OfferBoxとirootsの使い分け|書ける数で分ける
OfferBoxと、もう一つのスカウト型(iroots)を両方使っている、または使おうとしている。同じ「企業から学生に送る」型なので、「二つ持てば送れる数が倍になる」と考えがちですが、実際に起きるのは、送る数は増えても、文面を書く時間と承認に当日返す時間は増えない、ということです。結論から言うと、同じスカウト型を二つ持つときは、送れる数ではなく「書ける数」で分けます。学生像を「条件で言える層」と「価値観で言いたい層」で分け、文面の主役を会社側と学生側で分け、同じ学生に両方から送らない台帳を持ち、送る時期をずらし、深く読んで書く時間を自社に残して、条件で送る時間を外に出します。 この記事では、二つ持つときに起きること、学生像の分け方、文面の主役、台帳、時期、時間の分担、承認率の読み方、やりがちな失敗、社内の分担を整理します。二つの違いそのものはOfferBoxとirootsの違いで書きました。この記事は、両方を契約したあとの運用の使い分けを扱います。両サービスの仕様と数値は書きません。
同じスカウト型を二つ持つと、何が起きるか
| 増えるもの | 増えないもの |
|---|---|
| 検索できる学生の範囲 | 文面を書く時間 |
| 送れる数の上限 | 承認に当日返す時間 |
| 読める情報の種類(プロフィールの項目が媒体で違う) | 面談に出られる数 |
| 管理画面の数 | 「こんな人」の一行 |
送れる数が増えると、送る数を増やしたくなります。送る数を増やすと、文面が薄くなり、承認への返信が遅れ、面談が埋まらず、承認した学生が他社に決まります。二つ持つことの意味は、送る数を倍にすることではなく、「読める情報が違うので、違う層に違う文面で送れる」ことです。
学生像を、「条件で言える層」と「価値観で言いたい層」で分ける
- 条件で言える層:専攻、地域、志望職種、経験の有無で絞れる層。「〇〇を専攻し、△△を志望する学生」。条件検索で広く送る
- 価値観で言いたい層:条件では絞れず、記述を深く読んで「この考え方の学生」と言う層。「自分で始めて、うまくいかなかったときに続けた学生」。読んで絞って送る
- どちらの媒体でどちらの層を追うかを、読める情報の深さで決める:プロフィールの項目と、読める記述の種類は、各媒体の現在の仕様で確認する
- 同じ層を両方から追わない:同じ学生像を二つの媒体で追うと、同じ学生に二つの文面が届く
- 「こんな人」の一行は一つ:層を分けても、会社が採りたい人は一つ。層は「どこから探すか」の違い
学生像の考え方はOfferBoxの検索条件の組み方、理系の場合の層の分け方は理系の母集団形成で書きました。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「スカウト型を二つ持てば、送れる数が倍になるので、承認も倍になる」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、OfferBoxの運用代行を受けているので、送る数と承認の関係を毎週見ていますが、送る数を倍にして承認が倍になることはなく、文面が薄くなった分だけ承認の割合が下がり、承認への返信が遅れた分だけ面談が減ります。二つ持つ会社に当社が最初に聞くのは、「週に何通、本人が読んで書けますか」です。書ける数が送れる数で、媒体の数ではありません。書ける数が週に決まっているなら、二つ持つ意味は「その数を、読める情報が違う二つの入口に分けて、違う層に届ける」ことにあります。送る数を増やす目的で二つ目を足すなら、足す前に、承認への当日返信と面談の時間が増やせるかを先に確かめます。
文面の主役を分ける
| 層 | 文面の主役 | 型 |
|---|---|---|
| 条件で言える層 | 会社側。「うちはこういう会社で、こういう仕事がある」 | 条件に触れ、最初の年と誰と組むかを書く。短い |
| 価値観で言いたい層 | 学生側。「あなたの〇〇の場面を読んで」 | 記述の一場面に触れ、自社の同じ場面につなぐ。読む時間が要る |
- 二つの型を混ぜない:会社側の型に学生の記述を一行足しても、学生側の型にはならない。学生は「型に自分の名前を入れただけ」と読む
- 同じ社員の名義で、二つの型を送ってよい:名義は同じで、型が違う。層が違うので、同じ学生には届かない
- 文面の型ごとに、書く人を決める:会社側の型は人事か代行、学生側の型は本人(送る社員)。文面の基本はOfferBoxのオファー文面の基本
- どちらの型でも、「最初の年に何をするか」は書く:主役が違っても、学生が判断に使う情報は同じ
同じ学生に両方から送らない台帳
- 送る側の台帳を一つにし、媒体の列を持つ:誰に、どの媒体から、どの型で、誰の名義で、いつ送ったか
- 送る前に、もう一方の媒体で送った学生と名前を突き合わせる:同じ学生が両方に登録していることがある
- 片方で承認した学生には、もう片方から送らない:承認のあとは、来た学生の台帳に移る。OfferBoxと採用管理システム(ATS)の連携の考え方
- 片方で開封されずに終わった学生に、もう片方から送るかは、型を変えるときだけ:同じ型を二度送らない
- 面談で「どちらの文面のどこを見たか」を聞く:型ごとに、どこが効いたかが分かる
送る時期をずらす
- 二つの媒体で、送る時期を同じ週に重ねない:承認への当日返信が集中して、遅れる
- 条件で送る層を先に、価値観で送る層をあとに、または逆に:書く時間の性質が違うので、同じ週に両方を書かない
- 承認への返信の担当を、媒体ごとに決める:管理画面が二つあるので、通知を見る人を決めないと、片方が放置される
- 送る時期の考え方:OfferBoxのオファーを送る時期と時間帯の考え方
時間の分担|深く読んで書く時間は自社に、条件で送る時間は外に
| 時間の種類 | 誰が | 外に出せるか |
|---|---|---|
| 「こんな人」の一行と、層の分け方 | 人事と現場 | 出せない |
| 条件で検索し、会社側の型で送る | 人事、または代行 | 出せる |
| 記述を深く読み、学生側の型で書く | 送る社員 | 出せない。本人が読まないと書けない |
| 文面の最終確認 | 送る社員 | 出せない |
| 送信と、承認への一次の返信 | 人事、または代行 | 出せる |
| 面談 | 送る社員と面接官 | 出せない |
- 深く読んで書く時間を、先に確保する:ここが週に取れないなら、価値観で言いたい層は追わない。条件で言える層だけを、一つの媒体で
- 条件で送る時間を外に出すと、深く書く時間が守れる:当社がOfferBoxの運用代行を受けるときは、この線で分けている。OfferBoxの運用代行に任せられる範囲と自社で持つ判断
- 同じ人が両方を抱えない:抱えると、深く書くほうから止まる
承認率を並べない
- 二つの媒体の承認率は、送った相手と文面の型が違うので、並べない:条件で広く送った承認率と、深く読んで絞って送った承認率は、前提が違う
- 見るのは、型ごとに、面談まで来た「近い」学生の数:条件の型から何人、価値観の型から何人
- 管理画面の数字は、それぞれの媒体の中で、先月と比べる:OfferBoxを含む複数媒体の効果を並べて見る方法
- 費用は、各媒体の現在の条件を公式ページで確認する:配分はOfferBoxを含む複数媒体の予算配分の考え方
やりがちな失敗
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 二つ持って送る数を倍にする | 文面が薄くなり、返信が遅れ、面談が埋まらない | 書ける数で分ける |
| 同じ層を両方から追う | 同じ学生に二つの文面が届く | 層を分け、突き合わせる |
| 二つの型を混ぜる | 「型に名前を入れただけ」と読まれる | 型を分け、書く人を分ける |
| 送る時期を同じ週に重ねる | 承認への返信が集中して遅れる | 時期をずらし、返信の担当を決める |
| 承認率を並べて片方を止める | 前提の違う数で判断する | 型ごとの近い学生の数で見る |
最も多いのは、一つ目です。二つ目の媒体を「送れる数を増やす」目的で足し、書く時間が足りなくなって、両方の文面が薄くなります。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 「こんな人」の一行と、層の分け方 | 人事と現場の責任者 |
| どの層をどちらの媒体で追うか | 人事 |
| 条件で検索し、会社側の型で送る | 人事、または代行 |
| 記述を読み、学生側の型で書く | 送る社員 |
| 送る側の台帳を一つにし、突き合わせる | 人事(代行と) |
| 承認への当日返信(媒体ごとに担当) | 人事、または代行 |
| 面談で「どちらの文面のどこを見たか」を聞く | 面談に出る人 |
| 二つ目を持ち続けるかの判断 | 責任者 |
運用代行や代理店が支えられるのは、役割の整理、層の分け方の型、文面の型、台帳と突き合わせの型、条件で送る側の検索・文面下書き・送信・一次返信までで、「こんな人」の決定、深く読んで書くこと、文面の最終確認、面談、持ち続けるかの判断は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは切り分けの話です。スカウト型を二つ持つとき、自社で持つべきなのは、「こんな人」の一行、層の分け方、記述を深く読んで学生側の型で書くこと、文面の最終確認、面談、までです。ここから先の、条件で検索して会社側の型で送ること、送信、承認への一次の返信、台帳の突き合わせは、外に出せます。当社がOfferBoxの運用代行を受けている会社で、もう一つのスカウト型も使っている場合は、条件で送る側を当社が持ち、深く読んで書く側を送る社員に残す形にしています。この線を引かずに、「OfferBoxは代行、もう一つは自社」と媒体で分けると、自社の側に条件で送る作業まで残り、深く書く時間が消えます。分けるのは媒体ではなく、「深く読んで書く時間」と「条件で送る時間」です。
まとめ
- 同じスカウト型を二つ持っても、書く時間と返す時間と面談の数は増えない。送れる数ではなく「書ける数」で分ける
- 学生像を「条件で言える層」と「価値観で言いたい層」で分け、読める情報の深さでどちらの媒体から追うかを決める。同じ層を両方から追わない
- 文面の主役を会社側と学生側で分け、型を混ぜない。型ごとに書く人を決める
- 送る側の台帳を一つにし、送る前に突き合わせる。送る時期を同じ週に重ねず、承認への返信の担当を媒体ごとに決める
- 承認率を並べない。型ごとに面談まで来た近い学生の数で見る。深く読んで書く時間は自社に、条件で送る時間は外に
よくある質問
二つ目のスカウト型を足すべきか、迷っています
足す前に、「週に何通、本人が読んで書けるか」と「承認への当日返信と面談の時間を増やせるか」を確かめます。増やせないなら、一つの媒体で層を絞るほうが成果は変わりません。足す理由が「読める情報が違うので、いま届いていない層に届く」なら、足す意味があります。「送れる数を増やす」が理由なら、足しても文面が薄くなります。
同じ学生が両方に登録していて、どちらから送るか迷います
その学生が「条件で言える層」なら条件の型で、「価値観で言いたい層」なら深く読んで書く型で、どちらか一方から送ります。読める情報が深いほうの媒体から、学生側の型で送るのが、承認の理由が残りやすい形です。両方から送ることはしません。
OfferBoxとirootsの使い分けは、御社に相談できますか
できます。当社は、役割の整理、層の分け方の型、文面の型、台帳と突き合わせの型、条件で送る側の検索・文面下書き・送信・一次返信を支えられます。「こんな人」の決定、深く読んで書くこと、文面の最終確認、面談、持ち続けるかの判断は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、OfferBoxの運用代行も受けています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
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