企画職の長期インターンを採る|企画を形にする場の作り方
企画職の長期インターンは、学生からの関心が高い一方で、受け入れたあとに「企画を出したが何も起きなかった」という声が出やすい職種でもあります。企画書は書けても、それを形にする場が社内にないと、学生の仕事は資料づくりで終わってしまいます。結論から言うと、企画職の長期インターンは、学生を採る前に「企画を出す場」「決める人」「小さく試す方法」の三つを社内に用意しておくことが、募集の前提になります。 この三つがあれば、学生は自分の企画が形になる経験を積めて、会社には試した結果が残ります。この記事では、学生向けの長期インターン求人サイトInfraで企画職を募集する会社に向けて、場の作り方と原稿の書き方を整理します。
企画職を志望する学生が期待していること
企画職に応募する学生の多くは、自分のアイデアが世の中に出ることを期待しています。
- 自分の考えた企画が実際に形になる
- 企画の根拠を考える力を身につけたい
- マーケティングや商品開発の仕事を内側から知りたい
- 就職活動で話せる経験を作りたい
一つ目の期待に応えられるかどうかが、企画職の長期インターンの満足度を大きく左右します。原稿で「企画に携われます」と書いても、実際には先輩の企画の資料づくりの補助だけだった、ということになると、学生の気持ちは離れていきます。
企画の補助が中心になるなら、それを正直に書けばよいのです。補助の仕事も、先輩の企画がどう生まれ、どう判断されるかを近くで見られる経験です。期待と実際がずれないことが、何より大切です。
企画を形にする三つの場
学生の企画が資料で止まらないために、社内に次の三つを用意しておきます。
一つ目:企画を出す場
月に一度、学生が企画を発表する時間を決めます。毎週の定例会議の一部でも構いません。発表する場が決まっていると、学生は期限に向けて企画を詰めていけます。
二つ目:決める人
企画を聞いて「試す」「試さない」「直して出し直す」を決める社員を一人決めます。決める人がいないと、発表のたびに「検討します」で終わり、学生は何を直せばよいのか分からなくなります。
三つ目:小さく試す方法
企画を本格的に実行する前に、小さく試す手段を用意しておきます。SNSでの投稿、メールでの案内、店頭やサイトの一部での表示の変更など、費用と手間の少ない方法です。
この三つがそろうと、学生は「企画を出す、判断をもらう、小さく試す、結果を見る」の一周を経験できます。
エージェントベストの見解
企画職の長期インターンを始める会社に当社が最初に聞くのは、「学生の企画を、何円までなら判断の会議を通さずに試せるか」です。金額でなくても、時間や工数でも構いません。この枠が決まっていない会社では、学生の企画を試すたびに上長の承認が必要になり、一つの企画が形になるまでに数か月かかってしまいます。長期インターンの期間は限られているので、その間に一度も試せなければ、学生は企画を出す意味を感じなくなります。逆に、小さな枠でも「この範囲は学生と担当社員の判断で試してよい」と決めておくと、学生は期間内に何度も試すことができます。枠は小さくてよいのです。大事なのは、試すまでの距離が短いことです。募集の前に、その枠を決めておくことを勧めます。
原稿に書くこと
Infraの原稿では、「企画」という言葉の中身を具体的にすることが大切です。
- 何の企画か:商品、イベント、キャンペーン、記事、サービスの改善など
- 企画を出す場:月に一度の発表、毎週の定例など
- 判断する人:どの立場の社員が判断するか
- 試した例:過去にインターン生や若手社員の企画が形になった例
- 最初にやること:既存の企画の振り返り、市場の調べ物など
過去の例がある会社は、それを一つ書くだけで学生の受け取り方が大きく変わります。例がない場合は、「インターン生の企画を月に一つ試すことを目標にしています」のように、会社としての方針を書きます。
面談で見ること
企画職の面談では、アイデアの面白さより、アイデアを形にする過程を聞くほうが、受け入れ後の姿が見えます。
- 過去に何かを企画した経験:サークルのイベント、学園祭の出し物、授業のプロジェクトなど
- その企画の根拠:なぜそれが良いと思ったか
- 実行して分かったこと:うまくいったこと、いかなかったこと
- 人を巻き込んだ経験:企画を通すために誰に何を説明したか
四つ目は、企画職の実務では欠かせない力です。企画は一人では形になりません。社内の誰かに説明し、協力を得る必要があります。学生時代にそれを経験した学生は、社内でも同じ動きができます。
面談の場で、自社の商品やサービスについて「一つ改善の企画を考えるとしたら」と聞いてみる方法もあります。答えの完成度ではなく、何を調べようとするか、誰に聞こうとするかを見ます。
受け入れ後の一か月の流れ
企画職の学生を受け入れたら、最初の一か月は次の流れで進めると、学生が企画を出す準備ができます。
- 一週目:会社の商品やサービス、顧客について知る。既存の企画の資料を読む
- 二週目:過去の企画の振り返りをまとめる。何が良く、何が課題だったか
- 三週目:自分で一つ小さな企画を考える。根拠となる調べ物をする
- 四週目:企画を出す場で発表し、判断をもらう
最初から大きな企画を求めず、小さな企画で一周を経験してもらうことで、次からの企画の質が上がります。
企画の発表前は学生が自主的に作業を増やしがちです。雇用として受け入れている場合は、労働時間の上限や最低賃金の決まりから外れないよう、発表の準備も勤務時間の中で収まる量にしておきます。
エージェントベストの見解
企画職の長期インターンは、新卒採用で企画やマーケティングの職種を採りたい会社にとって、入口として相性がよい職種です。ただし、インターン中に学生が形にした企画は、その学生が新卒の選考で他社に話す材料にもなります。当社は長期インターンの媒体と新卒向けの媒体の両方を扱っているので、学生が長期インターンの経験をどう就職活動に使うかを見ていますが、企画が形になった経験のある学生は、どの会社でも評価されやすい傾向があります。そうした学生に自社を選んでもらうには、インターン中から「新卒で入ったら、どの規模の企画を任せられるか」を伝えておくことです。インターンで経験した小さな企画の延長線上に、入社後の仕事があると分かれば、学生は自社で続ける理由を持てます。インターンと新卒の選考のつなぎ方はOfferBoxとインターンシップをつなげる設計も参考になります。
まとめ
- 企画職の長期インターンは、企画を出す場・決める人・小さく試す方法を先に用意する
- 学生と担当社員の判断で試せる小さな枠を決めておくと、期間内に何度も試せる
- 原稿には企画の対象、出す場、判断する人、過去に形になった例を書く
- 面談ではアイデアの面白さより、形にする過程と人を巻き込んだ経験を聞く
- 最初の一か月は、小さな企画で一周を経験してもらう
よくある質問
学生の企画が会社の方針と合わない場合はどうしますか
判断する社員が、合わない理由を具体的に伝えることが大切です。「方針と違う」だけでは学生は何を直せばよいか分かりません。会社の方針を事前に共有し、その範囲で企画を考えてもらうと、合わない企画は減っていきます。
企画職の長期インターンに、文系と理系のどちらが向いていますか
学部より、調べ物を続けられるか、人に説明できるかのほうが影響します。企画の内容によっては、数字を扱う力が求められることもあります。原稿に企画で使う道具や調べ物の種類を書いておくと、学部にかかわらず合う学生が応募してきます。
企画が一つも採用されなかった学生には、どう対応しますか
採用されなかった企画の中にも、調べたことや検証して分かったことがあるはずです。それを振り返りの場で一緒に確認し、次に何を変えるかを話すと、学生は企画を出し続けられます。採用された数だけで評価しないことを、最初に伝えておくと安心です。
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