長期インターンの面接の進め方|見るべき3つのこと
長期インターンの面接を、新卒採用や中途採用と同じ質問で進めている会社をよく見かけます。「学生時代に力を入れたこと」「あなたの強み」を聞き、話のうまさで評価する形です。ところが、長期インターンで入ってから活躍するかどうかは、話のうまさとはあまり関係がありません。結論から言うと、長期インターンの面接で見るのは「続けられる時間があるか」「教わったことを使えるか」「来た目的と任せる業務が合っているか」の3つです。 この記事では、この3点をどう確かめるかを、質問例と時間配分、面接後の判断の仕方まで含めて整理します。Infraなどの求人サイトで応募を受けた会社を想定していますが、媒体を問わず使える内容です。
経験やスキルを見ても、続くかどうかは分からない
長期インターンに応募してくる学生の多くは、仕事の経験がほとんどありません。アルバイトやサークルの経験はあっても、業務で使えるスキルを持っている学生は一部です。その状態で経験やスキルを比べると、たまたま経験のある学生を選ぶだけになります。
一方で、入った後に辞める理由を振り返ると、多いのは次のようなものです。
- 授業や試験と両立できず、勤務日数が確保できなくなった
- 教わったことが身につかず、任せられる仕事が増えなかった
- やりたかったことと任された業務がずれていた
いずれも、面接で確かめられたはずのことです。面接は、能力を比べる場ではなく、この3つのずれを入る前に見つける場だと考えると、聞くことが絞れます。
見るべきこと1:続けられる時間があるか
最初に確かめるのは、時間です。長期インターンは、週に一定の日数を数か月以上続けてもらうことが前提になります。
質問例
- 今の学期、授業がない時間帯はいつですか
- 試験期間や長期休みは、どのくらい入れそうですか
- ほかに続けているアルバイトやサークルはありますか。どのくらいの時間を使っていますか
- 半年後、1年後の予定(留学、就職活動、研究室配属など)で決まっていることはありますか
ここでは「頑張ります」という意気込みではなく、具体的な曜日と時間を聞きます。学生自身も予定を整理できていないことがあるので、面接の場で一緒に確かめるつもりで聞くと、無理な約束を防げます。
見るべきこと2:教わったことを使えるか
入ってからの伸びを左右するのは、教わったことを次に使えるかどうかです。これは、過去の経験の中で「人から言われたことをどう取り入れたか」を聞くと見えてきます。
質問例
- アルバイトやサークルで、先輩や上司から指摘されたことはありますか。その後、どう変えましたか
- 自分で調べて、やり方を変えた経験はありますか
- (面接の中で簡単な説明をしたあとで)今の説明を、自分の言葉で言い直してもらえますか
最後の質問は、その場で教わる力を見る方法です。業務の一部を短く説明し、言い直してもらいます。正確さより、分からないところを質問できるか、自分の言葉に置き換えようとするかを見ます。
エージェントベストの見解
面接について受ける相談で多い思い込みは、「優秀な学生を見極めなければならない」というものです。実際には、長期インターンで入ってから成果を出す学生は、面接で目立った学生とは限りません。当社は人材紹介で中途採用の面接にも関わっていますが、中途なら経験で判断する材料があります。学生にはそれが少ないので、面接での印象に判断が引っ張られがちです。話がうまい学生を選び、入ってから勤務日数が足りずに辞める、という流れはよく起きます。だから当社は、面接の評価表を「印象」ではなく、時間・教わる力・目的の一致の3項目で付けることを勧めています。項目ごとに一言でも書いておくと、面接官が変わっても判断がぶれにくくなり、入った後に「なぜこの学生を採ったか」を振り返る材料にもなります。
見るべきこと3:来た目的と任せる業務が合っているか
学生が長期インターンに来る目的はさまざまです。営業の力をつけたい、将来の就職活動で話せる経験がほしい、特定の業界を知りたい、起業の準備をしたい。目的が任せる業務と合っていれば続きやすく、ずれていれば早く辞めます。
質問例
- このインターンで、半年後にどうなっていたいですか
- いくつか応募している中で、この求人を選んだ理由は何ですか
- 任せる業務を説明した後で:このうち、一番やってみたいのはどれですか。逆に気が進まないのはどれですか
最後の質問が大切です。業務を正直に説明し、学生の反応を見ます。気が進まない業務が中心の仕事なら、入った後に苦しくなります。ここで隠さず話すことが、入社後のずれを減らします。
時間配分と面接官の分担
長期インターンの面接は、30分から45分程度で組むことが多いです。目安の配分は次のとおりです。
| 時間の目安 | 内容 | 担当 |
|---|---|---|
| 最初の数分 | 自己紹介と、面接の流れの説明 | 人事 |
| 前半 | 時間の確認(予定・両立) | 人事 |
| 中盤 | 業務の説明と、教わる力・目的の確認 | 現場の担当社員 |
| 後半 | 学生からの質問 | 現場の担当社員 |
| 最後 | 次のステップと結果連絡の時期 | 人事 |
面接官が1人の場合でも、この順番で進めると漏れが減ります。学生からの質問の時間は長めに取ります。学生が何を質問するかで、どこに不安があるかが分かるからです。
面接後の判断の仕方
面接が終わったら、その日のうちに判断するのが基本です。判断の基準は、3項目のうちどれか一つでも明らかにずれていないかです。
- 時間:必要な勤務日数を確保できる見込みがあるか
- 教わる力:説明を受けて、自分の言葉で言い直せたか。質問できたか
- 目的:やりたいことと任せる業務に重なりがあるか
すべてが高い学生を待つより、どれも大きなずれがない学生を早く受け入れるほうが、結果として続く傾向があります。判断が遅れると、他社に先に決められることがあるので、面接の後の連絡の速さも大事です。初回の連絡についてはInfraで応募が来た後の初回連絡で書きました。
エージェントベストの見解
面接で判断を迷う学生が出たとき、当社は「不採用」か「採用」かの二択にしないことを勧めています。迷う理由が時間の確保にあるなら、最初の1か月は勤務日数を控えめにして始め、続けられるかを一緒に確かめる。目的のずれが気になるなら、入る前にもう一度、担当社員と短い面談を入れる。長期インターンは、中途採用のように一度の判断で長い雇用が決まるわけではなく、入ってから調整できる余地があります。その余地を使わずに、迷った学生をすべて見送ると、応募の数が足りない会社では受け入れがいつまでも進みません。ただし、調整して始める場合は、何を確かめるために始めるのかを学生にも伝えておくことが前提です。曖昧なまま入ってもらうと、どちらにとっても負担になります。
まとめ
- 長期インターンの面接は、能力を比べる場ではなく、入った後のずれを入る前に見つける場
- 見るのは「続けられる時間」「教わったことを使える力」「目的と業務の一致」の3つ
- その場で業務を説明し、言い直してもらうと教わる力が見える
- 気が進まない業務を正直に聞き、入った後のずれを減らす
- 判断は当日中に。迷う場合は条件を調整して始める選択肢も持つ
よくある質問
面接は1回で決めてもよいですか
長期インターンでは、1回の面接で決める会社が多くあります。回数を増やすと、その間に学生が他社に決めることがあるからです。1回で判断できるよう、人事と現場の担当社員が同じ面接に入る形を勧めます。
オンライン面接と対面のどちらがよいですか
学生の負担を考えると、最初はオンラインで行い、必要ならオフィスを見に来てもらう形が進めやすいです。出社が中心の仕事なら、入る前に一度オフィスを見てもらうと、通勤や雰囲気のずれを防げます。
面接で課題を出してもよいですか
業務に近い短い課題は、教わる力や目的の一致を確かめるのに役立ちます。ただし、課題に時間がかかりすぎると学生の負担になり、辞退の原因になります。面接の場で取り組める程度の大きさにとどめるのが目安です。
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