内定者フォローの年間計画|内定者の節目から逆算して組む
内定者フォローを年間で計画したい。ところが、会社の都合で月を埋め(内定式・懇親会・課題・入社前研修)、毎月同じ「近況の連絡」を並べ、内定者の卒業研究の山に課題を重ね、入社直前に研修を詰め込んで、内定者から「入社前から忙しい」と読まれる。結論から言うと、年間計画は「会社の都合の月」ではなく、内定者の側の節目(他社の内定が出る時期・卒業研究の山・卒業旅行・引っ越し)と、入社の日から逆算した「持ち続けてほしいもの」で組みます。四つの中身(読むもの・話す相手・会う場・答えてくれる窓口)を月に並べ、何も無い月は「無い」と内定者に渡します。承諾から入社までを「承諾直後・中だるみ・入社直前」の三つの期間に分け、期間ごとに置くものを変えます。年間の表は内定者に渡して、会社の側にも同じ表を持ちます。 四つの中身の基本は内定者フォローの基本で書きました。この記事は、月への並べ方を書きます。
この作業の目的|内定者に「次に何があるか」を、一年分見せる
内定者が不安になるのは、連絡が少ないときではなく、「次にいつ何があるか」が見えないときです。年間の表を渡すと、内定者は自分の一年の中に会社の予定を置けて、会社からの連絡を「拘束」ではなく「予定」として読みます。
目的は、月ごとの連絡の予定を作ることではなく、内定者が入社の日まで「何をするか」を持ち続けられるように、四つの中身を三つの期間に配ることです。
年間計画で、起きる失敗
| 失敗 | 何が起きるか |
|---|---|
| 会社の都合で月を埋める | 内定式・懇親会・課題・研修が、内定者の卒業研究の山と重なる |
| 毎月、同じ連絡を並べる | 「近況を教えてください」が繰り返され、返事が減る |
| 内定者の側の節目を無視する | 他社の内定が出る時期に接点が無く、卒業旅行の月に会う場を入れる |
| 入社直前に詰め込む | 引っ越しと卒業の手続きの月に研修と課題が重なり、入社前に疲れる |
| 承諾から入社までを同じ密度で埋める | 中だるみの期間に何も無く、入社直前だけ濃い |
| 表を会社だけが持つ | 内定者には見えず、「次に何があるか」が分からない |
共通するのは、計画を「会社の行事の一覧」として組んでいて、「内定者の一年の中に置く予定」として組んでいないことです。
承諾から入社までを、三つの期間に分ける
| 期間 | 内定者の状態 | 置くもの |
|---|---|---|
| 承諾直後 | 決めた安心と、「本当によかったか」の揺れ。他社の内定がまだ出る時期 | 承諾の返事に「次に何があるか」。読むもの(配属先の仕事と一緒に働く人)。話す相手との最初の接点 |
| 中だるみ | 会社との接点が薄れ、卒業研究と学生生活に戻る。「何をするか」が薄れる | 話す相手からの、返事の要らない「今週こんなことがあった」。会う場を一つ(配属先の見学)。年間の表の再確認 |
| 入社直前 | 引っ越し、卒業の手続き、卒業旅行。忙しく、不安が戻る | 詰め込まない。入社の日の流れと、最初の週に何をするか。話す相手からの「待っている」の一通。手続きの窓口 |
三つの期間で、置くものの密度を変えます。承諾直後は「決めてよかった」を支える材料、中だるみは「持ち続ける」ための細い接点、入社直前は「詰め込まない」ことです。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「年間計画は、毎月何かしらの接点を置いて、空白の月を作らないことだ」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、内定後の運用まで見ていますが、空白の月を埋めた会社ほど、中身の薄い連絡が増え、内定者の返事が減り、本当に接点が要る時期(他社の内定が出る時期、入社直前)に連絡が埋もれます。内定者にとって、会社からの連絡は多いほどよいものではなく、「次に何があるか」が見えていれば、無い月は無いほうが楽です。当社が最初にお願いするのは、空白の月を作り、その月を「会社からの連絡はありません。質問はいつでも」と内定者に渡すことです。空白があると、ある月の接点が読まれます。年間の表に空白を書くことは、内定者に「あなたの時間を尊重している」と伝えることでもあります。承諾直後と入社直前に接点を寄せ、中だるみは細く、空白を書く。それが、内定者の返事が続く年間計画です。
内定者の側の節目を、取り込む
- 他社の内定が出る時期:承諾直後に重なることが多い。この時期に、話す相手との接点を一度置く。押さず、「決めてよかった」の材料を渡す
- 卒業研究の山:会う場と課題を入れない。読むものだけ。時期は学部と分野で違うので、内定者に聞いて表に入れる
- 卒業旅行・帰省:会う場を入れない。「この月は連絡しません」と表に書く
- 引っ越し・卒業の手続き:入社直前。手続きの窓口を用意し、研修と課題を入れない
- 内定者の側の予定を、承諾後に聞く:「卒業研究の山はいつか」「旅行の予定は」を最初に聞き、表に反映する
節目は内定者ごとに違います。年間の表は全体の型を一つ持ち、内定者ごとに節目を書き足します。
四つの中身を、月に並べる
| 中身 | 承諾直後 | 中だるみ | 入社直前 |
|---|---|---|---|
| 読むもの | 配属先の仕事、一緒に働く人、最初の年に何をするか | 社内の日常が分かるもの(現場からの短い便り) | 入社の日の流れ、最初の週にすること |
| 話す相手 | 承諾後の最初の接点(現場の社員から) | 月に一度、返事の要らない一通。兆しがあれば「最近どう」 | 「待っている」の一通 |
| 会う場 | 入れない(承諾前の懇親会も入れない) | 配属先の見学を一つ。同期になる内定者と会う場を一つ | 入れない。入社の日に会う |
| 答えてくれる窓口 | 人事と現場の一人。数日で返す | 同じ | 手続きの窓口を追加 |
会う場は、一年で二つか三つで足ります。多いほどよいものではなく、一つひとつに「何を見せるか」があることが要です。会う場の中身は、別の記事で書きます。
内定者に渡す表と、会社が持つ表
- 内定者に渡す表:月ごとに「何があるか」「無い月は無い」「質問の窓口」。会社の行事名ではなく、内定者が何を見て、誰と会うかで書く
- 会社が持つ表:内定者に渡す表と同じ月の並びに、「誰が担当か」「準備はいつまでか」「兆しの記録」を足す
- 二つの表の月の並びを同じにする:内定者に見せていない接点を、会社の表だけに置かない。置くなら、内定者の表にも書く
- 表は、承諾後の最初の接点で渡す:承諾の返事に添えるか、話す相手との最初の接点で
表を渡すと、内定者から「この月は研究の山です」と返ってきます。それを会社の表に書き足します。
媒体ごとに、変わる点
- OfferBox:承諾直後の読むものを、オファーの文面と同じ言葉で。文面の名義の社員が、中だるみの「今週こんなことがあった」を送る。OfferBoxで内定を出したあとのフォロー
- Wantedly:中だるみの読むものに、社員が書く記事の更新を使う。新しい記事が出るたびに、内定者に「読んでみて」の一通。Wantedly経由の内定辞退が続くとき
- ワンキャリア:入社直前に、翌年の体験談を内定者に書いてもらう頼み方を、拘束にならない形で。ワンキャリア経由の内定辞退が続くとき
三つとも、三つの期間と四つの中身は同じで、中だるみの読むものの出どころが違います。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 三つの期間と、四つの中身の配りを決める | 採用の責任者 |
| 内定者に渡す表と、会社が持つ表を作る | 人事 |
| 内定者の側の節目を聞いて、表に書き足す | 話す相手(現場の社員)が聞き、人事が書く |
| 中だるみの「今週こんなことがあった」 | 話す相手(現場の社員)。月に一度 |
| 会う場の準備 | 人事と配属先の責任者 |
| 入社直前の手続きの窓口 | 人事(労務) |
| 年に一度、表を見直す | 採用の責任者。辞退の時期と照らして |
運用代行や代理店が支えられるのは、表の型、読むものの下書き、見直しの型までで、話す相手の一通、会う場、窓口の返事は社内が担います。
エージェントベストの見解
年間計画を組んで、当社が先にお伝えしているのは、「中だるみの期間の接点は、現場の社員の時間で決まる」ということです。承諾直後と入社直前は人事が組めますが、中だるみの「今週こんなことがあった」の一通は、現場の社員しか書けません。申し込んだあとに内定後の運用が止まる会社に共通するのは、表には「月に一度、現場から便り」と書きながら、現場の繁忙期に途切れ、内定者に「表と違う」と読まれることです。当社が案内するのは、表に書く前に、現場の社員と「月に一度、どの週の何曜日に、何分で書くか」を決めることと、繁忙期には「この月は現場からの便りはありません」と表に先に書くことです。表に書いた接点が途切れるより、無いと書いた月が無いほうが、内定者の信用は保てます。現場の時間から逆算して表を組み、無い月を先に書く。それが、途切れない年間計画です。
まとめ
- 年間計画は、会社の行事の一覧ではなく、内定者の側の節目(他社の内定・卒業研究・旅行・引っ越し)と、入社の日から逆算した「持ち続けてほしいもの」で組む
- 承諾から入社までを「承諾直後・中だるみ・入社直前」に分け、承諾直後と入社直前に接点を寄せ、中だるみは細く、入社直前は詰め込まない
- 四つの中身(読むもの・話す相手・会う場・窓口)を期間に配る。会う場は一年で二つか三つ
- 表は内定者に渡し、会社も同じ月の並びで持つ。空白の月は「無い」と書く
- 中だるみの接点は現場の社員の時間で決まる。書く前に時間を決め、繁忙期は「無い」と先に書く
よくある質問
内定式はやるべきですか
会社の都合で置く行事の一つで、やるかどうかは会う場の中身で決めます。内定者が「同期になる人と会う」「配属先の人に会う」ものとして意味があるなら、会う場の一つとして置きます。式典として集めるだけなら、内定者の時間を奪う側に入ります。やるなら、内定者に渡す表に「何を見て誰と会うか」で書きます。
内定者ごとに卒業研究の時期が違い、一つの表にできません
全体の型を一つ持ち、内定者ごとに節目を書き足します。会う場は全体で二つか三つの候補日を置き、内定者が選べる形にします。読むものと話す相手の一通は、内定者ごとの節目を避けて送れます。表を一つに揃えることより、内定者ごとの節目を避けることのほうが要です。
内定者フォローの年間計画は、御社に相談できますか
できます。当社は、表の型、読むものの下書き、見直しの型を支えられます。話す相手の一通、会う場、窓口の返事は、社内で担ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、内定後の運用まで含めて支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
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