Wantedlyで法務にスカウトを送る文面の考え方|止める権限の線引きで誘う
Wantedlyで法務にスカウトを送るとき、最初にぶつかるのは「資格と肩書で検索して『法務のご経験を活かして、攻めの法務を』と送っているのに、返信が来ない。来ても、面談で『止める権限はありますか』『顧問弁護士との分担は』と聞かれて止まる」という問題です。結論から言うと、法務へのスカウトは、資格や肩書で相手を選ぶのではなく、先に自社が任せる種類を一つに絞り、社内の範囲と止める権限の線引きと最初に任せることを決め、「同じ種類を、同じ段階の会社で、事業側のやりたいことを進められる形にした経験と、止めた経験の両方を書いている人」を選び、その人の「何を進められる形にして、何を止めたか」を読んだ一文から、止める権限の線引きと経営者の見方の実態で誘います。 この記事では、法務がスカウトで見ているもの、送る前に決めること、誰に送るか、文面に書くこと、返信後の面談、社内の分担、やりがちな失敗を整理します。文面の3段の型はビジネス職向けスカウト文面の型、募集記事は法務を採る募集記事の書き方で書きました。
法務がスカウトで見ているもの
| 見ているもの | 何を確かめているか |
|---|---|
| 誰から来たか | 経営者か、事業の責任者か、人事か。送り主が法務をどう見ている人か |
| 自分の仕事の何を読んだか | 資格や肩書で検索しただけか、「何を進められる形にして、何を止めたか」を読んだか |
| 社内の範囲と、弁護士との分担 | 契約は社内か。紛争は弁護士か。全部弁護士か。文面で分かるか |
| 止める権限の線引き | 「進められない」と言えるか。言ったとき誰が決めるか。文面で分かるか |
| 経営者が法務をどう見ているか | 「止める部署」か「相談する相手」か。経営者本人の言葉か |
| 事業側のどの段階から入れるか | できた契約を見るだけか、事業を決める段階から入るか |
「攻めの法務」の一語は、「止めたら怒られる会社」を疑わせます。
送る前に決めること|種類を一つに、社内の範囲、止める権限の線引き、最初に任せること
送る前に、経営者が四つを決めます。決め方は法務を採る募集記事の書き方で書きました。
- 種類を一つに:契約か、規程か、知財か、紛争か、事業の設計への関与か。複数なら「最初の一つ」と「その後」を分ける
- 社内の範囲:何を社内で見て、何を顧問弁護士に出すか。基準が無いなら、無いと書き、一緒に作ると
- 止める権限の線引き:「進められない」と言えるか。言ったとき誰が決めるか。経営者が法務をどう見ているか、本人の言葉で
- 最初に任せること:「顧客との契約の型の整理から」「事業側の会議に同席するところから」を一つ。これが文面の2段目になり、送る相手を「それができる人」に絞れる
誰に送るか|資格や肩書ではなく、種類と段階、進めた経験と止めた経験の重なり
資格を持つ人、大きな会社の法務部にいた人で選ぶと、面談で「種類が違う」「段階が違う」になります。選ぶ基準は、「同じ種類を、同じ段階の会社で、事業側のやりたいことを進められる形にした経験と、止めた経験の両方を書いているか」です。
| 読む箇所 | 重なりの見方 |
|---|---|
| 種類 | 契約か、規程か、知財か、紛争か、事業の設計への関与か。自社が最初に任せる種類と同じか。ここが最も重なりが要る |
| 会社の段階 | 仕組みが無い段階で作ったか、ある段階で運用したか。自社の段階と近いか |
| 進められる形にした経験 | 「事業側のやりたいことを聞いて、〇〇の形に契約を直して進めた」が書かれているか。自社の「最初に任せること」と重なるか |
| 止めた経験 | 「〇〇は進められないと言い、△△の形で決まった」が書かれているか。止めた理由をどう説明したか |
| 弁護士との関係 | 弁護士に出す側か、自分で見る側か。基準を作った経験があるか。自社の分担と合うか |
「進めた経験と止めた経験の両方」が要点です。片方だけの人は、自社の見方と合わないことがあります。
資格と肩書の幅に配慮する
法務の仕事は、「法務」「リーガル」「コンプライアンス」「総務で契約も見ていた人」「経営企画で契約を見ていた人」「弁護士事務所から事業会社に移りたい人」など、違う肩書で書かれています。資格の有無で絞ると、資格は無いが一人目として型を作ってきた人を落とします。「何を進められる形にして、何を止めたか」で読み、資格と肩書は「あればよい条件」に置きます。絞り方の基本はスカウト対象の絞り方で書きました。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「法務には『攻めの法務』『事業を止めない法務』と送れば、前向きな人から返信が来る」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyのスカウトを見ていますが、法務が返信した文面を並べると、「攻め」「止めない」の言葉は、返信の有無とほとんど関係がないか、むしろ開かれにくい傾向があります。関係があるのは、「自分が進めた経験と止めた経験の両方を読んでくれたか」と、「止める権限の線引きと、経営者の見方が文面で分かるか」の二つです。「『進められない』と言える。言ったら経営者と事業の責任者と三人で決める。前に〇〇で止めて、△△の形に変えて進めた」と書かれていれば、「意見を言って、決まったら進める」仕事として返信が来ます。当社が対象を組み直すとき、最初にやるのは、検索条件から資格と肩書を外し、「進めた経験と止めた経験の両方を書いている人」で並べ直し、「攻め」を消して、線引きと前の例を文面の最初のほうに入れることです。
文面に書くこと
文面の型(相手の一文→自社の場面→話す場の案内)はビジネス職向けスカウト文面の型に書いたので、ここでは法務特有の要点だけを書きます。
- 相手の一文は、進めたことと止めたことで:「事業側のやりたいことを〇〇の形に直して進められたと書かれていたのを読んで」「△△は進められないと言い、□□の形で決まったと書かれていた点を読んで」。資格や肩書ではなく、判断
- 種類と社内の範囲を、最初のほうで:「最初にお願いしたいのは、顧客との契約の確認と交渉です。契約は社内で見て、〇〇を超えるものは弁護士に出します。紛争は弁護士です」
- 止める権限の線引きを、一文で:「『進められない』と言えます。言ったら、私と事業の責任者と三人で決めます。最後は私が決めます」。隠さない
- 経営者の見方を、経営者の言葉で:「法務は、事業を進めるために相談する相手だと思っています。止めてほしいのではなく、進め方を一緒に考えてほしい」
- 前に止めて決まった例を、一つ:「前に〇〇で止めてもらい、△△の形に変えて進めました」。無ければ書かない
- 最初に任せることを、一文で:「最初の月は、契約の型の整理から」。募集記事と同じ言葉
- 話す場は、経営者と事業の責任者と:「私と事業の責任者の〇〇が、止められたときどうするかを隠さず話します。転職を決めていなくても構いません」
相手の前の会社の判断を評価しません。
返信後の面談|経営者が、止められたらどうするかを話す
| 話すこと | 中身 |
|---|---|
| 止める権限の線引き | 「進められない」と言えるか。言ったとき誰がどう決めるか。経営者本人が話す。「聞いていない」を出さない |
| 経営者が法務をどう見ているか | 「止める部署」か「相談する相手」か。本人の言葉で。文面と同じことを |
| 前に止めた例と、どう決まったか | 「〇〇で止めて、△△の形で進めた」「□□は止めたが、経営者が進めた」。両方話す |
| 相手なら、その場面でどう動くか | 前に止めた例について、相手の考えを聞く。ここが長い面談ほど次につながる |
| 相手の仕事の話 | 何を進められる形にして、何を止めて、どう説明したか。聞く時間を長く |
面談には、経営者と、事業の責任者が出ます。面談の設計はカジュアル面談の設計で書きました。
選考に進むとき、契約の確認の課題を出すなら、面談のときに「課題がある」「どのくらいの時間がかかるか」を先に伝えます。伝え方はカジュアル面談から選考に進むときの伝え方で書きました。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 種類、社内の範囲、止める権限の線引き、最初に任せることを決める | 経営者 |
| 「種類と段階、進めた経験と止めた経験」で対象を並べ直す | 人事(いま契約を見ている人が基準を伝える) |
| 相手の判断を読み、一文を書く | 経営者(または人事が下書きし、経営者が自分の言葉に直す) |
| 弁護士との分担と、前に止めた例の確認 | いま契約を見ている人 |
| 型、送信、返信対応、台帳 | 人事 |
| 面談 | 経営者と、事業の責任者 |
一人目の法務を採るスカウトでは、いま経営者か営業が契約を見て、迷ったら顧問弁護士に出していることが多くあります。その場合は、経営者が相手のプロフィールを読み、「一人目で、いまは営業が契約を見て、迷ったら弁護士に出している。型を作るところから。止める権限は、意見を言い、最後は私が決める」と正直に文面に書きます。
運用代行や代理店が支えられるのは、対象の並べ直しの基準づくり、型、避ける言葉のチェック、募集記事との整合の確認までで、線引きの決定、経営者の見方、相手の判断を読んだ一文、面談は経営者が担います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
法務にスカウトを送る前に、先に決めておかないと効果が出ないのは、「前に止めた例と、それがどう決まったかを、隠さず一つ言えるようにすること」です。当社がWantedlyの法務向けスカウトを支えるとき、「止めた例は、印象が悪いので書きたくない」という会社が多くあります。ただ、止めた例が無い文面は、法務には「止めたことが無い=止められない会社」か「止めたことを隠している会社」と読まれて開かれません。逆に、「前に〇〇で止めてもらい、△△の形に変えて進めた」「□□は止めたが、最後は私が進めると決めた。理由は……」と、進めた例も進めなかった例も書いた会社は、返信の数は減っても、事業と法律の間で判断してきた人が来て、面談で「意見が通らないとは聞いていない」になる人がいなくなります。当社が最初にお願いするのは、対象の絞り込みではなく、経営者に「法務か弁護士に止められて、どう決めたことがあるか」を一つ、隠さず言ってもらうことです。その一つが、文面の信用を決めます。
やりがちな失敗
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 資格や肩書で相手を選ぶ | 資格は有るが段階が違う人が残る | 種類と段階、進めた経験と止めた経験で選ぶ |
| 「攻めの法務」「止めない法務」と送る | 「止められない会社」と疑われ、開かれない | 線引きと、前に止めた例で |
| 止める権限の線引きを書かない | 「意見が通らない」を想像される | 言えるか、言ったとき誰が決めるかを書く |
| 経営者の見方を書かない | 「止める部署扱い」を想像される | 経営者本人の言葉で一文 |
| 止めた例を隠す | 「止めたことが無い会社」と読まれる | 一つ、隠さず書く |
| 面談に経営者が出ない | 「止められたらどうするか」に答えられない | 経営者が出て、本人の言葉で話す |
最も多いのは、「資格で選ぶ」と「攻めの法務」です。
まとめ
- 法務は、誰から来たか・自分の判断の何を読んだか・社内の範囲と弁護士との分担・止める権限の線引き・経営者の見方・事業側のどの段階から入れるか、を文面の段階で見ている
- 送る前に、種類を一つに絞り、社内の範囲、止める権限の線引き(言ったとき誰が決めるか)、最初に任せることを、経営者が決める。権限が無くても、隠さない
- 誰に送るかは、資格や肩書ではなく、種類と会社の段階、「進められる形にした経験と止めた経験の両方」の重なりで。資格と肩書は「あればよい条件」に
- 文面には、相手の判断を読んだ一文、種類と範囲、線引き、経営者の見方、前に止めて決まった例を。「攻め」「止めない」を書かない
- 面談は経営者と事業の責任者が出て、止められたらどうするかを本人の言葉で話し、前に止めた例を進めた例も進めなかった例も両方話す
よくある質問
資格を持っていない人にも送ってよいですか
資格は「あればよい条件」です。資格が無くても、「事業側のやりたいことを進められる形に直した」「進められないと言って、こう決まった」を書いている人は、自社の種類と段階と重なれば送ります。「〇〇の形に直して進められたと書かれていたのを読んで」と、判断で送ります。
前に法務や弁護士が止めた例が無く、書けることがありません
無いなら、無いと書きます。「いまは営業が契約を見て、迷ったら弁護士に出している。止められた経験はまだ無い。線引きは、来た人と一緒に作りたい。『進められない』と言われたら、私と事業の責任者と三人で決める」のように、無いことと、線引きを作る意思と、決め方を書きます。
法務向けのスカウトの対象の絞り込みは、御社に相談できますか
できます。当社は、対象の並べ直しの基準づくり、文面の型、避ける言葉のチェック、募集記事との整合の確認を支えられます。線引きの決定、経営者の見方、相手の判断を読んだ一文、面談は、経営者が担ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyのスカウト運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/20 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
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