代理店経由の申込を社内で説明する方法|稟議の5項目と想定質問

採用ノウハウ代理店活用 更新日 2026/9/10

「代理店経由で申し込みたいが、上司に『なぜ直接申し込まないのか』と聞かれそうだ」「稟議で『中抜きではないか』と言われた」という相談を、採用担当者から受けます。結論から言うと、社内の説明は5つの項目で組み立てます。なぜこの媒体か、なぜ代理店経由か、料金は変わらないこと、誰が運用するか、やめる条件です。 この5つが書けていれば、稟議で聞かれることはほぼ答えられます。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーですが、この記事は当社に限らず、代理店経由の申込を社内で通すための一般的な構成と、想定される質問への答え方を整理します。

稟議の構成|5つの項目

稟議書や説明資料は、次の順番で組み立てます。

項目書くこと根拠になる書類
1. なぜこの媒体か自社の条件(人数・時期・人物像・時間)と、それに合う媒体の型代理店の提案書、媒体の資料
2. なぜ代理店経由か比較できた、申込後の相談先がある、窓口が1つになる提案書、代理店の会社概要
3. 料金は変わらないこと手数料は媒体側から出る。企業は正規料金のまま見積書(媒体の料金表と同じ金額)、媒体の料金表
4. 誰が運用するか社内で誰が週に何時間。代理店に頼む作業と社内で持つ作業運用に必要な時間の見積もり
5. やめる条件契約期間、更新の方式、解約の期限、見直しの時期契約書のひな形

この順番は、読む側の疑問の順番です。「何を」「なぜその経路で」「いくら」「誰が」「いつまで」。1から5まで書けていれば、稟議は通りやすくなります。

項目1|なぜこの媒体か、を条件で書く

最も差が出るのが、この項目です。登録者数や媒体の知名度で書くと、「他の媒体のほうが多い」と返されます。自社の条件で書くと、返しようがありません。

書き方の例を、型として置きます。金額や数値は入れません。

新卒を少人数、早い時期に採る計画で、採りたい学生像は条件で絞れる。社内に文面を書ける担当がいて、週に数時間を確保できる。この条件では、企業から学生へ個別に届けるスカウト型が先で、掲載して待つ型は後回しでよい。代理店に3媒体を並べてもらった結果、スカウト型のOfferBoxを軸にする。

この書き方は、「条件→型→媒体」の順です。条件は社内の事実なので、上司も否定しにくい。型は一般論なので、説明がつく。媒体は、条件と型から導かれた結論として出てきます。媒体の比較の考え方は3媒体の違いと選び方で書きました。

エージェントベストの見解

稟議で「登録者数が何人」という数字を根拠に書く会社は多いのですが、当社はこの書き方を勧めていません。数字は媒体の資料に書いてあるものをそのまま写しただけで、「なぜうちがそれを使うのか」の説明になっていないからです。上司に「他の媒体はもっと多いのでは」と聞かれると、答えられません。当社が3媒体すべての販売パートナーとして提案書を出すときは、数字ではなく、「御社の条件だと、この媒体の登録者のうち、こういう層が対象になる」という層の説明を書きます。層の説明なら、「その層がうちに合うか」という議論になり、これは社内で答えられる議論です。稟議に数字を書きたくなったら、その数字を「自社の条件で絞ると誰が残るか」に翻訳してから書くことを勧めます。翻訳できない数字は、根拠になりません。

項目2と3|なぜ代理店経由か、料金は変わらないこと

「なぜ直接申し込まないのか」「中抜きではないか」という質問に、先回りして書きます。

なぜ代理店経由かは、3つの理由で書きます。

  1. 複数の媒体を並べて比較できた(直接申込では、各媒体の営業担当が自社の媒体を勧めるだけ)
  2. 申込後に、運用が止まりかけたときの相談先がある(媒体のサポート窓口は仕様の質問には答えるが、自社固有の運用の相談は受けにくい)
  3. 複数媒体を使う場合、窓口・請求・更新時期をまとめられる

料金が変わらないことは、仕組みで書きます。代理店の手数料は媒体側から支払われ、企業が払うのは媒体の正規料金のまま。見積書の媒体の料金の行が、媒体の公表している料金表と同じ金額であることを示せば、「中抜き」の疑問は消えます。仕組みは代理店経由でも料金が変わらない理由、メリットは採用媒体を代理店経由で申し込むメリットで書きました。

項目4|誰が運用するか

稟議で最も止まりやすいのが、この項目です。「で、誰がやるの」と聞かれて答えられないと、承認されても運用が始まりません。

書くことは3つです。

「運用に必要な時間の見積もり」は、申込後の相談まで受ける代理店なら出せます。稟議に添えると、この項目の説明が1枚で済みます。代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。

項目5|やめる条件

「いつまで続けるのか」「効かなかったらどうするのか」に答える項目です。

  1. 契約期間:いつからいつまで
  2. 更新の方式と解約の期限:自動更新なら、いつまでに判断するか
  3. 見直しの時期:最初の見直しを契約開始から1ヶ月後、次を3ヶ月後、のように決めておく
  4. 見直しで見るもの:送信数・承認数・面談数が動いているか。数字は媒体間で比べず、自社の前後で比べる
  5. やめる条件:見直しで動いていない場合に、条件と文面を直すか、やめるか。判断する人

「やめる条件」を稟議に書くと、承認する側は安心します。「効かなければ止められる」と分かるからです。契約の流れは代理店経由の契約と請求の流れで書きました。

想定される質問と答え

稟議や会議で出やすい質問と、答えの型を並べます。

質問答えの型
なぜ直接申し込まないのか料金が同じで、比較と申込後の相談先が得られるから
中抜きではないのか手数料は媒体側から出る。見積書の媒体の料金は料金表と同じ金額
他の媒体のほうが登録者が多いのでは総数は自社の母集団ではない。自社の条件で絞った層で比べた結果がこれ
代理店が自社の都合で勧めているのではどの媒体を勧めても代理店の収入は変わらない、と確認済み
誰がやるのか社内で誰が週に何時間、代理店に頼む作業と社内で持つ作業を分けて説明
効かなかったらどうするのか見直しの時期と見るもの、やめる条件を決めてある
去年と何が違うのか去年の運用で止まった作業を特定し、今年はその作業をどう変えるか

「去年と何が違うのか」は、媒体を使った経験がある会社で出る質問です。去年止まった作業(送る時間が取れなかった、面談の枠が無かった、など)を特定し、今年はそこをどう変えるかを書きます。失敗の型は代理店とのやり取りでやりがちな失敗で書きました。

エージェントベストの見解

相談で最も多い思い込みは、「稟議は代理店に任せられない、社内の仕事だ」というものです。書くのは社内ですが、材料は代理店が出せます。当社が3媒体すべての販売パートナーとして提案書を出すとき、稟議の5つの項目(なぜこの媒体か・なぜ代理店経由か・料金は変わらない・誰が運用するか・やめる条件)に対応する形で書くようにしています。担当者は、それを社内の書式に写すだけで済みます。稟議で止まる会社の多くは、材料が無いまま担当者が一人で書き、「誰がやるか」と「やめる条件」が抜けています。代理店に「稟議に使える形で提案書を出してほしい」と頼んでみることを勧めます。出せる代理店なら、申込後の運用まで見ています。出せない代理店なら、申込の窓口としてだけ使い、運用の設計は別に考えます。

まとめ

よくある質問

上司が「知っている媒体にしろ」と言います。どう説明すればいいですか

知名度は、自社の条件に合うかとは別です。「うちの条件(人数・時期・人物像・時間)だと、この型の媒体が先で、その中でこれを選んだ」と、条件から説明します。知っている媒体が条件に合うなら、それで構いません。合わないなら、合わない理由を条件で示します。

経理から「代理店との契約は初めてで手続きが分からない」と言われました

契約の相手が媒体か代理店か、請求が誰から来るか、締め日と支払日、を代理店に確認して経理に渡します。代理店と契約する形なら、代理店の会社概要も添えます。金額は媒体の正規料金のままで、経理の処理は通常の外部サービスと同じです。

稟議に使える提案書を、御社に頼めますか

頼めます。当社は、稟議の5項目に対応する形で提案書を出しています。自社の条件を伝えていただければ、条件から組み立てた形で書きます。相談だけで、申込前提ではありません。

出典

本記事は 2026/9/10 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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