Wantedlyで事業開発にスカウトを送る文面の考え方|やめた経験まで読む
Wantedlyで事業開発にスカウトを送るとき、最初にぶつかるのは「肩書と『新規事業の立ち上げ実績』で検索して『ゼロイチのご経験を活かして』と送っているのに、返信が来ない。来ても、面談で『うまくいかなかったら、いつ誰がやめると決めますか』と聞かれて止まる」という問題です。結論から言うと、事業開発へのスカウトは、肩書や成功の実績で相手を選ぶのではなく、先に自社の事業と段階と権限とやめる基準と止まったときの扱いと最初に任せることを決め、「同じ段階を、近い業種で、事業を始めた経験とやめた経験の両方を書いている人」を選び、その人の「何を始めて、何を見て、何をやめたか」を読んだ一文から、経営者の名前で、段階とやめ方の実態で誘います。 この記事では、事業開発がスカウトで見ているもの、送る前に決めること、誰に送るか、文面に書くこと、返信後の面談、社内の分担、やりがちな失敗を整理します。文面の3段の型はビジネス職向けスカウト文面の型、募集記事は事業開発を採る募集記事の書き方で書きました。
事業開発がスカウトで見ているもの
| 見ているもの | 何を確かめているか |
|---|---|
| 誰から来たか | 経営者か、人事か。経営者からなら、その事業を経営者本人がどう見ているか |
| 自分の何を読んだか | 肩書や実績で検索しただけか、「何を始めて、何を見て、何をやめたか」を読んだか |
| 事業の段階 | 決まっていないのか、案があるのか、検証中か、売り始めたか。文面で分かるか |
| やめる基準 | いつ、誰が、何を見てやめると決めるか。文面で分かるか。無いと「終わらない仕事」と読む |
| 経営者との距離と権限 | 経営者の案を手伝うのか、任されるのか。何を決められるか |
| 可能性を盛っていないか | 「市場規模」「無限の可能性」が前面に出ていると、「根拠の無い期待」と読む |
「ゼロイチ」「無限の可能性」の言葉は、「根拠の無い期待を背負わされる仕事」を疑わせます。
送る前に決めること|事業と段階、権限、やめる基準、止まったときの扱い、最初に任せること
送る前に、経営者が五つを決めます。決め方は事業開発を採る募集記事の書き方で書きました。
- 事業と段階:何の事業か。決まっていない/案がある/検証中/売り始めた。最初に任せる事業を一つ
- 権限:価格、相手、やり方、予算の配分のうち、何を任せて、何を経営者が決めるか
- やめる基準:「〇〇の期間で△△を見て、経営者と一緒に続けるか決める」。粗くても、無いなら無いと書き、一緒に決めると
- 止まったときの扱い:別の事業に移る道があるか。無いなら無いと
- 最初に任せること:「想定する顧客への聞き取りから」「提携先への最初の連絡から」を一つ。これが文面の2段目になり、送る相手を「それができる人」に絞れる
誰に送るか|肩書や成功の実績ではなく、段階と業種、始めた経験とやめた経験の重なり
「新規事業の立ち上げ実績」で検索して選ぶと、面談で「段階が違う」「うまくいった話しか無い」になります。選ぶ基準は、「同じ段階を、近い業種で、事業を始めた経験とやめた経験の両方を書いているか」です。
| 読む箇所 | 重なりの見方 |
|---|---|
| 経験した段階 | 何も無いところから始めたか、案を検証したか、売り始めてから伸ばしたか。自社のいまの段階と重なるか。ここが最も重なりが要る |
| 業種と、売る相手 | 企業向けか個人向けか。近い業種か。自社の事業と近いか |
| 始めた経験 | 「〇〇を、顧客に聞くところから始めた」が書かれているか。最初の一歩を自分で決めた人か |
| やめた経験 | 「△△を、□□の数字を見て止めた」が書かれているか。自分から「やめる」と言った人か |
| 経営者との距離 | 経営者の隣で動いたか、大きな組織の一部だったか。自社の距離と合うか |
「始めた経験とやめた経験の両方」が要点です。片方だけの人は、自社のやめ方と合わないことがあります。
肩書と実績の幅に配慮する
事業開発の仕事は、「事業開発」「新規事業」「BizDev」「経営企画で新規事業も見ていた人」「営業で新しい商品を一から売った人」「一人で小さな事業を始めて閉じた人」など、違う肩書で書かれています。肩書と成功の実績で検索すると、自社の段階に合う人を落とします。「何を始めて、何を見て、何をやめたか」で読み、肩書と実績は「あればよい条件」に置きます。絞り方の基本はスカウト対象の絞り方で書きました。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「事業開発には、成功した立ち上げの実績がある人を選び、事業の可能性で誘えば返信が来る」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyのスカウトを見ていますが、事業開発が返信した文面を並べると、「市場規模」「無限の可能性」の言葉は、返信の有無とほとんど関係がないか、むしろ開かれにくい傾向があります。事業開発の経験がある人ほど、「可能性」を読むと「根拠の無い期待を背負わされる仕事」を疑います。関係があるのは、「自分が始めた経験とやめた経験の両方を読んでくれたか」と、「段階とやめる基準が文面で分かるか」の二つです。「案はあるが、まだ誰にも売っていない。〇〇の期間で△△を見て、続けるか一緒に決める。止まったら□□に移る道がある」と書かれていれば、「区切りのある仕事」として返信が来ます。当社が対象を組み直すとき、最初にやるのは、検索条件から肩書と成功の実績を外し、「やめた経験を書いている人」で並べ直し、可能性の言葉を消して、段階とやめ方を文面の最初のほうに入れることです。
文面に書くこと
文面の型(相手の一文→自社の場面→話す場の案内)はビジネス職向けスカウト文面の型に書いたので、ここでは事業開発特有の要点だけを書きます。
- 相手の一文は、始めたこととやめたことで:「〇〇を顧客に聞くところから始められたと書かれていたのを読んで」「△△を□□の数字を見て止められたと書かれていた点を読んで」。肩書や実績ではなく、判断
- 送り主は経営者で、経営者の言葉で:「正直、この事業はまだ案の段階で、誰にも売っていない」の言い方をそのまま
- 事業と段階を、最初のほうで:「〇〇の業種向けに△△を提供する事業。案はあるが、まだ誰にも売っていない」。「新規事業」とだけ書かない
- やめる基準を、一文で:「〇〇の期間で△△を見て、続けるか、変えるか、やめるかを一緒に決めます」。粗くても隠さない。無いなら「一緒に決めたい」
- 止まったときの扱いを、一文で:「止まったら、既存の事業の〇〇に移る道があります」「決まっていません」
- 権限を、一文で:「価格と相手は任せます。予算は〇〇の範囲で自分で。超える判断は私がします」
- 最初に任せることを、一文で:「最初の月は、想定する顧客への聞き取りから」。募集記事と同じ言葉
- 話す場は、経営者本人と:「私が、事業の段階と、やめ方と、前に止めた事業の話を隠さずします。転職を決めていなくても構いません」
相手の前の会社の事業の結果を評価しません。
返信後の面談|経営者が、やめ方を話す
| 話すこと | 中身 |
|---|---|
| 事業の段階 | 何が決まっていて、何が決まっていないか。売っていないなら、売っていないと。経営者本人が話す |
| やめる基準と、止まったときの扱い | いつ、何を見て、誰が決めるか。止まったら自分はどうなるか。「聞いていない」を出さない |
| 経営者との距離と権限 | 何を任せて、何を経営者が決めるか。文面と同じことを |
| 前に始めた事業と、止めた事業 | 「〇〇を始めて、△△で止めた。理由は□□」。始めた話だけにしない |
| 相手ならどう検証するか | 最初に任せることについて、相手の考えを聞く。ここが長い面談ほど次につながる |
| 相手の事業の話 | 何を始めて、何を見て、何をやめて、なぜやめたか。聞く時間を長く |
面談には、経営者が出ます。面談の設計はカジュアル面談の設計で書きました。
選考に進むとき、「この事業をどう検証するか考えてほしい」のような課題を出すなら、面談のときに「課題がある」「どのくらいの時間がかかるか」を先に伝えます。伝え方はカジュアル面談から選考に進むときの伝え方で書きました。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 事業と段階、権限、やめる基準、止まったときの扱い、最初に任せることを決める | 経営者 |
| 「段階と業種、始めた経験とやめた経験」で対象を並べ直す | 人事(経営者が基準を伝える) |
| 相手の判断を読み、一文を書く | 経営者(または人事が下書きし、経営者が自分の言葉に直す) |
| 型、送信、返信対応、台帳 | 人事 |
| 面談 | 経営者 |
人事が下書きする場合も、経営者が自分の言葉に直してから送ります。
運用代行や代理店が支えられるのは、対象の並べ直しの基準づくり、型、避ける言葉のチェック、募集記事との整合の確認までで、事業と段階とやめ方の決定、相手の判断を読んだ一文、面談は経営者が担います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
事業開発にスカウトを送る前に、先に決めておかないと効果が出ないのは、「前に止めた事業と、なぜ止めたかを、隠さず一つ言えるようにすること」です。当社がWantedlyの事業開発向けスカウトを支えるとき、「止めた事業の話は、印象が悪いので書きたくない」という会社が多くあります。ただ、止めた例が無い文面は、事業開発には「止めたことが無い=やめ方を知らない会社」か「止めたことを隠している会社」と読まれて開かれません。逆に、「前に〇〇を始めて、△△を見て止めた。理由は□□。そのとき担当した人は、いま既存の事業の責任者をしている」と書いた会社は、返信の数は減っても、始めてやめた経験のある人が来て、面談で「止まったらどうなるか聞いていない」になる人がいなくなります。当社が最初にお願いするのは、対象の絞り込みではなく、経営者に「前に止めた事業と、担当した人がその後どうなったか」を一つ、隠さず言ってもらうことです。その一つが、文面の信用を決めます。
やりがちな失敗
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 肩書や成功の実績で相手を選ぶ | 面談で「段階が違う」「うまくいった話しか無い」 | 段階と業種、始めた経験とやめた経験で選ぶ |
| 「ゼロイチのご経験を活かして」と送る | 開かれない | 相手の判断を読んだ一文で |
| 可能性の大きさで誘う | 「根拠の無い期待」と疑われる | 段階を正直に。売っていないなら、そう書く |
| やめる基準を書かない | 「終わらない仕事」を想像される | 期間と数字と決める人を、粗くても書く |
| 止めた事業を隠す | 「やめ方を知らない会社」と読まれる | 一つ、隠さず書く。担当した人のその後も |
| 面談に経営者が出ない | 「やめ方」に答えられない | 経営者が出て、本人の言葉で話す |
最も多いのは、最初の「成功の実績で選ぶ」と、可能性で誘う文面です。
まとめ
- 事業開発は、誰から来たか(経営者か)・自分の始めた事業とやめた事業の何を読んだか・事業の段階・やめる基準・経営者との距離と権限・可能性を盛っていないか、を文面の段階で見ている
- 送る前に、事業と段階、権限、やめる基準(期間と数字と決める人)、止まったときの扱い、最初に任せることを、経営者が決める。粗くても、隠さない
- 誰に送るかは、肩書や成功の実績ではなく、段階と業種、「始めた経験とやめた経験の両方」の重なりで。肩書と実績は「あればよい条件」に
- 文面は経営者の名前で、経営者の言葉で。相手の判断を読んだ一文、事業と段階、やめる基準、止まったときの扱い、権限を。「ゼロイチ」「無限の可能性」を書かない
- 面談は経営者が出て、段階とやめ方と前に止めた事業を本人の言葉で話す
よくある質問
前に止めた事業が無く、これが最初の新規事業です
無いなら、無いと書きます。「会社として新規事業は初めて。止めた経験は無い。だから、やめる基準は来た人と一緒に決めたい。〇〇の期間で△△を見るところまでは決めている。止まったら、既存の事業の□□に移る道がある」のように、初めてであることと、決めている範囲と、止まったときの扱いを書きます。
成功した立ち上げの実績がある人に送りたいのですが
実績は「あればよい条件」です。成功の実績があっても、大きな会社で予算と人が揃った中での立ち上げなら、小さな会社で一人で始める仕事とは重なりません。「何も無いところから顧客に聞いて始めた」「数字を見て止めた」を書いている人は、実績の大きさと関係なく、自社の段階と重なれば送ります。「〇〇を止められた理由を読んで」と、判断で送ります。
事業開発向けのスカウトの対象の絞り込みは、御社に相談できますか
できます。当社は、対象の並べ直しの基準づくり、文面の型、避ける言葉のチェック、募集記事との整合の確認を支えられます。事業と段階とやめ方の決定、相手の判断を読んだ一文、面談は、経営者が担ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyのスカウト運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/20 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
Wantedlyの発信とスカウト、止まっていませんか
- 会社ページ・ストーリー・募集・スカウトのどこで止まっているかを一緒に見ます
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