Wantedlyでデータエンジニア・アナリストを採る募集記事の書き方
Wantedlyでデータエンジニアやデータアナリストの募集記事を出したとき、最初にぶつかるのは「使っている道具の名前と『データ活用を推進』と書いたのに、話を聞きに来る人が少ない。来ても、面談で『データはいまどんな状態ですか』『分析の結果は誰が使うのですか』を聞かれて答えられない」という問題です。結論から言うと、データの仕事の募集記事は、道具の名前ではなく「何のデータが、どこに、どんな状態であって、誰の何の判断に使われるか」を書き、募集記事を書く前に「データを整える側(エンジニア)を採るのか、データを読んで判断に使う側(アナリスト)を採るのか」を社内で決めておきます。 この記事では、データの仕事の人が募集記事で見ているもの、書く前に決めること、「なにを・なぜ・どうやって」の書き方、「こんな人」の書き方、スカウトと面談への接続、社内の分担、やりがちな失敗を整理します。エンジニア全般の募集記事はエンジニアを採る募集記事の書き方で書きました。この記事は、そのうちデータの仕事に特有の点を書きます。
データの仕事の人が募集記事で見ているもの
| 見ているもの | 何を確かめているか |
|---|---|
| 何のデータが、どこに、どんな状態であるか | 注文か、行動の記録か、機器の記録か。一箇所にまとまっているか、ばらばらか。整っているか、汚れているか |
| 誰の何の判断に使われるか | 経営の判断か、現場の日々の判断か、プロダクトの改善か。使う人がいるか、まだいないか |
| 整える側か、読む側か | この募集は、データの基盤を作る仕事か、データを読んで判断に使う仕事か、両方か |
| データの基盤が整っているか | 整える人がすでにいるか。アナリストが基盤づくりから始めることになるか |
| 分析の結果が反映されるか | 分析したあと、事業が変わるか。「分析しても使われない」会社ではないか |
「整える側か、読む側か」と「分析の結果が反映されるか」が、データの仕事に特有の点です。
書く前に決めること|エンジニアかアナリストか、データの状態
| 決めること | 選択肢 |
|---|---|
| どちらを採るか | データを整える側(エンジニア)/データを読んで判断に使う側(アナリスト)/両方を一人に(その場合は、そう書く) |
| データのいまの状態 | 一箇所にまとまっている/ばらばらで、まとめるところから/整っている/汚れていて、直すところから |
| 誰の判断に使うか | 経営/現場/プロダクトの改善。使う人が決まっているか |
| 分析の結果をどう反映するか | 誰が受け取り、どう決めるか。反映する仕組みがあるか、これから作るか |
| 一人目か | 一人目なら、いま誰がデータを見ていて、何ができていないか |
| 最初の月に任せること | 一つのデータをまとめることか、一つの問いに答えることか。誰と組むか |
「両方を一人に」「データはばらばら」「一人目」でも構いません。隠さずに書けば、それを前提に読む人が来ます。
「なにを」|何のデータが、誰の判断に使われるか
「なにをやっているのか」は、会社の事業ではなく、この募集で扱うデータと、その使われ方に絞ります。
- データの種類と、いまの状態を書く:「注文と在庫のデータが複数の仕組みに分かれていて、まとめるところから」「利用者の行動の記録は一箇所にあるが、定義がそろっていない」
- 誰の何の判断に使われるかを書く:「店舗の責任者が、週ごとの仕入れを決めるのに使う」「プロダクトの改善の優先順位を決めるのに使う」。使う人が決まっていないなら、決まっていないと書く
- 整える側か読む側かを書く:「この募集は、データをまとめて使える形にする側」「この募集は、まとまったデータを読んで、事業側に提案する側」
「なにを」の書き方の基本は「なにをやっているのか」の書き方で書きました。
エージェントベストの見解
データの仕事の募集記事を出す前に、先に決めておかないと効果が出ないのは、「整える側を採るのか、読む側を採るのか」です。当社がWantedlyのデータの募集を支えるとき、「データエンジニア/データアナリスト」と並べて書き、どちらを採るかが決まっていない募集記事が多くあります。両方を一人に任せたいなら、それでも構いません。ただ、決まっていないまま出すと、整える側の人は「基盤づくりの話が無い」と読み、読む側の人は「判断に使う相手が書かれていない」と読んで、どちらも離れます。データがまだまとまっていない会社が「アナリスト」を募集し、面談で「まずデータをまとめてほしい」と出て離れる形も多く見ます。当社が最初にお願いするのは、道具の確認ではなく、「いまデータはどんな状態で、最初の月に何をしてほしいか」の一文です。その一文で、整える側か読む側かが決まり、募集記事のタイトルも決まります。
「どうやって」|データの流れと、道具の書き方
データの流れ
| 書くこと | 書き方 |
|---|---|
| データがどこから来て、どこに置かれるか | 仕組みの名前でなく、流れで。「〇〇の仕組みから毎日届き、△△にまとめている」 |
| 誰が定義を決めるか | 「売上」「利用者」の定義を誰が決めていて、そろっているか |
| 出した数字を誰が受け取るか | 経営会議か、現場の週次の会議か、プロダクトの会議か。受け取る場があるか |
| 反映の仕組み | 提案が採用されたら、誰が動くか。前に反映された例があるか(無ければ、無いと) |
書き方の基本は「どうやっているのか」の書き方で書きました。
道具
道具の名前の一覧ではなく、何のために使っていて、何が足りていないかを書きます。
- 正確に書く:使っている道具と、その用途。データの仕事の人が確認して書く
- 足りていないものを隠さない:「まとめる仕組みが無く、手作業」「可視化の道具はあるが、元のデータがそろっていない」
- 数値は確認できるものだけ:データの量や件数を書くなら、社内で確認した数値だけ。無ければ「増えている」の傾向で
「こんな人」|経歴ではなく、行動で書く
| 経歴で書く(避ける) | 行動で書く |
|---|---|
| 〇〇(道具)の経験がある方 | ばらばらのデータを、使える形にまとめたことがある |
| 分析経験3年以上 | 数字を出して、それを使った人が何かを決めたことがある |
| ビジネス理解 | 事業側の人に聞いて、本当に知りたい問いに直したことがある |
| 即戦力 | 最初の月は〇〇のデータをまとめることを任せる予定です。△△と組みます |
「数字を出して、それを使った人が何かを決めた」が、データの仕事で最も読まれる行動です。「最初の月に何を任せ、誰と組むか」を書くと、経験年数の条件がいらなくなります。書き方の基本は「こんなことやります」の書き方で書きました。
スカウトと面談への接続
- スカウトの文面は、募集記事の「何のデータが、誰の判断に」と同じ言葉で:相手が扱っているデータと、出した数字で何が決まったかを読み、自社のデータと重ねる。道具の名前を並べない。エンジニア向けスカウト文面の型
- 面談には、データの仕事の人と、事業側の人が出る:事業側の「数字を使って判断する人」が出ると、「反映される」が言葉でなく実際に伝わる。一人目の募集なら、いまデータを見ている人と、使う側の人
- 面談で話すのは、データの状態と、問いの話:いまのデータの状態を隠さず見せる、いま答えたい問いを一つ話す、相手ならどう答えるかを聞く
- 反映された例と、されなかった例を話す:「前に〇〇を分析して、△△が変わった」「□□は分析したが使われなかった」。両方話すと信用される
つなげ方はスカウトと募集記事のつなげ方で書きました。
社内の分担
| 作業 | 誰が |
|---|---|
| 整える側か読む側か、データの状態、最初の月に任せることを決める | データの責任者、事業側の責任者、人事 |
| 「なにを」(何のデータが、誰の判断に)の下書き | 人事が、データの仕事の人と事業側の人に聞いて書く |
| 「どうやって」(データの流れ・道具) | データの仕事の人が書く、または人事が聞いて書き、本人が確認 |
| 道具・数値の確認 | データの仕事の人 |
| 反映の仕組みと、前に反映された例 | 事業側の責任者 |
| 「こんな人」を行動で書く | データの責任者と人事 |
| 面談 | データの仕事の人と、事業側の数字を使う人 |
一人目のデータの仕事の人を採る募集では、「聞く相手」が社内にいません。その場合は、いま数字を出している人(経理や、事業側で表を作っている人)に「いまどのデータを、どう出していて、何に困っているか」を聞いて書き、「一人目で、いまは〇〇が手作業で出している。最初の月は△△から」と正直に書きます。
運用代行や代理店が支えられるのは、募集記事の型、データの状態を文で書く直し方、「こんな人」を行動に直す作業、スカウト文面との整合の確認までで、整える側か読む側かの決定、データの状態と数値の正確さ、面談は社内が担います。代理店の代行の範囲は代理店に運用まで頼めるかで書きました。
エージェントベストの見解
相談で最も多い思い込みは、「データの仕事の人には、道具と基盤が整っていることを見せないと来ない」というものです。当社は3媒体すべての販売パートナーとして、Wantedlyのデータの募集と面談を見ていますが、「最新のデータ基盤」と書いた募集記事より、「データがばらばらで、まとめるところから。まとめた数字を〇〇の判断に使いたい」と書いた募集記事のほうが、話を聞きに来る人の幅が広い傾向があります。データの仕事の人が最も避けたいのは、基盤が古いことではなく、「分析しても誰も使わない」ことです。「誰の何の判断に使うか」が書かれていれば、基盤がばらばらでも「やることがあり、使う人がいる」として読まれます。逆に、道具がそろっていても「使う人」が書かれていないと、「分析して終わる会社」と読まれます。当社が案内するのは、データの状態を隠さず書き、そのすぐ後に「誰の何の判断に使うか」と「前に反映された例」を書くことです。道具で人は来ません。使う人がいることで来ます。
やりがちな失敗
| 失敗 | 何が起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 道具の名前と「データ活用を推進」で書く | 求人票に見え、読まれない | 何のデータが、どこに、どんな状態で、誰の判断に、を文で |
| エンジニアとアナリストを並べて、どちらか決めない | どちらの人も「自分の話が無い」と読む | どちらを採るか決める。両方なら、そう書く |
| データがまとまっていないのに「アナリスト」で募集する | 面談で「まずまとめてほしい」と出て離れる | データの状態を書き、最初の月にまとめる仕事があるならそう書く |
| 「誰の判断に使うか」を書かない | 「分析して終わる会社」と読まれる | 使う人と、受け取る場を書く |
| 反映された例を盛る | 面談で聞かれ、答えられない | された例と、されなかった例を両方書く |
最も多いのは、最初の「道具の名前とデータ活用」です。
まとめ
- データの仕事の人が見ているのは、何のデータがどこにどんな状態であるか・誰の何の判断に使われるか・整える側か読む側か・基盤が整っているか・分析の結果が反映されるか
- 書く前に、整える側(エンジニア)か読む側(アナリスト)かを決め、データのいまの状態と、誰の判断に使うかを隠さず書く
- 「なにを」はデータの種類と状態と使われ方。「どうやって」はデータの流れ・定義を誰が決めるか・受け取る場・反映の仕組み。道具は用途と足りていないものを
- 「こんな人」は道具の名前ではなく、「数字を出して、それを使った人が何かを決めた」の行動で
- 面談にはデータの仕事の人と事業側の数字を使う人が出て、データの状態と、反映された例・されなかった例を隠さず話す
よくある質問
データがばらばらで、まだ基盤と呼べるものがありません。正直に書くと来ない気がします
隠すほうが、面談で分かって離れます。「データは複数の仕組みに分かれていて、まとめるところから。まとめた数字を〇〇の判断に使いたい」と、状態と、使う人を一緒に書きます。まとめるところから始めたい人には、「やることがあり、使う人がいる」として読まれます。この場合は、募集の名前を「アナリスト」でなく、整える側の仕事として書きます。
分析の結果を使う人が、社内にまだいません
そのまま書きます。「数字を使って判断する仕組みは、これから作る。最初は〇〇(経営者や事業の責任者)が受け取り、△△の会議で使う」のように、誰が最初の受け取り手になるかを一人決めて書きます。
データの仕事の募集記事は、御社に相談できますか
できます。当社は、募集記事の型、データの状態を文で書く直し方、「こんな人」を行動に直す作業、スカウト文面との整合の確認を支えられます。整える側か読む側かの決定、データの状態と数値の正確さ、面談は、社内で担ってください。当社はOfferBox・Wantedly・ワンキャリアの販売パートナーとして、Wantedlyの募集記事とスカウトの運用を支えています。3媒体の全体像は3媒体の違いと選び方にまとめています。
本記事は 2026/9/20 時点の公開情報にもとづいて作成しています。
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