長期インターン生の評価とフィードバックの返し方

Infra・長期インターン運用ノウハウ 更新日 2026/10/16

長期インターン生を評価する仕組みを持っている会社は、思いのほか多くありません。社員の評価制度はあっても、インターン生には当てはめにくく、なんとなく時給を据え置いたまま数か月が過ぎることがあります。けれども、学生にとって「自分がどう見られているか分からない」状態は、続ける意欲を下げる大きな理由になります。結論から言うと、長期インターン生の評価は「業務の段階」と「行動」の2つの軸で決め、時期を区切って面談で伝え、時給の見直しと結びつけると、学生にとって続ける理由になります。 この記事では、評価の項目の決め方、時期、日々のフィードバックとの違い、伝え方を整理します。

評価の軸は「業務の段階」と「行動」

社員の評価制度のように、売上や目標の達成率で評価すると、長期インターン生には厳しすぎたり、本人の努力と関係のない要素に左右されたりします。長期インターン生の評価には、次の2つの軸が向いています。

業務の段階

任せている業務を、どの段階までできるようになったかで見ます。たとえば、見る・一緒にやる・見てもらう・任せるの4段階で、今どこにいるかを評価します。段階の考え方は長期インターンのオンボーディングで書きました。

行動

業務の段階とは別に、働き方の行動を見ます。項目は多くしすぎず、3〜5個にとどめます。

行動の項目は、会社が大事にしていることと結びつけて決めます。項目が決まったら、最初の段階で学生に見せておきます。何で評価されるかが分かっていれば、学生はそれを意識して働けます。

評価の時期と時給の見直し

評価は、時期を決めて行います。目安は次のとおりです。

時給の見直しは、評価と結びついていることを学生に説明します。「業務の段階が任せるに進んだら、時給を見直す」のように基準を示しておくと、学生にとって目標がはっきりします。見直しの仕組みを求人にどう書くかは長期インターンの給与の書き方で書いています。

エージェントベストの見解

評価の相談でよく出る思い込みは、「インターン生の評価は社員の評価制度を簡単にしたもので足りる」というものです。社員の評価制度を流用すると、目標の達成率や成果の大きさが中心になり、経験の浅い学生はほとんどの項目で低い評価になります。評価されるたびに自信を失い、続ける意欲が下がります。当社が勧めているのは、社員の評価制度から切り離して、業務の段階と行動だけで見る仕組みです。成果の大きさではなく、できるようになったことの増え方を見る。そうすると、入って間もない学生でも、前回より段階が上がった、行動の項目が一つ身についた、と前進を伝えられます。当社は人材紹介で社会人の転職にも関わっていますが、評価の仕組みが自分の段階に合っていないと感じることは、社会人でも離職の理由になります。学生にとってはなおさらです。

日々のフィードバックと評価面談の違い

評価面談とは別に、日々の業務の中でもフィードバックを返します。2つは目的が違います。

日々のフィードバック評価面談
目的次の業務をよくするこれまでを振り返り、待遇や任せる範囲を決める
タイミング業務の直後、週の振り返り時期を区切って
内容具体的な成果物や行動について業務の段階と行動の項目の全体
長さ短く、その場で時間を取って

日々のフィードバックが十分に返されていれば、評価面談で学生が驚くことはありません。評価面談で初めて「ここができていない」と言われると、学生はなぜ今まで言ってくれなかったのかと感じます。

伝わる返し方

フィードバックを返すときは、次の順番で話すと伝わりやすくなります。

  1. 事実:何が起きたか。具体的な業務や場面を挙げる
  2. よかった点:その中でできていたこと
  3. 次に変えてほしい点:一つか二つに絞る
  4. 変え方:どうすればよいかの具体的な方法
  5. 学生の考え:学生がどう感じたか、どうしたいかを聞く

たとえば、記事の初稿について返すなら、「この初稿は、構成案どおりに書けていて、見出しごとの分量もそろっている(よかった点)。次は、冒頭の段落で結論を先に書いてほしい(変えてほしい点)。最初の2文に、この記事で一番言いたいことを書くようにしてみて(変え方)。書いていて迷ったところはある?(学生の考え)」となります。

避けたい返し方

エージェントベストの見解

評価の仕組みを整えるとき、どこまでを外に頼み、どこからを社内で持つかを聞かれることがあります。当社の考えでは、評価の項目を決める作業と、評価面談の進め方の型を作る作業は、外の知見を借りやすい部分です。業界や職種ごとに、どんな項目が使いやすいか、どの時期に見直すと続きやすいかには、ある程度の型があるからです。一方で、実際の評価をつけること、面談で伝えることは、日々一緒に働いている担当社員にしかできません。学生は、自分を見ていない人から評価されても納得しにくいからです。型は外から持ち込み、中身は社内で埋める。この分け方をしておくと、評価の仕組みを作る負担を減らしながら、学生の納得感を保てます。

まとめ

よくある質問

評価が低い学生にはどう伝えればよいですか

人柄ではなく、業務の段階と行動の項目について、事実で伝えます。そのうえで、次の評価までに変えてほしい点を一つか二つに絞り、どうすればよいかを一緒に考えます。原因が時間の不足や業務の量にある場合は、会社側の調整も検討します。

インターン生どうしで時給に差が出ることを、どう説明すればよいですか

時給は業務の段階と行動の評価で決まることを、最初から全員に伝えておきます。基準が公開されていれば、差があっても理由が分かります。個別の時給の額を他の学生に伝える必要はありません。

評価面談は誰が行うべきですか

日々の業務を見ている担当社員が行うのが基本です。時給の見直しを伴う場合は、人事が同席するか、担当社員の評価をもとに人事が手続きを進めます。担当社員と人事で評価の基準をそろえておくことが前提です。

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