WantedlyとFindyの違い|技術で絞るか、会社の考えで集めるか
「エンジニアを中途で採りたい。WantedlyとFindyのどちらがいいか」という相談を、開発組織を持つ会社から受けます。結論から言うと、どちらも企業から候補者へ送れますが、送る根拠が違います。Findyはエンジニアに特化し、技術の情報を読んで送る型。Wantedlyは職種を問わず、会社の考えへの共感を起点に、まず会って話す型です。 自社が「技術で口説くか、考え方で口説くか」で、先に検討する媒体が決まります。Wantedlyはウォンテッドリー株式会社が運営する、会社と人がつながるビジネスSNSで、募集情報を掲載する場です。Findyはファインディ株式会社が運営する、エンジニアに向けた転職・スカウトのサービスです。この記事ではFindyの仕様や料金には触れず、送る根拠の違いが文面と社内の分担にどう効くかを整理します。
送る根拠が違う|技術か、会社の考え方か
Findyでは、企業は候補者の技術の情報を読みます。使ってきた言語、関わったプロジェクト、公開している成果物。企業はそこから技術で絞り、「その技術がこのチームに要る」と書いて送ります。文面の主役は、候補者の技術と自社の開発のつながりです。
Wantedlyでは、企業は候補者のプロフィールを読みますが、それ以上に、候補者が企業の会社ページとストーリーを読みます。企業がスカウトを送るときも、「うちの開発への考え方に共感してもらえそうだから、まず話を聞きに来てほしい」という起点です。文面の主役は、会社の考え方と候補者の志向のつながりです。
| 観点 | Wantedly | Findy |
|---|---|---|
| 対象の職種 | 職種を問わない | エンジニアに特化 |
| 企業が読むもの | プロフィール・志向 | 技術の情報・成果物 |
| 候補者が読むもの | 会社ページ・ストーリー・募集記事 | スカウトの文面・募集の内容 |
| 文面の主役 | 開発への考え方と候補者の志向 | 候補者の技術とチームの要件 |
| 文面を書ける人 | 開発の考え方を語れる人 | 技術を読んで要件を言える人 |
エンジニア採用でも、送る根拠が「技術」か「考え方」かで、媒体と文面と書く人が変わります。この構造はWantedlyとビズリーチの違いで書いた「経験か共感か」と同じで、対象がエンジニアに絞られた形です。
文面に必要な情報と、書く人が違う
Findyの文面は、技術の情報を読んで「この技術のここが、うちのこの開発に要る」と書けないと、無差別に送っている印象になります。書けるのは、開発チームの要件を具体的に知っているエンジニアリングマネージャーか、技術責任者です。採用担当だけでは書けません。
Wantedlyの文面は、開発への考え方と候補者の志向をつなげて「一度話を聞きに来てほしい」と書きます。会社ページとストーリーに「うちの開発チームは、こういう考えで、こういう作り方をしている」が書かれていれば、文面は短くても、候補者がストーリーを読んで判断してくれます。書けるのは、開発の考え方を自分の言葉で語れる人です。
- Findy:エンジニアリングマネージャーが技術の要件を言語化し、文面を書く。採用担当は送信と調整
- Wantedly:技術責任者やリードエンジニアがストーリーを書き、採用担当がスカウトを送る
どちらも、エンジニア採用ではエンジニアの時間が要ります。違うのは、その時間を「候補者ごとに技術を読んで書く」に使うか、「会社の開発の考え方を一度書いて更新する」に使うかです。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「エンジニア採用は特化型の媒体でないと無理」というものです。実際には、技術で絞って送る型と、会社の開発の考え方で集める型は、口説く根拠が違うだけで、どちらでもエンジニアは採れています。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、Wantedlyの契約後の運用まで見ていますが、Wantedlyでエンジニアを採っている会社に共通するのは、ストーリーで「どんな技術を、なぜ選び、どう作っているか」を、エンジニア自身が書いていることです。技術の要件を並べるのではなく、技術選定の理由や、失敗と改善の話を書く。それを読んだエンジニアが「この人たちと働きたい」と来ます。特化型でしか無理だと決める前に、「うちのエンジニアが、開発の考え方を書けるか」を確認することを勧めます。書けるなら、Wantedlyは職種を問わない分、エンジニア以外の採用にも同じ会社ページが使えます。
技術への考え方の見せ方が違う
Findyでは、企業の技術への考え方は、募集の内容とスカウトの文面で伝えます。使っている技術、チームの構成、開発の進め方。候補者は技術の情報として読みます。
Wantedlyでは、企業の技術への考え方は、ストーリーで伝えます。「なぜこの技術を選んだか」「この失敗からこう変えた」「チームでこう決めている」。候補者は、技術の情報としてではなく、「この会社のエンジニアはこう考えている」という文脈で読みます。
| 観点 | Wantedly | Findy |
|---|---|---|
| 見せる場所 | ストーリー・会社ページ | 募集の内容・文面 |
| 見せる中身 | 技術選定の理由・失敗と改善・決め方 | 使っている技術・チーム構成・進め方 |
| 更新の頻度 | 通年で書き足す | 募集ごとに整える |
| 効く相手 | 考え方で会社を選ぶエンジニア | 技術と条件で会社を選ぶエンジニア |
「技術と条件で選ぶエンジニア」と「考え方で選ぶエンジニア」は、どちらもいます。自社が採りたいのがどちらかで、見せ方も媒体も変わります。
この条件ならどちらを先に検討するか
優劣ではなく、先に検討する順番として置きます。
- 技術の要件が明確で、エンジニアリングマネージャーが候補者ごとに文面を書ける → Findyを先に
- 開発の考え方が言葉になっていて、エンジニアがストーリーを書ける → Wantedlyを先に
- 特定の技術を持つ人を、特定の時期に採りたい → Findyを先に
- エンジニア以外の職種も同時に採る。会社ページを共通で使いたい → Wantedlyを先に
- エンジニアの時間が限られていて、候補者ごとに書くのは難しい → Wantedlyを先に。考え方を一度書いて、更新する型のほうが時間が読める
- 開発の考え方がまだ言葉になっていない → 技術の要件で先に候補者に会い、面談で「自社の何が響くか」を掴んでからWantedlyへ
併用するときの分担
両方を使うなら、次の分担が分かりやすいです。
- 技術で絞って送るのはFindy:要件が明確なポジションに、技術の情報を読んで送る
- 開発の考え方はWantedlyに置く:ストーリーで技術選定の理由や失敗と改善を書き、面談の前後に読んでもらう
- Findyの文面からWantedlyへ誘導する:技術で口説いた候補者が、開発の考え方を読んでから面談に来る流れを作る
- 面談の入口は1つにする:どちらから来た人も、まず会って話す面談から始め、選考に進む意思を確認してから選考フローに乗せる
- エンジニアの時間を分ける:候補者ごとの文面はエンジニアリングマネージャー、ストーリーはリードエンジニアや技術責任者。同じ人が両方を抱えると、ストーリーから止まる
技術で「合う」と思った候補者が、ストーリーで「この人たちの作り方」を読んでから面談に来る。この流れができると、面談での「技術は合うが、進め方が合わない」が減ります。
エージェントベストの見解
自社で持つべきなのは、どこまでか。当社が線を引くなら、技術の要件の言語化と、開発の考え方を書くストーリーは、社内のエンジニアが持ちます。どちらも社外の人には書けません。一方で、技術の情報を読んで絞る作業の一部、文面の型を作る作業、送信と一次返信、面談の日程調整は、外に出せる部分です。当社がWantedlyの運用の相談を受けるときも、この線で分けます。エンジニアの時間が貴重な会社ほど、エンジニアの時間を「要件の言語化」「ストーリー」「面談」の3つに集中させ、それ以外を採用担当か外に出す設計にすると、エンジニア採用が止まりません。逆に、エンジニアに送信や日程調整まで頼むと、開発の時間が削られ、採用への協力そのものが止まります。
まとめ
- Findyはエンジニアに特化し技術の情報を読んで送る型、Wantedlyは職種を問わず開発の考え方への共感で集める型
- 文面を書けるのは、Findyが技術の要件を言えるエンジニアリングマネージャー、Wantedlyが開発の考え方を語れるエンジニア
- 技術への考え方は、Findyでは募集の内容と文面で、Wantedlyではストーリーで見せる
- 「エンジニア採用は特化型でないと無理」と決める前に、自社のエンジニアが開発の考え方を書けるかを確認する
- 併用するなら、技術で絞って送るのはFindy、開発の考え方はWantedly。エンジニアの時間は要件・ストーリー・面談に集中させる
よくある質問
エンジニア採用にWantedlyは向いていますか
開発の考え方をエンジニア自身がストーリーに書ける会社には向いています。技術選定の理由や失敗と改善の話を読んだエンジニアが「この人たちと働きたい」と来ます。技術の要件だけを並べても効きにくいので、考え方を書けるかが分かれ目です。
エンジニアの時間が取れません。どちらが負担が少ないですか
候補者ごとに技術を読んで文面を書く型は、送る数に比例してエンジニアの時間が要ります。開発の考え方を一度書いて更新する型は、書く時間が読めます。エンジニアの時間が限られているなら、後者のほうが計画しやすいです。ただし、どちらの型でも面談にはエンジニアの時間が要ります。
Findyの申込も御社経由でできますか
当社が販売パートナーとして窓口になるのは、OfferBox・Wantedly・ワンキャリアの3媒体です。Findyの申込は各社の窓口になりますが、技術で絞る型と考え方で集める型を併用するときの分担や、エンジニアの時間の使い方は、Wantedlyの運用を見ている立場からご相談いただけます。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/10 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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