Wantedlyで副業から入ってもらうスカウト設計|文面の作り方と決めること
転職を考えていない人や、在職中で慎重な人に、「転職しませんか」ではなく「まず副業で一緒にやってみませんか」と誘う形があります。相手は本業を続けたまま関われ、会社側も相性を確かめられます。結論から言うと、副業から入ってもらうスカウトは、文面で「転職」を使わず「まず副業で」と誘い、頼む仕事・稼働の目安・報酬の形を短く書き、社員になる道があるか無いかを曖昧にしません。送る前に、業務委託として扱える形か、頼む仕事、やり取りの担当、報酬を社内で決めておきます。副業の期間中は成果を受け取る形で関わり、社員への切り替えの話は、時期と誰が切り出すかを先に決めておきます。 この記事では、向く相手、文面の作り方、先に決めること、期間中の関わり方、切り替えの話、副業のまま終わる場合、分担を整理します。副業・業務委託の募集記事は副業・業務委託の募集記事の書き方、潜在層向けのスカウトは転職を考えていない人にスカウトを送る方法で書きました。
この作業の目的|転職の決断を求めずに、一緒に働く形を作る
転職は大きな決断で、考えていない人には求められません。副業は、本業を続けたまま、小さく始められます。
目的は、「転職の決断を求めずに、一緒に働く形を作り、双方が相性を確かめてから、次を考えられる状態にする」ことです。社員採用の前段として使うこともあれば、副業のまま長く関わってもらうこともあります。どちらも、文面の時点で曖昧にしません。
副業から入る形が、向く相手
| 相手 | なぜ向くか |
|---|---|
| 転職を考えていない人 | 転職の決断が要らない。仕事の中身で判断できる |
| 在職中で、慎重な人 | 本業を続けたまま、会社の実態を知れる |
| 独立して仕事をしている人 | 業務委託の形が、本人の働き方に合う |
| 経験があり、すぐに成果を出せる仕事がある人 | 頼む仕事が切り出せる |
| 会社側が、相性を確かめてから社員に迎えたい相手 | 双方が確かめられる |
向かないのは、頼む仕事が切り出せない場合、社員としての指揮命令の形でしか働けない仕事、本人の本業で副業が認められていない場合です。最後の点は、文面で「本業の規定で副業が可能な場合に」と添えます。
文面の作り方
| 段 | 書き方 |
|---|---|
| 1. 相手の一文 | 「〇〇をされていると書かれていたのを読んで」。中途向けと同じ |
| 2. 重なる点と、頼みたい仕事 | 「うちで△△をやっていて、〇〇の部分を、まず副業で一緒にやってもらえないかと思い」。転職ではなく副業。頼む仕事を一つ、具体的に |
| 3. 形と、話す場 | 「稼働は週に〇〇程度、報酬は□□の形。本業の規定で副業が可能でしたら、まず話を聞いてもらえませんか。社員になる道は(ある/いまは無い)」 |
3段目で、稼働の目安と報酬の形と社員になる道の有無を、短く書きます。詳細は募集記事に任せますが、この3つが文面に無いと、相手は「結局、何を頼まれるのか」で止まります。
「社員になる道」は、あるなら「あります。ただし、まず副業で」、無いなら「いまは副業・業務委託の形のみです」と、どちらかを書きます。曖昧にすると、あとで期待のずれになります。
エージェントベストの見解
これをやる前に、先に決めておかないと契約後に揉めることがあります。「副業として頼む仕事の形と、社員になる道の有無」です。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyのスカウトの運用を見ていますが、「まず副業で」と誘っておきながら、実際には社員と同じように毎日の指示を受けて働く形を想定している会社や、社員になる道を「そのうち」と曖昧にしたまま副業を続けさせている会社があります。前者は契約の名前と実態がずれ、後者は本人の期待とずれます。当社は制度の判断はできませんが、文面を書く前に「成果物で頼むのか稼働で頼むのか」「社員になる道は、あるのか、無いのか、いつ誰が話すのか」を決めておくことをお願いしています。決まっていれば、文面は短く、契約後もずれません。
送る前に、決めること
- 業務委託として扱える形か:日々の指示ではなく、成果を受け取る形か。管理部門や専門家と確かめる。この記事では、線の具体は書きません
- 頼む仕事を一つ:切り出せる仕事。「〇〇の設計」「△△の月次の分析」
- 稼働の目安と、報酬の形:週にどのくらいか、成果物ごとか月額か。範囲は自社の方針で
- やり取りの担当:誰が、どの頻度で。担当の時間を確保
- 社員になる道の有無と、話す時期:あるなら、いつ頃、誰が切り出すか
- 副業のまま続く場合の形:期間、更新、終わり方
6つが決まってから、文面を書きます。決まっていない項目があると、文面が曖昧になり、面談で答えられません。
副業の期間中の関わり方
副業で関わってもらう期間は、双方が相性を確かめる期間です。
- 成果を受け取る形で関わる:日々の指示ではなく、定例で成果を持ち寄る。業務委託の実態を保つ
- やり取りの担当を固定する:同じ人が、同じ頻度で
- 社内の場面を見せる:定例に社員も出る、社内の会議に成果を共有する。会社の実態が伝わる
- 本人の本業を尊重する:本業の繁忙期は稼働を減らす。急ぎの依頼を重ねない
- 社員への切り替えの話を、期間中に急がない:決めた時期まで待つ
- 反応を戻す:成果が社内でどう使われたか
「社内の場面を見せる」が、副業から社員への道につながる要点です。副業で成果だけを受け取る関係だと、本人は会社の実態を知らず、社員になる判断ができません。
社員への切り替えの話|いつ、誰が
切り替えの話は、先に決めた時期に、決めた人が切り出します。
| 決めること | 決め方 |
|---|---|
| いつ | 副業を始めるときに「〇か月後に、一度お互いに話しましょう」と伝えておく。期間の目安は自社で決める |
| 誰が | やり取りの担当か、その上司。人事だけが切り出すと「採用の話」になる |
| どう切り出すか | 「副業で一緒にやってみて、お互いどうだったか」から。「社員になりませんか」を最初に言わない |
| 断られたら | 副業のまま続けるか、区切るか。本人の意思で。関係を切らない |
| 進む場合 | 選考は最小限に。すでに一緒に働いている。書類と条件の確認が中心 |
「お互いどうだったか」から始めるのは、本人にも「合わなかった」と言える余地を残すためです。会社側だけが判断する形にすると、本人は言いにくくなります。選考への移し方はカジュアル面談から選考へ移す方法で書いた考え方と同じで、副業の場合はさらに短くできます。
副業のまま終わる場合
副業のまま社員にならない場合も、関係の終わり方を決めておきます。
- 契約の期間と更新を、最初に決めておく:「〇か月ごとに更新」「区切りの成果物まで」
- 終わるときは、お礼と、成果の扱いを確かめる:成果物の権利、機密の扱い。管理部門と
- 本人の意思で終わる場合も、関係を残す:「またお願いすることがあれば」
- 台帳に残す:頼んだ仕事、成果、本人の得意なこと。別の仕事で再度頼める
副業のまま終わることは、失敗ではありません。切り出した仕事が終わり、成果が受け取れ、相性が分かった。それだけで、次につながります。
通常のスカウトとの分け方
副業から入ってもらうスカウトは、通常のスカウトと文面も段も違うので、分けて運用します。
- 募集記事を分ける:副業・業務委託の募集記事を別に持つ。社員の募集記事と混ぜない
- 文面の型を分ける:型の管理はスカウト文面のテンプレート管理
- 台帳で分ける:副業から入った人の段(副業開始→期間中→切り替えの話→社員/副業継続/終了)は、通常の段と違う
- KPIを混ぜない:社員の決定の数に、副業の開始を混ぜない。考え方はスカウト運用のKPI設計
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 業務委託として扱える形かの確認 | 管理部門(必要なら専門家) |
| 頼む仕事、稼働、報酬の形を決める | 頼む部署の責任者と管理部門 |
| 社員になる道の有無と時期を決める | 責任者と人事 |
| 文面を書く | 人事と、やり取りの担当 |
| 副業の期間中のやり取り | やり取りの担当 |
| 切り替えの話を切り出す | やり取りの担当か、その上司 |
| 契約と終わり方 | 管理部門 |
運用代行や代理店が支えられるのは、文面の型、先に決めることの一覧、期間中の関わり方の型、切り替えの話の進め方の型までで、業務委託として扱える形かの判断、頼む仕事と報酬の決定、やり取り、切り替えの判断は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは、向く会社と向かない会社がはっきり分かれます。副業から入ってもらう形が機能するのは、「切り出せる仕事があり、やり取りの担当が定例を続けられる会社」です。当社が3媒体の販売パートナーとして相談を受ける中で、「社員が採れないので、副業から」と考える会社がありますが、切り出せる仕事が無く、やり取りの担当も決まっていないと、副業で関わってもらっても成果が受け取れず、本人も会社の実態を知れず、社員への道にもつながりません。当社が最初に確かめるのは、「副業の人に頼む仕事を、一文で言えますか」と「やり取りの担当は、週に定例を持てますか」の2つです。言えて、持てるなら、副業から入る形は双方に向きます。言えないなら、まず仕事を切り出すのが順番です。
まとめ
- 副業から入ってもらうスカウトは、「転職」を使わず「まず副業で」と誘い、頼む仕事・稼働の目安・報酬の形・社員になる道の有無を短く書く
- 向くのは、転職を考えていない人、在職中で慎重な人、独立している人、切り出せる仕事がある場合
- 送る前に、業務委託として扱える形か、頼む仕事、稼働と報酬、やり取りの担当、社員になる道と時期、終わり方、を決める
- 期間中は成果を受け取る形で関わり、社内の場面を見せ、本業を尊重し、切り替えの話は決めた時期に決めた人が「お互いどうだったか」から切り出す
- 副業のまま終わる場合も関係を残す。募集記事・型・台帳・KPIを通常のスカウトと分ける
よくある質問
副業で関わってもらったあと、社員になってもらえないことが多いです
副業の期間中に、社内の場面を見せているかを確かめます。成果だけを受け取る関係だと、本人は会社の実態を知らず、社員になる判断ができません。定例に社員も出る、成果を社内で共有する、という形にします。また、切り替えの話を「社員になりませんか」から始めず、「お互いどうだったか」から始めます。
社員になる道が無い副業の募集でも、スカウトを送る意味はありますか
あります。切り出した仕事を、経験のある人に頼めます。文面に「いまは副業・業務委託の形のみ」と書けば、その形で関わりたい人が来ます。無い道を曖昧にして期待させるより、無いと書くほうが、双方の時間が減りません。
副業から入ってもらうスカウトは、御社に相談できますか
できます。当社は、文面の型、先に決めることの一覧、期間中の関わり方の型、切り替えの話の進め方の型を支えられます。業務委託として扱える形かの判断、頼む仕事と報酬の決定、やり取り、切り替えの判断は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyのスカウト運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
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