採用KPIのダッシュボードの作り方|誰が何を決めるために見るか
採用KPIのダッシュボードを作りたい。ところが、見た目から作り始め、全部の数を一枚に詰め、人事も現場も経営も同じ画面を見て、決めない数までグラフにし、更新の手間が大きくて二か月で止まり、作った人以外には読めない。会議で「この数字はどう読むんでしたっけ」から始まります。結論から言うと、ダッシュボードは見た目から作りません。先に「誰が、いつ、何を決めるために見るか」を決めます。見る人が三種類(人事・現場・経営)なら、一枚に詰めず三枚に分けます。同じ数でも、見る目的が違えば、必要な切り方が違うからです。載せるのは決める材料だけで、決めない数はグラフにしません。グラフが多いほど、会議は説明で終わります。更新が止まる原因は、たいてい手で入れる項目の多さなので、手で入れるのは三つ以内にし、月に一度の集計の枠に更新の作業を入れます。数の横に「悪いときに何を疑うか」を一行添えると、作った人以外にも読めます。製品の機能は変わるので、各製品で確認してください。 この記事では、ダッシュボードで起きる失敗、作る前に決める三つ、三枚に分ける、載せる数と載せない数、グラフの選び方、更新が止まらない形、一枚の型、分担を整理します。KPIの基本は採用KPIの基本、表計算はスプレッドシートで採用KPIを管理する方法、システムは採用管理システムでKPIを見る方法、改善は採用KPIから改善点を見つける方法で書きました。数値と料金は書きません。
この作業の目的|会議で、決まるようにする
ダッシュボードの目的は、数を見やすく並べることではなく、見る場(週次・月次・経営への報告)で決まるようにすることです。決まらない会議が続くと、ダッシュボードは「作ったが誰も見ないもの」になります。決める内容から逆に作れば、載せる数は自然に減ります。
ダッシュボードで、起きる失敗
- 見た目から、作り始める:グラフの種類や色を決めてから、載せる数を探す。決める材料になっていない数が並ぶ
- 全部の数を、一枚に詰める:人事が見たい細かさと、経営が見たい粗さを同じ画面に入れて、どちらにも読みにくい
- 見る人を、分けない:現場に、媒体ごとの承認の数を見せても、現場が決めることは無い
- 決めない数を、グラフにする:見て何も決めない数がグラフになると、会議が説明で終わる
- 更新の手間が、大きい:手で入れる項目が多く、二か月で止まる。スプレッドシートで採用KPIを管理する方法
- 作った人以外が、読めない:数の意味と、悪いときに何を疑うかが書かれていない
作る前に決める、三つ
- 誰が見るか:人事(運用を直す)、現場(面談と面接の予定を決める)、経営(人数と時間の判断をする)
- いつ見るか:週次、月次、四半期。見る頻度で、載せる数の粒度が変わる。採用KPIの週次レビュー、採用KPIの月次レビュー
- 何を決めるために見るか:直す場所を一つ決める、面談の枠を増やすか決める、人数か時間かを決める
- 三つが決まらないうちは、作らない:作ってから使い方を考えると、載せる数が減らない
- 三つが決まると、載せる数は数個になる:一画面に収まる
エージェントベストの見解
これは順番の話です。ダッシュボードの相談で、「まず全部の数を一枚にまとめて、そこから見せ方を考えたい」と言われることがあります。当社がお願いする順番は、「見る人を決める」、「その人がその場で決めることを一つ書く」、「その決定に要る数だけを載せる」、「残りは載せない」、です。全部を一枚にまとめてから減らそうとすると、どの数も「あったほうがよい」に見えて減りません。減らない一枚は、会議で説明に時間を使い、決まらないまま終わります。経営に見せる一枚なら、経営が決めるのは「人数か時間か」なので、載せるのは採用した数と承諾した数と、逆算と時間の上限の差です。現場に見せる一枚なら、決めるのは面談と面接の予定なので、載せるのは今週の枠と、待っている学生の数です。決めることから逆に作ると、一枚に載る数は三つか四つになります。
見る人ごとに、三枚に分ける
| 見る人 | 決めること | 載せる数 |
|---|---|---|
| 人事 | 直す場所を一つ決める | 段ごとの数と日数、入口ごとの内訳、先に動く数(面談の枠の埋まり方・返信の日数) |
| 現場 | 面談と面接の予定を決める | 今週の面談と面接の枠、待っている学生の数、判断が止まっている人 |
| 経営 | 人数か時間かを決める | 採用した数、承諾した数、逆算と時間の上限の差、一年後に残った数 |
- 同じ数でも、切り方を変える:人事は入口ごと、経営は合計と差
- 現場の一枚は、数より「今週やること」:グラフを載せない形でよい
- 経営の一枚に、細かい数を載せない:細かい数は、聞かれたときに人事が出す
- 三枚を、同じ台帳から作る:三つの台帳を持たない。採用管理システムでKPIを見る方法
載せる数と、載せない数
- 載せるのは、見て何かを決める数:決めない数は、測ってもダッシュボードに載せない
- 載せない数の例:応募数、承認数、送信数、イベントの参加者数、SNSの数。採用KPIの基本
- 率は、単独で載せない:分母と一緒に。分母が動くと率が動く
- 前年の同じ時期を、横に置く:他社や業界の平均は載せない
- 一年後に残った数は、経営の一枚に:入口を良く見せる方向に寄らないために
- 載せる数が五つを超えたら、減らす:決めることを一つに絞れていない
グラフの、選び方
- 段ごとの数は、横棒か表:段の並び順が見えるように
- 時間の変化は、折れ線:月ごとに一点。週ごとに細かくしない
- 入口ごとの内訳は、積み上げより、入口ごとに分けた表:積み上げると、どの入口が減ったか読みにくい
- 日数は、表で段ごとに:グラフにすると、遅い段が分かりにくい。採用リードタイムの見方
- 円グラフを、使わない:割合を見ても、決めることが無い
- 色を、増やさない:良い・悪いを色で示すなら、二色で
更新が、止まらない形
- 手で入れる項目を、三つ以内に:「近いか」の印、断りの理由、一年後の在籍
- 更新の作業を、月に一度の集計の枠に入れる:思い出したときにやらない
- 更新する人を、一人決める:複数人だと、抜けが起きる
- 更新が止まった月を、記録する:後で数を読むときに、止まった期間が分かるように
- 作った人が替わっても、更新できる形にする:手順を三行で書いておく
- 二か月続かなかったら、載せる数を減らす:形を変えるより、数を減らす
読み方を、一行添える
- 数の横に、「悪いときに何を疑うか」を一行:「面談が減っているときは、返信の日数と日程の出し方を見る」。採用KPIから改善点を見つける方法
- 数の定義を、一行:「面談=選考ではない場。近い人=〇〇したことがある人」
- 前年と比べる欄に、「比べるのは前年の同じ時期」と書く
- 作った人が説明しなくても読める形に:担当が替わっても使える
- 一行の説明が書けない数は、載せない:説明できない数は、決める材料になっていない
一枚の型
- 一枚目(人事):段ごとの数と日数、入口ごとの内訳、先に動く数。横に前年の同じ時期
- 二枚目(現場):今週の面談と面接の枠、待っている学生の数、判断が止まっている人
- 三枚目(経営):採用した数、承諾した数、逆算と時間の上限の差、一年後に残った数
- 各数の横に、定義と「悪いときに疑うこと」を一行
- 欄外に、更新する人、更新の時期、手で入れる三つの項目
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 見る人と、決めることを決める | 人事責任者と経営 |
| 載せる数を三つか四つに絞る | 人事責任者 |
| 数の定義と「悪いときに疑うこと」を一行書く | 人事責任者 |
| 月に一度、更新する | 人事(一人を決める) |
| 現場の一枚を、週に一度渡す | 人事 |
| 経営の一枚を、月に一度か四半期に一度報告する | 人事責任者 |
| 二か月続かなければ、載せる数を減らす | 人事責任者 |
運用代行や代理店が支えられるのは、載せる数の整理、三枚の型、数の定義と読み方の一行の下書き、月次の集計と更新の代行までで、見る人と決めることの決定、載せる数の決定、判断、経営への報告は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは数字の読み方の話です。ダッシュボードの相談で、「きれいに作ったのに、会議で使われない」と言われることがあります。画面を見ると、数が十以上あり、どれも前月と比べられていて、どれも説明が要ります。会議では最初の数の説明で時間が過ぎ、決めることに届きません。当社がお願いしているのは、載せる数を三つか四つに絞り、それぞれの横に「悪いときに何を疑うか」を一行書くことです。一行があれば、会議は「この数が悪い→疑うのはここ→今月はここを直す」と進み、説明が要りません。数が多いダッシュボードは、情報が多いのではなく、決めることが決まっていないだけです。使われない画面を直すときは、見た目ではなく、載せる数の数を先に減らしてください。
まとめ
- ダッシュボードは見た目から作らない。「誰が、いつ、何を決めるために見るか」を先に決め、決める内容から逆に載せる数を決める
- 見る人が三種類(人事・現場・経営)なら三枚に分ける。同じ数でも切り方を変え、経営の一枚に細かい数を載せない。三枚は同じ台帳から作る
- 載せるのは決める材料だけ。応募数・承認数・送信数・イベントの参加者数は載せない。率は分母と一緒に。比べるのは前年の同じ時期で、他社の平均は載せない
- 更新が止まる原因は手で入れる項目の多さ。三つ以内にして、月に一度の集計の枠に作業を入れ、更新する人を一人決める
- 数の横に定義と「悪いときに何を疑うか」を一行添える。一行が書けない数は、決める材料になっていないので載せない
よくある質問
経営から「もっと細かい数も見たい」と言われます
聞かれたときに人事が出す形にしてください。経営の一枚に細かい数を載せると、会議が細かい数の説明で終わり、「人数か時間か」の判断に届きません。細かい数は人事の一枚にあるので、その場で開いて答えられます。常に載せるか、聞かれたら出すかの違いです。
ツールで自動化すれば、更新は止まりませんか
自動で出る数は止まりませんが、「近いか」「断りの理由」「一年後に残った数」は手で入れる形になり、そこが止まります。自動化しても、手で入れる項目を三つ以内にする必要は変わりません。ツールの機能は各製品で確認し、自動で出る数と手で足す数を分けて設計してください。
採用KPIのダッシュボードは、御社に相談できますか
できます。当社は、載せる数の整理、三枚の型、数の定義と読み方の一行の下書き、月次の集計と更新の代行を支えられます。見る人と決めることの決定、載せる数の決定、判断、経営への報告は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、3媒体の運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
採用の進め方を、媒体選びから一緒に整理しませんか
- 採用人数・時期・体制から、どの媒体で何をするかを一緒に整理します
- スカウト代行・運用代行と組み合わせて、手が回らない部分を外に出せます
- 料金は各媒体の正規料金のまま。ご相談・お見積りは無料です
この記事の内容に合うサービス:採用ご担当者さま向けサービス一覧 ↗人材紹介・採用代行・求人広告代理店