長期インターンが短期で終わってしまうとき
長期インターンとして募集したのに、学生が数週間で来なくなる。数か月で辞めてしまう。こうしたことが続くと、受け入れの手間ばかりが増えて、業務も採用も前に進みません。長期インターンが短期で終わる会社では、辞める時期がいくつかの山に集まっていることが多く、その山ごとに原因が違います。 「最近の学生は続かない」とまとめずに、いつ辞めているかを見ることが打ち手の出発点です。この記事では、学生向けの長期インターン求人サイトInfraなどで受け入れた学生が短期で離れてしまうときの見直し方を整理します。
まず「いつ辞めたか」を記録する
短期で終わる原因を探る前に、過去に受け入れた学生について、次の項目を表にまとめます。記憶ではなく記録で見ることが大切です。
- 受け入れた月と、終わった月
- 学年
- 担当した業務
- 指示を出していた社員
- 本人が伝えた辞める理由と、担当者が推測する本当の理由
人数が少なくても、並べてみると傾向が見えます。辞める時期は、おおむね次の3つの山に分かれることが多いようです。
| 山 | 時期の目安 | よくある背景 |
|---|---|---|
| 入口の山 | 受け入れから数週間 | 聞いていた仕事と違う、職場の雰囲気になじめない |
| 最初の1か月の山 | 1〜2か月 | 仕事を覚える前に放っておかれた、何をすればよいか分からない |
| 中だるみの山 | 数か月以降 | 同じ作業の繰り返し、試験や就職活動との両立が難しくなった |
どの山に集中しているかで、見直すべき場所が決まります。
入口の山|聞いていた話と違う
受け入れから数週間で辞める学生は、入る前に持っていた期待と、実際の仕事との差に戸惑っていることが多くあります。
原因は、求人原稿と面談の説明にあります。原稿に魅力的な仕事だけを書き、地味な作業に触れていない。面談で「いずれは企画も任せる」と話したが、その「いずれ」がいつなのかを伝えていない。こうしたずれが、入ってすぐの失望を生みます。
打ち手は、入る前の説明を正直にすることです。
- 最初の数週間に任せる仕事を、原稿と面談の両方で具体的に伝える
- 任せる範囲が広がる条件と時期の目安を伝える
- 職場の雰囲気(静かか、にぎやかか、在宅が多いか)を伝える
説明を正直にすると、応募の数は減るかもしれません。ただ、入ってすぐ辞める学生が減るぶん、受け入れの手間はむしろ小さくなります。
最初の1か月の山|放っておかれた
1〜2か月で辞める学生の多くは、仕事を覚える前に放っておかれたと感じています。受け入れ初日は丁寧に説明したが、その後は社員が忙しくなり、質問しにくい状態が続いた。何をすればよいか分からないまま時間が過ぎ、居心地が悪くなって辞める、という流れです。
最初の1か月の予定を先に組む
受け入れる前に、最初の1か月で何を教え、何を任せるかを週ごとに書き出しておきます。
- 1週目:社内の道具と手順の説明。簡単な作業を一緒にやる
- 2週目:決まった手順の作業を一人でやってもらい、終わったら確認する
- 3週目:少し判断が要る作業を任せ、相談しながら進めてもらう
- 4週目:1か月の振り返り。困ったこと、やってみたい仕事を聞く
この予定があると、社員が忙しくても、学生は次に何をすればよいかが分かります。
質問の窓口を決める
指示を出す社員とは別に、気軽に質問できる相手を1人決めておきます。先輩のインターン生や若手社員が向いています。
エージェントベストの見解
短期で終わる会社の受け入れの様子を聞くと、「最初の1か月の予定」をつくっていない会社がほとんどです。学生を受け入れてから、何を任せるかを考えている。これでは、社員の手が空いているときしか学生は動けません。当社はInfraの代理店として、求人原稿の作成から運用まで支援していますが、原稿をつくる段階で「最初の1か月に任せる仕事」を書き出してもらうようにしています。原稿に書くためというより、受け入れの準備のためです。書き出せない会社は、受け入れの準備がまだ整っていない可能性があります。その場合は、募集を出す時期を少し遅らせてでも、最初の1か月の予定を先につくることを勧めます。募集を急いで受け入れても、1か月で辞められてしまえば、募集の手間も受け入れの手間も無駄になるからです。
中だるみの山|同じ作業が続く
数か月たってから辞める学生は、仕事に慣れて手応えがなくなったか、学業や就職活動との両立が難しくなったかのどちらかであることが多くあります。
任せる範囲を段階的に広げる
同じ作業が続いていると感じさせないよう、数か月ごとに任せる範囲を広げます。新しい業務を足す、判断を任せる、後輩のインターン生に教える役割を任せる、といった形です。
両立のための調整を先に提案する
試験期間や就職活動の時期は、学生から言い出す前に会社から調整を提案します。シフトを減らす、在宅の作業に切り替える、一時的に休む、といった選択肢を示しておくと、学生は辞めるのではなく休むという選択ができます。
辞める理由の聞き方を変える
記録の精度は、辞める理由をどう聞くかで決まります。学生は辞めるとき、角が立たない理由を選びがちです。「学業が忙しくなった」「就職活動に集中したい」という理由の裏に、仕事への不満や人間関係の悩みが隠れていることがあります。
本当の理由に近づくためには、次の工夫が役立ちます。
- 聞く人を、日々指示を出していた社員以外にする
- 「何が原因だったか」ではなく「何があれば続けられたか」と聞く
- 最終日ではなく、辞めると伝えられた直後に話す時間をとる
- 聞いた内容で本人を評価しないことを、最初に伝える
「何があれば続けられたか」という聞き方は、会社の側の改善点を引き出しやすい質問です。学生は会社を責める形にならずに、困っていたことを話せます。集まった答えを記録に足していくと、次の受け入れで何を変えるべきかが具体的になります。
外に出せる範囲を考える
長期インターンの定着のうち、外部に任せやすいのは入口の部分、つまり求人原稿の作成と募集の運用です。入口のずれを減らすことは、入口の山を小さくすることに直結します。
最初の1か月の受け入れと、中だるみへの対応は、社内に残す仕事です。日々の業務の中でしかできないことだからです。
エージェントベストの見解
短期で終わることを「失敗」と決めつけないことも大切だと当社は考えています。当社は人材紹介も行っており、社会人の採用でも、短い期間で離れた人が数年後に別の形で戻ってくる例を見ています。長期インターンでも、数か月で辞めた学生が、自社の新卒採用に応募してくることがあります。そのとき、辞め方が気まずいものだったか、丁寧なものだったかで、学生の判断は変わります。短期で終わる学生を減らす努力と同時に、終わるときの対応を整えておくこと。具体的には、辞める理由を責めずに聞く、引き継ぎを一緒に整理する、今後の連絡の窓口を伝える、の3つです。これを続けている会社は、インターン生の間で評判が残り、次の募集にも好影響が出やすくなります。学生とのつながりを採用に生かす考え方は長期インターンの卒業生とのつながりを採用に生かすで扱っています。
まとめ
- 短期で終わる原因は、辞める時期の山ごとに違う。まず記録で時期を確かめる
- 入口の山は、原稿と面談の説明を正直にすることで小さくできる
- 最初の1か月の山は、週ごとの予定と質問の窓口で防ぐ
- 中だるみの山は、任せる範囲の拡大と、両立の調整を会社から提案することで防ぐ
- 終わるときの対応を整えておくと、その後の採用にもつながる
よくある質問
「最低6か月以上」のように期間を条件にすると、定着は良くなりますか
期間を条件にすると、その期間を意識した学生が応募しやすくなる面はあります。ただ、条件だけで定着が良くなるわけではありません。受け入れの準備と組み合わせて考えてください。
辞めると言われたとき、引き止めるべきですか
理由によります。仕事の不満が理由で、会社側で直せることなら、話し合う余地があります。学業や進路の変化が理由なら、無理に引き止めるより、気持ちよく送り出すほうが関係を残せます。
受け入れる人数を増やすと、定着は悪くなりますか
受け入れる側の体制が変わらないまま人数を増やすと、一人ひとりへの目配りが減り、最初の1か月の山が大きくなる傾向があります。人数を増やすときは、教える側の分担も合わせて見直します。
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- 求人原稿の作成から応募対応・面接設定まで、Infraの運用を代理店として支援します
- 継続して採るならサブスクリプション、まず1名ならデポジット(成果報酬)。採用計画から選べます
- 受け入れ体制や、新卒採用へのつなぎ方も一緒に考えます
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