列 | その技術で何をしたか |
| 即戦力、ハイスキル、優秀 | 相手の作っているもの |
| モダン、最新、先進的 | 何を使って、何を作っているか |
| 裁量が大きい、自由な環境 | 何を自分で決められるか |
| 急成長、圧倒的 | 何を作っていて、次に何を作るか |
| 「〇〇はもう古い」(相手の技術の評価) | 評価しない |
| ご応募ください | 開発の話をするだけで |
「裁量が大きい」は、エンジニア向けの文面で最も多い抽象語です。「設計は担当者が決め、レビューで確認する」のように、何を決められるかを書きます。
募集記事との整合
エンジニア向けの募集記事が、文面の2段目を受け止められる形になっているかを確かめます。
- 募集記事の「なにを」が、開発の場面で書かれているか:何を作っていて、どう進めていて、いま何を決めようとしているか
- 使っている技術が、正確に書かれているか:文面と揃える
- 「どうやって」に、開発の進め方があるか:チーム、レビュー、リリース。「どうやって」の書き方
- エンジニアのストーリーがあるか:開発の裏側、技術の選択の場面。事業の裏側を書く方法
募集記事が技術名の羅列と業務の一覧だけなら、文面をどう書いても、募集記事で止まります。文面より先に募集記事です。つなげ方はスカウトと募集記事のつなげ方で書きました。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 募集記事の「なにを」を開発の場面で書く | 人事と、エンジニアの責任者 |
| 「いま何を作っていて、何を決めようとしているか」の一文 | エンジニア |
| プロフィールを読み、相手の一文と重なる点を書く | エンジニア(または人事が聞いて書き、エンジニアが確認) |
| 技術の言葉の確認 | エンジニア |
| 型、絞り込み、返信対応、台帳 | 人事 |
| 面談で開発の話をする | エンジニア |
運用代行や代理店が支えられるのは、エンジニア向けの型、読む箇所の整理、避ける言葉のチェック、募集記事との整合の確認までで、開発の場面の一文、技術の言葉の確認、面談はエンジニアが行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
自社で持つべきなのは、どこまでか。当社がWantedlyのエンジニア向けスカウトを支えるとき、型、読む箇所の整理、避ける言葉、募集記事との整合は当社が出せます。ただし、「いま何を作っていて、何を決めようとしているか」の一文と、技術の言葉の正確さは、当社には出せません。当社が技術名を並べた文面を作れば、エンジニアには「技術を知らない人が書いた」と一目で分かります。当社が最初にお願いするのは、社内のエンジニアに「いま何を作っていて、何を決めようとしていますか」を一文で言ってもらうことです。その一文があれば、当社は型に組み込み、募集記事と揃えられます。無ければ、文面は一般的になり、エンジニアには届きません。エンジニア向けのスカウトは、エンジニアの一文が無いと始まりません。
まとめ
- エンジニア向けの文面は、技術名ではなく「何を作っていて、技術をどう使っていて、何に興味があるか」を読む。技術名の羅列は「検索しただけ」と分かる
- 2段目は、自社が何を作っていて、どう進めていて、いま何を決めようとしているか。「モダン」「裁量」ではなく具体
- 3段目は、同じ職種のエンジニアが、開発の進め方と詰まっているところを話す場
- 技術の言葉は知っている範囲で正確に、知らないなら触れない、相手の技術を評価しない。送り主はエンジニア
- 面談では「いま詰まっていること」を隠さず話し、相手の開発の話を長く聞く。募集記事の「なにを」を先に開発の場面にする
よくある質問
社内のエンジニアが忙しく、文面を書く時間がありません
頼むのは「いま何を作っていて、何を決めようとしているか」の一文だけです。人事がその一文を聞いて、型に組み込み、相手の一文も人事が書き、エンジニアが送る前に確認する形にすれば、エンジニアの時間は確認と面談だけになります。技術の言葉の確認だけは、エンジニアが行います。
相手の使っている技術と、自社の技術が違います
技術名で重ねる必要はありません。「何を作っているか」「どう進めているか」で重ねます。「〇〇を作られていて、うちも△△を作っていて、□□の部分の進め方が近いと思い」のように。技術が違っても、作っているものと進め方が重なれば、話す理由になります。
エンジニア向けのスカウトは、御社に相談できますか
できます。当社は、エンジニア向けの型、読む箇所の整理、避ける言葉のチェック、募集記事との整合の確認を支えられます。開発の場面の一文、技術の言葉の確認、面談は、エンジニアが行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyのスカウト運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
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