福利厚生が弱い会社のOfferBoxでの見せ方|働き方の実態で見せる
福利厚生が弱い。大きな会社が並べるような制度がなく、企業ページに福利厚生を書こうとすると、数行で終わる。OfferBoxで学生に見せるとき、福利厚生をどう書くか。結論から言うと、福利厚生の一覧を並べません。一覧にすると、弱さが目立ちます。あるものは事実で書き、ないものはないと書きます。「制度」の代わりに「働き方の実態」を書きます。休みの取り方、残業の実態、在宅の有無、育休の取得例を、場面で。「働く人」の暮らしを本人の言葉で置きます。文面には福利厚生を書かず、企業ページに置き、福利厚生を志向に書いている学生には送りません。面談で聞かれたら事実で答え、小さな会社の柔軟さや距離の近さを、制度の代わりとして約束しません。 この記事では、一覧を並べない理由、あるものとないものの書き方、働き方の実態、働く人、文面と企業ページの役割、送る相手、面談、約束しないこと、分担を整理します。企業ページの作り方はOfferBoxの企業ページで伝えること・伝えないこと、給与の扱いは給与水準を強みにできない会社のOfferBoxの伝え方で書きました。
この作業の目的|「制度の一覧」ではなく「働き方の実態」で判断してもらう
学生が福利厚生を見るのは、制度の名前を集めるためではなく、「この会社で、どう働けるか」を知るためです。制度の一覧は、その手がかりの一つで、唯一ではありません。
目的は、制度の一覧で比べられる場所から、働き方の実態で判断してもらう場所へ、学生の視線を移すことです。制度を多く見せることではありません。
一覧を並べると、弱さが目立つ理由
| 書き方 | 学生が受け取ること |
|---|---|
| 制度を箇条書きで並べる | 数が少ないことが、一目で分かる。大きな会社の一覧と並べて比べられる |
| 法定の制度を並べて増やす | 「当たり前のものを並べている」と受け取られる |
| 「充実した福利厚生」と書いて中身が薄い | 言葉と実態の差が、承認後に分かる |
| 「今後整備予定」と書く | 約束になる。整備されなければ、入社後に残る |
| 福利厚生を何も書かない | 「書けないことがある」と受け取られる |
共通するのは、「制度の数」で比べられる形にしていることです。数で比べられれば、少ない側が負けます。
あるものは事実で、ないものはないと書く
- あるものは、制度名と実態を一行で:「〇〇制度があり、昨年度は△△の使われ方をしました」。名前だけ並べない
- ないものは、ないと書く:「□□の制度はありません」。書かないより、ないと書くほうが、承認後に「聞いていなかった」が起きない
- 代わりにどうしているかを、事実で添える:「□□の制度はありませんが、✕✕は個別に相談して決めています」。「相談できる」を約束にしない
- 法定の制度は、並べて数を増やさない:ある前提で、書くなら一行
- 年度で変わるものは、年度の公表内容と自社の方針を確認して、その年度のものを書く
「ないと書く」ことに抵抗がある会社は多いです。ところが、学生の側から見ると、「ない」と書いてある会社は、「隠していない会社」です。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「福利厚生が弱いなら、その記載はなるべく薄く、目立たないようにしたい」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、OfferBoxの運用を見ていますが、福利厚生の記載を薄くした会社は、承認後の面談で学生から福利厚生を聞かれ、そこで答えた内容で辞退が起きています。学生は、書かれていないことを「ない」とは受け取らず、「聞かなければ分からない」と受け取り、面談で聞きます。逆に、「ない」と書き、代わりに働き方の実態を場面で書いた会社は、承認は少し減りますが、面談で福利厚生の話にならず、仕事の話ができています。当社が福利厚生の相談を受けるとき、最初にやるのは、項目を薄くすることではなく、「ある・ない・代わりにどうしているか」を事実で書き直すことです。
「制度」ではなく、「働き方の実態」を場面で書く
| 制度で書くと | 実態で書くと |
|---|---|
| 「有給休暇制度」 | 「休みは前日までに伝えれば取れ、昨年度は〇〇の時期に取る人が多かった」 |
| 「時間外労働の管理」 | 「残業は△△の時期に集中し、それ以外の月は定時で帰る人が多い」 |
| 「在宅勤務制度」 | 「在宅は□□の職種で週に何日か、✕✕の職種は出社が基本」(日数は自社の実態で) |
| 「育児休業制度」 | 「昨年度に〇〇の職種で取得した例があり、復帰後は△△の形で働いている」 |
| 「研修制度」 | 「入社した年は、先輩と二人で□□の案件を持ち、そこで覚える」 |
実態は、制度より具体で、制度より学生が判断しやすいものです。実態を書くと、制度の数で比べられなくなります。書くのは事実で、「〜できます」の約束ではなく、「昨年度は〜でした」の記録です。
「働く人」の暮らしを、本人の言葉で
- 入社してまもない社員の、一週間の暮らし:「平日は〇時ごろに帰り、□□をしている」(時刻や頻度は本人の実態で)
- 休みの取り方を、本人の言葉で:「△△のときに休みを取って、✕✕に行った」
- 家庭のある社員の、働き方:「子どもの送り迎えで、□□の時間に調整している」。本人の同意のうえで
- 会社が書くより、本人が書く:「働きやすい」を会社が書くと抽象で、本人が場面で書くと具体になる
「働く人」は、企業ページの中で、福利厚生の記載より学生に読まれる場所です。企業ページの「一緒に働く人」の作り方はOfferBoxの企業ページで伝えること・伝えないことで書きました。
文面には書かず、企業ページに置く
- 文面には、福利厚生を書かない:文面は「自分宛」と「仕事」。福利厚生は、承認の前に学生が企業ページで確かめるもの
- 企業ページに、「ある・ない・実態」を置く:文面から来た学生が、すぐ見られる場所に
- 文面で「働きやすい環境」と書かない:抽象で、弱さを隠しているように見える
- 文面で触れるなら、働き方の実態を一行だけ:「残業は□□の時期以外は少なく、定時で帰る人が多いです」。事実で
役割分担は、給与と同じです。文面は仕事、条件と制度は企業ページと募集要項。募集要項の書き方はOfferBoxの募集要項の書き方で書きました。
送る相手を、福利厚生で選んでいない学生から選ぶ
- 福利厚生を志向に書いている学生は、後回し:「福利厚生が整った」「制度が充実した」と書いている学生に、制度が少ない会社の文面は届きにくい
- 仕事の中身や働き方の実態を志向に書いている学生を優先:「自分で進められる仕事」「小さい会社で」
- 承認した学生に、面談で「なぜ承認したか」を聞く:福利厚生以外の理由が、次の文面の中心
送る相手の読み方はOfferBoxのプロフィールの読み方で書きました。
面談で聞かれたら、事実で答える
- 企業ページに書いたことと、同じことを言う:違うことを言わない
- 「ない」ものは、「ありません」と答える:はぐらかさない。「代わりに□□は個別に相談しています」を添える。約束にしない
- 「今後整備する予定です」と言わない:約束になる
- 福利厚生の質問が続いたら、仕事の話に戻す:「制度は企業ページのとおりで、それより、入社した年に任せる仕事の話をさせてください」
面談の設計はOfferBoxの面談設計で書きました。
小さな会社の柔軟さを、制度の代わりに約束しない
- 「小さい会社なので柔軟に対応します」は、約束になる:対応できなかったとき、入社後に残る
- 柔軟さは、実例で書く:「昨年度、〇〇の事情で△△の働き方に変えた例があります」。「変えられます」とは書かない
- 距離の近さは、場面で:「社長と同じ部屋で働き、□□はその場で決まる」
- 「制度がない分、柔軟」という言い方をしない:制度の弱さを言い訳にしている
柔軟さは、あるなら実例で、ないなら書かない。約束の形にしないことが、入社後に残さない方法です。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 制度の「ある・ない・代わりにどうしているか」を事実で書く | 人事と管理部門 |
| 働き方の実態を、昨年度の記録で書く | 人事 |
| 「働く人」の暮らしを本人の言葉で | 社員本人(同意のうえで) |
| 文面から「働きやすい環境」を抜く | 人事 |
| 送る相手を仕事の中身で選ぶ | 人事 |
| 面談で事実で答える | 面談に出る人 |
| 制度を変えるかの判断 | 責任者と管理部門 |
運用代行や代理店が支えられるのは、企業ページの書き方の組み替え、働き方の実態の集め方の型、文面の型、送る相手の読み方までで、制度の記載と判断、実態を書くこと、社員の言葉を集めること、面談は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは切り分けの話です。当社がOfferBoxで福利厚生の相談を受けるとき、「制度が弱い」を、「制度の数が少ない」と「働き方の実態が悪い」に分けます。前者なら、実態を場面で書けば、制度の数で比べられなくなり、学生は実態で判断できます。後者なら、書き方では直らず、実態を変えるかの判断で、それは企業の側です。相談の多くは前者で、制度の数は少ないが、実態は悪くない、というものです。この場合、当社がやるのは、制度の一覧を薄くすることではなく、実態を昨年度の記録で書き出し、企業ページに置くことです。実態が悪い場合は、当社は書き方で見せ方を良くする提案をしません。見せ方で良く見せた分は、入社後に戻ってきます。
まとめ
- 福利厚生の一覧を並べると、制度の数で比べられて、少ない側が負ける。一覧にせず、あるものは事実で、ないものはないと書く
- 「制度」ではなく「働き方の実態」を、昨年度の記録で場面として書く。「〜できます」の約束ではなく「〜でした」の事実
- 「働く人」の暮らしを本人の言葉で置く。会社が「働きやすい」と書くより、本人が場面で書くほうが届く
- 文面には福利厚生を書かず企業ページに置く。福利厚生を志向に書いている学生は後回しにし、仕事の中身で選んでいる学生に送る
- 面談で聞かれたら企業ページと同じことを事実で答え、「今後整備予定」「柔軟に対応します」を約束しない
よくある質問
「ない」と書くと、上司に「弱みを見せるな」と言われます
書かなくても、学生は面談で聞きます。面談で「ありません」と答えた時点で辞退されるより、企業ページで「ない」と分かったうえで承認した学生を面談に進めるほうが、面談の時間が消えません。「隠して面談で辞退」と「書いて承認が減る」の、どちらが時間を消さないかで説明すると、通りやすいです。
働き方の実態を書こうにも、記録がありません
社員に聞きます。「昨年度、休みをどう取ったか」「残業が多かった時期はいつか」「在宅はしたか」。数人分の答えで、実態は書けます。記録を整えてから書こうとせず、聞いた答えを本人の言葉で置くところから始めます。
福利厚生が弱い会社の見せ方は、御社に相談できますか
できます。当社は、企業ページの書き方の組み替え、働き方の実態の集め方の型、文面の型、送る相手の読み方を支えられます。制度の記載と判断、実態を書くこと、社員の言葉を集めること、面談は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、OfferBoxの運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
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