Wantedlyでプロダクトマネージャーにスカウトを送る文面の考え方
Wantedlyでプロダクトマネージャーにスカウトを送るとき、最初にぶつかるのは「肩書で検索して『裁量を持ってプロダクトを推進してほしい』と送っているのに、返信が来ない。来ても、面談で『何を決められるのですか』と聞かれて止まる」という問題です。結論から言うと、プロダクトマネージャーへのスカウトは、肩書の一致で相手を選ぶのではなく、先に経営者が権限の線引きと「いま迷っていること」を決め、「同じ段階のプロダクトを、同じ種類の利用者のために持っていて、何かを作らないと決めた人」を選び、その人が決めたことを読んだ一文から、経営者の名前で「いま迷っていること」の場面で誘います。 この記事では、プロダクトマネージャーがスカウトで見ているもの、送る前に決めること、誰に送るか、文面に書くこと、返信後の面談、社内の分担、やりがちな失敗を整理します。文面の基本はスカウト文面の書き方、募集記事はプロダクトマネージャーを採る募集記事の書き方で書きました。
プロダクトマネージャーがスカウトで見ているもの
| 見ているもの | 何を確かめているか |
|---|---|
| 誰から来たか | 経営者か、開発の責任者か、人事か。経営者からなら、その人がプロダクトをどう見ているか |
| 自分の何を読んだか | 肩書で検索しただけか、決めたことや作らないと決めたことを読んだか |
| 決められる範囲 | 何を決められて、何を経営者が決めるか。文面で分かるか |
| 経営者との距離 | 経営者がプロダクトをどこまで見ていて、意見が分かれたらどうなるか |
| いま何に迷っているか | 会社説明ではなく、いま決めようとしていることが書かれているか |
| 話す場か、応募の依頼か | 迷っていることを一緒に考える場か、応募を求められているのか |
「誰から来たか」が最初です。プロダクトマネージャーへのスカウトは、送り主が経営者であることで、開かれる率と面談のつながりが変わります。経営者の名前で送る方法は代表の名前でスカウトを送る方法で書きました。
送る前に決めること|権限の線引きと、いま迷っていること
送る前に、経営者が二つを決めます。
- 権限の線引き:何を任せて、何を経営者が最後に決めるか。意見が分かれたときの決め方。決め方はプロダクトマネージャーを採る募集記事の書き方で書きました
- いま迷っていること:「〇〇と△△のどちらを先に作るか、いま迷っている」を一つ。これが文面の2段目になり、送る相手を「その迷いに意見を持てる人」に絞れる
「いま迷っていること」は、経営者本人の言葉で一文にします。人事が整えた「プロダクトの成長戦略」ではなく、「正直、〇〇を切るべきか決めきれていない」のような、生の迷いです。
誰に送るか|肩書の一致ではなく、段階と利用者、決めたことの重なり
肩書が「プロダクトマネージャー」で一致していても、持っていたプロダクトの段階と利用者の種類が違えば、面談で「うちの段階とは違う」になります。選ぶ基準は、「同じ段階のプロダクトを、同じ種類の利用者のために持っていて、何かを作らないと決めたことがあるか」です。
| 読む箇所 | 重なりの見方 |
|---|---|
| プロダクトの段階 | 作り始めを持ったか、伸びている段階を持ったか、伸びが止まって見直す段階を持ったか。自社のいまの段階と重なるか |
| 利用者の種類 | 企業の担当者向けか、個人向けか。利用者に直接会える種類か。自社と近いか |
| 何を決めたか | 「〇〇を先に作ると決めた」「△△を作らないと決めた」が書かれているか。決めた理由が書かれているか |
| 誰と決めたか | 経営者と直接か、エンジニアと一緒か、依頼を受けて整理する側か。自社の線引きと合うか |
| 数字で取り下げた経験 | 「数字を見て、決めていたことを変えた」が書かれているか |
| 書いているもの | プロダクトの判断についての記事。あれば、何を大事にする人かが分かる |
「何を作らないと決めたか」が要点です。「作ったもの」は多くの人が書きますが、「作らないと決めたものと、その理由」を書いている人は、決める仕事をしてきた人です。
肩書がプロダクトマネージャーでない人も読む
プロダクトマネージャーの仕事は、肩書が違う人が担っていることが多くあります。「事業責任者」「企画」「開発の責任者」「経営者の右腕」「一人で作って売っている人」。肩書で検索すると、これらの人を落とします。「何を作るかを決めて、作らないと決めた」記述で読み、肩書は「あればよい条件」に置きます。絞り方の基本はスカウト対象の絞り方で書きました。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「プロダクトマネージャーは肩書で検索して、裁量の大きさを見せれば返信が来る」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyのスカウトを見ていますが、プロダクトマネージャーが返信した文面を並べると、肩書の一致と「裁量」の一語は、返信の有無とほとんど関係がありません。関係があるのは、「経営者本人から来たか」と、「経営者がいま迷っていることが、生の言葉で書かれているか」の二つです。人事の名前で「裁量を持って推進」と送った文面は開かれず、経営者の名前で「正直、〇〇を切るべきか決めきれていない。あなたが△△を作らないと決めた理由を読んで、意見を聞きたい」と送った文面は、肩書が違う人からも返信が来ます。当社が対象を組み直すとき、最初にやるのは、検索条件から肩書を外し、「何を作らないと決めた人か」で並べ直し、経営者に「いま迷っていること」を一文で言ってもらうことです。
文面に書くこと
文面の型(相手の一文→自社の場面→話す場の案内)はスカウト文面の書き方に書いたので、ここではプロダクトマネージャー特有の要点だけを書きます。
- 相手の一文は、決めたことで:「〇〇を作らないと決めた理由を書かれていたのを読んで」「△△の段階で□□を先に作ると決められた点を読んで」。肩書ではなく、決めたこと
- 送り主は経営者で、経営者の言葉で:人事が整えた文にしない。「正直、〇〇で迷っている」の言い方をそのまま
- 権限の線引きを、最初のほうで:「優先順位と機能の中身は任せたい。事業の方向と価格は私が決める。分かれたら話し合って、最後は私が決める」。隠さない
- いま迷っていることを、一つ:「〇〇と△△のどちらを先に作るか、いま迷っている。あなたならどう決めるか聞きたい」。会社説明ではなく、迷い
- 前に決めたことの例を、一つ:「前に〇〇を切って、△△が変わった」。無ければ書かない
- 話す場は、経営者本人と:「私が、いま迷っていることを話します。転職を決めていなくても、意見を聞かせてもらえるだけで構いません」
「推進」「裁量」「全権」「右腕」は書きません。相手の前の会社のプロダクトを評価しません。
返信後の面談|経営者が、迷っていることを話す
| 話すこと | 中身 |
|---|---|
| いま迷っていることを、経営者が話す | 文面に書いた迷いの詳細。判断の材料を見せる。相手ならどう決めるかを聞く。ここが長い面談ほど次につながる |
| 権限の線引きの確認 | 何を任せて、何を経営者が決めるか。文面と同じことを経営者本人が話す。「聞いていない」を出さない |
| 意見が分かれた例 | 「前に〇〇で分かれて、△△の形で決めた」。隠さない |
| 開発の責任者が出る | エンジニア・デザイナーとの関係が、言葉でなく実際に伝わる |
| 相手の決めたことの話 | 相手が何を決めて、何を作らないと決めて、どうなったか。聞く時間を長く |
面談には、経営者と開発の責任者が出ます。経営者が出ない面談は、「経営者との距離」が伝わらず、プロダクトマネージャーの面談としては成り立ちません。面談の設計はカジュアル面談の設計で書きました。
選考に進むとき、「このプロダクトの次の一手を考えてほしい」のような課題を出すなら、面談のときに「課題がある」「どのくらいの時間がかかるか」を先に伝えます。伝え方はカジュアル面談から選考に進むときの伝え方で書きました。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 権限の線引きと、いま迷っていることを一文にする | 経営者 |
| 「段階と利用者、決めたこと」で対象を並べ直す | 人事(経営者が基準を伝える) |
| 相手の決めたことを読み、一文を書く | 経営者(または人事が下書きし、経営者が自分の言葉に直す) |
| 型、送信、返信対応、台帳 | 人事 |
| 面談 | 経営者と、開発の責任者 |
経営者の時間を、「線引きと迷いを一文にする」「読んで一文を書く」「面談」に限ると続きます。並べ直し、型、送信、台帳は人事が持ちます。人事が下書きする場合も、経営者が自分の言葉に直してから送ります。人事の整えた文は、プロダクトマネージャーには「経営者が書いていない」と分かります。
運用代行や代理店が支えられるのは、対象の並べ直しの基準づくり、型、避ける言葉のチェック、募集記事との整合の確認までで、権限の線引き、いま迷っていることの一文、相手の決めたことを読んだ一文、面談は経営者が担います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
自社で持つべきなのは、「いま迷っていること」の一文と、相手の決めたことを読んだ一文までです。当社がWantedlyのプロダクトマネージャー向けスカウトを支えるとき、型、対象の基準、避ける言葉、募集記事との整合は当社が出せます。ただし、「正直、〇〇を切るべきか決めきれていない」という迷いは、経営者本人にしか書けません。当社がそれらしい迷いを作れば、プロダクトマネージャーには「経営者が書いていない」と一目で分かります。ここを外に出すと、文面は「裁量を持って推進」に戻り、返信は来ません。当社が最初にお願いするのは、経営者に「いま一番決めきれていないことは何か」を、飾らずに一文で言ってもらうことです。その一文があれば、当社は型に組み込み、線引きと募集記事を揃えて、送れる形にします。無ければ、対象をどう絞っても、文面は届きません。
やりがちな失敗
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 肩書の一致で相手を選ぶ | 肩書が違う「決めている人」を落とす | 決めたこと、作らないと決めたことで選ぶ |
| 人事の名前で「裁量を持って推進」と送る | 開かれない | 経営者の名前で、迷っていることを生の言葉で |
| 権限の線引きを文面で隠す | 面談で「実は経営者が決める」と出て離れる | 最初のほうで、狭くても隠さず書く |
| 会社説明を書く | 「迷い」が無く、話す理由が無い | いま決めようとしていることを一つ |
| 面談に経営者が出ない | 「経営者との距離」が伝わらない | 経営者が出て、迷っていることを話す |
| 課題を後から出す | 「聞いていない」で離れる | 面談で先に伝える |
最も多いのは、最初の「肩書の一致で選ぶ」です。検索の条件がそのまま文面の言葉になり、相手には「検索しただけ」と分かります。
まとめ
- プロダクトマネージャーは、誰から来たか(経営者か)・自分の何を読んだか・決められる範囲・経営者との距離・いま何に迷っているか、を文面の段階で見ている
- 送る前に、経営者が権限の線引きと「いま迷っていること」を、生の言葉で一文にする
- 誰に送るかは、肩書の一致ではなく、プロダクトの段階と利用者の種類、「何を作らないと決めたか」の重なりで。肩書が違う「決めている人」を落とさない
- 文面は経営者の名前で、相手の決めたことを読んだ一文、線引き、迷っていること、前に決めた例を。「推進」「裁量」「全権」を書かない
- 面談は経営者が出て、迷っていることを話し、相手ならどう決めるかを聞く。意見が分かれた例を隠さない
よくある質問
経営者が忙しく、文面を書く時間がありません
頼むのは「いま一番決めきれていないことは何か」の一文と、送る前に人事の下書きを自分の言葉に直すことだけです。並べ直し、型、送信、台帳は人事が持ちます。経営者の時間は、一文を言うことと、直すことと、面談だけになります。ただし、経営者の名前で送る以上、経営者が読んでいない文面を送らないでください。
肩書が「プロダクトマネージャー」の人が、検索でほとんど出ません
肩書で絞る必要はありません。プロダクトマネージャーの仕事は、「事業責任者」「企画」「開発の責任者」「一人で作って売っている人」が担っていることが多くあります。「何を作るかを決めて、何かを作らないと決めた」記述で読み、その人に「〇〇を作らないと決めた理由を読んで」と送ります。肩書が違う人からのほうが、返信が来ることもあります。
プロダクトマネージャー向けのスカウトの対象の絞り込みは、御社に相談できますか
できます。当社は、対象の並べ直しの基準づくり、文面の型、避ける言葉のチェック、募集記事との整合の確認を支えられます。権限の線引き、いま迷っていることの一文、相手の決めたことを読んだ一文、面談は、経営者が担ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyのスカウト運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/20 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
Wantedlyの発信とスカウト、止まっていませんか
- 会社ページ・ストーリー・募集・スカウトのどこで止まっているかを一緒に見ます
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