社員100名規模の会社の長期インターン採用|部署ごとの受け入れ
社員が百名前後になると、長期インターンの受け入れは「一人の担当者が見る」形から「部署ごとに受け入れる」形へと移っていきます。結論として、この規模の長期インターンは、人事が募集と基準をそろえ、各部署が仕事と指導を持つという役割分担を決めると、部署ごとの差が小さくなり続けやすくなります。 部署任せにすると、ある部署では学生が育ち、別の部署では放置される、という差が生まれます。この記事では、この規模の会社で割ける時間と人、最初に決めること、部署ごとの運用の分担を整理します。
この規模の会社で割ける時間と人
この規模の会社では、人事の担当者が一人から数人いることが多く、採用の仕事にある程度の時間を割けます。一方で、人事の担当者は新卒・中途・アルバイトの採用、労務、研修など幅広い仕事を抱えており、長期インターンだけに時間を使えるわけではありません。
部署の側には、部長やマネージャーがいて、その下にチームリーダーがいる構造ができています。長期インターン生を日々見るのは、チームリーダーか、その下の中堅の社員になるでしょう。
この規模で意識したいのは、次の二つの時間です。
- 人事の時間:募集の掲載、応募の管理、面接の日程調整、受け入れ前の手続き
- 部署の時間:仕事の切り出し、日々の指導、振り返り
二つを同じ人が抱えないように分けることが、この規模で長期インターンを続ける前提になります。
最初に決めること|人事と部署の線引き
部署ごとに受け入れる前に、人事と各部署で何を持つかを決めておきます。
| 項目 | 人事が持つ | 部署が持つ |
|---|---|---|
| 募集 | 原稿の型、掲載、応募の受付 | 仕事内容と求める姿勢の記入 |
| 選考 | 面接の日程調整、合否の連絡 | 面接、受け入れの可否の判断 |
| 受け入れ | 契約、勤怠、全社共通の説明 | 仕事の割り振り、日々の指導 |
| 見直し | 部署をまたいだ振り返りの場 | 自部署の受け入れの振り返り |
ここで大事なのは、募集の原稿の型を人事がそろえることです。部署ごとに好きな形で書くと、学生から見て会社としての募集のまとまりがなくなり、条件の書き方もばらつきます。仕事内容の部分だけを部署に書いてもらい、勤務条件や会社の説明は人事が共通にします。
受け入れ基準をそろえる
部署ごとに受け入れると、どの部署が長期インターン生を受け入れてよいかの基準も必要になります。人事が次のような基準を用意しておくと、受け入れの質がそろいます。
- 任せる仕事が書けるか:週ごとの仕事と、数か月後に任せたい仕事が説明できる
- 指導役を置けるか:週に決まった時間を割ける社員がいる
- 受け入れの目的が言えるか:部署として何を期待しているか
- 前回の受け入れの振り返りがあるか:二回目以降の部署は、前回の学びを書く
基準を満たさない部署からの依頼は、準備が整うまで待ってもらいます。断るのは気が引けるかもしれませんが、準備のない部署で受け入れると、学生にとっても部署にとっても負担が残ります。
エージェントベストの見解
この規模の会社で長期インターンを始めるとき、当社がよく見るのは「人事が募集を出し、配属は応募が来てから決める」という順番です。この順番だと、面接の段階で学生に任せる仕事を具体的に話せず、入ってからも配属先の部署が準備できていない、ということが起こります。当社が勧めるのは、逆の順番です。まず受け入れたい部署を募り、各部署に任せる仕事と指導役を書いてもらう。そのうえで、部署ごとに募集を出す。そうすると、募集の文面に仕事の中身が具体的に入り、応募してくる学生も「どの部署で何をするか」を分かったうえで来ます。部署が先、募集が後。この順番を守るだけで、受け入れ後のずれが目に見えて減ります。
部署間の差を小さくする仕組み
部署ごとに受け入れると、指導役の経験や部署の忙しさによって、インターン生の経験に差が出ます。その差を小さくするために、人事が次のような仕組みを用意します。
- 全社共通の初日の説明:会社の事業、働き方のルール、相談の窓口を人事がまとめて伝える
- 指導役向けの短い手引き:最初の数週間で何をするか、振り返りの進め方を書いたもの
- インターン生同士の交流:部署をまたいで、月に一度でも顔を合わせる場
- 人事との面談:配属先の外にいる人事が、定期的に本人の様子を聞く
人事との面談は、配属先で困っていることを本人が言いやすい場になります。部署の中では言いにくいことも、外にいる人事になら話せることがあります。
全社で続けるための見直し
部署ごとの受け入れを続けるには、半年や一年といった区切りで、全社の受け入れを見直す場を持ちます。
- 各部署の受け入れの振り返りを集める:任せた仕事、うまくいったこと、困ったこと
- インターン生の声を聞く:終了時のアンケートや面談で、良かった点と改善点を聞く
- 基準と手引きを更新する:振り返りから分かったことを、次の受け入れに反映する
- 次の期の受け入れ部署を決める:基準を満たす部署から、次の受け入れを決める
エージェントベストの見解
当社はInfraの代理店として、部署ごとに長期インターンを受け入れる会社の募集を支援することがあります。この規模の会社で受け入れが全社に広がる会社には、共通する進め方があります。それは、最初にうまくいった部署の指導役を、次に受け入れる部署の相談相手にしていることです。手引きを人事が作っても、実際の受け入れで困ることは現場の細かい場面です。「最初の週に何を頼んだか」「質問が来ないときにどう声をかけたか」は、経験した指導役しか答えられません。指導役同士が話せる場を一度作るだけで、二つ目、三つ目の部署の立ち上がりが速くなります。継続して複数の部署で受け入れる見通しがある会社には、当社からサブスクリプション型のプランをご案内することが多いです。
新卒採用の担当との連携
この規模の会社では、新卒採用の担当者と、長期インターンの担当者が別であることもあります。二つの取り組みが切り離されていると、インターン生が卒業後の進路を考える時期に、会社として一貫した対応ができません。
- インターン生の情報を共有する:本人の同意を得たうえで、受け入れの様子を新卒採用の担当にも伝える
- 選考の案内の仕方をそろえる:インターン生に新卒の選考をどう案内するかを、部署任せにしない
- インターンと選考を分ける方針を共有する:インターン中の評価をそのまま選考に使うのかどうかを、会社として決める
- 新卒採用の広報に協力してもらう:インターン生の声を、学生向けの会社紹介に使えるか相談する
部署ごとに受け入れていると、ある部署ではインターン生に選考を強く勧め、別の部署では何も話さない、という差が生まれます。人事の側で方針をそろえておくと、インターン生にとっても分かりやすくなります。
まとめ
- この規模では、人事が募集と基準をそろえ、部署が仕事と指導を持つ
- 募集の原稿の型は人事が共通にし、仕事内容だけを部署が書く
- 受け入れ基準を用意し、準備が整った部署から受け入れる
- 部署が先、募集が後の順番で進めると、受け入れ後のずれが減る
- 全社共通の説明、指導役の手引き、人事との面談で部署間の差を小さくする
よくある質問
部署ごとに別々の募集を出したほうがよいですか
任せる仕事が部署ごとに大きく違うなら、別々の募集にしたほうが学生にとって分かりやすくなります。その場合も、勤務条件や会社の説明の部分は人事が共通の形にそろえておくと、募集全体のまとまりが保てます。
指導役になる社員の負担が心配です
週に見る時間を決め、手引きを用意し、困ったときに人事や経験のある指導役に相談できる仕組みを作ると、負担の感じ方が変わります。社員の負担を減らす考え方は受け入れで社員の負担が大きいときでも整理しています。
複数の部署で同時に何人も受け入れても大丈夫でしょうか
人事の側で、手続きや初日の説明をまとめて行えるなら可能です。ただし、最初の期は受け入れる部署を絞り、型を作ってから広げるほうが進めやすいです。複数名を同時に受け入れるときの考え方は長期インターン生を複数名同時に受け入れるときにまとめています。
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