専任の人事がいない会社の長期インターン採用
専任の人事担当者がいない会社では、長期インターンの採用は「誰かの本業の合間」に進めることになります。結論として、人事不在の会社の長期インターンは、採用の仕事を「募集」「選考」「手続き」「受け入れ」に分け、それぞれの担当を決めておくことで、兼務でも止まらずに回せます。 一人の兼務担当者にすべてを預けると、本業が忙しい時期に応募への返信が止まり、学生が離れていきます。この記事では、人事不在の会社で割ける時間と人、最初に決めること、運用の分担を整理します。
人事不在の会社で割ける時間と人
専任の人事がいない会社では、採用の仕事は代表、総務や経理の担当者、現場のリーダーなどが兼務で担います。それぞれが本業を持っているため、採用に割ける時間は限られ、しかも時期によって大きく変わります。
長期インターンの採用で発生する仕事を並べると、次のようになります。
- 募集:原稿を書く、掲載する、内容を更新する
- 選考:応募に返信する、面接の日程を調整する、面接する、合否を連絡する
- 手続き:雇用契約、勤怠の仕組み、給与の支払い
- 受け入れ:仕事の割り振り、日々の指導、振り返り
この中で、遅れると影響が大きいのは選考の「応募への返信」と「日程調整」です。長期インターンを探す学生は、複数の会社に同時に応募していることが多く、返信が遅い会社から順に候補から外していきます。
最初に決めること|仕事ごとの担当
人事不在の会社では、上の4つの仕事を、次のように分けて担当を決めると回りやすくなります。
| 仕事 | 担当の例 | ポイント |
|---|---|---|
| 募集 | 代表または現場リーダー | 仕事の中身が分かる人が書く |
| 応募への返信・日程調整 | 総務や事務の担当者 | 決まった時間に毎日確認する |
| 面接 | 現場リーダー(+代表) | 受け入れる人が会う |
| 手続き | 総務・経理の担当者 | 社員の手続きと同じ流れに乗せる |
| 受け入れ | 現場リーダー | 週に見る時間を決める |
ここで大切なのは、応募への返信と日程調整を「決まった時間に毎日確認する」ことです。朝か昼か、一日一回でも決まった時間に確認する習慣があれば、返信が数日空くことは防げます。
募集と選考の手間を小さくする工夫
兼務で回すには、募集と選考の手間そのものを小さくしておくことも大切です。
- 募集の文面を一度しっかり作る:仕事内容、条件、選考の流れを明記し、問い合わせを減らす
- 返信の定型文を用意する:応募のお礼、日程の候補の提示、合否の連絡の文面を作っておく
- 面接の日時を先に決めておく:週に何枠か面接の時間を固定し、その中から選んでもらう
- 選考の段階を減らす:面接は一回か二回にし、判断の基準を事前に決めておく
面接の日時を先に決めておくと、日程調整のやりとりが大きく減ります。候補の枠を並べ、学生に選んでもらうだけで済むからです。
エージェントベストの見解
人事不在の会社から長期インターンの相談を受けたとき、当社が最初に聞くのは「応募の通知は、誰のどこに届いているか」です。募集を出したものの、通知が代表のメールアドレスにだけ届き、代表が出張中で数日見ていなかった、という例は珍しくありません。その間に応募した学生は、別の会社の面接に進んでいます。当社が勧めるのは、応募の通知を複数人が見られる場所に届くようにし、そのうち一人を返信の担当と決めることです。担当者が休みの日は、もう一人が見る。たったこれだけで、返信が止まる事態はほぼ防げます。人事がいない会社の採用でつまずくのは、仕組みの複雑さではなく、通知が一人に閉じていることがほとんどです。
手続きの抜け漏れを防ぐ
人事不在の会社では、雇用の手続きに慣れた人がいないこともあります。長期インターン生を雇用する場合、社員と同じように確認すべきことがあります。
- 雇用契約の内容(期間、勤務日数と時間、給与、業務内容)
- 勤怠の記録の方法
- 給与の支払いと、それに伴う手続き
- 情報の扱いについての取り決め
最低賃金や労働時間の規定を守ることは、学生であっても変わりません。手続きの内容に迷う場合は、社会保険労務士などの専門家に確認しておくと安心です。契約まわりの確認事項は長期インターンの雇用契約と労働時間でも整理しています。
外部に任せられる範囲
兼務で回すのが難しい部分は、外部に任せる選択肢もあります。ただし、何を外に出し、何を社内に残すかは分けて考えます。
外部に任せやすい部分
- 募集の原稿の作成と更新
- 媒体の運用の相談と見直し
社内に残す部分
- 面接と、受け入れるかどうかの判断
- 受け入れ後の仕事の割り振りと指導
- 雇用契約の締結
合否の判断と受け入れは、会社の中の人が担う必要があります。外部に任せるのは、社内の人が時間を使うべきところに集中するための手段です。
エージェントベストの見解
当社はInfraの代理店として、求人原稿の作成から運用までを支援しています。人事不在の会社で特に役に立つのは、原稿の作成と、応募が集まらないときの見直しの部分です。兼務の担当者は、原稿を書くことに慣れていないうえ、一度出した原稿を見直す時間が取れません。応募が来ないまま数か月経ち、「長期インターンはうちには合わない」と判断してしまう会社もあります。原稿の書き方を変えるだけで、届く学生の層が変わることは多いです。当社は、継続して受け入れたい会社にはサブスクリプション型、まず一人を受け入れたい会社には成果報酬型のデポジットのプランをご案内しています。どちらの場合も、面接と受け入れの判断は会社の側で行っていただく前提です。
一年の流れを一枚にまとめる
人事不在の会社では、採用の仕事が担当者の記憶に頼りがちです。長期インターンの採用を毎年続けるなら、一年の流れを一枚にまとめておくと、担当者が変わっても回せます。
- 募集を強める時期:学期の始まりの前後、長期休暇の前など、学生が動く時期
- 面接の時期:募集から何週間後に面接を行うか
- 受け入れの開始時期:会社の繁忙期を避けた時期
- 振り返りの時期:受け入れ期間の節目と、終了時
- 次の募集の準備:今いるインターン生の終了の時期から逆算する
この一枚があると、兼務の担当者は「今月は何をすればいいか」を迷わずに済みます。また、代表や現場リーダーとも予定を共有しやすくなり、面接の時間を前もって押さえておけます。担当者が交代するときの引き継ぎ資料としても使えます。
まとめ
- 人事不在の会社は、採用を募集・選考・手続き・受け入れに分け、担当を決める
- 応募への返信と日程調整は、決まった時間に毎日確認する
- 返信の定型文と、面接の枠を先に用意して手間を減らす
- 応募の通知を複数人が見られる場所に届け、一人に閉じない
- 原稿の作成や見直しは外部に任せ、面接と受け入れは社内で担う
よくある質問
代表一人で採用を担っていますが、長期インターンは始められますか
始められますが、応募への返信と日程調整を代表一人で抱えると、忙しい時期に止まりやすくなります。返信の定型文と面接の枠を用意し、通知を他の社員も見られるようにしておくと、代表の手が空かない時期も回ります。
面接の経験がある社員がいません
面接で確認することを事前に決めておけば、経験がなくても進められます。任せる仕事への関心、勤務の日数と時間の見通し、質問や報告ができるかどうか、の3点を中心に聞く形が始めやすいです。
応募が来ても、返信が遅れてしまいます
応募の通知が誰に届いているかを確認し、複数人が見られる形にしてください。返信の担当者を一人決め、毎日決まった時間に確認する習慣を作ると、遅れは大きく減ります。応募そのものが少ない場合はInfraで応募が来ないときの見直し順も参考にしてください。
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