インサイドセールスの長期インターンを採る|架電とメールの任せ方
インサイドセールスは、長期インターンで任されることの多い職種です。電話やメールで見込みのお客様と接点を作り、商談につなげる仕事で、オフィスやリモートで完結し、成果が数字で見えるため、学生にとっても成長を実感しやすい面があります。一方で、「一日中電話をかけ続けるのでは」という不安から、応募をためらう学生も少なくありません。結論から言うと、インサイドセールスの長期インターンは、架電とメールのどちらから始めるかを決め、トークの型と記録のルールを渡し、「数をこなす」から「会話の質を上げる」へと段階を進める設計にすると、学生の不安に応えながら成果につなげられます。 営業職全般の考え方は営業職の長期インターンを採るで書きました。この記事ではインサイドセールスに絞ります。
学生がインサイドセールスに抱く不安
インサイドセールスの求人を見た学生が感じやすい不安は、次のようなものです。
- 電話が怖い:知らない人に電話をかけた経験がほとんどない。断られるのがつらい
- 単調そう:同じことを繰り返すだけで、何も身につかないのでは
- 数字に追われそう:架電の件数や商談の数でノルマを課されるのでは
- 何につながるか分からない:電話をかけた先で何が起きているのか見えない
これらの不安は、原稿で先に答えておくことができます。電話が怖いなら、最初は台本を読む練習から始めること、先輩の電話を横で聞く期間があることを書きます。単調そうなら、会話の質を上げていく段階があることを書きます。数字の扱いは、段階ごとに正直に書きます。
原稿に書くこと
インサイドセールスの原稿では、次の点を具体的に書きます。
- 誰に連絡するか:どんな業界の、どんな立場の人か。問い合わせのあったお客様か、こちらから初めて連絡するお客様か
- 何を目的に連絡するか:商談の日程を取る、資料を送る、困りごとを聞く
- 手段の割合:電話が中心か、メールが中心か、両方か
- 最初の期間の過ごし方:台本の読み込み、ロールプレイ、先輩の電話の同席
- 数字の扱い:架電の数、商談の数をどの段階から目標にするか
- 商談の後の流れ:取った商談が、営業担当にどう引き継がれ、結果がどう返ってくるか
最後の点は見落とされがちですが、学生のやりがいに直結します。自分が取った商談が受注につながったと聞けば、電話の先に何があるのかが見えます。
架電とメール、どちらから任せるか
架電とメールのどちらから任せるかは、学生の様子と業務の性質で決めます。
| 始め方 | 向いている場面 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| メールから | 電話への不安が強い学生。書く力がある学生 | 返信が来るまで成果が見えにくい。文面の型を用意する |
| 架電から | 話すことに抵抗の少ない学生。早く手応えを感じたい学生 | 断られる経験が続くと自信をなくす。最初は難しくない連絡先から |
| 両方を並行 | 業務の流れとして両方が要る場合 | 最初はどちらか一方に慣れてから、もう一方を足す |
迷ったら、メールで相手の情報を読み、文面を書く経験をしてから、架電に移る順番が無理がありません。メールで相手のことを調べる習慣がつくと、電話でも相手に合わせた話ができるようになります。
トークの型と記録のルール
インサイドセールスの長期インターンに渡すべきものは、トークの型と記録のルールです。
トークの型
- 最初の名乗りと用件:誰が、何のために電話しているかを短く伝える
- 相手の状況を聞く質問:決まった質問をいくつか用意する
- よくある断り文句への答え方:「今忙しい」「資料だけ送って」などへの返し方
- 次の約束の取り方:商談の日程、資料の送付、次の連絡の日
型は、読むだけではなく、ロールプレイで練習します。担当社員がお客様役をして、何度か繰り返すと、本番の電話で言葉が出てきやすくなります。
記録のルール
- 何を記録するか:日時、相手、話した内容、相手の困りごと、次の約束
- どこに記録するか:管理表や顧客管理のツール
- いつ記録するか:電話の直後に
記録が正しく残っていると、営業担当への引き継ぎがうまくいき、学生が卒業した後も、その記録が会社の資産として残ります。
エージェントベストの見解
インサイドセールスの長期インターンを受け入れた会社で、数か月で運用が止まる理由として多いのは、架電の件数だけを目標にしていることです。件数を目標にすると、学生は件数を稼ぐために、一件一件の会話を短く切り上げるようになります。結果として、商談につながる会話が減り、件数は多いのに成果が出ない、という状態になります。学生自身も、ただ電話をかけ続けるだけの毎日に意味を感じられなくなります。当社がInfraの運用を支援する中で勧めているのは、最初の段階は件数を目安にしても、慣れてきたら目標を「相手の困りごとを聞き取れた件数」や「次の約束が取れた件数」に切り替えることです。目標を切り替えるだけで、学生の電話の仕方が変わり、営業担当に渡る商談の質も変わります。
面接で確かめること
インサイドセールスの面接では、次のことを確かめます。
- 電話への抵抗感:知らない人に電話をかけることに、どのくらい抵抗があるか
- 記録する習慣:メモを取る、まとめる習慣があるか。授業のノートの取り方を聞くのもよい
- 断られたときの考え方:断られたときに、自分を責めるか、次にどうするかを考えるか
- 簡単なロールプレイ:面接の場で、短いやり取りを試してみる
ロールプレイは、うまくできるかどうかではなく、こちらの説明を受けてどう変えるかを見ます。一度やってみて、改善点を伝え、もう一度やってもらう。二回目に変化があれば、教わる力があるということです。
任せ方の段階
- 聞く:先輩の電話を横で聞き、トークの型が実際にどう使われているかを知る
- 練習する:ロールプレイで型を身につける
- かける:比較的話しやすい連絡先(問い合わせのあったお客様など)から電話をかける
- 広げる:初めて連絡するお客様にも電話をかける。メールも並行して担当する
- 質を上げる:困りごとの聞き取り、次の約束の取り方を磨く。数字の目標を持つ
エージェントベストの見解
インサイドセールスの長期インターンでは、担当社員がどこまで関わるかの線引きが大事です。当社の考えでは、トークの型を作ること、記録のルールを決めること、学生が取った商談の結果を返すことは、社内の担当社員が持つべき部分です。特に、商談の結果を返すことは外に任せられません。学生は、自分の電話がどう役に立ったかを知ることで、続ける意味を感じるからです。一方で、トークの型の土台づくりや、記録のルールの整理は、ほかの会社での事例を参考にすると早く作れます。型は外から持ち込み、日々の結果の共有は社内で行う。この分け方をしておくと、受け入れの準備にかかる時間を減らしながら、学生のやりがいを保てます。
まとめ
- 学生は電話への不安、単調さ、数字への不安、つながりの見えなさを感じている。原稿で先に答える
- 原稿には、誰に・何のために・どの手段で・最初の過ごし方・数字の扱い・商談の後の流れを書く
- 迷ったら、メールで相手を調べる経験の後に架電へ移る
- トークの型と記録のルールを渡し、ロールプレイで練習する
- 件数だけを目標にせず、慣れたら会話の質を表す数に切り替える
よくある質問
リモートでもインサイドセールスを任せられますか
電話やメールで完結する業務なので、リモートでも任せやすい職種です。ただ、最初の期間は先輩の電話を横で聞く経験が大事なので、通話をつないだまま聞いてもらうなどの工夫をします。リモートの設計はリモートの長期インターンの設計で書いています。
架電の件数の目安はどう決めればよいですか
業務の性質と学生の勤務時間によって変わります。最初は担当社員の実績を参考に、無理のない目安を置き、慣れてきたら件数より会話の質を表す数に目標を移していくのが目安です。
学生が取った商談を、学生自身が進めることはありますか
段階が上がり、商談の進め方を身につけた学生に、小さな商談を任せる会社もあります。その場合は、営業担当が同席する段階を経てから、一人で進める段階に移ります。
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