Green経由で入社した人が早く辞めるときに見直すこと
Greenで時間をかけて採用したエンジニアが、入社して数か月で退職の相談をしてくる。採用にかけた時間も費用も振り出しに戻り、現場の負担も増えます。入社後すぐの離職は、入社してから起きた問題に見えて、実際には「求人票と選考で伝えたこと」と「入社後の実際」のずれから生まれていることが多いです。 だから見直すべきは、受け入れの体制だけでなく、求人票と選考の中身です。この記事では、Green経由で入社した人が早く辞めるときに、どこから見直すかを順に整理します。Greenは株式会社アトラエが運営する、IT・Web業界を中心とした中途採用の求人サイトです。
辞めた理由を分ける
早期離職が起きたら、まず理由を分けます。本人が話した理由と、周囲から見た理由が違うこともあるので、両方を書き出してみてください。
- 仕事の中身のずれ:聞いていた仕事と違う、任される範囲が想定と違う
- 技術や進め方のずれ:使う技術、開発の進め方、品質への考え方が合わない
- 人や組織とのずれ:上長やチームとの関係、意思決定の進め方
- 条件のずれ:働き方、評価の仕組み、給与の上がり方
- 本人の事情:家族の事情、体調など
最後の本人の事情を除けば、多くは「入社前に知っていたら、入社しなかったかもしれないこと」です。そのずれが、求人票・選考・入社後のどこで生まれたかを確かめていきます。
求人票と実際の仕事を照らし合わせる
求人票に書いた仕事内容と、入社後に実際に任せた仕事を並べてみてください。
- 求人票では「新規開発」と書いたが、実際は既存システムの保守が中心だった
- 求人票では「設計から関われる」と書いたが、実際は決まった仕様を実装する役割だった
- 求人票では「少人数のチーム」と書いたが、入社時にチームの体制が変わっていた
こうしたずれは、求人票を魅力的に見せようとして、一部だけを強調したときに起きやすくなります。また、求人票を書いた時点と入社した時点で、事業の状況が変わっている場合もあります。
求人票には、良い面だけでなく、今の課題や大変な点も書いておくと、それを受け入れたうえで応募してくる人が増えます。「既存のシステムが複雑で、まずはその理解から始めてもらう」と書いておけば、それを承知で入社する人は、入社後にずれを感じにくくなります。
選考で伝えていなかったことを洗い出す
求人票に書ききれないことは、選考のなかで伝える必要があります。早期離職が起きた人の選考を振り返り、次のことを伝えていたかを確かめます。
- 入社して最初に担当する仕事の具体的な中身
- 配属先のチームの人数、経験、役割分担
- 上長が誰で、どのように仕事を進める人か
- 評価の仕組みと、評価される行動の例
- 今のチームや事業が抱えている課題
選考では、候補者に入社してほしい気持ちから、良い面を中心に話しがちです。課題を伝えると辞退されるのではないかと心配になるかもしれませんが、課題を知ったうえで入社を決めた人のほうが、入社後に踏みとどまる力が強い傾向があります。
エージェントベストの見解
当社は人材紹介も行っており、紹介で入社した方の定着も見ています。紹介経由では、エージェントが入社前に候補者と何度も話し、「この会社の大変なところ」も含めて伝えています。媒体経由の採用では、この役割を担う人がおらず、企業と候補者が直接やりとりするぶん、どちらも良い面を見せ合って終わりがちです。そこで勧めているのが、最終面接の前後に、配属先の現場社員と候補者が話す場を設けることです。評価をしない場として設定し、候補者が「実際のところ、何が大変か」を聞けるようにします。面接官からは出てこない話が聞けるので、候補者が自分で判断する材料になります。入社前にずれが見つかれば、それは辞退になるかもしれませんが、入社後の離職よりも双方の負担は小さく済みます。
入社後の受け入れを見直す
求人票と選考を見直しても、入社後の受け入れが整っていないと、ずれは生まれます。受け入れで見直したいのは、次のような点です。
- 最初の数週間の予定:何を学び、誰と話し、いつから実務に入るか
- 相談できる相手:上長以外に、気軽に相談できる人がいるか
- 期待のすり合わせ:入社後しばらくして、上長と本人が期待をすり合わせる場があるか
- 小さな成果の機会:早い段階で、自分の仕事が役に立った手応えを得られるか
中途入社の人は、経験があるぶん、すぐに成果を求められると感じやすいものです。最初の期間に何を期待しているかを言葉で伝えるだけでも、本人の焦りは減ります。
次の採用に活かす
早期離職が起きたら、理由と、求人票・選考・受け入れのどこでずれが生まれたかを記録し、次の採用に活かします。
- 求人票の仕事内容と、課題の書き方を直す
- 選考で伝えることのリストを作り、面接官で共有する
- 現場社員と話す場を選考の流れに組み込む
- 受け入れの予定をひな形にしておく
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エージェントベストの見解
早期離職の振り返りでよくある誤解は、「選考で見極めきれなかった」と候補者側の問題として捉えることです。もちろん見極めの改善も必要ですが、それだけを強化すると面接が厳しくなり、選考が長くなって、今度は辞退が増えます。当社が勧めているのは、見極めを強めるより先に、「入社後の実際をどこまで正直に伝えたか」を振り返ることです。辞めた人が挙げた理由のうち、選考の時点で会社側が知っていたことはいくつあったか。知っていたのに伝えていなかったことが多いなら、直すべきは見極めではなく伝え方です。採用基準そのものの整理はGreenで採用基準があいまいなまま進めないためにも参考にしてください。
早期離職の兆しに早く気づく
離職の相談を受けたときには、本人の気持ちはすでに固まっていることが多いものです。その前の段階で兆しに気づければ、話し合いで解決できることもあります。中途入社の人によく見られる兆しです。
- 入社前に聞いていた仕事と、実際の仕事の違いについて口にする
- 質問や相談が減り、一人で抱え込んでいる様子がある
- チームの打ち合わせで発言が減る
- 評価や今後の役割について、確認を求めてくる
こうした兆しに気づいたら、上長か人事が、評価とは関係のない場として話す時間を取ります。そこで「入社前に聞いていたことと、違っていることはあるか」と率直に聞きます。違いがあれば、仕事の割り振りを調整できるか、時期を区切って期待を伝え直せるかを考えます。
兆しの段階で話し合えた経験は、次の採用にも活きます。どんなずれが起きやすいかが分かれば、求人票や選考で先に伝えておくことが増え、同じずれを繰り返さずに済みます。
まとめ
- 早期離職の理由を、仕事・技術・人・条件・本人の事情に分ける
- 求人票と入社後の仕事を照らし合わせ、課題も書いておく
- 選考で、最初の仕事・チーム・上長・評価・課題を伝えていたかを確かめる
- 現場社員と評価なしで話す場を設け、候補者が自分で判断できるようにする
- 見極めを強める前に、入社後の実際を正直に伝えたかを振り返る
よくある質問
求人票に課題を書くと、応募が減りませんか
応募の数は減ることもありますが、課題を承知のうえで応募してくる人が増えるため、入社後のずれは小さくなる傾向があります。課題の書き方は、「こういう状態なので、こういう人に来てほしい」という前向きな形にすると読み手にも伝わりやすくなります。
早期離職した人に理由を聞いてもよいですか
退職の手続きのなかで、無理のない範囲で聞くことは一般的です。責める形ではなく、次の採用や受け入れを良くするために聞いていると伝えると、話してもらいやすくなります。本人が話したくない場合は、無理に聞かないでください。
入社後のフォローは誰が担当すべきですか
上長が中心になりつつ、上長以外にも相談できる人を決めておくと、本人が話しやすくなります。人事が入社後しばらくしてから面談を持ち、期待と実際のずれがないかを確かめる形も多く見られます。
本記事は 2026/10/16 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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