母集団形成のKPI|入口ごとに見る三つの数と見ない数
母集団形成のKPIを置きたい。ところが、エントリー数・フォロワー数・参加者数をKPIにし、全入口を足して一つの数にし、目標値を先に置いて毎月「未達」の表になり、数字が多すぎて誰も見ない。結論から言うと、母集団形成のKPIは、入口ごとの「こんな人に近い人が面談まで来た数」と「入口→面談の日数」と「近い人の割合」の三つで、エントリー数・フォロワー数・参加者数は見ません。目標値は逆算から引き、率は月に一度置き直し、変化で見ます。見ない数字を先に決めます。 この記事では、KPIで起きる失敗、三つのKPI、入口ごとに置くこと、目標値、率の置き直し、見ない数字、上司用と直す用の分け方、台帳、分担を整理します。母集団の考え方は母集団形成の基本|量と質の順番、ファネルは採用ファネルの作り方、媒体ごとのKPIはOfferBox運用のKPI設計、Wantedlyのスカウト運用のKPI、ワンキャリアのスカウト運用のKPI、ワンキャリアの掲載のKPIで書きました。
この作業の目的|「母集団ができているか」を、三つの数で毎月答えられる状態にする
母集団形成のKPIは、「母集団が大きいか」を測るものではなく、「採る人数に届く母集団が、できているか」を測るものです。それに答える数は、少なくてよく、多いと見なくなります。
目的は、KPIを「入口の数の一覧」から、「近い人が面談まで来ているか」に答える三つに絞ることです。
KPIで、起きる失敗
| 失敗 | 何が起きるか |
|---|---|
| 入口の数(エントリー・承認・フォロワー・参加者)をKPIにする | 数を増やす運用に寄り、質が下がる。煽りに寄る |
| 全入口を足して、一つのKPIにする | どの入口が効いているかが見えない |
| 目標値を先に置く | 毎月「未達」の表になり、直す場所が見えない |
| 率を、固定する | 前年の率のまま逆算し、今年の実績とずれる |
| 数字が多すぎる | 誰も見ない。月に一度の場が長くなる |
| 「こんな人」の近さがKPIにない | 面談の数は追えても、母集団の質が追えない |
共通するのは、「測りやすい数」をKPIにしていることです。測るべきは「採る人数に届くか」です。
母集団形成のKPIは、三つ
| KPI | 何が分かるか | 見方 |
|---|---|---|
| 近い人の面談数(入口ごと) | 母集団の「量」。採る人数に届くか | 逆算した必要数と比べる。母集団の目標数の決め方 |
| 入口→面談の日数(入口ごと) | 待たせている入口。数が減る前の先行の指標 | 先月と比べる。延びていれば返信の対応 |
| 近い人の割合(面談した人のうち) | 母集団の「質」。入口の絞り方が合っているか | 先月と比べる。下がっていれば入口の前を直す。母集団の質を上げる方法 |
三つで、「量」「速さ」「質」が分かります。三つの外の数字は、参考の数字として台帳に残し、KPIとして見ません。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「KPIは多いほど、運用の状態が細かく分かる」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、多くの会社のKPIの表を見ていますが、KPIが多い会社ほど、月に一度の場で全部を眺めて終わり、どの数字が動いたら何を直すかが決まっておらず、結局「エントリーが減った」だけが報告されています。逆に、KPIを三つに絞った会社は、月に一度の場が短く、動いた一つを指して直す場所が決まり、翌月にその一つが変わったかを見ています。KPIの価値は、数ではなく、「動いたら何を直すかが決まっている」ことです。当社がKPIの相談を受けるとき、最初にやるのは、表からKPIを減らして、残った三つに「動いたら直す場所」を添えることです。
入口ごとに、置く
- スカウト・掲載・イベント・リファラル・大学・早期、で分ける:足さない
- 入口ごとに、三つのKPI:入口によって、近い人の割合と日数が違う
- 入口ごとの表を並べて、配分を見直す:母集団形成の媒体の組み合わせ方
- 媒体ごとの入口の数(承認率・返信率・エントリー率)は、その媒体のKPIとして別に持つ:媒体の運用を直すための数。OfferBox運用のKPI設計、Wantedlyのスカウト運用のKPI、ワンキャリアのスカウト運用のKPI
- 母集団形成のKPIは、媒体をまたいだ三つ:媒体のKPIの上に置く
目標値は、逆算から引く
- 近い人の面談数の目標=採る人数から段ごとの割合で逆算した数:母集団の目標数の決め方の手順
- 日数と割合には、目標値を置かない:先月との変化で見る
- 入口ごとの目標は、入口の役割で配分:全部を足した一つの目標にしない
- 目標に届いていないとき、「何が足りないか」を三つで指す:面談数が足りない(量)、日数が延びた(速さ)、割合が下がった(質)
- 目標値を「未達」の印にしない:直す場所を指す材料
率は、月に一度、置き直す
- 逆算に使う率(承諾率・内定率・選考通過率・面談進行率・入口の率)は、月に一度、台帳から出す
- 仮置きの率は、最初の月で置き直す:母集団の目標数の決め方の「割合は、前年の実績か仮置きで」
- 率が変わったら、必要な入口の数を引き直す:目標の入口の数が変わる
- 率の置き直しの型はOfferBox運用のKPI設計の手順2
- 率をKPIの表の「目標値」にしない:逆算の材料
見ない数字を、先に決める
| 見ない数字 | なぜ |
|---|---|
| エントリー数・承認数・返信数の合計 | 入口の数で、質が見えない。増やす運用に寄る |
| フォロワー数・閲覧数・いいね | SNSと掲載の数字。母集団ではない。SNSからの母集団形成 |
| イベントの参加者数・満足度 | 次へ進んだ数ではない。イベントからの母集団形成 |
| 送信数 | 手段の数。読んで書いた数は台帳に、KPIにはしない |
| 媒体の管理画面の順位や指標 | 現在の仕様は管理画面とヘルプで確認。母集団のKPIには入れない |
見ない数字を先に決めると、月に一度の場で「エントリーが減った」が議題にならなくなります。決め方はOfferBox運用のKPI設計の手順4で書きました。
上司に見せるKPIと、直すためのKPIを分ける
- 直すためのKPI:入口ごと、三つ、先月との変化。人事が月に一度見る
- 上司に見せるKPI:採る人数に対して、近い人の面談数がどこまで来たか。一枚
- 上司の表に、入口の数の合計を入れない:入れると「エントリーを増やせ」になる
- 上司の表に、「何を直したか」と「翌月に見る数」を添える
- 見せ方は経営層にOfferBoxの成果を説明する方法と採用ファネルの作り方の「目標値ではなく、変化で見る」
台帳から、出す形
- 台帳に、相手ごとの「入口」「段」「各段の日付」「近さ」を持つ:三つのKPIは、この四つから出る
- 月に一度、台帳から入口ごとに三つを出す:別の表を作らない
- 台帳の項目は最小限:OfferBox運用のKPI設計の手順5
- 近さの印を、面談した人が付ける:印象ではなく、「こんな人」の三つで
- 出す時間は短く:三つだけなら、台帳から数えるだけ
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| KPIを三つに絞り、見ない数字を決める | 人事責任者 |
| 目標値を逆算から引く | 人事 |
| 台帳に入口・段・日付・近さを付ける | 送る人、面談に出る人 |
| 月に一度、台帳から入口ごとに三つを出す | 人事 |
| 率を月に一度置き直し、必要数を引き直す | 人事 |
| 動いた一つを指し、直す場所を決める | 人事と責任者 |
| 上司に一枚で見せる | 人事責任者 |
運用代行や代理店が支えられるのは、三つのKPIの型、見ない数字の整理、目標値の引き方、台帳の型、上司の一枚の型までで、台帳を付けること、近さの判断、直すこと、上司への報告は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは数字の読み方の話です。KPIの相談で、「近い人の面談数は目標に届いているのに、採れない」と言われることがあります。当社が確かめるのは、「近さの印が、面談の前と後で揃っているか」と「面談以降の段が、母集団のKPIの外で細くなっていないか」です。前者なら、入口で「近い」と判断した人が面談で「遠い」と分かっていて、「こんな人」の一枚か、入口の見方がずれています。後者なら、母集団はできていて、選考以降(面接官の引き継ぎ、内定連絡、内定後の接点)で細くなっており、母集団のKPIではなく、選考のファネルで見る話です。母集団のKPIが良いのに採れないとき、母集団のKPIをいじっても直りません。当社は、母集団のKPIの範囲を「面談まで」と決め、その先は別の表で見ます。
まとめ
- 母集団形成のKPIは三つ:入口ごとの「近い人の面談数」(量)、「入口→面談の日数」(速さ)、「近い人の割合」(質)。エントリー数・フォロワー数・参加者数・送信数は見ない
- 入口ごとに置き、足さない。媒体ごとの入口の率は媒体のKPIとして別に持ち、母集団のKPIはその上に置く
- 目標値は採る人数からの逆算で近い人の面談数にだけ置き、日数と割合は変化で見る。率は月に一度、台帳から置き直し、必要数を引き直す
- 見ない数字を先に決め、上司に見せる一枚と直すための表を分け、上司の表に入口の数の合計を入れない
- 台帳の「入口・段・日付・近さ」から月に一度出し、動いた一つを指して直す。母集団のKPIの範囲は「面談まで」
よくある質問
上司が「エントリー数を報告しろ」と言います
報告はできますが、KPIにはしません。上司の一枚に、「採る人数に対して、近い人の面談数がどこまで来たか」を主に置き、エントリー数は「参考」として欄外に。エントリー数が減って近い人の面談数が増えていれば、「遠い人の応募が減って、面談の枠が近い人に使えている」と添えます。エントリー数をKPIに戻すと、増やす運用に寄り、質が下がります。伝え方は経営層にOfferBoxの成果を説明する方法で書きました。
「近い人」の判断が人によってばらつき、割合のKPIが信用できません
「こんな人」の一枚を行動の事実で書き直し、「近い」「やや近い」「遠い」の三段で、面談した人が「こんな人」の三つ(条件・志向・行動)ごとに印を付けます。最初の数人は、複数の面接官が同じ人を見て揃えます。ばらつきが残るなら、割合のKPIは「面接官ごと」に出して、ずれている面接官と一枚を確かめます。揃え方はOfferBoxで会う学生の評価基準の作り方で書きました。
母集団形成のKPIの置き方は、御社に相談できますか
できます。当社は、三つのKPIの型、見ない数字の整理、目標値の引き方、台帳の型、上司の一枚の型を支えられます。台帳を付けること、近さの判断、直すこと、上司への報告は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、3媒体の運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
採用の進め方を、媒体選びから一緒に整理しませんか
- 採用人数・時期・体制から、どの媒体で何をするかを一緒に整理します
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