Greenで希望年収が合わないときの考え方
Greenで良さそうな候補者に会えても、希望年収を聞くと自社の予算を上回っている。IT・Web系の職種を中途で採る会社では、よくある悩みです。年収が合わないときは、まず「どこでずれているのか」を確かめ、次に「年収以外で埋められるものがあるか」を考え、それでも埋まらないときに予算や求める経験のほうを見直す、という順番で考えると判断がぶれにくくなります。 最初から提示額を上げることだけを考えると、社内の給与の釣り合いが崩れることもあります。この記事では、Greenでの中途採用を前提に、この順番で整理します。
ずれがどこで起きているかを確かめる
年収が合わないと一口に言っても、起きている場所は大きく3つに分かれます。
- 求める経験が、予算の水準より高い:求人票で求めている経験年数やスキルが、市場では予算より高い年収の層にあたる
- 予算は妥当だが、来ている候補者の層がずれている:求人票の書き方や「気になる」・スカウトを送る相手が、想定より上の層に寄っている
- 候補者の希望が、現職からの上げ幅を前提にしている:転職で年収を上げたいという希望が強く、現職と同じ水準では動かない
1つめなら、求める経験か予算のどちらかを見直す必要があります。2つめなら、求人票と声をかける相手を調整します。3つめなら、年収以外の要素で比べてもらえるかどうかが鍵になります。
直近で年収が合わなかった候補者を数人並べて、現職の年収、希望年収、自社の予算を書き出してみてください。どのパターンが多いかで、次の打ち手が変わります。
求める経験と予算を並べ直す
1つめのパターンが多い会社は、求人票の「必須の経験」が多すぎることがよくあります。必須と歓迎を分け直し、入社時点で本当に必要なものだけを必須に残すと、予算に合う層の候補者にも届きやすくなります。
たとえば「この言語での開発経験」「チームを率いた経験」「この業界の知識」がすべて必須になっていれば、該当する候補者は限られ、年収の水準も上がります。入社後に身につけてもらえるものを歓迎に移すと、求人票の印象も変わります。
年収以外で埋められるものを出す
3つめのパターン、つまり候補者が年収の上げ幅を重視している場合でも、年収だけで判断しているとは限りません。IT職の候補者が転職で重視するものには、年収以外にも次のようなものがあります。
- 任される範囲:設計から関われる、プロダクトの方向に意見できる
- 使う技術と学べること:新しい技術に触れられる、レビューの文化がある
- 働き方:リモートの可否、勤務時間の柔軟さ
- 評価と昇給の見通し:入社後にどう評価され、何をすれば上がるか
- チームの人:一緒に働く人の経験や考え方
これらは、求人票と面接で具体的に伝えないと、候補者には届きません。「裁量があります」と書くより、「入社して最初の半年で、どの機能の設計を任せるか」を書くほうが、比べる材料として機能します。
エージェントベストの見解
年収が合わない相談で当社がまず見るのは、求人票の給与欄ではなく「入社後の昇給の見通しが書かれているか」です。当社は人材紹介も行っていますが、紹介の現場では、提示額が希望を下回っていても、入社1年後の評価の基準と昇給の幅を具体的に示せた会社に候補者が決めることがあります。媒体経由では、この説明が面接の場でしか伝わらず、そもそも面接まで進まないことが多いのです。Greenの求人票に、評価の仕組みと昇給のタイミングを書ける範囲で書いておくと、提示額だけで判断されにくくなります。給与の幅を上げられない会社ほど、先に「上がり方」を言葉にすることを勧めます。
求人票と声をかける相手を調整する
2つめのパターン、つまり来ている候補者の層がずれている場合は、運用の側で調整できることがあります。
- 給与の幅を実態に合わせて書く:幅が広すぎると、上限を見て応募する人が増える
- 想定する経験年数を書く:どのくらいの経験の人を想定しているかを示す
- 「気になる」やスカウトの相手を見直す:経験が豊富すぎる人にばかり声をかけていないか
- 職種名を調整する:上位の役職名を使うと、その層の候補者が集まりやすい
特に「気になる」やスカウトは、条件の良さそうな人に送りたくなるものです。予算に合う層に絞って送るほうが、面談に進んでからのずれは少なくなります。
社内で予算を見直す判断
ここまで見直しても合わない場合は、予算そのものを見直すかどうかを判断します。判断の材料になるのは次のような点です。
- 同じ職種で、年収が合わずに見送った候補者が何人いるか
- その職種が採れないことで、事業にどんな影響が出ているか
- 既存の社員の給与との釣り合いをどう取るか
- 媒体で採るのを続けるか、紹介を併用するか
4つめについて補足します。予算を上げる場合でも、媒体と紹介では費用のかかり方が違います。媒体での採用にかけていた時間と費用を、年収の上乗せに回すという考え方もあります。
エージェントベストの見解
予算を見直すかどうかを決める前に、当社が勧めているのは「同じ職種を、求める経験を一段下げた求人として出してみる」ことです。経験が豊富な人を年収を上げて採るのか、少し経験の浅い人を予算内で採って育てるのか。この2つは、社内に教えられる人がいるかどうかで答えが変わります。教えられる人がいるなら、経験を下げた求人のほうが応募の母数も広がり、年収のずれも小さくなります。教えられる人がいないなら、予算を上げて経験者を採るほうが、入社後に早く立ち上がります。年収の問題に見えて、実は「誰が育てるか」の問題であることが多いのです。経験者からの応募そのものが少ない場合はGreenで経験者からの応募が来ないときの見直しも確認してください。
面談で年収の話をするときの進め方
年収のずれは、面談や面接での話し方によっても、受け止められ方が変わります。進め方の例です。
- 最初の面談で、現職の年収と希望の幅を聞く:あわせて、自社の想定の幅も伝える
- ずれがある場合は、その場で正直に伝える:後の選考で時間を使ってから伝えるより、候補者の負担が少ない
- 年収以外に何を重視しているかを聞く:任される範囲、働き方、評価の見通しなど
- 自社で提示できるものを具体的に伝える:最初に任せる仕事、評価の時期、昇給の考え方
- 候補者に考える時間を渡す:その場で結論を求めず、選考に進むかを候補者に決めてもらう
ずれを隠したまま選考を進めると、最終面接の段階で条件が合わずに終わり、双方の時間が無駄になります。早い段階で伝えれば、年収以外の要素で比べてもらえる余地が生まれ、それでも合わなければ早めに見送れます。年収の話を避けることが、結果的に辞退を増やしていることもあります。
まとめ
- 年収のずれは、求める経験・来ている層・候補者の希望の上げ幅のどこで起きているかを分けて考える
- 必須の経験を絞り直すと、予算に合う層にも届きやすくなる
- 年収以外の要素は、求人票と面接で具体的に書かないと比べる材料にならない
- 評価と昇給の見通しを書いておくと、提示額だけで判断されにくくなる
- 予算を上げるか経験を下げるかは、社内に育てる人がいるかで判断する
よくある質問
求人票の給与の幅は広めに書いたほうがよいですか
広く書くと応募の間口は広がりますが、上限を見て応募する人が増え、面談でずれが起きやすくなります。実際に提示できる範囲に近い幅で書き、想定する経験年数をあわせて示すほうが、面談後のずれは少なくなる傾向があります。
候補者の希望年収はいつ聞けばよいですか
最初の面談や一次面接の段階で、現職の年収と希望の幅を確認しておくと、後の選考で時間を使ってから合わないと分かる事態を避けられます。聞くときは、自社の想定の幅もあわせて伝えると、候補者も判断しやすくなります。
年収が合わない候補者は見送るしかありませんか
すぐに見送る必要はありません。年収以外の要素で比べてもらえるか、入社時の役割を変えて提示できるかを検討する余地があります。それでも合わない場合は、理由を記録しておき、次の求人票や予算の見直しに使ってください。
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