Wantedlyのスカウト運用の引き継ぎ|渡す5つのものと順番
スカウト運用が止まる最も多い理由は、担当者の異動や退職です。前任が持っていた型、台帳、対応中の相手、現場との合意が、引き継がれずに消え、後任は一から始めるか、始められずに止まります。結論から言うと、スカウト運用の引き継ぎは、置き場・型と見本・台帳・対応中の相手の一覧と次の連絡日・現場と上司の合意、の5つを渡し、返信の通知の設定を後任に変え、対応中の相手に担当が変わることを伝え、最初の月は前任が返信を見る形にします。後任が変えてよいのは運用の細部で、型と段の定義と分担は最初の月は変えません。 この記事では、引き継ぎが無いと止まる理由、渡すもの、順番、対応中の相手への連絡、最初の月の形、送り主が変わるときの扱い、後任が変えてよいことと変えないこと、分担を整理します。止まったあとの再開はスカウト運用が止まったときの再開方法で書きました。この記事は、止まる前に渡す話です。OfferBoxの担当者の引き継ぎはOfferBoxの担当者の引き継ぎで書きましたが、Wantedlyでも同じ形です。
この作業の目的|担当が変わっても、候補者との関係と運用が途切れないようにする
引き継ぎの目的は2つです。
- 対応中の候補者を放置しない:返信待ち、面談予定、保留の相手が、担当が変わったことで止まらない
- 運用を一から作り直さない:型、台帳、分担、合意を、後任がそのまま使える
前者は候補者との信頼で、後者は社内の時間です。どちらも、引き継ぎの一覧があれば守れます。
引き継ぎが無いと、止まる理由
| 消えるもの | 何が起きるか |
|---|---|
| 置き場 | 後任が型と台帳を見つけられない |
| 型 | 前任の個人のメモにあり、後任は一から書く |
| 台帳 | 誰に送ったか分からず、重複する。段の数が出ない |
| 対応中の相手 | 返信待ちと面談予定が放置される。通知が前任にしか届かない |
| 現場との合意 | 「読んで書く人」が、後任を知らない。枠が消える |
| 上司との合意 | 「毎週は見るだけ、直すのは月」などの約束が消え、後任が数字で詰められる |
| 「なぜこの形か」 | 後任が良かれと思って変え、前と同じ失敗をする |
最も重いのは「対応中の相手」です。運用は作り直せますが、放置された候補者は戻りません。
渡すもの
| 渡すもの | 中身 |
|---|---|
| 置き場 | 型・台帳・見本が置いてある一か所。スカウト文面のテンプレート管理 |
| 型と見本 | 募集ごとの型、返信が来た見本、避ける言葉、送る前のチェック |
| 台帳 | 送った相手の一覧と一文、返信・面談・選考の記録、KPIの表 |
| 対応中の相手の一覧 | 段、担当、最終連絡日、次の連絡日、メモ。応募・スカウトの管理の仕方 |
| 現場との合意 | 募集ごとの「読んで書く人」と、その上司との枠の合意。誰が面談に出るか |
| 上司との合意 | 報告の形、毎週と月の役割、目標値を置かないこと |
| 返信の通知の設定 | 通知が後任に届く形に変える。設定は管理画面で確認 |
| 「なぜこの形か」の記録 | 型を直した履歴、止まった理由、効いた一文の型 |
| 代理店との窓口 | 代理店を使っていれば、担当と、頼んでいる範囲 |
「なぜこの形か」の記録は、見落とされます。型の履歴と、過去に止まった理由があれば、後任は同じ失敗を避けられます。
エージェントベストの見解
申し込んだあと、スカウト運用で半年後に起きやすいのは、「担当が変わり、返信の通知が前任にしか届かず、返信が数週間放置される」ことです。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyの契約後の運用を見ていますが、担当が変わった会社で最初に確かめるのは、返信の通知が誰に届いているかです。型や台帳の引き継ぎより先に、通知の設定を変えないと、前任のアカウントに届いた返信を誰も見ません。当社が引き継ぎの相談を受けるとき、最初にお願いするのは、「通知の設定を後任に変えること」と「対応中の相手の一覧を出して、次の連絡日を確かめること」の2つです。この2つは、引き継ぎの日にやります。型と台帳は、そのあとで足ります。
引き継ぎの順番
- 返信の通知を後任に変える:引き継ぎの初日に。管理画面で
- 対応中の相手の一覧を、前任と後任で一緒に見る:段、次の連絡日、メモ。放置されそうな相手を先に
- 対応中の相手に、担当が変わることを伝える:次の節
- 置き場を渡す:型・台帳・見本の場所
- 現場の「読んで書く人」に、後任を紹介する:枠の合意を続ける
- 上司に、報告の形と合意を引き継ぐ:後任が同席して
- 「なぜこの形か」を口頭で補う:記録に無い部分
- 最初の月は、前任が返信を見る:次の節
1と2と3が、引き継ぎの初日です。4以降は、初週でよいですが、初日の3つを後回しにしません。
対応中の相手への連絡
担当が変わることを、対応中の相手に伝えます。
| 相手の段 | 伝えること |
|---|---|
| 返信待ち(こちらが返した相手) | 「担当が〇〇に代わります。今後は〇〇から連絡します」 |
| 面談予定 | 「面談は予定どおり。当日は〇〇が同席/出席します」。話す人が同じなら、その旨 |
| 保留(再連絡の日がある) | 再連絡の日に、後任から。「前任の〇〇に代わり」と一言 |
| 送り主が前任の名前で、まだ返信が無い | 返信が来たら、後任が「〇〇に代わって」と返す。先に送らない |
「無言で担当が変わる」を避けます。候補者は、文面の送り主と話したいと思っています。変わるなら、変わると伝えます。
最初の月は、前任が返信を見る
前任が社内に残る場合(異動)は、最初の月だけ、返信を前任も見られる形にします。
- 通知は後任に。前任は、週に一度、台帳を見る:放置がないか
- 後任が迷った返信を、前任が見る:型に無い返信の返し方
- 面談に、前任が一度同席する:話す人が変わる場合
- 一か月で、前任は完全に離れる:長く残ると、後任が育たない
退職の場合は、退職の前に、この一か月分を圧縮して行います。最低でも、対応中の相手の一覧と、返信の型と、面談の同席を一度。
送り主の名前が変わるとき
前任が現場社員の名前や自分の名前で送っていた場合、送り主も変わります。
- 前任の名前で送った相手からの返信は、後任が「〇〇に代わって」と返す
- 新しく送るときは、後任か、現場の担当の名前で:前任の名前を使い続けない
- 後任のプロフィールを整えてから送り始める:送り主として見られる。スカウトを現場社員の名前で送る方法
- 現場の担当が変わらないなら、送り主は変わらない:人事だけが変わる場合は、返信対応が変わるだけ
「前任の名前を使い続けない」が原則です。退職した人の名前で送り続けると、返信が来たときに話せる人がいません。
後任が変えてよいこと、変えないこと
| 変えてよい | 最初の月は変えない |
|---|---|
| 送る枠の曜日と時間(後任の都合で) | 型の構成(3段と、変える2か所) |
| 返信の型の言い回し | 段の定義 |
| 台帳の見た目 | 分担(読んで書く人、返信対応の人) |
| 読む観点の順番 | 上司との合意(報告の形、目標値を置かない) |
| 対応中の相手の「次の連絡日」 |
後任は、良かれと思って型や分担を変えたくなります。最初の月は、前の形のまま回し、月の見直しで一か所だけ変えます。「なぜこの形か」の記録を読んでから変えると、同じ失敗を避けられます。変え方はスカウトの返信率を毎週見直す方法で書いた「毎週は見るだけ、直すのは月」と同じです。
引き継ぎの一覧を、普段から作っておく
引き継ぎは、担当が変わると決まってから作ると、間に合いません。
- 置き場を一か所にしておく:それだけで、引き継ぎの半分が済む
- 台帳を、その場で更新しておく:引き継ぎのときに、まとめて更新しない
- 「なぜこの形か」を、月の見直しのたびに一行残す
- 現場と上司の合意を、口頭ではなく一枚に
- 半年に一度、「明日担当が変わったら、何が渡せないか」を確かめる
普段から作っておけば、引き継ぎは「一覧を渡して、通知を変えて、相手に伝える」で済みます。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 引き継ぎの一覧を作る | 前任(普段から) |
| 通知の設定を変える | 前任と後任(初日) |
| 対応中の相手の一覧を一緒に見る | 前任と後任(初日) |
| 対応中の相手に連絡する | 後任(前任の名前で一言添えて) |
| 現場と上司に後任を紹介する | 前任 |
| 最初の月、台帳を週に一度見る | 前任(異動の場合) |
| 月の見直しで一か所変える | 後任 |
運用代行や代理店が支えられるのは、引き継ぎの一覧の型、対応中の相手への連絡の型、後任が最初の月に見る項目、「なぜこの形か」の記録の整理までで、通知の設定、相手への連絡、現場と上司の合意、後任の判断は企業が行います。代理店を使っている場合、代理店が「置き場」の一部を持っていることがあり、その場合は代理店との窓口の引き継ぎも要ります。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
自社で持つべきなのは、どこまでか。当社がWantedlyのスカウト運用を支えている会社で担当が変わるとき、型、台帳、「なぜこの形か」の記録は当社も持っているので、後任にそのまま渡せます。当社が支援を続けていることが、引き継ぎの一部になります。ただし、返信の通知の設定と、対応中の相手への連絡と、現場と上司の合意は、社内でしか引き継げません。当社が最初にお願いするのは、担当が変わると分かった時点で、当社にも知らせてもらうことです。知らせがあれば、当社は後任向けに型と記録を整理し、最初の月の返信を一緒に見ることができます。知らせが無いと、当社は前任と連絡を取り続け、後任は当社の存在を知らないまま、一から始めることになります。
まとめ
- 引き継ぎで渡すのは、置き場・型と見本・台帳・対応中の相手の一覧と次の連絡日・現場と上司の合意、の5つと、通知の設定と「なぜこの形か」の記録
- 初日に、通知を後任に変え、対応中の相手の一覧を一緒に見て、担当が変わることを相手に伝える
- 最初の月は前任が週に一度台帳を見て、面談に一度同席し、一か月で完全に離れる
- 前任の名前で送り続けない。後任のプロフィールを整えてから送る
- 後任は最初の月、型・段・分担・合意・次の連絡日を変えず、月の見直しで一か所だけ変える。引き継ぎの一覧は普段から作っておく
よくある質問
前任が急に退職し、引き継ぎの時間がありません
初日の3つ(通知の設定、対応中の相手の一覧、相手への連絡)だけを、退職の前に行います。型と台帳は、置き場が分かれば後から読めます。置き場も分からなければ、管理画面の送信履歴から対応中の相手を起こし、型は募集記事から作り直します。
後任が「前のやり方は非効率」と言って、すぐ変えたがります
「なぜこの形か」の記録を読んでもらい、最初の月は前の形で回し、月の見直しで一か所だけ変える、と合意します。変えること自体は構いませんが、前と同じ失敗を繰り返さないために、記録を読んでから変えます。
スカウト運用の引き継ぎは、御社に相談できますか
できます。当社は、引き継ぎの一覧の型、対応中の相手への連絡の型、後任が最初の月に見る項目、「なぜこの形か」の記録の整理を支えられます。通知の設定、相手への連絡、現場と上司の合意、後任の判断は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyのスカウト運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
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