新規事業を立ち上げる会社のOfferBox運用|決まっていないことを示す
新規事業を立ち上げていて、その事業のために新卒を採りたい。OfferBoxで「新規事業の立ち上げメンバー」「裁量のある環境」と書いて送れば、意欲のある学生が来ると考えて始めることが多いのですが、承認が取れても、面談で「配属は本当に新規事業ですか」「何が決まっているんですか」と聞かれて答えられず、離れます。結論から言うと、新規事業で学生が確かめるのは「裁量」の大きさではなく、「決まっていないこと」の不安です。最初に決めるのは、決まっていること・いないことを一枚に分けること、配属が新規事業か既存事業かを隠さないこと、「こんな人」を「決まっていない環境で動いた行動」で書くこと、名義を立ち上げ責任者にすること、送る数を責任者が面談に出られる数で絞ることです。 この記事では、新規事業の会社が割ける時間と人、最初に決めること、文面で書かないこと、運用の分担、やりがちな失敗を整理します。初めて新卒採用をする会社の順番は初めての新卒採用でOfferBoxから始めるときの順番で書きました。数値は書きません。
この規模で割ける時間と人
| 状況 | 起きること |
|---|---|
| 立ち上げメンバーが数人で、全員が事業で忙しい | 文面の確認と面談に時間が取れない。承認への返信が遅れる |
| 専任の人事がいない、または既存事業の人事が兼務 | 新規事業の中身を人事が説明できない。文面が既存事業の型になる |
| 事業の中身が月単位で変わる | 文面に書いたことが、面談のときに変わっている |
| 配属先が確定していない | 「新規事業で」と書いて送り、入社時に既存事業への配属になる |
| 採る人数が少ない(一人か二人) | 送る数を絞れる。一人ひとりに責任者が向き合える |
新規事業の会社がOfferBoxに割ける時間は、「立ち上げ責任者が、週に何時間、採用に使えるか」で決まります。人事がいても、新規事業の中身は責任者にしか語れません。責任者の時間が上限で、その中で送る数と面談の数が決まります。
最初に決めること
- 決まっていること・いないことを、一枚に分ける:事業の内容、最初の年に任せる仕事、誰と組むか、配属、勤務地、事業が想定どおりに進まなかったときの扱い。それぞれ「決まっている」「決まっていない」「入社までに決まる」のどれか
- 配属が新規事業か、既存事業か、決まっていないかを、そのまま書く:「新規事業に配属」と書けるのは、決まっているときだけ。決まっていないなら「入社後、〇〇の時点で決まります」
- 「こんな人」を、「決まっていない環境で動いた行動」で書く:「主体性がある」ではなく、「決まっていないことを自分で決めて進めた経験」「途中で前提が変わっても続けた経験」。検索も文面もこの一行から。OfferBoxの検索条件の組み方
- 名義は、立ち上げ責任者:人事の名義で新規事業は語れない。文面の下書きは人事か代行、確認と面談は責任者
- 送る数を、責任者が面談に出られる数で絞る:承認への当日返信と、承認から数日以内の面談が回る数。OfferBoxでオファーが承認されたあとの連絡手順
- 事業の中身が変わったら、文面を止めて直す:変わったまま送り続けない。月に一度、一枚を見直す
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「新規事業は学生に魅力的なので、『裁量』『ゼロから作れる』と書けば来る」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてOfferBoxの運用代行も受けていますが、「裁量」「ゼロイチ」の文面は、承認は取れても、面談で離れます。学生が面談で聞くのは、「配属は本当に新規事業か」「うまくいかなかったらどうなるか」「最初の年に何をするか」で、この三つに答えられない会社から、学生は「決まっていないことを隠している」と読みます。当社が新規事業の文面を作るときは、「裁量」を消して、「決まっていること」を三つ、「決まっていないこと」を一つ、正直に書きます。決まっていないことを書いた文面は、承認の数は減りますが、承認した学生は「決まっていないと知ったうえで来た」学生で、面談で離れません。新規事業の採用で要るのは、承認の数ではなく、その学生です。
文面で書かないこと、書くこと
| 書かない | 書く |
|---|---|
| 「裁量が大きい」「ゼロから作れる」「若手から任せる」 | 最初の年に、具体的に何を任せるか。誰が決めて、誰と組むか |
| 「新規事業の立ち上げメンバー募集」の一文だけ | 事業が何を、誰に、どう変えようとしているか。責任者の言葉で |
| 決まっていないことを、決まっているように | 「〇〇は決まっています。△△は入社までに決めます。□□はまだ決まっていません」 |
| 「成長できる環境」 | 前提が変わったときに、どう決め直すか。責任者が最近決め直した場面 |
| 事業の見通しの数値 | 数値は書かない。書くなら公表している事実だけを確認して |
- 責任者が「最近、決め直した場面」を一つ書く:新規事業の実態は、決め直しの連続。その場面が、学生の「決まっていない環境で動いた行動」と重なる
- 既存事業の会社紹介を長く書かない:会社の全体は採用サイトに。文面は新規事業の話に
- 文面の基本:OfferBoxのオファー文面の基本、書けないときはOfferBoxのオファー文面が書けないときの整理法
面談で確かめてもらうこと
- 一枚をそのまま見せる:決まっていること・いないこと。隠すものがないと、学生は「決まっていない」を受け入れる
- 配属の決まり方を、時期と決める人で言う:「入社の〇か月前に、責任者が本人と話して決める」
- 事業が想定どおりに進まなかったときの扱いを言う:既存事業への異動か、別の新規事業か。言えないなら「決まっていない」と言う
- 責任者が面談に出る:新規事業の面談に、責任者が出ないと、学生は「本気で採っていない」と読む。OfferBox経由の学生との初回面談の設計
- 選考の段を短く:責任者の時間が上限なので、段を増やせない。OfferBox経由の選考フローを短くする考え方
運用の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 決まっていること・いないことの一枚 | 立ち上げ責任者 |
| 「こんな人」の一行と検索条件 | 責任者と人事(人事がいなければ責任者と代行) |
| 検索、文面の下書き、送信、一次の返信 | 人事、または代行 |
| 文面の最終確認、名義 | 責任者 |
| 承認への当日の返信の判断、面談の日程 | 責任者(一次は人事か代行) |
| 面談 | 責任者 |
| 月に一度、一枚と文面の見直し | 責任者と人事 |
| 配属の決定と、本人への説明 | 責任者 |
- 人事がいない会社は、検索・下書き・送信・一次返信を外に出す:責任者の時間を、確認と面談だけに使う。OfferBoxの運用代行に任せられる範囲と自社で持つ判断
- 既存事業の人事が兼務する場合は、新規事業の一枚を人事に渡す:人事が既存事業の型で文面を書かないために
- 責任者が忙しくて面談に出られないなら、送る数を減らす:代わりの人を出すと、学生は「責任者に会えない」で離れる
運用代行や代理店が支えられるのは、一枚の型、文面の型、検索・下書き・送信・一次返信、月に一度の見直しの型までで、一枚の中身、配属の決定、面談は企業の責任者が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これをやる前に、先に「配属が新規事業か既存事業か、決まっていないか」を責任者と経営で合意しておかないと、文面を整えても効果が出ません。当社はOfferBoxの運用代行で新規事業の採用を支えるとき、文面の前にこの一点を確かめますが、責任者は「新規事業に配属するつもり」で、経営は「まず既存事業で育ててから」と考えていて、合っていない会社が多くあります。合っていないまま「新規事業の立ち上げメンバー」と書いて送ると、内定のあとに配属が既存事業になり、学生は「聞いていた話と違う」で辞退します。順番は、責任者と経営が配属の決まり方(いつ、誰が、何を見て決めるか)を一行で合意し、その一行を文面と面談で同じ言葉で伝えることです。合意が「まず既存事業で」なら、新規事業の文面では送らず、既存事業の文面に「将来の新規事業への道」として一文入れるほうが、辞退を生みません。
やりがちな失敗
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 「裁量」「ゼロイチ」で送る | 承認は取れるが、面談で「何が決まっているか」に答えられず離れる | 決まっていること三つ、いないこと一つを書く |
| 配属が決まっていないのに「新規事業に配属」と書く | 入社時に既存事業への配属になり、辞退か早期退職 | 決まり方を時期と決める人で書く |
| 人事の名義で送る | 新規事業の中身が語れず、既存事業の文面になる | 責任者の名義 |
| 責任者が面談に出ない | 「本気で採っていない」と読まれる | 送る数を面談に出られる数に絞る |
| 事業の中身が変わっても文面を直さない | 面談で「書いてあったことと違う」 | 月に一度、一枚と文面を見直す |
最も多いのは、一つ目です。新規事業の魅力を「裁量」の言葉で書き、学生が確かめたい「決まっていること」が文面にありません。
まとめ
- 新規事業で学生が確かめるのは「裁量」の大きさではなく、「決まっていないこと」の不安。隠すと面談で離れる
- 最初に、決まっていること・いないこと・入社までに決まることを一枚に分け、配属が新規事業か既存かを隠さず書く
- 「こんな人」は「決まっていない環境で動いた行動」で。名義は立ち上げ責任者。送る数は責任者が面談に出られる数で絞る
- 文面に「裁量」「ゼロイチ」「成長できる」を書かず、責任者が最近決め直した場面と、最初の年に任せることを書く
- 検索・下書き・送信・一次返信は人事か代行に出し、責任者の時間は確認と面談に。事業が変わったら文面を止めて直す
よくある質問
新規事業の中身が、まだほとんど決まっていません。送るのは早いですか
「決まっていること」が三つ書けないなら、早いです。事業の目的、最初の年に任せる仕事、誰と組むか、の三つが書けるまで待ちます。「決まっていないことが多い」と正直に書いて送るのは構いませんが、決まっていることがゼロの文面は、学生が判断できません。
新規事業がうまくいかなかったときの扱いを、文面に書くべきですか
面談で言えるようにしておき、文面には「事業の状況によって配属が変わることがあります。詳しくは面談で」と一文置くのが現実的です。文面で長く書くと不安を煽り、書かないと面談で「隠していた」になります。面談では、既存事業への異動か、別の事業か、決まっていないか、をそのまま言います。
新規事業のOfferBox運用は、御社に相談できますか
できます。当社は、一枚の型、文面の型、検索・下書き・送信・一次返信、月に一度の見直しの型を支えられます。一枚の中身、配属の決定、面談は、企業の責任者が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、OfferBoxの運用代行も受けています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
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