営業向けスカウト文面の型|「何を、誰に、どう売ったか」を読む
営業職の相手にスカウトを送る。「営業のご経験をお持ちの方に」「高いコミュニケーション力を活かして」「インセンティブあり」。相手には、「営業なら誰でもいい会社」として読まれます。「営業」の中身は、会社ごとに違うのに、その違いが書かれていないからです。結論から言うと、営業向けの文面は、「営業経験」ではなく「何を、誰に、どう売っていたか」を読み、自社の「売り方と決め方」と重ね、営業の人の名義で「話す場」に誘う四段の型で書きます。「営業」の中身が会社で違うことを前提にし、自社の営業が何をどう売っているかを場面で書きます。「コミュニケーション力」「売上目標」「インセンティブ」で埋めません。三つの媒体で、骨組みは同じです。 この記事では、営業の相手が開かない文面、読む箇所、四段の型、中身が違うことへの配慮、新卒で営業に誘う場合、避ける言葉、分担を整理します。文面全体の骨組みはスカウト文面の基本構成、Wantedlyでのビジネス職向けはWantedlyのビジネス職向けスカウト文面の型で書きました。
この作業の目的|「自分の売り方を分かっている人からの連絡」にする
営業の相手は、「営業」という言葉で自分を語りません。「〇〇を、△△の会社に、□□の切り口で売っている」と語ります。その中身を読まずに「営業経験」で送ると、相手には「営業なら誰でもいい」と読まれます。
目的は、相手の売り方を読み、自社の売り方と重ねて、「この会社は、自分の売り方を分かっている」と相手が感じる文面にすることです。
営業の相手が、開かない文面
| 文面 | 相手が受け取ること |
|---|---|
| 「営業のご経験をお持ちの方に」 | 営業なら誰でもいい。検索条件で送った |
| 「高いコミュニケーション力を活かして」 | 抽象語。営業の中身を分かっていない |
| 「売上目標達成でインセンティブ」 | 売り文句。数字で釣ろうとしている |
| 「営業」の中身(何を、誰に、どう)が書かれていない | 何を売る会社か分からない |
| 「新規開拓」「ルート営業」の言葉だけ | 会社によって中身が違う言葉。それだけでは分からない |
| 「成長できる」「裁量が大きい」 | 何を決められるかが分からない |
共通するのは、「営業」という言葉で、売り方の中身を書いていないことです。開かない文面の詳しくはWantedlyのビジネス職向けスカウト文面の型の「ビジネス職が開かない文面」で書きました。
プロフィールで、読む箇所
- 何を売っていたか:商品か、サービスか、仕組みか
- 誰に売っていたか:個人か、会社か、会社ならどの規模の誰か
- どう売っていたか:「提案の切り口を変えた」「先に困りごとを聞いてから」「一件ごとに設計した」
- 自分で決めて変えた場面:「〇〇のやり方を変えて、△△になった」
- 読まない箇所:「営業」の職種名、「売上〇〇達成」の数字、「新規開拓」「法人営業」の分類。これは見出しで、拾っても「検索で送った」としか伝わらない
- 拾うのは、売り方を一つ:数字ではなく、進め方
営業の相手のプロフィールは、数字が目立ちますが、読むのは数字の裏の「どう売ったか」です。読む箇所の詳しくはWantedlyのビジネス職向けスカウト文面の型の「プロフィールで、読む箇所」で書きました。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「営業は数字で評価される職種なので、文面でも数字(売上、目標、インセンティブ)を前面に出せば響く」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、三つの媒体の営業向けの文面を見ていますが、数字を前面に出した文面は、営業の相手に「数字で釣る会社」として読まれ、返信が来ていません。営業の相手が知りたいのは、「この会社は、何を、誰に、どう売っているか」で、その売り方が自分の売り方と近いかどうかです。逆に、「うちは〇〇を、△△の規模の会社の□□に、先に困りごとを聞いてから提案する形で売っています」と場面で書いた文面は、数字がなくても返信が来ています。当社が営業向けの文面の相談を受けるとき、最初にやるのは、数字と「コミュニケーション力」を抜いて、自社の営業に「何を、誰に、どう売っているか」を聞くことです。
四段の型
| 段 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 1. 売り方を読んだ一文 | 相手が何を誰にどう売っていたかを一つ、相手の言葉のまま | 「〇〇を△△の会社に、先に困りごとを聞いてから提案する形で売っていたと書かれているのを拝見しました」 |
| 2. 自社の売り方と決め方との重なり | 何を誰にどう売っていて、誰が何を決めるか。1と重ねる。違う点も | 「うちは□□を✕✕の会社に売っていて、提案の切り口は担当が決めます。先に困りごとを聞く進め方が近いと思いました。違うのは、一件の期間が長いことです」 |
| 3. 選考で何を見るか | 相手が準備できる形で | 「選考では、これまでにどう売ってきたかの話を聞きます。売上の数字は聞きません」 |
| 4. 営業の人と話す場 | 誰(営業の人)と、どんな形で、選考ではないこと | 「選考ではなく、この文面を書いた私(営業)と、オンラインで短い時間、売り方の話をする場です。一言だけご返信ください」 |
「2」で書くのは、「営業職募集」ではなく、「何を、誰に、どう」と「誰が決めるか」です。営業の相手は、「決め方」を読みます。提案の切り口を自分で決められるか、決められた型で回すか、で、自分に合うかを判断します。
「営業」の中身が、会社で違うことへの配慮
- 「新規開拓」「法人営業」「ルート営業」の言葉だけで、中身は伝わらない:会社によって、同じ言葉で違う仕事
- 自社の「営業」を、場面で書く:「朝は〇〇の確認、午前は△△への訪問、午後は□□の提案書」
- 相手の「営業」と、自社の「営業」が違うことを、隠さない:「あなたの売り方とは、✕✕の点が違います」。違いを書いたうえで、重なりを書く
- 「営業」を一括りにした文面は、相手に「営業の中身を分かっていない」と読まれる
- 配慮の詳しくはWantedlyのビジネス職向けスカウト文面の型の「職種名の中身が、会社で違うことへの配慮」
新卒で、営業に誘う場合
- 新卒には営業の経験がない:読むのは「学生時代に、人に何かを提案した・巻き込んだ・続けた」行動
- 「営業」という言葉から、学生は仕事を想像できない:「最初の月に何をするか」を場面で。「先輩の訪問に同行し、二か月目から小さな提案を一つ持つ」
- 「コミュニケーション力がある方」で選ばない:行動で選ぶ。「〇〇を人に提案して実現した」
- 新卒向けの四段は新卒向けスカウト文面の型、文系学生の営業への誘い方はOfferBoxで文系学生にオファーを送るときの文面の手順5
避ける言葉
- 「営業のご経験をお持ちの方」「営業経験〇年以上」:見出しと要件
- 「コミュニケーション力」「人柄」「熱意」:抽象語。営業の中身を分かっていない
- 「売上目標」「インセンティブ」「歩合」:売り文句。条件は隠さないが、文面の中心にしない
- 「未経験歓迎」だけ:何が使えるかを書く
- 「営業職募集」の件名:全部の会社が同じ
- 「即戦力」「ご活躍を期待」:相手の側が判断すること
条件の伝え方は給与水準を強みにできない会社のOfferBoxの伝え方、避ける言葉の詳しくはWantedlyのビジネス職向けスカウト文面の型の「避ける言葉」で書きました。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 数字と抽象語を文面から抜く | 人事 |
| 相手の「何を、誰に、どう」を一つ拾う | 送る人 |
| 自社の「何を、誰に、どう」と「誰が決めるか」を話す | 営業の人 |
| 「選考で何を見るか」を決める | 営業の責任者と人事 |
| 四段の型を作り、1と2を相手ごとに埋める | 人事。営業の人が確認 |
| 営業の人の名義で送り、話す場に出る | 営業の人 |
運用代行や代理店が支えられるのは、四段の型、読む箇所の型、「営業」の中身の書き方の見本、避ける言葉の点検までで、売り方を拾うこと、自社の売り方を話すこと、名義、話す場に出ることは企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは発注側の誤解の話です。営業向けの文面の相談で、「営業は誰でもできる仕事なので、人物重視で、人柄が良い人に広く送りたい」と言われることがあります。当社は、その文面を作りません。「人柄」「コミュニケーション力」で送った文面は、営業の相手に「営業の中身を分かっていない会社」と読まれ、返信が来ません。営業の相手は、自分の売り方に誇りを持っていて、それを読まれたかどうかで、返信を決めます。当社がお願いするのは、自社の営業に「何を、誰に、どう売っているか、誰が何を決めるか」を聞いて、それを場面で書き、相手の売り方と重ねることです。「営業は誰でもできる」という前提の文面は、営業の相手には届きません。
まとめ
- 営業の相手は、「営業経験」「コミュニケーション力」「インセンティブ」の文面を開かない。「営業」の中身(何を、誰に、どう)が書かれていないから
- 読むのは、相手が「何を、誰に、どう売っていたか」と「提案の切り口を変えた場面」。数字と職種名と分類は見出しで拾わない
- 四段の型は、売り方を読んだ一文→自社の売り方と決め方との重なり(違う点も)→選考で何を見るか→営業の人と話す場
- 「営業」の中身は会社で違う。自社の営業を場面で書き、相手の営業との違いを隠さない
- 新卒で営業に誘うなら、「人に提案した・巻き込んだ」行動を読み、「最初の月」を場面で。「コミュニケーション力がある方」で選ばない
よくある質問
自社の営業が「特別な売り方はしていない」と言います
「特別」でなくてよいので、「何を、誰に、どう」を聞きます。「〇〇を、△△の会社の□□に、まず訪問して困りごとを聞いてから提案する」で足ります。どの会社にもある売り方でも、場面で書けば、相手には「この会社の営業はこう」と伝わります。書かれていないことが問題で、特別でないことは問題ではありません。
営業の相手には、条件(歩合や目標)を先に伝えたほうがよいのでは
隠しませんが、文面の中心にはしません。締めに「条件は面談でお伝えします」と書き、面談で事実として伝えます。文面の中心を数字にすると、数字で来る相手が集まり、売り方の重なりで来る相手が減ります。売り方で来た相手に、面談で条件を事実で伝えるほうが、選考以降に残ります。
営業向けスカウト文面の型は、御社に相談できますか
できます。当社は、四段の型、読む箇所の型、「営業」の中身の書き方の見本、避ける言葉の点検を支えられます。売り方を拾うこと、自社の売り方を話すこと、名義、話す場に出ることは、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、3媒体の運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
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