Green経由の選考フロー|面接回数と期間の決め方
選考フローを決めるとき、「念のためもう一回」と面接を足していくと、気づけば4回、5回と増えていきます。一方で、Green(株式会社アトラエが運営する、IT・Web業界を中心とした中途採用の求人サイト)で出会う候補者の多くは在職中で、面接のたびに予定を空ける必要があります。選考フローは、確かめたいことの数から逆算して、回数と期間を決めるものです。 この記事では、Green経由の中途採用で、面接の回数と期間をどう決めるかを整理します。
回数は「確かめたいこと」から決める
面接の回数は、慣習や他社の例ではなく、確かめたいことの数と、それを確かめられる人の数で決めます。
まず、採用の判断に必要なことを書き出します。エンジニアの中途採用であれば、たとえば次のようなものです。
- 技術的な力(設計の考え方、コードの質、問題の切り分け方)
- チームでの働き方(レビューの受け方、相談の仕方)
- 事業や仕事への関心(なぜこの仕事をしたいか)
- 条件の合意(年収、働き方、入社時期)
- 会社の方針との合い方(経営の考えに納得できるか)
次に、それぞれを誰が確かめるかを決めます。技術は現場のエンジニア、チームでの働き方はリーダー、方針との合い方は経営、という具合です。確かめる人が同じなら、同じ回にまとめられます。こうして並べると、多くの場合、面接は2回から3回に収まります。
各回で確かめることの割り振り
面接を2回にする場合と3回にする場合の割り振りの例を挙げます。
2回の場合
- 一次面接(現場のエンジニアとリーダー):技術的な力、チームでの働き方、仕事への関心
- 最終面接(経営または責任者と人事):方針との合い方、条件の合意
3回の場合
- 一次面接(現場のエンジニア):技術的な力
- 二次面接(リーダーとマネージャー):チームでの働き方、仕事への関心、任せる役割の確認
- 最終面接(経営と人事):方針との合い方、条件の合意
どちらの場合も、各回で確かめることを面接官に事前に伝えておきます。前の回で確かめたことを次の回で聞き直すと、候補者は同じ話を何度もすることになり、選考が長く感じられます。
回数を減らす工夫
確かめたいことが多く、回数が増えそうなときは、次の工夫で減らせます。
- 同じ回に複数の面接官が出る:現場のエンジニアとリーダーが同席すれば、技術とチームでの働き方を一回で確かめられる
- カジュアル面談で関心の確認を済ませる:選考の前の面談で、仕事への関心はある程度分かる。面接ではそこを深掘りする必要がない
- 条件の確認は面接の外で行う:年収や入社時期の確認は、人事との短い電話やメッセージで済ませ、最終面接の時間を方針の話に使う
- 最終面接の後に、オファー面談を別に設ける:条件の細かい話は内定後のオファー面談に回すと、最終面接が短くなる
エージェントベストの見解
当社は人材紹介も行っていて、紹介経由の候補者と媒体経由の候補者の選考を両方見ています。その経験から言えるのは、媒体経由の候補者のほうが、選考の途中で「この会社は自分を本気で採りたいのか」を気にしやすい、ということです。紹介ではエージェントが企業の評価を伝えてくれますが、媒体経由では、面接と面接のあいだの日数や、連絡の丁寧さから、候補者が自分で読み取るしかありません。面接の回数が多く、間が空く選考は、それだけで「優先度が低いのでは」と受け取られます。回数を減らせないなら、各回の結果をその日のうちに伝え、次の回の日程を同じ連絡の中で提示する。この「間を詰める」工夫だけでも、途中の辞退は減る傾向があります。
期間の決め方
選考の期間は、応募から内定までを何日で終えるかを先に決め、そこから各段の日数を割り振ります。
- 全体の目標を決める:応募から内定まで、何週間で終えるか
- 段ごとの日数を割り振る:書類選考、一次面接の設定、結果の連絡、次の面接の設定、と分けて日数を決める
- 面接官の枠と照らし合わせる:割り振った日数で面接を設定できるだけの枠があるかを確かめる
- 候補者に最初に伝える:応募の初回連絡か、書類選考の通過を伝えるときに、全体の流れと目安の期間を伝える
4つ目が大事です。候補者は、全体の流れが分かっていれば、他社の選考と並べて予定を組めます。分からないと、先に結果が出る会社を優先しがちです。
面接官には、各回の終わりに記録を残してもらいます。記録するのは、その回で確かめることにした項目ごとの所見と、次の回で確かめてほしいことです。次の回の面接官は、その記録を読んでから面接に入ります。これだけで、前の回で聞いたことを繰り返す面接が減り、候補者は「話が引き継がれている」と感じます。
記録の書式は、項目を並べた簡単なもので構いません。大事なのは、面接が終わったその日のうちに書くことです。翌日以降に書くと記憶が薄れ、結果の連絡も遅れます。記録と結果の連絡を同じ日に済ませる流れを、面接官と人事で決めておいてください。
課題選考の扱い
エンジニアの採用では、コーディングの課題や技術的な課題を出す会社もあります。課題は技術的な力を確かめるのに役立ちますが、在職中の候補者にとっては負担になります。
- 課題に必要な時間の目安を伝える:取り組む前に、どのくらいの時間がかかるかを伝える
- 提出の期限に余裕を持たせる:週末をはさめるようにするなど、在職中でも取り組める期限にする
- 課題の結果を面接で使う:提出された課題について面接で話すと、一次面接の質が上がり、回数を増やさずに済む
- 全員に課題を出すかを考える:経歴やポートフォリオで十分に分かる場合は、課題を省く判断もある
社内の分担
- 採用の責任者:確かめたいことと面接官の割り振り、全体の期間を決める
- 面接官:自分の回で確かめることに集中し、結果をその日のうちに人事へ伝える
- 人事:日程の設定、結果の連絡、次の回の案内、全体の日数の管理
エージェントベストの見解
選考フローを見直すとき、当社が勧めているのは「最終面接で落ちた理由」を過去にさかのぼって確かめることです。最終面接で落ちる人が多い場合、前の回で確かめるべきことを確かめずに通しているか、最終面接で新しい基準を持ち出しているかのどちらかです。前者なら、前の回の確認項目を見直します。後者なら、その基準を前の回に移します。最終面接は本来、それまでの回で確かめたことを経営が確認し、方針との合い方を見る場です。そこで落ちる人が多いと、候補者にとっても、そこまで時間を使った面接官にとっても負担が大きい。回数を足す前に、落ちる場所が最後に偏っていないかを見てください。当社のGreen運用代行でも、選考の結果の記録から、このような偏りを企業と一緒に見ています。
日程の組み方はGreenの面接日程調整で、選考中の辞退を減らす考え方は選考中から辞退を減らす設計で整理しています。
まとめ
- 面接の回数は、確かめたいことの数と、確かめる人の数から決める
- 各回で確かめることを面接官に伝え、前の回で確かめたことを聞き直さない
- 同席・カジュアル面談・面接外での条件確認で、回数を減らせる
- 応募から内定までの期間を先に決め、候補者に全体の流れを最初に伝える
- 最終面接で落ちる人が多いときは、確認項目を前の回に移す
よくある質問
面接は何回が適切ですか
決まった正解はありませんが、確かめたいことと面接官を整理すると、多くの場合は2回から3回に収まります。回数より、各回の間の日数を短くすることのほうが、候補者の印象に影響します。
経営者が全員に会いたいと言っています
最終面接で経営者が会う形にすれば、全員に会えます。そのうえで、経営者が見るのは方針との合い方に絞り、技術やチームでの働き方の確認は前の回に任せると、最終面接の時間が短くなり、日程も組みやすくなります。
課題選考はやめたほうがよいですか
やめる必要はありませんが、候補者の負担を考え、必要な時間の目安と余裕のある期限を伝えてください。経歴やポートフォリオで技術的な力が十分に分かる場合は、課題を省く判断もあります。
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