デザイナーの長期インターンを採る|ポートフォリオと課題の出し方
デザイナーの長期インターンを募集すると、応募と一緒にポートフォリオが届きます。見た目の美しい作品が並ぶほど、選ぶ側は「上手い順」に並べたくなります。結論として、学生のポートフォリオは仕上がりの美しさより「誰の何の課題を、どう考えて形にしたか」が書かれているかで読むと、実務で一緒に働けるかが見えます。 課題を出す場合は、範囲と所要時間を先に決め、学生の時間を取りすぎないことが応募を途中で止めないコツです。この記事では、学生向けの長期インターン求人サイトInfraでデザイナーを募集する会社に向けて、学生が見ていること、ポートフォリオの読み方、課題の出し方、作品の扱いを整理します。
デザイン志望の学生が気にしていること
美大・芸術系の学生だけでなく、情報系や経営系の学部でデザインを独学している学生も長期インターンを探しています。背景は違っても、求人を読むときに確かめていることは似ています。
- 何をデザインするのか:Webサイト、アプリの画面、バナー、資料、ロゴ、SNSの画像。どれが中心か
- デザイナーの先輩がいるか:一人目のデザイナーとして入るのか、チームの中に入るのか
- 使うツール:授業や独学で触ってきたものが使えるか
- 作ったものを外に出せるか:自分のポートフォリオに載せられるか
- フィードバックの頻度:誰が、どのタイミングで意見をくれるのか
四つ目の「外に出せるか」は、デザイン志望の学生に特有の関心です。長期インターンで作ったものを次の就職活動の材料にしたいと考える学生は多く、ここが曖昧だと応募をためらう原因になります。
ポートフォリオを読む順番
学生のポートフォリオは、作品の並べ方そのものが考え方を表しています。次の順で読むと、比べやすくなります。
- 最初の作品は何か:一番見せたいものを先頭に置いているか
- 課題が書かれているか:誰が困っていて、何を解決しようとしたのか
- 途中の案があるか:最終案だけでなく、捨てた案や迷った跡を見せているか
- 自分の役割が分かるか:チーム制作なら、自分がどこを担当したか
- 振り返りがあるか:うまくいかなかった点を自分で書いているか
完成度の高い作品が一つあるより、途中の思考が書かれた作品が三つあるほうが、実務での伸び方は読みやすいものです。仕事のデザインは、相手の要望を聞いて案を出し、直すことの繰り返しだからです。
逆に、作品の数は多いのに課題の説明がない場合は、面談で一つ選んで「なぜこの配色にしたのか」「誰に見せる前提だったのか」を聞いてみてください。話せる学生は書くのが苦手なだけで、話せない場合は見た目を整える段階にいる可能性があります。
エージェントベストの見解
デザイナーの長期インターン採用でよく聞く思い込みは、「ポートフォリオの上手い学生を採れば、すぐに戦力になる」というものです。実際に受け入れたあとで困るのは、作品の上手さではなく、修正の依頼にどう応えるかのほうです。学生の作品は、多くが自分で課題を決めて自分で完成させたものです。仕事では、依頼者の意図を聞き、何度か直し、期限までに出す必要があります。そこで止まる学生は、作品の評価が高かった学生にも一定数います。面談では作品の講評よりも、「もし依頼者に、この案を全部やり直してと言われたらどうするか」を聞くほうが、受け入れ後の姿に近い答えが返ってきます。ポートフォリオは足切りに使い、合否の決め手は面談での受け答えに置くことを勧めます。
課題を出すなら、範囲と時間を先に決める
ポートフォリオだけでは判断しにくい場合、課題を出す会社もあります。課題は判断材料として役立つ一方で、学生の負担が大きいと応募の途中で離脱が起きます。出す前に次の点を決めておきます。
- 所要時間の目安:数時間で終わる範囲にとどめる
- 作るもの:一画面、バナー一枚など、小さく区切る
- 評価の観点:見た目か、課題の捉え方か、説明の分かりやすさか。学生にも伝える
- 提出後の扱い:提出物をそのまま自社で使わないことを明記する
最後の点は特に注意が必要です。実際の自社サービスの改修案をそのまま課題にすると、学生には「無償で仕事をさせられた」と受け取られかねません。課題は架空の題材にするか、すでに公開済みのものを題材にして、採用の判断にだけ使うと伝えておくのが無難です。業務に近い作業を求める場合の扱いに迷ったら、社会保険労務士などの専門家に確認しておくと安心です。
課題の代わりに、面談の中で既存の画面を一緒に見て「どこを直したいか」を話してもらう方法もあります。学生の準備時間はかからず、考え方は十分に見えます。
作品の権利と社外公開の扱い
受け入れが決まったら、インターン中に作ったものの扱いを最初に決めておきます。
- 権利は誰に帰属するか:雇用契約や誓約書の中で確認する
- ポートフォリオへの掲載を認めるか:認めるなら、公開後に限る、社名を出さない、などの条件を決める
- 未公開の制作物:公開前のサービスや取引先の案件は、掲載できない範囲として伝える
ここを入社時に決めずに働き始めると、インターンを終えた学生から「ポートフォリオに載せてよいか」と聞かれ、その都度判断することになります。原稿の段階で「公開後の制作物はポートフォリオ掲載可(条件あり)」のように書いておくと、学生にとって応募の理由の一つになります。
制作に没頭して時間を忘れる学生もいるため、雇用で受け入れるなら勤務時間の記録と、最低賃金・労働時間の決まりの順守も、権利の扱いと同じ書面で確認しておきます。
エージェントベストの見解
当社がInfraの代理店として原稿づくりを手伝うとき、デザイナー職でまず決めてもらうのは「インターン生のデザインを、誰が最終確認するか」です。社内にデザイナーがいる会社なら、その人が見ます。いない会社では、営業やマーケティングの担当者が確認役になることが多く、ここで学生とのすれ違いが起きやすくなります。確認する側がデザインの言葉を持っていないと、「なんとなく違う」という修正が続き、学生は何を直せばよいか分からなくなります。社内にデザイナーがいない会社が募集するなら、確認役の人が「誰に向けた何のためのものか」を依頼の段階で文章にして渡すこと。それだけで修正の回数が減り、学生も考えを返しやすくなります。一人目のデザイナーとして学生を迎えるなら、その点を原稿に正直に書いておくほうが、合う学生に届きます。
まとめ
- ポートフォリオは仕上がりの美しさより、課題と途中の思考が書かれているかで読む
- 合否の決め手は、修正依頼への向き合い方を聞く面談に置く
- 課題を出すなら、数時間で終わる範囲・評価の観点・提出物を使わないことを先に決める
- インターン中の制作物の権利と、ポートフォリオ掲載の条件は受け入れ時に決めておく
- 社内にデザイナーがいない場合は、確認役が依頼の目的を文章で渡す
よくある質問
ポートフォリオがない学生は対象外にすべきですか
対象外にする必要はありません。授業の課題や、SNSに載せた制作物でも考え方は読めます。原稿に「ポートフォリオがなくても、作ったものを見せてもらえれば構いません」と書いておくと、独学の学生からも応募が届きやすくなります。
課題は有償にしたほうがよいですか
課題の内容によります。架空の題材で数時間程度なら、採用の判断のための選考として扱う会社が多いようです。実務に近い内容や長い時間を求める場合は扱いが変わる可能性があるため、社会保険労務士などの専門家に確認してから決めてください。
デザイナーの長期インターンは、どのくらいの期間から募集すべきですか
会社の制作の流れによります。一つの制作物が完成するまでの期間より短い受け入れだと、学生は途中で抜けることになり、成果をポートフォリオにも残せません。自社の制作の一周がどのくらいかを先に確かめ、それより長い期間で募集するのが目安です。中途で経験のあるデザイナーを採る場合のポートフォリオの見方は、GreenでUI/UXデザイナーを採るで書いています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
長期インターンの採用と受け入れ、まとめて相談できます
- 求人原稿の作成から応募対応・面接設定まで、Infraの運用を代理店として支援します
- 継続して採るならサブスクリプション、まず1名ならデポジット(成果報酬)。採用計画から選べます
- 受け入れ体制や、新卒採用へのつなぎ方も一緒に考えます
この記事の内容に合うサービス:長期インターン採用(Infra) ↗月額5万円〜/成果報酬9万円〜