Wantedlyのストーリーの書き手を社内で増やす方法|4つの段階と頼み方
ストーリーを人事1人で書き続けると、いずれ止まります。書く時間が無くなるか、書くことが尽きるか、本人が疲れるか。「社内で書き手を増やしたい」という相談は、この状態で来ます。結論から言うと、書き手を増やすとは「書く人」を探すことではなく、「話す人」「1行を拾う人」「下書きを直す人」を増やすことで、その先に「自分で書く人」が出てきます。最初から「書いて」と頼むと、誰も手を挙げず、人事1人に戻ります。 段階を踏み、頼むことを小さくし、反応を戻すと、書き手は増えます。この記事では、書き手が増えない理由、4つの段階、頼み方、書き手の候補、品質のばらつきの抑え方、減る原因と対処、上司の理解、分担を整理します。ストーリーの位置づけはストーリーの基本、現場を巻き込む考え方はOfferBoxの現場社員を巻き込む方法で書きました。
この作業の目的|人事1人の運用から、社内の仕組みへ
ストーリーは、人事1人で書けるものです。ただし、人事1人で「続ける」のは難しい。書く時間は他の業務に食われ、材料は人事の目に入る範囲に限られ、本人の熱が下がると止まります。
書き手を増やす目的は、ストーリーを「人事の仕事」から「社内の仕組み」に変えることです。話す人がいて、拾う人がいて、直す人がいれば、人事は「整える人」になり、負担が減り、材料が広がり、止まりにくくなります。
「書く人」だけを増やそうとすると、失敗します。書くことは負担が大きく、手を挙げる人は少ない。書く手前の役割から、増やします。
手順1|4つの段階
書き手は、次の順で増やします。前の段階が回ってから、次に進みます。
| 段階 | 役割 | 負担 | 頼み方 |
|---|---|---|---|
| 1. 話す人 | インタビューや入社エントリーで、聞かれて話す | 短時間、話すだけ | 「〇〇について、話を聞かせてください」 |
| 2. 拾う人 | 週に一度、「今週あったこと」を1行で記録する | 週に1行 | 「今週、何かあったら1行だけ書いておいてください」 |
| 3. 直す人 | 人事が書いた下書きを、自分の言葉に直す | 数段落を読んで直す | 「自分ならこう言う、に直してください」 |
| 4. 書く人 | 拾った1行を、自分で数段落に膨らませる | 書く | 本人が「書きたい」と言ってから |
1から3までは、書く力が要りません。話す、1行書く、直す、は誰でもできます。4は、3を何度かやった人が「自分で書いてみたい」と言ったときに、初めて頼みます。人事から「書いて」と言うのは、この段階でも避けます。
現場の巻き込みで「頼むことを3つに絞る」と書いたのと同じ考え方で、ストーリーでは「話す・拾う・直す」が最初の3つです。
手順2|頼み方
各段階で、頼み方を揃えます。
- 業務時間内で:話す、拾う、直す、書く、のすべてを業務時間内で。業務外に頼むと、負担になり、続かない
- 型を渡す:拾う人には「1行の型(日付・何があった・誰が)」、直す人には「直す観点(自分の言葉か、事実と合っているか)」、書く人には「記事の型(場面から始める、1本に1つ)」
- 短く:話すのは短時間、拾うのは1行、直すのは数段落。長い作業を頼まない
- 上司に先に話を通す:本人に直接頼む前に、上司から「協力してほしい」と言ってもらう。本人が上司に気を使わなくて済む
- 反応を戻す:公開後、面談で「どのストーリーを読んだか」を聞き、話した人・拾った人・直した人・書いた人に伝える。「あなたが話した記事を読んで来た人がいます」
- 断られたら、頼まない:断った人に繰り返し頼むと、社内の空気が悪くなる。別の人に
「反応を戻す」が、書き手が続くかどうかを決めます。反応が戻れば「意味があった」と感じ、次も協力します。戻らなければ、次は断られます。反応の戻し方は社員インタビューを書く手順で書きました。
エージェントベストの見解
申し込んだあと、ストーリーを人事1人で書き始めた会社で半年後に起きやすいのは、「人事が疲れて止まる」ことです。最初の数ヶ月は人事が熱心に書き、社内の反応も良い。ところが、人事の他の業務が増え、書く時間が削られ、材料も人事の目に入る範囲で尽き、「もう書けない」となります。当社は3媒体すべての販売パートナーとしてWantedlyの契約後の運用を見ていますが、1年以上ストーリーが続いている会社は、人事が「書く人」ではなく「整える人」になっています。話す人が数人、拾う人が数人、直す人が数人いて、人事は聞いて書き起こし、整えて公開する。この形だと、人事の時間は減り、材料は社内全体から来ます。人事が1人で書いている間は、「増やす」ことに時間を使うほうが、記事を書くことに時間を使うより、半年後の本数が増えます。
手順3|書き手の候補
誰に頼むかの候補を、段階ごとに並べます。
| 段階 | 候補 | なぜ |
|---|---|---|
| 話す人 | 募集している職種の若手、入社して数ヶ月の人、案件の担当者 | 候補者が重ねられる。話す材料がある |
| 拾う人 | 各チームに1人ずつ。若手でも中堅でも | チームの出来事を知っている。1行なら誰でも |
| 直す人 | 話した本人。インタビューを受けた人 | 自分の記事なので、直す動機がある |
| 書く人 | 入社エントリーを書いた人、直す段階で「自分で書きたい」と言った人、面談に出ている人 | すでに書いた経験がある。候補者と接している |
「入社エントリーを書いた人」は、書く人の最も自然な候補です。一度書いた経験があり、自分の記事が読まれた反応を受けていれば、次も書きやすい。頼み方は入社エントリーを書いてもらう方法で書きました。
「面談に出ている人」も、候補者と直接話しているので、「候補者が何を知りたいか」を分かっています。書く動機が持ちやすい人です。
手順4|品質のばらつきを抑える
書き手が増えると、記事の質がばらつきます。抑え方は、型とチェックです。
- 記事の型を1枚にする:場面から始める、1本に1つ、抽象語を場面に、うまくいかなかったことも、教訓でまとめない、募集記事へ誘導。型はストーリーの基本
- 人事が公開前に読む:直すのは、抽象語と、事実の確認と、特定される情報の3つだけ。文体や好みは直さない
- 書き手の個性は残す:文体を揃えようとすると、書き手が「自分の記事ではない」と感じ、書かなくなる。ばらつきは、個性として許す
- チェックを短くする:長いチェックは、書き手の負担になる。3つだけ
- 書き手同士で読み合う場を、無理に作らない:負担が増える。人事が読めば足りる
「ばらつきを許す」が要点です。人事1人で書いていたときの均質さを求めると、書き手は増えません。候補者から見れば、書き手が違う記事が並ぶほうが、会社に人がいることが伝わります。
手順5|書き手が減る原因と対処
増えた書き手が減ることもあります。原因と対処を先に決めます。
| 原因 | 対処 |
|---|---|
| 反応が戻らず、意味を感じない | 面談で聞いた反応を戻す。人事から「読まれています」の一言 |
| 業務が忙しくなった | 頻度を下げる。「今月は無しで」と人事から言う。本人に断らせない |
| 人事が直しすぎた | 直すのは3つだけに戻す。本人の言葉を残す |
| 頼まれる量が増えた | 拾う人と書く人を分け、1人に集中させない |
| 上司の理解が無い | 上司に、記事が読まれている事実と、業務時間内であることを伝える |
| 異動・退職 | 引き継ぎではなく、別の人を段階1から増やす |
「本人に断らせない」は、見落とされやすい対処です。忙しい人に「今月も書けますか」と聞くと、本人は断りにくく、無理をするか、負担に感じて離れます。人事から「今月は無しで大丈夫です」と先に言うと、続きます。
手順6|上司の理解を取る
書き手を増やすには、書き手の上司の理解が要ります。上司が「採用の仕事は人事の仕事」と思っていると、部下の時間を出しません。
- 記事が読まれている事実を伝える:「〇〇さんの記事を読んで来た候補者がいます」。上司にも反応を戻す
- 業務時間内であることと、時間の目安を伝える:「月に〇時間程度」。上限を示すと、上司は判断しやすい
- 上司自身に、話す人になってもらう:上司の話を1本書くと、上司は仕組みを理解する
- 経営から一言もらう:「ストーリーは、現場の仕事でもある」の一言。人事の依頼ではなく、会社の方針になる。この考え方は現場の巻き込みの記事で書いた「経営からの一言」と同じ
- 部下の記事を、上司に先に見せる:公開前に上司が読むと、上司は「自分のチームの記事」と感じる
上司が「自分のチームの記事」と感じると、部下の時間を出しやすくなります。上司を飛ばして部下に頼むと、上司は「勝手に部下の時間を使われた」と感じます。
やりがちな失敗
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 最初から「書いて」と頼む | 誰も手を挙げない | 話す・拾う・直すから |
| 業務外に頼む | 負担になり、続かない | 業務時間内 |
| 上司に話を通さず本人に頼む | 上司が「勝手に」と感じる | 上司から先に |
| 反応を戻さない | 意味を感じず、次は断られる | 面談で聞いて戻す |
| 人事が直しすぎる | 「自分の記事ではない」 | 抽象語・事実・特定の3つだけ |
| 文体を揃えようとする | 書き手が減る | 個性として許す |
| 忙しい人に「書けますか」と聞く | 断れずに無理をする | 人事から「今月は無しで」 |
| 1人に集中させる | その人が疲れて離れる | 拾う人と書く人を分ける |
| 増やすより自分で書くほうが速いと人事が判断する | 半年後に止まる | 増やす時間を先に使う |
最も多いのは、最初の「最初から書いてと頼む」です。書き手を増やしたいのだから「書いて」と頼む、という直接の発想が、増えない原因です。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 段階と候補を決める | 人事 |
| 上司に話を通す | 人事の責任者 |
| 話す、拾う、直す、書く | 各段階の社員 |
| 聞いて書き起こす、整える、公開前に3つを読む | 人事 |
| 反応を戻す | 人事(面談で聞いて) |
| 頻度を調整し、「今月は無しで」と言う | 人事 |
| 経営からの一言 | 経営 |
人事の役割は、「書く」から「整える」に移ります。運用代行や代理店が支えられるのは、段階の設計、各段階に渡す型、書き起こしから記事への整理、公開前のチェックの観点までで、社内の誰に頼むか、上司への依頼、反応を戻すことは企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
自社で持つべきなのは、どこまでか。当社がWantedlyのストーリーの書き手を増やす設計を支えるとき、4つの段階、各段階に渡す型、書き起こしから記事への整理、公開前のチェックの観点は当社が出せます。ただし、「社内の誰に頼むか」「上司にどう話を通すか」「反応を誰に戻すか」は、企業にしかできません。外部の当社が社員に「1行拾ってください」と頼むことはできず、頼んでも社員は動きません。同じ会社の人事が、上司を通して、業務時間内で、反応を戻しながら頼む。この形でしか、書き手は増えません。当社の役割は、頼む前に型を渡し、話してもらったあとに整えることです。頼むのは企業、整えるのは当社。この分担で、人事は「書く人」から「整える人」になり、ストーリーは社内の仕組みになります。
まとめ
- 書き手を増やすとは「書く人」を探すことではなく、「話す人」「拾う人」「直す人」を増やすこと。その先に「書く人」が出る
- 頼み方は、業務時間内・型を渡す・短く・上司に先に話を通す・反応を戻す・断られたら頼まない
- 候補は、募集している職種の若手、入社エントリーを書いた人、面談に出ている人、各チームに1人の拾う人
- ばらつきは型と3つだけのチェックで抑え、文体の個性は許す。人事が直しすぎない
- 減る原因(反応が無い・忙しい・直しすぎ・集中・上司の理解)に先に対処し、人事から「今月は無しで」と言う
よくある質問
社員に「書いて」と頼んでも、誰も手を挙げません
「書く」は負担が大きく、最初から頼むと手が挙がりません。「話を聞かせてください」「今週あったことを1行だけ」「自分の言葉に直してください」から始めます。話す・拾う・直すを何度かやった人が「自分で書きたい」と言ったとき、初めて書いてもらいます。
書き手が増えたら、記事の質がばらつきました
型(場面から始める、1本に1つ、抽象語を場面に)を1枚にして渡し、人事が公開前に抽象語・事実・特定の3つだけを直します。文体の違いは個性として許します。均質さを求めると書き手が減り、候補者から見れば書き手が違う記事が並ぶほうが、会社に人がいることが伝わります。
書き手を増やす設計は、御社に相談できますか
できます。当社は、4つの段階の設計、各段階に渡す型、書き起こしから記事への整理、公開前のチェックの観点を支えられます。社内の誰に頼むか、上司への依頼、反応を戻すことは、企業の人事にお願いしています。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyのストーリーの整備を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
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