長期インターン生からの紹介で学生を集める
長期インターン生が友人を連れてきて、その友人もインターンとして働き始める。そうした流れが自然に生まれている会社があります。インターン生の紹介は、会社の様子を内側から知っている学生が、「この人なら合いそう」と選んで声をかける入口です。紹介は頼めば増えるものではなく、インターン生が「友人に勧めても恥ずかしくない」と思える受け入れができているかどうかで決まります。 この記事では、学生向けの長期インターン求人サイトInfraなどの募集と並行して、インターン生からの紹介で学生を集める方法を整理します。
紹介が生まれる条件
インターン生が友人や後輩に会社を勧めるのは、次のような条件がそろったときです。
- 自分が楽しく働けている:仕事に手応えがあり、職場の人との関係がよい
- 友人に勧める理由が言葉にできる:「こういう仕事ができる」「こういう人がいる」と具体的に話せる
- 勧めた後に責任を感じない:友人が合わなかったとしても、自分が気まずくならない
1つ目がない状態で紹介を頼んでも、インターン生は形だけ声をかけるか、まったく動かないかのどちらかです。紹介を増やしたいなら、まず受け入れの質を見直すことが先です。
3つ目も見落とされがちです。インターン生は、友人を紹介して、その友人が嫌な思いをしたら自分の責任だと感じます。紹介された学生が合わなかったときに、誰も責めないことを明言しておくと、紹介のハードルが下がります。
紹介の頼み方
紹介を頼むときは、次の点を伝えます。
- どんな学生を探しているか:「誰でもいい」ではなく、任せたい仕事と、合いそうな人の特徴を具体的に伝える
- 紹介の後の流れ:紹介された学生とは、まず面談で話し、合うかどうかをお互いに確かめること
- 紹介した学生の役割:紹介した後は、選考に関わらないこと。合否の結果を気にしなくてよいこと
- 紹介しなくてもよいこと:紹介は任意で、紹介しないことで評価は変わらないこと
1番目が具体的なほど、インターン生は「あの人なら合いそう」と思い浮かべやすくなります。
紹介のお礼をどう扱うか
紹介に対して、お礼を用意する会社もあります。お礼の形は会社によってさまざまですが、次の点に気をつけます。
- お礼を目的にさせない:お礼が大きすぎると、合わない友人でも紹介する動機が生まれる
- お礼の条件を明確にする:紹介しただけでお礼をするのか、受け入れが決まったらお礼をするのかを決めておく
- 法令や規程を確かめる:紹介への報酬の扱いについては、規程や法令との関係を確かめる必要がある場合があります。扱いに迷うときは、社会保険労務士など労務の専門家に相談すると安心です
お礼を用意しない会社もあります。その場合でも、紹介してくれたことへの感謝を言葉で伝えることは大切です。紹介した学生にとって、会社から感謝されることは、お礼の品より記憶に残ることがあります。
エージェントベストの見解
紹介の相談を受けると、多くの会社は「お礼をいくらにすれば紹介が増えるか」から考え始めます。しかし当社の見方では、紹介が増えるかどうかは、お礼の額よりも「インターン生が会社のことを友人にどう説明できるか」で決まります。インターン生に「この会社、どんな会社なの」と友人に聞かれたときに、何と答えるかを想像してもらってください。「なんか忙しそう」「よく分からない仕事をしている」と答えるなら、紹介は生まれません。「こういう仕事を任されていて、この部分が面白い」と答えられるなら、紹介は自然に生まれます。当社はInfraの代理店として求人原稿の作成から関わっていますが、原稿で会社と仕事の魅力を言葉にしておくことは、インターン生が友人に説明するときの材料にもなります。原稿を書くことは、媒体の募集のためだけでなく、紹介の入口を広げることにもつながります。
紹介された学生の選考で気をつけること
紹介された学生の選考では、次の点に気をつけます。
紹介を理由に選考を甘くしない
紹介されたからといって、面談を省いたり、基準を下げたりすると、受け入れ後に合わないことが分かったときに困ります。紹介された学生にも、媒体からの応募と同じように面談で確かめます。
紹介した学生に合否の理由を伝えない
紹介した学生には、紹介された学生の合否を伝えるかどうか、伝えるならどこまで伝えるかを決めておきます。合否の理由まで伝えると、友人関係に影響することがあります。結果は本人から伝わるに任せるのが無難です。
見送るときの伝え方に配慮する
紹介された学生を見送るときは、紹介した学生の顔を立てる伝え方を心がけます。「今回の募集の仕事とは合わなかった」と仕事の側の理由で伝え、本人の否定にならないようにします。
紹介を新卒採用につなげる
インターン生からの紹介は、長期インターンの募集だけでなく、新卒採用の入口にもなります。
- インターン生の友人や後輩が、新卒の本選考に応募してくる
- インターン生が、会社の説明会やイベントに友人を誘ってくる
- 卒業したインターン生が、大学の後輩に会社を勧める
こうした広がりは、受け入れの質が高い会社ほど起きやすくなります。新卒採用の入口としての紹介の考え方は、リファラルからの母集団形成でも整理しています。
紹介だけに頼らない
紹介は質の高い入口ですが、人数は限られます。また、インターン生の友人関係の中から学生が集まるため、似た背景の学生ばかりになることもあります。
紹介と並行して、媒体からの募集も続けておくと、異なる背景の学生にも出会えます。紹介と媒体の役割を分けて考えておくことが大切です。
たとえば、紹介は「今いるインターン生と近い仕事を任せたい学生」の入口、媒体は「今のチームにない専攻や経験を持つ学生」の入口、という分け方があります。入口ごとに、応募した学生の数、受け入れに至った数、続いた期間を記録しておくと、どちらの入口がどんな学生を連れてきているかが見えてきます。
エージェントベストの見解
紹介がうまく回り始めた会社ほど、媒体での募集を止めてしまうことがあります。紹介で十分な人数が集まるなら、手間のかかる募集は要らないと考えるからです。しかし、紹介で集まる学生は、同じ大学、同じサークル、同じ学年に偏りやすく、数年たつとインターン生の顔ぶれが似通ってきます。当社は人材紹介も行い、新卒の媒体も扱っていますが、入口が一つに偏った会社が、その入口が細ったときに慌てる場面を見てきました。紹介の流れはインターン生の世代が入れ替わると途切れることがあります。紹介が回っている間も、媒体での募集を細くでも続けておく。そうしておけば、紹介が途切れたときにも慌てずに済みますし、異なる背景の学生がチームに入ることで、受け入れの質そのものも保たれやすくなります。
まとめ
- 紹介は頼めば増えるものではなく、インターン生が友人に勧めたいと思える受け入れができているかで決まる
- 頼むときは、探している学生の特徴、紹介後の流れ、紹介しなくてもよいことを伝える
- お礼は目的にさせない程度にとどめ、規程や法令との関係は専門家に確認する
- 紹介された学生も同じ基準で選考し、見送るときは紹介した学生の顔を立てる
- 紹介だけに頼らず、媒体での募集も続けて入口の偏りを防ぐ
よくある質問
紹介してくれたインターン生に、紹介された学生の受け入れを任せてもよいですか
最初の数日の案内役として任せるのはよい方法です。ただし、教育や評価まで任せると、友人関係が仕事に持ち込まれることがあるので、社員が関わる部分は残しておきます。
紹介された学生が短期で辞めた場合、紹介した学生にどう伝えればよいですか
伝える必要がある場合は、事実だけを簡潔に伝え、紹介した学生を責めないことを明言します。紹介した学生が気まずく感じないよう配慮することが、次の紹介にもつながります。
紹介を頼むのに適したタイミングはありますか
インターン生が仕事に慣れ、手応えを感じ始めた頃が適しています。受け入れてすぐの時期は、本人もまだ会社のことを説明できないため、頼まれても動きにくいことが多いようです。
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