Green運用で現場エンジニアに協力してもらう頼み方
Greenでエンジニアを採ろうとすると、求人票の技術欄、スカウトの文面、カジュアル面談と、現場のエンジニアの力が要る場面が次々に出てきます。けれど、開発で手一杯の現場に「採用に協力してほしい」と頼んでも、返ってくるのは「時間がない」という答えです。現場の協力が得られないのは、現場が採用に関心がないからではなく、頼まれている範囲と時間が見えないからです。 この記事では、Green(株式会社アトラエが運営する、IT・Web業界を中心とした中途採用の求人サイト)の運用で、現場のエンジニアに協力してもらうための頼み方を整理します。
現場が協力をためらう理由
現場のエンジニアが採用への協力をためらう理由は、おおむね次の3つです。
- どこまでやればいいのか分からない:「採用に協力して」と言われると、際限なく時間を取られそうに感じる
- やったことが何につながったのか分からない:求人票の材料を出しても、その後どうなったか知らされない
- 得意でないことを頼まれる:文章を書く、人前で会社の説明をする、といったことに苦手意識がある
どれも、頼み方を変えることで解消できます。範囲を絞り、時間を見積もり、結果を返す。そして、得意でないことは頼まない。この4つを押さえると、協力してもらいやすくなります。
頼む範囲を絞る
現場に頼むことは、「現場にしかできないこと」だけに絞ります。Green運用で現場にしかできないことは、次の4つです。
- 求人票の材料を出す:解決したい課題、担当する仕事、技術と進め方を箇条書きで
- スカウトの送り主になる:文面は人事が書き、送る前に目を通してもらう
- カジュアル面談や面接で話す:開発の現場の話をする
- 候補者の経歴を見て判断する:会うかどうか、通過させるかどうか
逆に、現場に頼まなくてよいことは、文章を整えること、スカウトを送る作業、日程を調整すること、候補者に連絡すること、です。これらは人事か外部の担当者が引き取ります。
頼むときは、「この4つのうち、今回はこれをお願いしたい」と具体的に伝えます。全部を一度に頼まないことも大切です。
時間の見積もりを伝える
頼むときには、どのくらいの時間がかかるかを先に伝えます。時間が見えると、現場は自分の予定の中に組み込めます。
- 求人票の材料出し:「5つの質問に箇条書きで答えてほしい。30分ほど」
- スカウトの送り主:「週に一度、人事が書いた文面に目を通してほしい。1回15分ほど」
- カジュアル面談:「月に数回、30分の面談で開発の話をしてほしい。事前に相手の経歴を5分だけ見てほしい」
- 書類の判断:「判断シートを見て、会うかどうかを選んでほしい。1件数分」
時間を伝えるときは、実際にかかる時間より少なく言わないことが大切です。少なく言って実際には多くかかると、次から頼みにくくなります。
エージェントベストの見解
現場の協力を得るために、当社が勧めている順番があります。最初に頼むのは「書類の判断」と「面談で話すこと」で、「文章を書くこと」は最後です。理由は、判断と会話はエンジニアが普段の仕事でしていることに近く、負担に感じにくいからです。一方、文章を書くことは、得意な人とそうでない人の差が大きく、苦手な人に頼むと時間がかかり、協力そのものを嫌がられる原因になります。求人票の材料も、文章で書いてもらうのではなく、人事が15分ほど話を聞いてメモを取る形にすると、現場の負担はぐっと下がります。頼む順番を間違えると、最初の依頼で「採用は面倒だ」という印象が残り、その後の協力が得にくくなります。
成果を返す
現場に協力してもらったら、その結果を返します。結果が返ってこないと、現場は「やっても何も変わらない」と感じ、次の協力をためらいます。
返す内容の例です。
- 求人票の材料を出してもらった後:公開した求人票を見せ、どこにその材料が使われたかを伝える
- スカウトの送り主になってもらった後:返信が来たら、その内容を共有する
- 面談に出てもらった後:候補者が選考に進んだかどうか、面談で何が響いたかを伝える
- 採用が決まったとき:協力してくれた人全員に、誰が入社するか、どの協力が効いたかを伝える
月に一度、採用の状況を現場に共有する場を設けるのもよい方法です。数字だけでなく、「先月の面談で○○さんが話した開発の進め方の話が、候補者に響いていた」といった具体的な話を添えると、現場は自分の協力の意味を実感できます。
頼む時期にも気を配ります。リリースの直前や、障害対応が続いている時期に採用の協力を頼むと、断られるだけでなく、採用そのものへの印象が悪くなります。現場のリーダーに、開発の繁忙期を前もって聞いておき、その時期を避けて面談の枠を組む、求人票の材料出しを頼む、といった調整をします。
繁忙期でも採用を止められない場合は、その期間だけ現場に頼むことを書類の判断に絞り、面談は別のメンバーに回すなど、負担の小さい形に切り替えます。現場の事情に合わせて頼み方を変える会社ほど、長く協力してもらえる傾向があります。
やりがちな失敗
- 名前だけ借りる:スカウトの送り主に現場の人の名前を使い、面談には人事だけが出る。候補者は違和感を持ち、現場の人も自分の名前で何が送られているか分からず不安になる
- 急に頼む:明日の面談に出てほしい、と前日に頼む。面談の枠は前もって決めておく
- 評価に反映しない:採用への協力が、本人の評価にまったく反映されない。会社として協力を評価する仕組みがあると、続けてもらいやすい
- 一人に集中させる:話がうまいエンジニア一人にすべての面談を頼む。その人の開発の時間が削られ、続かなくなる
エージェントベストの見解
現場の協力が得られない会社ほど、運用のすべてを外に出したいと考えがちです。けれど、当社のGreen運用代行でも、現場に残していただく部分があります。候補者を会うかどうか判断すること、面談や面接で開発の話をすることの2つです。この2つまで外に出すと、候補者は現場の人と話す機会がないまま選考に進み、入社後の「思っていたのと違う」が起きやすくなります。逆に、この2つだけを現場に残し、求人票の作成、スカウトの文面と配信、応募対応、日程調整を外に出すと、現場の負担は判断と会話の時間だけになります。運用代行の費用は採用した方の入社時の成功報酬なので、まずは現場に残す2つを決め、それ以外を外に出す形から始める会社が多いです。
現場の名前で送るスカウトの考え方は現場社員名で送るスカウト文面で、現場の協力を前提にした媒体の選び方は現場を巻き込める会社の媒体の選び方で整理しています。
まとめ
- 現場が協力をためらうのは、範囲と時間が見えないから
- 頼むのは、材料出し・送り主・面談・判断の4つの「現場にしかできないこと」だけ
- 頼むときは、かかる時間を少なく見積もらずに先に伝える
- 判断と会話から頼み、文章を書くことは最後か、人事が聞き取る形にする
- 協力の結果を具体的に返し、一人に集中させない
よくある質問
現場のエンジニアが採用に協力したがりません
まずは頼む範囲を一つに絞り、時間を見積もって伝えてください。書類の判断のように、普段の仕事に近いことから頼むと、受け入れてもらいやすくなります。協力の結果を返すことも続けてください。
採用への協力を評価に反映すべきですか
会社の評価制度によりますが、反映する仕組みがあると、協力を続けてもらいやすくなります。少なくとも、採用が決まったときに協力した人に感謝を伝え、何が効いたかを共有することをおすすめします。
面談に出られるエンジニアが一人しかいません
一人に集中させると続かなくなるので、面談の数を絞るか、他のエンジニアに書類の判断など別の協力を頼み、負担を分散させてください。運用の作業を外に出して、その人の時間を面談に集中させる方法もあります。
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