Wantedlyで「共感」を設計する考え方|「なぜ」を場面で見せる

Wantedlyコンテンツ制作 更新日 2026/9/11

Wantedlyは「共感で人が集まる」と言われます。ところが、「共感を集めよう」として書かれた記事は、想いや情熱の言葉が並び、候補者には届きません。結論から言うと、Wantedlyでの共感は「感情に訴えて感動させる」ことではなく、「この会社は、なぜこれをやっているのか」を場面で見せて、候補者が「自分もそのなぜに乗れるか」を自分で判断できる状態を作ることです。共感は、会社が起こすものではなく、候補者の側で起きるものです。会社にできるのは、判断の材料を、飾らずに置くことだけです。 この記事では、共感の意味、共感が生まれる3段、会社ページ・募集記事・ストーリーの役割分担、共感を壊すもの、確かめ方、向く会社と向かない会社、分担を整理します。共感型と条件型の媒体の違いは共感型と条件型の媒体の違いで書きました。この記事は、Wantedlyの中で共感をどう作るかの話です。

この作業の目的|候補者が「自分で判断できる」状態を作る

「共感」という言葉は、採用の場面では2つの意味で使われます。

Wantedlyで起きる共感は、後者です。候補者は、会社ページと募集記事とストーリーを読み、「この会社がやっていること、その理由、そこで働く人の様子」を見て、「ここなら自分も」と思うか、思わないかを決めます。

感動させようとする記事は、抽象語と情熱の言葉が並び、「何をやっている会社か」が分かりません。判断の材料が無いので、共感も起きません。共感の設計とは、「判断の材料を、どの順で、どこに置くか」の設計です。

共感が生まれる3段

候補者の側で共感が起きるまでには、3つの段があります。

段候補者が知ること置く場所
1. 会社のなぜこの会社は、何を、なぜやっているのか会社ページ(ミッション、なにをやっているか、なぜやるのか)
2. 募集のなぜこの募集は、なぜ今、この人を探しているのか。入ったら何をやるのか募集記事(なにを・なぜ・どうやって)
3. 場面そこで働く人は、実際にどう働き、何に迷い、どう決めているのかストーリー(1本に1つの場面)

1だけでは、「良さそうな会社」で終わります。2があると、「自分に関係がある」になります。3があると、「そこで働く自分が想像できる」になります。共感は、3まで揃って起きます。

多くの会社が1だけを書き、「共感が集まらない」と言います。1は入口で、共感が起きるのは3です。

エージェントベストの見解

相談で最も多い思い込みは、「共感を集めるには、想いを強く、熱く書くべきだ」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyの契約後の運用を見ていますが、候補者が面談で「共感した」と言うとき、挙がるのは想いの言葉ではなく、場面です。「〇〇を断ったという話」「新規事業を一度止めた理由」「入社1年目の意見で決め方が変わった会議」。候補者は、会社が何を言ったかではなく、会社が何をしたかに共感します。想いを強く書くほど、「何をしたか」が薄れ、どの会社にも書いてある言葉になります。当社が共感の設計を支えるときに最初にやるのは、想いの言葉を減らし、最近の判断の場面を足すことです。共感は、熱量ではなく、具体で起きます。

会社ページ・募集記事・ストーリーの役割分担

3段を、3つの場所に分けて置きます。同じことを3か所に書くと、どこも薄くなります。

場所書くこと書かないこと
会社ページなにをやっているか、なぜやるのか、どうやっているか、価値観を場面で募集の詳細、社員個人の話
募集記事この募集でなにをやるか、なぜ今探すのか、どうやって働くか、一緒に働く人会社の理念の再掲、会社紹介
ストーリー1本に1つの場面。迷い、失敗、判断、本人の言葉会社紹介、教訓、決意

それぞれの書き方は、会社ページの基本、募集記事の基本、ストーリーの基本で書きました。

3つの場所は、つながっています。募集記事を読んだ候補者は会社ページを見に行き、会社ページを見た候補者はストーリーを読み、ストーリーを読んだ候補者は募集記事に戻ります。どこから入っても、他の2つにたどり着けるよう、それぞれから誘導します。

共感を壊すもの

判断の材料を置いても、次のものがあると共感は起きません。

壊すものなぜ壊れるか直し方
ポエム(想い・情熱・熱量の言葉)何をしているか分からない最近の判断の場面に置き換える
抽象語(成長・挑戦・アットホーム・風通し)どの会社にも書いてある場面に置き換える。価値観を場面で書く方法
良いことだけ建前と分かるうまくいかなかったこと、迷ったことを1つ入れる
大きすぎる言葉(世界を変える・業界を変える)日々の仕事とつながらない誰のどんな困りごとを、どう変えるかに
会社の側からの言葉(わが社は・弊社の強み)候補者に向いていない候補者が知りたいことから
3か所に同じことを書くどこも薄い役割を分ける
会社ページが古い「いまの会社」ではないと分かる更新し続ける。会社ページを更新し続ける仕組み
面談で会社ページと違うことを言う読んで来た候補者の信用が消える書いたことと、話すことを揃える

最後の「面談で違うことを言う」は、見落とされやすい壊し方です。記事で「意見が割れたら1年目でも言える」と書き、面談で「まずは言われたことをやってほしい」と言えば、共感は消えます。書いたことは、面談に出る人が読んでおきます。

共感の確かめ方

共感が起きているかは、閲覧や応募の数では分かりません。

「面談で聞く」が、共感の設計を続ける唯一の手段です。聞かなければ、何が届いているか分からず、想いの言葉を増やす方向に戻ります。

向く会社と、向かない会社

共感の設計は、どの会社にも同じように効くわけではありません。

向く会社向かない(先に別のことをする)会社
「なぜやるか」を、代表と社員が同じ言葉で言える「なぜ」が代表の中にしか無く、社員に伝わっていない
最近の判断や迷いを、外に書いてよい判断の場面を外に出せない
条件(給与・待遇)だけで選ばれると困る条件で十分に集まっている
面談に出る人が、書いたことを読んでいる面談が人事だけで、現場が記事を知らない
会社ページを更新し続けられる一度書いて放置になる

向かない会社は、Wantedlyが合わないというより、先に社内で「なぜ」を揃える必要があります。代表と社員が「なぜ」を同じ言葉で言えない状態で書くと、会社ページと面談がずれます。先に社内で揃え、その言葉で書くのが順番です。条件で選ばれる職種や、条件で十分に集まっている会社は、条件型の媒体のほうが早いことがあります。

社内の分担

作業誰が
会社の「なぜ」を言葉にする代表と、社員数人(人事が聞いて書く)
3段が揃っているかを見る人事
各場所の役割を分けて書く人事(話す人から聞いて)
共感を壊すものを取り除く人事と、別の1人
面談で「どこに惹かれたか」を聞く面談に出る人
書いたことと話すことを揃える面談に出る人が記事を読む
候補者の言葉で記事を直す人事

運用代行や代理店が支えられるのは、3段の整理、役割分担の設計、壊すものの指摘、確かめ方の型、候補者の言葉を記事に反映する案までで、「なぜ」を言葉にすること、面談で聞くこと、書いたことを面談で守ることは企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。

エージェントベストの見解

自社で持つべきなのは、どこまでか。当社がWantedlyの共感の設計を支えるとき、3段の整理、各場所の役割分担、壊すものの指摘、面談で聞く型、候補者の言葉を記事に戻す案は当社が出せます。ただし、「なぜやるか」を代表と社員が同じ言葉で言えるようにすることだけは、外部の当社にはできません。当社が言葉を作れば、それは当社の言葉で、面談で社員が話す言葉とずれます。当社が共感の設計で最初にお願いするのは、代表と社員数人に、人事が「なぜこの会社があるのか」「最近、なぜあの判断をしたのか」を聞くことです。聞いた言葉が揃っていれば、当社が整えられます。揃っていなければ、先に社内で揃えるのが順番で、当社はその聞き方を支えます。共感は、外注できる文章ではなく、社内で揃った「なぜ」から生まれます。

まとめ

よくある質問

想いを書かないと、共感は集まらないのではないですか

想いは、言葉ではなく判断の場面で伝わります。「〇〇を大切にしています」より、「〇〇のために、△△の依頼を断りました」のほうが、想いが伝わります。想いの言葉を減らし、最近の判断の場面を足すと、共感は増えます。

共感で集まった人は、条件を気にしないのですか

気にします。共感は「話を聞きに行く」までの動機で、入社の判断には条件も入ります。共感型の媒体でも、募集記事に条件を書き、面談で正直に伝えます。共感で来た候補者に条件を隠すと、面談で信用が消えます。条件の書き方は募集記事の条件の書き方で書きました。

共感の設計は、御社に相談できますか

できます。当社は、3段の整理、役割分担、壊すものの指摘、面談で聞く型、候補者の言葉を記事に戻す案を支えられます。「なぜ」を社内で揃えることと、面談で聞くことは、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyの運用の整備を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。

出典

本記事は 2026/9/11 時点の公開情報にもとづいて作成しています。

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