内定者にメンターを付ける方法|入社後に一緒に働く先輩を選ぶ
内定者にメンターを付けて、辞退を減らしたい。ところが、人事か役職者を付け、会社の説明と定期の報告を頼み、一人のメンターに内定者を何人も付け、時間を決めずに「よろしく」と頼んで、繁忙期に途切れ、合わない組み合わせでも替えられず、内定者から「メンターに何を話せばよいか分からない」と言われる。結論から言うと、メンターは「話す相手」を一人に固定する仕組みで、選ぶのは「入社後に一緒に働く、年の近い先輩」で、人事と役職者は付けません。頼むのは「会社の説明」ではなく「月に一度、最近の仕事で何があったかを話すこと」と「様子が変わったら人事に伝えること」の二つで、評価も報告も求めません。一人のメンターに付ける内定者は少なく、メンターの時間を配属先の責任者と先に決めます。合わなかったら替えられる形にし、替えることを内定者に先に伝えます。 「話す相手」の位置づけは内定者フォローの基本で書きました。この記事は、メンターの選び方と頼み方を書きます。
この作業の目的|「話す相手」を一人に固定して、途切れさせない
内定者フォローの四つの中身のうち、最も効くのは「話す相手」で、人事ではない現場の社員です。メンターは、その話す相手を一人に固定し、途切れないようにする仕組みです。
目的は、内定者に指導や評価をすることではなく、内定者が「入社したらこの人とこの仕事をする」を持ち続けられる相手を、一人置くことです。
メンターで、起きる失敗
| 失敗 | 何が起きるか |
|---|---|
| 人事か役職者を付ける | 内定者が「評価される」と構え、本当のことを話さない |
| 会社の説明を頼む | 選考の繰り返しになり、話すことが無くなる |
| 評価と報告を求める | メンターが「見張り」になり、内定者が離れる。メンターの負担も増える |
| 一人のメンターに多く付ける | 一人ずつの時間が取れず、形だけになる |
| 時間を決めずに「よろしく」と頼む | 繁忙期に途切れ、内定者に「約束と違う」と読まれる |
| 合わなくても替えない | 内定者が我慢し、メンターに言えないことが増え、辞退の兆しが見えなくなる |
共通するのは、メンターを「会社の側の役割」として置いていて、「内定者の側の話す相手」として置いていないことです。
メンターの、選び方
| 条件 | 理由 |
|---|---|
| 入社後に一緒に働く人 | 「この人とこの仕事をする」が具体になる。配属が決まっていなければ、配属先の候補の一人 |
| 年の近い先輩 | 内定者が構えない。「最初の年に何をしたか」を自分の言葉で話せる |
| 人事ではない | 人事は窓口に回る。人事が話す相手だと「評価される」と読まれる |
| 役職者ではない | 役職者は会う場で一言。日常の話す相手には向かない |
| 選考で会った人なら、なおよい | 入口からの流れが切れない。会っていなくても、年の近い先輩でよい |
| 本人が引き受けると言った人 | 割り当てで付けると、途切れる |
選ぶのは配属先の責任者で、人事は候補を出すまでです。責任者が「この人なら」と選び、本人が引き受けると言って、初めてメンターになります。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「メンターは、会社のことをよく知っていて、内定者をきちんと見られる、しっかりした社員に頼むべきだ」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、内定後の運用まで見ていますが、「しっかりした社員」として役職者や人事を付けた会社ほど、内定者が構え、メンターとの接点が形だけになり、辞退の兆しが見えないまま辞退されます。内定者が話したいのは、会社のことを教えてくれる人ではなく、「自分と近い立場で、最初の年に何をしたか」を話してくれる人です。それを話せるのは、年の近い先輩だけです。当社が最初にお願いするのは、メンターの条件から「しっかりしている」「会社をよく知っている」を消し、「入社後に一緒に働く、年の近い先輩で、本人が引き受けると言った人」にすることです。頼むことも、指導と説明ではなく、「月に一度、最近の仕事で何があったかを話す」と「様子が変わったら人事に伝える」の二つだけにします。それで、内定者は構えずに話し、メンターは負担なく続けられます。
頼むことは、二つ
- 月に一度、最近の仕事で何があったかを話す:会社の説明ではない。「今週こんなことがあった」「最初の年はこうだった」。時間は短く。返事の要らない便りでもよい
- 様子が変わったら、人事に伝える:返事が遅くなった、質問が無くなった、会う場を欠席した。評価ではなく、兆しを伝えるだけ
頼まないことも、先に決めます。
- 評価しない:内定者の出来を人事に報告しない。報告を求めると、メンターが「見張り」になる
- 会社の説明をしない:選考で聞いた話の繰り返しになる
- 課題を出さない:課題は別の仕組みで。内定者に課題を出すときの注意
- 辞退を止めない:兆しがあれば人事に伝える。止めるのはメンターの役割ではない
二つだけに絞ると、メンターは引き受けやすく、内定者は構えません。
時間と人数を、先に決める
- 一人のメンターに付ける内定者は、少なく:一人か二人。多いと一人ずつの時間が取れない
- 月に一度の時間を、決める:何分か。配属先の責任者と決め、メンターの業務の中に入れる
- 繁忙期を、先に避ける:メンターの繁忙期には「この月は便りだけ」と、年間の表に書く。内定者フォローの年間計画
- メンターの数が足りなければ、内定者の数で調整する:無理に付けず、話す相手を年の近い先輩の複数に分ける
- メンターの負担を、責任者が見る:メンターの業務が増えたら、内定者の数を減らす
時間を決めずに頼むと、途切れます。途切れた月一より、途切れない二か月に一度のほうが効きます。
合わなかったときの、替え方
- 替えられることを、内定者に先に伝える:「合わないと思ったら、人事に言ってください。替えます」。言えないと、我慢して離れる
- メンターにも、先に伝える:「合わなければ替えます。あなたの責任ではありません」。責任に感じると、引き受けなくなる
- 替える判断は、人事:内定者からの申し出か、メンターからの申し出か、兆しの記録から
- 替えるときは、理由を言わない:内定者にもメンターにも、「組み合わせを変えます」だけ
- 替えた後の最初の接点は、人事が一緒に:新しいメンターと内定者の最初の一回は、人事が場を作る
替えられる形にしておくと、内定者もメンターも、合わないと言いやすくなります。
媒体ごとに、変わる点
- OfferBox:オファーの文面の名義の社員が、そのままメンターになると、入口からの流れが切れない。名義の社員が年の近い先輩なら、なおよい。OfferBoxで内定を出したあとのフォロー
- Wantedly:記事を書いた社員がメンターになり、新しい記事を「読んでみて」の便りに使う。Wantedly経由の内定辞退が続くとき
- ワンキャリア:体験談で読んだ選考で会った人が年の近い先輩なら、その人を。ワンキャリア経由の内定辞退が続くとき
三つとも、メンターの条件は同じで、入口で会った人がメンターになれるかどうかが違います。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| メンターの条件と、頼むことの二つを決める | 採用の責任者 |
| メンターの候補を出す | 人事 |
| メンターを選び、本人に引き受けるか聞く | 配属先の責任者 |
| 月に一度の時間を、業務の中に入れる | 配属先の責任者 |
| 月に一度の話と、便り | メンター |
| 様子の変化を受け取る | 人事。メンターから |
| 替える判断と、替えた後の最初の場 | 人事 |
| メンターの負担を見る | 配属先の責任者 |
運用代行や代理店が支えられるのは、条件の型、頼み方の型、便りの下書きまでで、メンターの選定、時間の確保、月に一度の話は社内が担います。
エージェントベストの見解
メンターを年の近い先輩にして、当社が先にお伝えしているのは、「年の近い先輩は、自分も入社して間もなく、自分の仕事で手一杯」だということです。申し込んだあとに内定後の運用が止まる会社に共通するのは、年の近い先輩に「メンターをよろしく」と頼み、その先輩の業務は減らさず、繁忙期に先輩が内定者への便りを後回しにして途切れ、先輩が「自分のせいで辞退された」と感じることです。当社が案内するのは、メンターを頼む前に、配属先の責任者が「月に一度の時間を、この先輩の業務の中に入れる」と決め、頼むことを二つに絞り、「合わなければ替える。あなたの責任ではない」と先に伝えることです。メンターの負担を軽くすることが、途切れないことにつながり、途切れないことが、辞退を減らします。年の近い先輩を守る形にしないと、メンターの仕組みは一年で続かなくなります。
まとめ
- メンターは「話す相手」を一人に固定する仕組み。選ぶのは「入社後に一緒に働く、年の近い先輩で、本人が引き受けると言った人」。人事と役職者は付けない
- 頼むのは「月に一度、最近の仕事で何があったかを話す」と「様子が変わったら人事に伝える」の二つ。評価・説明・課題・辞退を止めることは頼まない
- 一人のメンターに付ける内定者は少なく、月に一度の時間を配属先の責任者が業務の中に入れる。繁忙期は「便りだけ」と表に書く
- 合わなかったら替えられる形にし、内定者にもメンターにも先に伝える。替える判断は人事
- 年の近い先輩の負担を軽くすることが、途切れないことにつながる
よくある質問
年の近い先輩がおらず、メンターになれる人がいません
無理に付けず、話す相手を「年の近い」から「配属先で一緒に働く人」に広げます。役職者でなければ、年が離れていても、「最初の年に何をしたか」を自分の言葉で話せる人なら話す相手になります。それもいなければ、メンターの仕組みを置かず、四つの中身のうち「読むもの」と「窓口」を厚くし、会う場で現場の社員に会う形にします。
メンターから「内定者と何を話せばよいか分からない」と言われます
会社の説明を頼んでいるからです。頼むことを「最近の仕事で何があったか」に絞ります。「今週こんなことがあった」「最初の年はこうだった」を話すだけでよく、内定者に質問しなくてよいと伝えます。話すことが無い月は、写真一枚と一行の便りでよいと決めます。
内定者のメンターの仕組みは、御社に相談できますか
できます。当社は、条件の型、頼み方の型、便りの下書きを支えられます。メンターの選定、時間の確保、月に一度の話は、社内で担ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、内定後の運用まで含めて支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
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