EC運営の長期インターンを採る|商品登録から改善提案まで
ネットショップを運営する会社では、商品登録、写真の加工、問い合わせへの返答、受注の処理など、日々の作業が途切れなく発生します。その作業の手として長期インターンの学生を迎える会社は少なくありません。結論から言うと、EC運営の長期インターンは、日々の作業を任せるところから始めて、作業を通じて見えた数字をもとに改善提案まで広げる段階を用意しておくと、学生が長く続ける理由になり、会社にも提案が残ります。 作業だけが続く受け入れでは、学生は数か月で単調さを感じ、離れていきがちです。この記事では、学生向けの長期インターン求人サイトInfraでEC運営を募集する会社に向けて、仕事の段階の作り方と確認の仕組みを整理します。業界としての受け入れ方はEC・D2C企業の長期インターン採用で扱います。
EC運営の仕事を学生はどう見ているか
EC運営の長期インターンに応募してくる学生の動機は、大きく二つに分かれます。
- ネットで物を売る仕組みを知りたい:マーケティングや商品企画に関心がある
- 作業が得意で、柔軟に働きたい:在宅でも進められる仕事を探している
前者の学生は、作業だけでなく売上を伸ばす工夫に関わりたいと考えています。後者の学生は、決まった作業を丁寧にこなすことに向いています。どちらの学生も受け入れられますが、任せる仕事の段階を用意しておかないと、前者の学生は物足りなさを感じます。
原稿の段階で、作業から改善提案までの道筋を書いておくと、両方の学生に、自分がどこから始めて、どこまで広げられるかが伝わります。
仕事の段階を三つに分ける
EC運営の仕事を、学生に任せる順に三つに分けます。
第一段階:日々の作業
- 商品の登録、説明文の入力、写真の加工
- 受注の確認、発送の手配の補助
- 定型の問い合わせへの返答
第二段階:数字のまとめ
- 商品ごとの売上やアクセスの数の集計
- 週や月ごとの推移の整理
- 競合のショップの商品や価格の調べ物
第三段階:改善の提案と試行
- 商品説明や写真の改善案
- 特集ページやキャンペーンの企画
- 改善を試した結果の振り返り
第一段階で商品と顧客を知り、第二段階で数字を見る目を養い、第三段階で提案する。この流れが、学生にとっての成長の道筋になります。第二段階への移行の目安を、受け入れから何か月後と決めておくと、学生は先を見通して働けます。
エージェントベストの見解
EC運営の長期インターンでよく聞くのは、「作業の手が欲しくて募集したので、改善提案までは求めていない」という声です。それ自体は一つの判断ですが、当社が見てきた中では、作業だけを任せる受け入れは学生の入れ替わりが早くなる傾向があります。入れ替わるたびに、商品登録のやり方を一から教えることになり、社員の手間はかえって増えます。そこで勧めているのは、作業を任せながら「気づいたことを週に一つだけ書いて出す」という小さな仕組みを入れることです。商品説明の分かりにくい点、問い合わせが多い商品、写真で伝わりにくい点。作業をしている学生だからこそ気づくことがあります。提案というほど大きくなくてよく、それを社員が読んで一言返すだけで、学生は作業の先に意味を感じるようになります。
学生が第三段階に進んだら、提案を試す前に「何が変われば成功とみなすか」を一緒に決めておくと、結果の振り返りがしやすくなります。商品ページの写真を変えたなら、その商品の閲覧から購入までの動きを前後で比べる、という具合です。比べる物差しを決めずに試すと、結果が良かったのか悪かったのかを誰も判断できず、学生の提案が宙に浮いてしまいます。
誤りを防ぐ確認の仕組み
EC運営の作業は、一つの誤りが売上や顧客の信頼に直結します。価格の入力の誤り、在庫の数の誤り、発送先の誤り。学生に任せる前に、確認の仕組みを作っておきます。
- 手順書を作る:商品登録や受注処理の手順を、画面の写真付きで残す
- 入力の確認:価格や在庫など、誤りの影響が大きい項目は社員が確認する
- 公開前の確認:新しい商品ページは、公開前に社員が一度見る
- 誤りが起きたときの連絡:気づいたらすぐ担当社員に知らせるルール
手順書は、最初の学生と一緒に作ると効率的です。学生が作業を覚える過程で、分かりにくい点を書き足していくと、次の学生が入ったときに使える手順書になります。
誤りが起きたときに、学生を責めるのではなく、手順のどこに原因があったかを一緒に振り返ることも大切です。誤りを隠さずに報告できる雰囲気があれば、小さな誤りのうちに対処できます。
原稿と面談で見ること
Infraの原稿では、扱う商品と、仕事の段階を具体的に書きます。
- 扱う商品:どんな商品を、どんな顧客に売っているか
- 使うショップの仕組み:自社のサイトか、モールへの出店か
- 最初の仕事と、その先の仕事:段階と移行の目安
- 在宅での作業の可否:作業の一部を在宅でできるか
- 一緒に働く社員:EC担当の社員が何人いるか
扱う商品に興味のある学生は、作業にも熱心に取り組む傾向があります。商品の魅力を原稿で伝えることも、合う学生に届く工夫の一つです。
面談では、作業の丁寧さと数字への関心を確かめます。アルバイトで在庫の管理やレジの締めの作業をした経験、サークルで会計を担当した経験など、細かな作業を正確にこなした経験を聞くと、適性が見えます。また、自分がよく使うネットショップについて「使いにくいと感じたところ」を聞くと、改善の視点を持っているかが分かります。
在宅での作業を認める場合も、雇用であれば働いた時間を記録し、最低賃金と労働時間の決まりに沿って管理します。作業の量で報酬を決める形を考えるなら、その扱いを社会保険労務士などの専門家に確かめてからにしてください。
エージェントベストの見解
EC運営の長期インターンを、新卒採用や中途採用とどう組み合わせるかも考えておきたい点です。当社は長期インターンの媒体のほか、新卒向けの媒体や中途の求人サイトの運用代行、人材紹介を扱っています。EC運営では、日々の作業の手を長期インターンで補い、売上の責任を持つ担当者は中途で経験者を採る、という組み合わせがよく見られます。この組み合わせは合理的ですが、注意したいのは、経験者が入ったあとに長期インターンの学生の仕事が作業だけに戻ってしまうことです。経験者が改善の判断をすべて持つと、学生が提案する余地がなくなります。経験者を迎えるときには、学生の提案を受け取って試す役割も、その人の仕事の一部として伝えておくことです。そうすれば、経験者にとっても学生は手強い相談相手になり、チームとして改善の数が増えます。
まとめ
- EC運営の長期インターンは、日々の作業・数字のまとめ・改善の提案と試行の三段階で任せる
- 作業だけの受け入れは入れ替わりが早く、教える手間がかえって増えやすい
- 作業しながら気づいたことを週に一つ出してもらうだけでも、学生の意欲が変わる
- 価格や在庫などは社員の確認を入れ、手順書は最初の学生と一緒に作る
- 経験者を迎えるときは、学生の提案を受け取る役割も伝えておく
よくある質問
商品の写真撮影も学生に任せられますか
任せることはできます。撮影の見本と、背景や明るさの決まりを用意しておくと、学生ごとの差が小さくなります。写真の加工の技術は、受け入れ後に教えても身につく学生が多いものです。
在宅での作業だけで長期インターンは成り立ちますか
商品登録や数字のまとめなど、在宅で進められる仕事は多くあります。ただし、在宅だけだと社員との接点が少なくなり、学生が孤立しやすくなります。週に一度の打ち合わせや、出社する日を設けるなど、接点を作っておくと続けやすくなります。
繁忙期だけ学生に多く働いてもらうことはできますか
学生の授業や試験の予定と重ならない範囲で、事前に相談しておくことは可能です。ただし、労働時間の決まりを守る必要があるうえ、試験期間と繁忙期が重なることもあります。繁忙期の予定は早めに学生と共有し、無理のない範囲で調整してください。
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