中途採用の母集団形成|通年で動く候補者に合わせた募集ごとの入口
中途採用の母集団を作りたい。ところが、新卒と同じ入口と時期で組み、経歴の事実だけで選び、募集を開けたまま放置し、在職中の候補者への配慮がなく、エージェント任せで自社の入口が育たない。結論から言うと、中途の候補者は通年で人それぞれに動き、並行して受ける数が少なく、「自分の仕事を分かっている人から届いたか」で読み分けます。母集団は「募集が開いている間に、こんな人に近い人が面談まで来た数」で、新卒の年度の波とは別に、募集ごとに作ります。入口は「届ける」と「探されて来る」と「紹介」で、在職中への配慮を入口全体に。 この記事では、中途の母集団で起きる失敗、候補者の動き方、募集ごとに作ること、「こんな人」の書き方、入口ごとの役割、在職中への配慮、返信後の進め方、経験者と未経験転職、新卒との両立、数え方、分担を整理します。母集団の考え方は母集団形成の基本|量と質の順番、新卒と中途の媒体の違いは新卒媒体と中途媒体の違い、中途向けの文面は中途向けのスカウト文面、Wantedlyで中途にスカウトを送るときの考え方で書きました。
この作業の目的|「募集ごと」に、こんな人が面談まで来る入口を組む
新卒の母集団は年度の波に沿って一年で作りますが、中途の母集団は、募集が開いた時点から、募集が埋まるまでの間に作ります。動く人は通年でばらばらで、一斉には来ません。だから、「年度の計画」より「募集ごとの計画」で、入口を組みます。
目的は、中途の母集団形成を、新卒の年度の運用とは別の「募集ごとの運用」として持つことです。
中途の母集団で、起きる失敗
| 失敗 | 何が起きるか |
|---|---|
| 新卒と同じ入口と時期で組む | 通年で動く人に、年度の波の運用。時期を外し、入口が合わない |
| 経歴の「事実」だけで選ぶ | 職種名と年数が合う人に送っても、「自分の仕事を分かっている人から届いた」と読まれない |
| 募集を開けたまま、放置する | 動いた人が来たときに、返信が遅く、逃す。古い募集は「動いていない会社」に見える |
| 在職中への配慮がない | 平日昼の連絡、来社前提の面談、急かす文面で、離れる |
| 経験者と未経験転職を混ぜる | 「こんな人」も文面も面談も違うのに、同じ入口で回す |
共通するのは、中途を「新卒の応用」として扱っていることです。中途は、候補者の動き方が違う、別の運用です。
中途の候補者の、動き方
- 通年で、人それぞれに動く:転職を決めてから探す人、良い話があれば聞く人、いまは考えていない人
- 読むのは、求人票と、職務経歴に対するスカウトと、会社の考え方
- 判断の軸は、仕事の中身・条件・会社の考え方・いまの職場との比較
- 「自分の仕事を分かっている人から届いたか」で、開くかを決める:職種名だけの文面は開かれない
- 動き方の詳しくは新卒媒体と中途媒体の違いの「候補者の動き方が違う」
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「中途は、経歴が合う人を探して送れば、母集団になる」というものです。当社は3媒体の販売パートナーで、中途の母集団形成はWantedlyを中心に見ていますが、職種名と年数で絞って送った会社は、返信が薄く、来ても「なぜ自分に送ったのか」から面談が始まっています。逆に、経歴の中の「何を、どう進めたか」を読んで、「その進め方が、当社のこの仕事のこの場面と重なる」と書いた会社は、返信が「自分の仕事を分かっている人から届いた」と読まれ、面談が仕事の話から始まっています。中途の母集団の質は、経歴の一致ではなく、「進め方を読んだか」で決まります。当社が中途の相談を受けるとき、最初にやるのは、「こんな人」の一枚から職種名と年数の条件を減らし、「いまの職場との違いとして、何を求めている人か」を足すことです。
中途の母集団は、募集ごとに作る
- 募集が開いた時点で、その募集の「こんな人」と入口と台帳を作る:年度の台帳と分ける
- 募集が埋まったら、閉じる:開けたままにしない。閉じた募集の台帳は残す
- 募集の間に来た人のうち、「こんな人」に近い人が面談まで来た数が、その募集の母集団
- 常に開いている募集は、「動いている」ことが分かる更新を:掲載からの母集団形成の「更新を、止めない」
「こんな人」を、「いまの職場との違い」で書く
- 職種名と年数ではなく、「何を、どう進めてきた人か」:経歴の中の進め方
- 「いまの職場で、何が足りなくて、当社で何が得られるか」を書ける人:転職の理由に、自社が答えられるか
- 入社後、最初に任せる仕事を、事実で:「即戦力」ではなく、「最初の三か月で、この仕事を、この人と」の形で(期間の具体は自社の実態で)
- 未経験転職なら、「経験がないこと」を前提に、進め方の型で
- 書き方は中途向けのスカウト文面の「中途のプロフィールで、読む箇所」
入口ごとの、役割
| 入口 | 中途での役割 | 注意 |
|---|---|---|
| スカウト(届ける) | 転職を考えている人と、考えていない人の両方に、「進め方を読んだ」文面で | 在職中への配慮。Wantedlyで中途にスカウトを送るときの考え方 |
| 掲載・募集記事(探されて来る) | 転職を決めて探している人が読む。「何をやるか」「誰と」「いまの職場との違い」 | 募集を放置しない。Wantedlyの募集記事の基本 |
| エージェント(紹介) | 探している人を、紹介元が選んで届ける | 「こんな人」を紹介元と合意する。自社の入口も育てる。スカウトと紹介の違い |
| リファラル | 社員が「一緒に働きたい人」を選ぶ | 中途で特に効く。リファラルからの母集団形成 |
| 潜在層への接点 | いまは考えていない人と、関係を続ける | 短期で測らない。潜在層からの母集団形成 |
エージェントだけに頼ると、自社の入口が育ちません。エージェントを使う場合も、スカウトかリファラルを並行して育てます。
在職中への配慮を、入口全体に
- 連絡の時間帯:平日昼に返事を求めない。「ご都合のよいときに」
- 面談の形:オンライン、夜か昼休みの枠、来社は選考の後半に
- 急かさない:「早めのご返信を」と書かない
- 選考の期間:候補者の退職の時期に合わせる。急がせない
- 配慮の詳しくは中途向けのスカウト文面の「在職中の相手への、配慮」
返信後の、進め方
- 返信を当日か翌日に:中途は並行して受ける数が少なく、一社ずつ確かめる人がいる。遅いと次の会社へ
- 最初の返事で、面談の候補日を複数:在職中の都合に合わせて
- 面談は、選考ではなく話す場:「話を聞きに行く」から。決めさせない
- 面談で、「いまの職場との違い」に答える:転職の理由を聞き出さず、自社で何が得られるかを話す
- 進め方はWantedlyで中途にスカウトを送るときの考え方の「返信後の進め方」
経験者と、未経験転職で、分ける
| 経験者 | 未経験転職 | |
|---|---|---|
| 「こんな人」 | 経歴の中の進め方 | 別の仕事での進め方の型 |
| 文面 | 「その進め方が、この仕事のこの場面で」 | 「経験がないことを前提に、この型があれば」 |
| 面談 | 仕事の中身の具体 | 覚え方と、最初の期間の支え |
| 入口 | スカウト、エージェント | 掲載、リファラル、潜在層 |
混ぜると、経験者に「未経験歓迎」が届き、未経験転職に「即戦力」が届きます。分け方は中途向けのスカウト文面の「経験者と、未経験転職で変える点」で書きました。
新卒と同じ会社で、回すとき
- 台帳・担当の時間・文面・企業ページの導線を、新卒と中途で分ける
- 時間の山が違う:新卒は年度の波、中途は募集ごと。重なる時期を先に見る
- 人事一人で両方を回すなら、中途は募集を絞る:Wantedlyの新卒と中途を人事一人で回すとき
数え方
| 数えるもの | 何が分かるか |
|---|---|
| 募集ごとの、近い人の面談数 | その募集の母集団 |
| 入口ごとの、近い人の割合 | どの入口が「こんな人」を連れてきているか |
| 返信→面談の日数 | 在職中の候補者を待たせていないか |
| 潜在層の接点から、あとで来た数 | 別の表で。潜在層からの母集団形成 |
年度の表に混ぜず、募集ごとの表で持ちます。母集団形成のKPIの三つを、募集ごとに。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 募集ごとに「こんな人」を「いまの職場との違い」で書く | 人事と現場の責任者 |
| 募集ごとに入口と台帳を作り、埋まったら閉じる | 人事 |
| 経歴の進め方を読んで書く | 現場(その仕事の人) |
| 在職中の配慮を、連絡・面談・選考の期間に | 人事と面接官 |
| 返信を当日か翌日に、候補日を複数 | 返信の担当 |
| 新卒と台帳・時間・導線を分ける | 人事責任者 |
運用代行や代理店が支えられるのは、募集ごとの型、「こんな人」の整理、入口ごとの役割の整理、在職中の配慮の型、台帳の型までで、「こんな人」の決定、読んで書くこと、返信、面談、エージェントとの合意は企業が行います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
これは切り分けの話です。中途の相談で、「エージェントからの紹介は来るが、自社のスカウトからは来ない」と言われることがあります。当社が確かめるのは、「スカウトの相手を、エージェントと同じ『探している人』に送っていないか」です。エージェントは「探している人」を届ける入口で、スカウトで同じ人を追うと、エージェント経由と重なり、遅く、薄くなります。スカウトが効くのは、「探していないが、進め方を読んだ文面なら開く人」で、エージェントが届かない層です。入口ごとに「誰に届くか」を分けると、エージェントとスカウトは競合せず、母集団が広がります。当社は3媒体の販売パートナーで、エージェントは扱いませんが、入口の役割の切り分けは一緒に見ます。
まとめ
- 中途の候補者は通年で人それぞれに動き、並行して受ける数が少なく、「自分の仕事を分かっている人から届いたか」で読む。新卒の応用ではなく、別の運用
- 母集団は募集ごとに作る。募集が開いた時点で「こんな人」と入口と台帳を作り、埋まったら閉じる。年度の表に混ぜない
- 「こんな人」は職種名と年数ではなく、「何を、どう進めてきた人か」と「いまの職場との違いとして何を求めている人か」。経験者と未経験転職を分ける
- 入口は届ける(スカウト)・探されて来る(掲載)・紹介(エージェント・リファラル)・潜在層。エージェントだけに頼らず自社の入口を育てる
- 在職中への配慮(時間帯・面談の形・急かさない・現職に知られない・選考の期間)を入口全体に。返信は当日か翌日、候補日を複数、面談は話す場
よくある質問
募集ごとに「こんな人」を書く時間がなく、求人票を使い回しています
求人票の「業務内容・応募条件」は使い回せますが、「こんな人」の一枚は募集ごとに要ります。一枚は長くなく、「何を、どう進めてきた人か」「いまの職場との違いとして何を求めている人か」「最初に任せる仕事」の三つで足ります。現場の責任者と短い時間で作り、求人票の上に置きます。一枚がないと、送る相手も文面も面談も、募集ごとに合いません。
転職を考えていない人にも、スカウトを送ってよいですか
送ってよいですが、通常のスカウトと分けます。転職を前提にした文面は身構えさせ、成果は短期で出ません。「いつか考えるときに、最初に思い出す会社」になる接点として、別の台帳と別の表で持ちます。考え方は潜在層からの母集団形成とWantedlyで転職を考えていない人にスカウトを送る方法で書きました。
中途採用の母集団形成は、御社に相談できますか
できます。当社は、募集ごとの型、「こんな人」の整理、入口ごとの役割の整理、在職中の配慮の型、台帳の型を支えられます。「こんな人」の決定、読んで書くこと、返信、面談、エージェントとの合意は、企業が行ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、3媒体の運用を支えています。中途はWantedlyが中心です。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
相談無料 / 求人広告代理店エージェントベスト
採用の進め方を、媒体選びから一緒に整理しませんか
- 採用人数・時期・体制から、どの媒体で何をするかを一緒に整理します
- スカウト代行・運用代行と組み合わせて、手が回らない部分を外に出せます
- 料金は各媒体の正規料金のまま。ご相談・お見積りは無料です
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