OfferBoxの運用を担当者間で引き継ぐ方法|判断の元を渡す手順
OfferBoxの運用担当が、異動や退職で変わる。ここで運用が止まる会社は少なくありません。結論から言うと、引き継ぎで渡すのは管理画面の権限ではなく、「判断の元」です。ペルソナ、テンプレート、検索条件、管理表、連絡と面談の型、割合と計画、面接官との合意事項。これが渡っていれば、新しい担当は翌週から同じ判断で動けます。渡っていなければ、権限があっても何をすればいいか分かりません。 この記事では、引き継ぐものの一覧、並走期間、学生ごとの状況、名義の人が変わるときの扱い、引き継ぎ書の1枚、代理店を交えた場、やりがちな失敗、分担を整理します。運用の記録が残っていることが前提なので、記録の型はKPI設計と週次レビューのやり方で書きました。
この作業の目的|担当が変わっても、同じ判断で動ける状態を作る
OfferBoxの運用は、判断の連続です。誰に送るか、何に触れて書くか、いつ送るか、承認にどう返すか、面談で何を聞くか。前の担当がこの判断を頭の中だけで持っていると、担当が変わった瞬間に消えます。
引き継ぎの目的は、この判断の元を、頭の外に出して渡すことです。ペルソナが紙にあれば「誰に送るか」が引き継げます。テンプレートがあれば「何を書くか」が引き継げます。管理表があれば「誰に送ったか、どうなったか」が引き継げます。
理想は、引き継ぎのときに慌てて作るのではなく、運用の最初から頭の外に出しておくことです。この記事で挙げるものは、すべて、運用の各記事で「作っておく」と書いたものです。
手順1|引き継ぐものの一覧
引き継ぐものを、一覧にします。無いものがあれば、引き継ぎの前に作ります。
| 引き継ぐもの | 何が引き継げるか | 作り方の記事 |
|---|---|---|
| ペルソナ(1枚) | 誰に送るか、面談で何を見るか | 採りたい学生像を言葉にする |
| 譲れない条件と、検索条件の設定 | どう絞るか、なぜその条件か | 検索条件の組み方 |
| 文面のテンプレート(共通部分と型、冒頭の空欄の指示) | 何を書くか、どこを学生ごとに変えるか | テンプレートを作るときの注意 |
| 管理表(送った学生、触れた一文、承認、面談、結果) | 誰に送ったか、どうなったか、次に誰に送るか | 学生プロフィールの読み方 |
| 承認後の返信の型と、日程の候補の出し方 | 承認にどう返すか | 承認されたあとの連絡手順 |
| 面談の型(聞くこと、聞かないこと、評価しないこと) | 面談をどう進めるか | 初回面談の設計 |
| 割合と送信計画、週次の記録 | どのくらい送るか、いまの見込み | 送信計画、KPI設計 |
| 面接官との合意事項 | 段階ごとの目的、評価しない合意、面談枠の出し方 | 選考フローを短くする考え方 |
| 代理店と媒体の窓口、契約の期限、更新の時期 | 誰に何を聞くか、いつまでに判断するか | 代理店経由の契約と請求の流れ |
| 企業ページと募集要項の更新の担当と時期 | いつ何を直すか | 企業ページで伝えること |
この一覧が全部揃っていれば、引き継ぎは「渡す」だけです。揃っていなければ、揃えることが引き継ぎの作業になります。
手順2|並走期間を持つ
権限と資料を渡して終わり、にしないために、前の担当と新しい担当が一緒に動く期間を持ちます。
- 一緒にプロフィールを読み、冒頭を書く:ペルソナの「読み方」は、紙だけでは伝わりにくい。数人分を一緒に読んで、「この学生はここに触れる」を見せる
- 一緒に承認に返信する:返信の型と、日程の候補の出し方を、実際の承認で見せる
- 一緒に面談に出る:面談の型を、実際の面談で見せる。新しい担当は同席から
- 一緒に週次レビューをやる:止まりの確認と、原因の切り分けを見せる
- 前の担当が離れる前に、新しい担当が一人で回してみる:前の担当は見るだけ。詰まったところを聞く
並走期間は長くなくて構いません。「読む・返す・会う・見直す」を一度ずつ一緒にやれば、あとは資料で回せます。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「管理画面のログインを渡せば、引き継ぎは終わる」というものです。実際には、管理画面には「誰に送ったか」は残っていても、「なぜその学生に送ったか」「何に触れて書いたか」「面談で何を確かめようとしたか」は残っていません。新しい担当は、管理画面を開いても、次に誰に送ればいいか分かりません。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてOfferBoxの契約後の運用を見ていますが、担当交代で止まった会社の多くは、権限だけが渡って判断の元が渡っていない会社です。逆に、ペルソナの1枚とテンプレートと管理表が揃っていた会社は、担当が変わった翌週から送信が続いています。引き継ぎのときに慌てて作るより、運用の最初から頭の外に出しておく。この記事で挙げたものは、全部、運用の途中で作るものです。作ってあれば、引き継ぎは半日で済みます。
手順3|学生ごとの状況を引き継ぐ
運用の途中で担当が変わると、承認済みで面談待ちの学生、選考中の学生、内定を出して承諾待ちの学生がいます。この学生たちの状況は、管理表とは別に、個別に引き継ぎます。
| 状況 | 引き継ぐこと |
|---|---|
| 承認済み、面談の日程調整中 | 出した候補、学生の返事、次に誰から連絡するか |
| 面談済み、選考に進むか返事待ち | 面談で話したこと、学生の温度、期限 |
| 選考中 | いまの段階、次の段階の日程、面接官、他社の進行 |
| 内定、承諾待ち | 承諾の期限、渡した材料、聞いている他社の状況、次の連絡の予定 |
| 追いかけ中 | 追いかけた回数と日付。1回で止めているか |
| 辞退・不採用 | 理由と記録。再度送らない学生のリスト |
学生への連絡の名義が前の担当だった場合、担当が変わることを学生に伝えます。「担当が〇〇に代わります。これまでの内容は共有しています」の一言があると、学生は「忘れられた」と感じません。
手順4|名義の人が変わるとき
オファーの名義の人(現場の社員)が異動や退職で変わる場合は、担当の引き継ぎとは別の配慮が要ります。
- テンプレートの名義と仕事の中身を、新しい名義の人の言葉に直す:口調と仕事の実態が変わる。作り直しに近い
- 企業ページと募集要項の紹介を直す:前の名義の人の紹介が残っていると、面談で「文面の人がいない」となる
- 承認済みで面談待ちの学生には、名義の変更を伝える:「オファーを送った〇〇は異動になり、同じチームの△△がお会いします」
- 選考中の学生には、名義の人が最後に一言:「ここまで進んでくれてありがとう。あとは△△と人事が」
- 新しい名義の人の面談枠を、先に確保する:名義が変わった直後に面談枠が無いと、承認が溜まる
名義の人の変更は、担当の変更より、学生に直接影響します。文面の名義と面談に出る人が一致していることが、OfferBoxの運用の土台です。土台が変わるので、テンプレートから作り直す前提で動きます。名義の考え方はオファー文面の基本で書きました。
手順5|引き継ぎ書の1枚と、代理店を交えた場
引き継ぐものの一覧と、学生ごとの状況を、1枚にまとめます。
- 引き継ぐものの所在:ペルソナ、テンプレート、管理表、記録が、どこにあるか
- いまの計画と見込み:採る人数、いまの承諾数、残りの期間の送信数
- 止まりやすい場所と、その対処:前の担当が経験した止まりと、直した方法
- 学生ごとの状況:手順3の一覧
- 社内の関係者:名義の人、面接官、経営。誰に何を頼んでいるか
- 社外の窓口:代理店の担当、媒体の問い合わせ先、契約と更新の期限
- 前の担当の連絡先と、聞ける期間:離れたあとも、一定期間は聞けるように
代理店経由で申し込んでいるなら、引き継ぎの場に代理店を交えます。代理店は、運用の状況、契約の期限、これまでの相談の経緯を持っているので、社内の資料の抜けを補えます。当社の場合、担当交代の引き継ぎの場に同席し、運用の状況を新しい担当に説明します。この点は代理店とのやり取りでやりがちな失敗でも書きました。運用代行に出している場合は、代行が運用の大半を持っているので、社内の担当交代の影響は小さくなりますが、面談枠と返信の体制は引き継ぎが要ります。
やりがちな失敗
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 権限だけ渡す | 次に何をすればいいか分からない | 判断の元(ペルソナ、テンプレート、管理表)を渡す |
| 引き継ぎのときに資料を作り始める | 時間が足りず、抜ける | 運用の最初から頭の外に出しておく |
| 並走期間が無い | 読み方と返し方が伝わらない | 読む・返す・会う・見直すを一度ずつ一緒に |
| 学生ごとの状況を引き継がない | 面談待ちの学生が放置される | 個別に一覧にする |
| 担当の変更を学生に伝えない | 「誰か分からない人から来た」と感じる | 一言伝える |
| 名義の人が変わったのにテンプレートを直さない | 文面と面談の人がずれる | 作り直す前提で動く |
| 代理店に伝えない | 代理店が新しい担当を知らず、連絡が途切れる | 引き継ぎの場に交える |
| 前の担当に聞ける期間を決めない | 離れたあとに聞けない | 期間と連絡先を引き継ぎ書に |
最も多いのは、最初の「権限だけ渡す」です。管理画面のログインが渡ると「引き継いだ」と感じますが、それは入口だけです。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 引き継ぐものの一覧を揃える | 前の担当 |
| 無いものを作る | 前の担当(新しい担当と一緒に) |
| 並走期間の設定 | 人事の責任者 |
| 学生ごとの状況の一覧 | 前の担当 |
| 学生への変更の連絡 | 前の担当(名義の人の一言を添えて) |
| 名義の人が変わる場合のテンプレートの作り直し | 人事と新しい名義の人 |
| 引き継ぎ書の1枚 | 前の担当 |
| 代理店を交えた場の設定 | 人事の責任者 |
| 引き継ぎ後の最初の週次レビュー | 新しい担当(代理店が同席) |
前の担当が急に離れる場合は、人事の責任者が一覧の確認と学生の状況の整理を引き取ります。運用代行に出している場合、代行が運用の状況を持っているので、責任者は代行から状況を聞き、面談枠と返信の体制だけを新しい担当に引き継ぎます。代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これをやる前に、先に決めておかないと引き継ぎが失敗することがあります。「面談待ちと選考中の学生を、誰が引き取るか」を、引き継ぎの初日に決めることです。当社がOfferBoxの運用の相談で担当交代の話を聞くとき、資料の引き継ぎに時間をかけている間に、承認済みの学生への返信が止まり、面談待ちの学生が離れている会社があります。資料は数日かけて引き継げますが、学生は待ってくれません。当社が勧めるのは、引き継ぎの初日に、承認済み・面談待ち・選考中・承諾待ちの学生の一覧を出し、それぞれに「今週、誰が連絡するか」を決めることです。資料の引き継ぎは、その後で構いません。学生への連絡が途切れなければ、担当交代は運用に影響しません。途切れれば、資料が完璧に引き継がれても、その卒年の母集団は減ります。学生が先、資料はあと。この順番が、引き継ぎで最初に決めることです。
まとめ
- 引き継ぐのは管理画面の権限ではなく、判断の元(ペルソナ、テンプレート、検索条件、管理表、連絡と面談の型、割合と計画、面接官との合意)
- 引き継ぎのときに作るのではなく、運用の最初から頭の外に出しておく
- 並走期間で、読む・返す・会う・見直すを一度ずつ一緒にやる
- 学生ごとの状況を個別に引き継ぎ、担当の変更を学生に伝える。名義の人が変わるならテンプレートから作り直す
- 引き継ぎの初日に、面談待ちと選考中の学生を誰が引き取るかを決める。学生が先、資料はあと
よくある質問
前の担当が急に退職して、資料がありません。どうすればよいですか
まず、管理画面から承認済み・面談待ち・選考中の学生を洗い出し、今週誰が連絡するかを決めます。資料は、代理店経由なら代理店が運用の状況を持っているので聞きます。ペルソナとテンプレートは、過去の文面から復元し、現場に確認して作り直します。
名義の人が異動します。テンプレートはそのまま使えますか
そのままは使えません。口調と仕事の実態が変わるので、新しい名義の人の言葉で作り直し、企業ページと募集要項の紹介も直します。面談待ちの学生には名義の変更を一言伝えます。
引き継ぎの場に、御社に同席してもらえますか
同席できます。当社経由で申し込んでいる場合、運用の状況と契約の期限、相談の経緯を新しい担当に説明します。運用代行を受けている場合は、面談枠と返信の体制の引き継ぎだけをお願いします。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
OfferBoxの運用、ひとりで抱えていませんか
- 検索条件・オファー文面・承認後の面談まで、いまの運用を一緒に点検します
- 運用代行は入社承諾時のみ課金の完全成果報酬(20万円/1名)
- これから申し込む場合も、料金はOfferBoxの正規料金のままです
この記事の内容に合うサービス:OfferBox運用代行 ↗入社承諾時のみ20万円の完全成果報酬