母集団の質を上げる方法|上げる場所は入口の前にある
母集団の質を上げたい。ところが、「面談で見極めればよい」と面談を増やし、「質が低いなら数で補う」と入口を広げ、「こんな人」が曖昧なまま、面接官ごとに質の判断が違う。結論から言うと、母集団の質は、「面談まで来た人のうち、こんな人に近い人の割合」で、上げる場所は入口の前(「こんな人」の一枚・送る相手の絞り方・書く材料)にあります。面談で見極める前に、入口で選ばれる形にします。質を上げると数は減り、それでよい。 この記事では、質が低いときに起きる失敗、質の定義、質が下がる場所の切り分け、入口ごとの質の上げ方、面談の記録で「こんな人」を更新すること、数が減ること、分担を整理します。母集団の考え方は母集団形成の基本|量と質の順番、「こんな人」の作り方はOfferBoxで採りたい学生像を言葉にするとOfferBoxで会う学生の評価基準の作り方で書きました。
この作業の目的|面談の前に、「こんな人」が選ばれている状態にする
母集団の質は、面談で決まりません。面談に来る前に、「誰に送ったか」「何を書いたか」「誰が来る場にしたか」で決まっています。面談は、質を「確かめる」場で、「上げる」場ではありません。
目的は、質を上げる場所を入口の前に置き、面談を「確かめる」場に戻すことです。
質が低いときに、起きる失敗
| 失敗 | 何が起きるか |
|---|---|
| 面談で見極めようとする | 面談の数が増え、枠が遠い人で埋まり、近い人への対応が遅れる |
| 入口を広げて、数で補う | 遠い人がさらに増え、近い人の割合がさらに下がる |
| 「こんな人」が曖昧なまま | 質を測る物差しがなく、「なんとなく合わない」で終わる |
| 面接官ごとに、質の判断が違う | 同じ人が、面接官によって「近い」「遠い」に分かれ、質が測れない |
| 質を「優秀さ」と混同する | 「優秀な人」を追い、「入社後に合う人」を見ていない |
| 選考を厳しくする | 入口は変わらないので、母集団の質は変わらず、通過数だけ減る |
共通するのは、質を「面談以降」で上げようとしていることです。質は「面談の前」で決まります。
質の、定義
- 質=面談まで来た人のうち、「こんな人」に近い人の割合
- 「こんな人」=入社後に合う人の条件:条件・志向・行動の三つ。「優秀さ」ではない
- 「近い」=行動の事実で、「こんな人」の三つに重なる:印象ではなく
- 割合で見る:数ではなく。数は入口の量で変わる
- 入口ごとに見る:入口によって割合が違う。採用ファネルの作り方の入口ごとの表
質を上げるとは、この割合を上げることです。近い人の数を増やすことではありません(それは量の話で、母集団の量を増やす方法で書きます)。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「母集団の質は、面談と選考で上げるものだ」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、質の相談を受けていますが、面談で質を上げようとした会社は、面談の数が増え、面接官の時間が遠い人で埋まり、近い人への返信と面談が遅れて、近い人から先に離れています。逆に、入口の前(「こんな人」の一枚、送る相手の絞り方、書く材料)を直した会社は、面談の数が減り、面談まで来た人の多くが近い人で、一人ひとりに時間が使えて、決まっています。質は、面談で「確かめる」ものであって、面談で「上げる」ものではありません。当社が質の相談を受けるとき、最初にやるのは、面談の見方ではなく、「こんな人」の一枚と、送る相手の条件と、書いてある材料を見ることです。
質が下がる場所の、切り分け
| 場所 | サイン | 直す場所 |
|---|---|---|
| 「こんな人」が曖昧 | 面接官ごとに「近い」の判断が違う。「なんとなく合わない」が多い | 一枚を行動の事実で書き直し、面接官と合意する |
| 送る相手が広い(スカウト) | 返信は来るが、面談で遠い人が多い | 検索条件を「こんな人」から作り直し、狭める。OfferBoxの検索条件が広すぎるとき |
| 書く材料が広い(掲載) | エントリーは多いが、面談で遠い人が多い。「誰でも歓迎」がある | 「こんな人」と「合わない人」を事実で書く。掲載からの母集団形成 |
| 誘う入口が広い(イベント) | 参加者は多いが、次へ進む人が少ない | 回の名前と誘う入口を絞る。イベントからの母集団形成 |
| 返信の対応で、近い人が抜ける | 近い人ほど返信が来ない、来ても面談前に離れる | 返信を当日か翌日に。近い人を優先 |
| 面談の見方がずれる | 入口では近いのに、面談で「遠い」と判断される。逆も | 面談の記録を「こんな人」の三つで残す。OfferBoxで会う学生の評価基準の作り方 |
上から順に確かめます。「こんな人」が曖昧なら、下の全部が測れません。
入口ごとの、質の上げ方
- スカウト:送る相手を「こんな人」から絞る。一人ずつ読んで書く。返信を当日か翌日に。スカウトからの母集団形成
- 掲載:「こんな人」と「合わない人」を事実で書く。「誰でも歓迎」を外す。他媒体の写しにしない。掲載からの母集団形成
- イベント:「確かめられる回」の名前にし、その仕事の社員が出て、誘う入口を絞る。イベントからの母集団形成
- リファラル:「こんな人」の一枚を社員に渡す。「誰か紹介して」と言わない。リファラルからの母集団形成
- どの入口も、質を上げる材料は同じ「こんな人」の一枚:入口ごとに違う一枚を作らない
面談の記録で、「こんな人」を更新する
- 面談ごとに、「こんな人」の三つ(条件・志向・行動)で、近さを記録する:「近い」「やや近い」「遠い」
- 入口で「近い」と判断した人が、面談で「遠い」なら、入口の見方がずれている:送る相手の条件、書く材料を直す
- 面談で「近い」人に共通していることを、一枚に足す:一枚が、実績で更新される
- 入社後に合った人の記録を、一枚に戻す:最も確かな更新
- 月に一度、一枚を見直す:OfferBox運用の週次レビューのやり方の月次で
質を上げると、数は減る
- 送る相手を絞れば、返信の数は減る:割合は上がる
- 「合わない人」を書けば、エントリーは減る:割合は上がる
- 誘う入口を絞れば、参加者は減る:次へ進む人の割合は上がる
- 減った数は、遠い人の数:母集団ではなかった数
- 減った分、返信と面談の枠が近い人に使える:近い人への対応が速くなる
- 数が減って不安なら、母集団の量を増やす方法:質を保ったまま、量を増やす順番
質を上げて数が減ることを、上司に先に伝えます。「エントリーが減った」が報告されると、質を上げた作業が戻されます。伝え方は経営層にOfferBoxの成果を説明する方法で書きました。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 「こんな人」の一枚を行動の事実で書き、面接官と合意する | 人事と面接官 |
| 質が下がる場所を、上から順に切り分ける | 人事 |
| 送る相手の条件を絞る、書く材料を直す、誘う入口を絞る | 人事と現場 |
| 返信を当日か翌日に、近い人を優先 | 返信の担当 |
| 面談の記録を「こんな人」の三つで残す | 面談に出る人 |
| 月に一度、一枚を更新する | 人事と面接官 |
| 質を上げると数が減ることを上司に先に伝える | 人事責任者 |
運用代行や代理店が支えられるのは、「こんな人」の整理、切り分けの型、入口ごとの直し方の型、面談の記録の型、上司への伝え方の型までで、一枚の決定と合意、面談、記録、更新は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは発注側の誤解の話です。質の相談で、「もっと優秀な学生に届く方法はないか」と言われることがあります。当社が確かめるのは、「優秀」が「入社後に合う人」の言い換えか、「他社が採りたがる人」の言い換えか、です。後者なら、それは母集団の質ではなく、取り合いの話で、取り合いに勝つ方法は別にあります(OfferBoxで理系学生の取り合いに負けるとき)。母集団の質は、「入社後に合う人が、面談まで来ている割合」で、「他社が採りたがる人」の割合ではありません。「優秀」を追った会社は、自社に合わない「優秀な人」を追い、来ても決まらず、決まっても続きません。当社は、「優秀」という言葉が出たとき、「こんな人」の一枚に戻します。
まとめ
- 母集団の質は「面談まで来た人のうち、こんな人に近い人の割合」。上げる場所は入口の前(一枚・送る相手・書く材料)で、面談は「確かめる」場
- 面談で見極める、入口を広げて数で補う、選考を厳しくする、では質は上がらない。「こんな人」が曖昧なら、質は測れない
- 質が下がる場所を上から順に切り分ける:一枚が曖昧→送る相手が広い→書く材料が広い→誘う入口が広い→返信で近い人が抜ける→面談の見方がずれる
- 入口ごとの直し方は違うが、材料は同じ「こんな人」の一枚。面談の記録と入社後の記録で一枚を更新する
- 質を上げると数は減り、減った数は遠い人の数。減った分、近い人への対応が速くなる。上司に先に伝える
よくある質問
「こんな人」を絞りすぎて、母集団がなくなりませんか
一枚が「行動の事実」で書かれていれば、絞りすぎにはなりにくい。絞りすぎになるのは、一枚が「条件」だけ(大学、専攻、資格)で書かれているときで、条件に当てはまる人が少なく、行動で近い人を落としています。条件を減らし、志向と行動を増やすと、一枚は絞られたまま、当てはまる人は広がります。それでも少なければ、量の話で、母集団の量を増やす方法で書きます。
面接官ごとに「近い」の判断が違います
一枚が印象で書かれています。「主体性のある人」は面接官ごとに判断が違い、「〇〇を自分で決めて動いた経験がある人」は判断が揃います。一枚を行動の事実に書き直し、最初の数人の面談は、複数の面接官が同じ人を見て、判断を揃えます。揃え方はOfferBoxで会う学生の評価基準の作り方で書きました。
母集団の質の上げ方は、御社に相談できますか
できます。当社は、「こんな人」の整理、切り分けの型、入口ごとの直し方の型、面談の記録の型、上司への伝え方の型を支えられます。一枚の決定と合意、面談、記録、更新は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、3媒体の運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
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