代理店を比較するときの9つの軸|複数の提案を並べて比べる
「複数の代理店から提案を受けたが、何で比べればいいか分からない」という相談を受けます。結論から言うと、代理店を比べる軸は9つあり、自社がいまどの段階にいるかで、重みが変わります。媒体を決める前なら「扱う媒体」と「中立性」、運用中なら「申込後の範囲」と「担当の体制」が重くなります。 料金は媒体が決めるので、代理店の比較の軸にはなりません。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして比べられる側ですが、この記事は当社を含めた代理店一般を比べるときの軸を、そのまま使える形で整理します。代理店の仕組みは採用媒体の代理店とはで書きました。自社の体制からどの軸を重く見るかは採用媒体の代理店の選び方で書きました。
比較の軸は料金ではない
先に押さえておきます。代理店の手数料は媒体側から支払われ、企業が払う料金は媒体の正規料金のままです。どの代理店を通しても、媒体の料金は同じです。仕組みは代理店経由でも料金が変わらない理由で書きました。
だから、代理店の比較で「安いほう」は存在しません。違いが出るのは、料金以外の9つの軸です。運用代行など、媒体の料金とは別のサービスを頼む場合は、その費用と範囲が比較の対象になりますが、それは「代理店の料金」ではなく「別のサービスの料金」です。
9つの軸
| 軸 | 何を見るか | 確認の仕方 |
|---|---|---|
| 1. 扱う媒体の範囲 | 自社が使いたい媒体を扱っているか。比較できる幅 | 扱う媒体を列挙してもらう |
| 2. 中立性 | どの媒体を勧めても収入が変わらないか。提案が自社の条件から組み立てられているか | 「どの媒体を勧めても収入は変わりませんか」と聞く |
| 3. 申込後の相談の範囲 | 申込のみか、相談までか、代行までか | 「申込後に何をどのくらいの頻度でやってくれるか」を聞く |
| 4. 運用代行の有無と範囲 | 検索・文面・送信・一次返信を頼めるか。対応する媒体 | 頼める作業と頼めない作業を表でもらう |
| 5. 報告の仕組み | 何を、どのくらいの頻度で報告するか。止まったときに気づけるか | 報告書のサンプルを見せてもらう |
| 6. 担当の体制 | 担当は1人か複数か。交代のときの引き継ぎ。全媒体を1人が見るか | 担当の名前と、交代のときの流れを聞く |
| 7. 契約の形 | 媒体と直接契約か、代理店と契約か。請求のまとめ方 | 契約書のひな形をもらう |
| 8. 引き継ぎのしやすさ | 文面と条件を書面でもらえるか。やめるときの扱い | 「やめるとき」の質問をする |
| 9. 稟議の支援 | 提案書、見積もり、運用に必要な時間の見積もりを、稟議に使える形で出せるか | 稟議用の書類を頼んでみる |
9つ全部を同じ重みで見る必要はありません。次の節で、自社の段階ごとに重い軸を置きます。中立性の見分け方は代理店の提案が中立かどうかの見分け方、質問の仕方は代理店に聞くべき質問で書きました。
エージェントベストの見解
同じ「代理店を比べたい」という相談でも、当社が先に確認するのは「媒体はもう決まっていますか」です。決まっていない会社にとって重いのは、扱う媒体の範囲と中立性です。比べられる幅が広く、偏りなく並べてくれる代理店でないと、比較の意味がありません。決まっている会社にとって重いのは、申込後の相談の範囲と担当の体制です。その媒体の運用を、止まりかけたときに支えてくれるかが問題で、扱う媒体の数は関係ありません。当社は3媒体を扱い、申込後の運用まで見ていますが、「使う媒体が1つに決まっていて、その媒体だけに詳しい代理店がある」なら、そちらが向くこともあります。9つの軸のうち、自社の段階で重い軸を2つか3つ選び、その軸で比べる。全部で比べようとすると、どの代理店も一長一短に見えて決められません。
段階ごとの重い軸
| 自社の段階 | 重い軸 | 理由 |
|---|---|---|
| 媒体を決める前 | 1. 扱う媒体の範囲、2. 中立性、9. 稟議の支援 | 比較の幅と偏りのなさが要る。稟議も通す |
| 媒体を決めていて、これから申し込む | 3. 申込後の範囲、7. 契約の形、9. 稟議の支援 | 申込後に止まらない体制と、契約の確認 |
| 運用中で、止まりかけている | 3. 申込後の範囲、4. 代行の範囲、5. 報告の仕組み | 立て直しに何をしてくれるか |
| 複数媒体を使っていて、まとめたい | 1. 扱う媒体の範囲、6. 担当の体制、7. 契約の形 | まとめられる範囲と、全体を見る担当 |
| 代理店を切り替えたい | 8. 引き継ぎのしやすさ、6. 担当の体制、3. 申込後の範囲 | いまの代理店で困っている点を直せるか |
自社の段階が2つにまたがることもあります。その場合は、重い軸を4つか5つに広げます。切り替えの注意は代理店を切り替えるときの注意、複数媒体のまとめ方は複数媒体を代理店でまとめる方法で書きました。
比べる手順
複数の代理店を比べるときの手順です。
- 自社の段階を決める:上の表のどれか
- 重い軸を2つか3つ選ぶ
- 自社の条件を1枚にして、同じ条件で提案を依頼する:人数、時期、人物像、時間、使いたい媒体
- 重い軸について、同じ質問を全社にする:答えを並べて比べる
- 提案の根拠を見る:自社の条件から組み立てられているか、媒体の特徴から始まっているか
- 見積もりの前提を揃える:プラン、期間、人数、型。見方は代理店の見積もりの見方
- 決めたら、選ばなかった代理店にも一言伝える:次に相談するときのために
4で「同じ質問」をするのが要点です。代理店ごとに違う質問をすると、答えが並びません。
比較で見落とされやすいこと
軸の表に入らない、見落とされやすい点を並べます。
- 担当者との相性:申込後に長く付き合う相手なので、話しやすさは軽くない。ただし、相性だけで決めると、体制の弱さを見落とす
- 返答の速さ:提案の依頼から返答までの日数は、申込後の連絡の速さの目安になる
- 「向かない」を言うか:提案の中に「この媒体は御社には後回し」があるか。全部を勧める提案は比較していない
- 扱っていない媒体への言及:扱っていない媒体のほうが合う場合に、それを言えるか。言える代理店は珍しいが、信頼できる
- 紹介や代行への寄せ方:媒体の話より先に紹介や代行が出てくるなら、偏りの構造がある。当社も紹介と代行を行っているので、この点は当社にも聞いてほしい
エージェントベストの見解
申し込んだあと、代理店の比較で「提案が一番良かった」代理店を選んだのに、運用が止まった会社に共通するのは、「提案の質」と「申込後の体制」を同じものだと思っていたことです。提案は営業の段階で、その代理店の一番よい面が出ます。申込後は、担当が変わる、報告が来ない、相談しても返事が遅い、といった体制の弱さが出ます。当社が3媒体すべての販売パートナーとして契約後の運用を見ている経験では、比較の段階で「申込後に誰が、何を、どのくらいの頻度で」を具体的に答えられた代理店は、申込後もその通りに動きます。答えが「しっかりサポートします」のように抽象的だった代理店は、申込後に差が出ます。提案書の出来より、申込後の質問への答えの具体性で選ぶことを勧めます。当社の答えも、その基準で聞いてください。
まとめ
- 代理店の比較の軸は料金ではない。料金は媒体が決め、どの代理店でも同じ
- 軸は9つ。扱う媒体、中立性、申込後の範囲、代行、報告、担当の体制、契約の形、引き継ぎ、稟議の支援
- 自社の段階(媒体を決める前か、運用中か、まとめたいか、切り替えたいか)で重い軸を2つか3つ選ぶ
- 同じ条件で提案を依頼し、同じ質問をして、答えを並べる
- 提案の質より、申込後の質問への答えの具体性で選ぶ
よくある質問
代理店は何社くらい比べればいいですか
自社の段階で重い軸が決まっていれば、2社か3社で足ります。多く比べるほど、答えを並べる手間が増え、決めにくくなります。1社だけでも、この記事の軸で質問すれば、その代理店の弱い点は見えます。
大きい代理店と小さい代理店、どちらがいいですか
規模では決まりません。大きい代理店は扱う媒体が広いことが多く、小さい代理店は担当が変わりにくいことが多い、という傾向はありますが、例外も多いです。規模より、自社の段階で重い軸で比べてください。
御社を、この軸で比べてもよいですか
構いません。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの3媒体を扱い、申込後の相談と、OfferBoxを中心とした運用代行を行っています。紹介で採る支援も行っているので、「紹介や代行への寄せ方」は当社にも聞いてください。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/10 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
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