潜在層からの母集団形成|最初に思い出す会社になる接点
いまは転職を考えていない人にも、接点を作って母集団を広げたい。ところが、通常のスカウトと同じ文面で送って身構えさせ、面談で決めさせようとして離れ、短期のKPIで「効果がない」と止め、通常の台帳に混ぜて通常の数字まで悪く見える。結論から言うと、潜在層は「いつか考えるときに、最初に思い出す会社」になる接点で、今年の母集団ではありません。転職を前提にしない文面と場、決めさせない面談、台帳で関係を続け、成果は半年か一年で「あとから来た人」で見ます。通常の入口と台帳と表を分け、配分は少なく。 この記事では、潜在層で起きる失敗、潜在層とは誰か、接点の作り方、面談の持ち方、台帳、成果の測り方、配分、新卒の早期との共通点、分担を整理します。母集団の考え方は母集団形成の基本|量と質の順番、潜在層向けのスカウトはWantedlyで転職を考えていない人にスカウトを送る方法、中途は中途採用の母集団形成で書きました。
この作業の目的|「いつか考えるとき」に、最初に思い出される接点を残す
潜在層は、いま動いていません。だから、今年の母集団にはなりません。その代わり、いつか動くときに、「知っている会社」「話したことがある人がいる会社」として最初に思い出されれば、そのときの母集団の中で最も近い接点になります。
目的は、潜在層との接点を「今年の数」ではなく、「いつかの最初の接点」として、続く形で残すことです。
潜在層で、起きる失敗
| 失敗 | 何が起きるか |
|---|---|
| 通常のスカウトと同じ文面で送る | 「転職しませんか」が、考えていない人を身構えさせる。開かれない、または警戒される |
| 面談で、決めさせる | 「いつ転職しますか」「選考に進みませんか」で、離れる。二度目がない |
| 短期のKPIで測って、止める | 返信率・選考数で見ると「効果がない」に見え、半年で止める。接点が消える |
| 通常の台帳に、混ぜる | 通常の数字まで悪く見え、通常の運用が「効かない」と判断される |
| 配分を、大きくしすぎる | 今年の母集団に効かない入口に時間が消え、今年が薄くなる |
| 関係を続ける連絡がない | 一度会って終わり。いつか動いたときに、思い出されない |
共通するのは、潜在層を「通常の入口の延長」として扱っていることです。潜在層は「時間の単位が違う入口」です。
潜在層とは、誰か
- いまは転職・就職を考えていないが、「こんな人」に近い人:考えていないことと、近いことは別
- 良い話があれば聞く人:探してはいないが、閉じてもいない
- 前に接点があり、そのときは決まらなかった人:辞退した人、時期が合わなかった人。関係が残っていれば潜在層
- 社員のつながりの中の人:リファラルの候補で、いまは動いていない人
- 新卒なら、早期の学生:まだ決めていない人。早期の母集団形成の考え方
- 「こんな人」に遠い人は、潜在層ではない:動いていない人を全部、潜在層と呼ばない
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「潜在層にも送れば、母集団が大きくなる」というものです。当社は3媒体の販売パートナーで、潜在層への接点はWantedlyを中心に見ていますが、潜在層を通常の母集団に足そうとした会社は、今年の数字に潜在層の低い返信率が混ざって全体が悪く見え、「スカウトは効かない」と止めています。逆に、潜在層を別の台帳・別の表・少ない配分で持ち、半年か一年で「あとから来た人」を数えた会社は、通常の運用の数字を保ったまま、翌年の母集団に「知っている会社」として来る人を持っています。潜在層は、今年の母集団を大きくする入口ではなく、翌年以降の母集団の「最初の接点」を作る入口です。当社が潜在層の相談を受けるとき、最初にやるのは、通常の台帳から潜在層を切り出して、別の表を作ることです。
接点の、作り方
| 接点 | 形 | 注意 |
|---|---|---|
| 文面 | 転職を前提にしない。「いま考えていなくて構いません」。読んだ一文と、仕事の場面と、「話す場」 | 「募集」「選考」「転職」を冒頭に置かない。Wantedlyで転職を考えていない人にスカウトを送る方法の「文面の作り方」 |
| 話す場 | 「話を聞きに行く」場。仕事の話、その人の仕事の話 | 選考ではない、と明記 |
| 記事 | 社員の仕事の記事。読むだけで接点になる | 掲載からの母集団形成 |
| 少人数の回 | 仕事のテーマで話す回。採用の回にしない | イベントからの母集団形成 |
| 社員のつながり | 社員が「話してみないか」 | 強制しない。リファラルからの母集団形成 |
接点は、「会社を売り込む」ものではなく、「相手の仕事に関心を持っている」ことが伝わるものです。
面談の、持ち方
- 決めさせない:「いつ転職しますか」「選考に進みませんか」を言わない
- 情報を渡す:仕事の中身、誰と働くか、いまの職場との違いになりうること
- 相手の仕事の話を聞く:一方通行にしない
- 次は、相手から:「また話したくなったら、連絡してください」。こちらから急かさない
- 面談の記録を、台帳に一行:何に関心があったか、いつごろ考えそうか(聞き出さず、出た範囲で)
- 持ち方の詳しくはWantedlyで転職を考えていない人にスカウトを送る方法の「面談の持ち方」
台帳で、関係を続ける
- 潜在層の台帳を、通常と分ける:入口「潜在層」、または別の表
- 接点ごとに、「最後の連絡日」「関心」「次に送るもの」を持つ
- 続ける連絡は、間隔を決めて:仕事の記事、回の案内、近況。「募集が出ました」だけにしない
- 相手から連絡が来たら、通常の入口に移す:そのとき初めて、今年の母集団
- 続けられる数まで、絞る:接点の数が、続ける時間を超えない
- 台帳の持ち方はWantedlyで転職を考えていない人にスカウトを送る方法の「台帳で、関係を持ち続ける」
成果は、半年か一年で、「あとから来た人」で見る
| 見るもの | 見ないもの |
|---|---|
| 話す場に来た人の数 | 返信率 |
| 関係が続いている人の数 | 選考に進んだ数(今年) |
| 半年か一年後に、相手から連絡が来た数 | 通常のKPIの表の数字 |
| あとから来た人の、面談以降の進み方 | 送信数 |
通常のKPIの表に入れず、別の表で、半年か一年の単位で見ます。上司に「時間の単位が違う」と先に伝えます。測り方はWantedlyで転職を考えていない人にスカウトを送る方法の「成果を、短期で測らない」と母集団形成のKPIの「見ない数字を、先に決める」で書きました。
通常の入口との、配分
- 配分は、少なく:今年の母集団を作る入口の時間を先に確保し、残りの一部を潜在層に
- 通常の運用が回っていない会社は、潜在層をやらない:今年の母集団が先
- 潜在層の接点は、通常の運用の「延長」でできるものから:記事、回、面談後の関係
- 配分を年度の切れ目に見直す:あとから来た人の数で。母集団形成の振り返り方
- 配分の考え方はWantedlyで転職を考えていない人にスカウトを送る方法の「通常のスカウトとの配分」
新卒の早期との、共通点
- どちらも、「まだ決めていない人」との接点:今年の数ではなく、あとで来る接点
- どちらも、決めさせず、記録して、関係を続ける
- どちらも、通常の台帳と分け、成果を短期で測らない
- 違いは、時間の単位:新卒の早期は選考期で来る、潜在層は半年か一年、またはそれ以上
- 新卒の早期は早期の母集団形成の考え方
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 潜在層をやるか、配分をどれだけにするかを決める | 人事責任者 |
| 「こんな人」に近い潜在層を選ぶ | 人事と現場 |
| 転職を前提にしない文面を書く | 送る人(現場が向く) |
| 話す場に出て、決めさせずに情報を渡す | 現場 |
| 台帳を分け、続ける連絡を間隔で送る | 人事 |
| 半年か一年で「あとから来た人」を数え、上司に時間の単位を先に伝える | 人事責任者 |
運用代行や代理店が支えられるのは、潜在層の切り出し方、文面の型、面談の持ち方の型、台帳の型、別の表の型までで、配分の決定、文面、面談、続ける連絡、上司への説明は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは向き不向きの話です。潜在層への接点は、今年の母集団が回っていて、担当の時間に残りがあり、半年か一年の単位で見られる会社に向きます。逆に、今年の母集団が足りていない会社、担当の時間が今年の運用で手一杯の会社、上司が短期の数字で判断する会社には、潜在層は向きません。当社は3媒体の販売パートナーで、潜在層の相談で「今年の母集団が足りない」と分かれば、潜在層を後回しにして、今年の入口を先に回すことを勧めます。潜在層は、今年の不足を埋める入口ではなく、今年が回っている会社が翌年以降のために持つ入口です。順番を逆にすると、今年も翌年も薄くなります。
まとめ
- 潜在層は「いつか考えるときに、最初に思い出す会社」になる接点で、今年の母集団ではない。時間の単位が違う入口
- 潜在層は「いまは考えていないが、こんな人に近い人」。動いていない人を全部、潜在層と呼ばない
- 接点は転職を前提にしない文面・話す場・記事・回・社員のつながりで、「相手の仕事に関心がある」ことが伝わるもの。面談では決めさせず、情報を渡し、次は相手から
- 台帳を通常と分け、最後の連絡日・関心・次に送るものを持ち、間隔を決めて続ける。相手から連絡が来たら通常の入口へ
- 成果は半年か一年で「あとから来た人」で見て、通常のKPIに混ぜず、上司に時間の単位を先に伝える。配分は少なく、今年の母集団が回っていない会社はやらない
よくある質問
潜在層に送った人から、「いまは考えていません」と返信が来ました
それが、潜在層の最初の返信です。「承知しました。いま考えていなくて構いません。〇〇の記事を、よければ読んでください。また話したくなったら、いつでも」と返し、台帳に「関心」と「最後の連絡日」を残し、間隔を決めて記事や回の案内を送ります。ここで「では、いつごろなら」と聞くと、離れます。返信の内容ごとの対応はWantedlyで転職を考えていない人にスカウトを送る方法の「返信の内容ごとの対応」で書きました。
上司に「半年も成果が出ないなら、やめろ」と言われました
始める前に、「時間の単位が違う」と伝えていなかったなら、いま伝えます。潜在層の表を通常の表から分け、「話す場に来た人」「関係が続いている人」を見せ、「あとから来た人」を数える時期(半年か一年)を先に決めます。それでも短期で判断されるなら、潜在層は今年はやめて、今年の母集団に時間を戻します。潜在層は、続けられる会社が持つ入口で、続けられないなら、始めないほうが、接点を放置せずに済みます。
潜在層からの母集団形成は、御社に相談できますか
できます。当社は、潜在層の切り出し方、文面の型、面談の持ち方の型、台帳の型、別の表の型を支えられます。配分の決定、文面、面談、続ける連絡、上司への説明は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、3媒体の運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
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